第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、鉱工業生産の増加や雇用所得環境の改善がみられるなど、緩やかな景気回復基調が続いているものの、英国のEU離脱問題、米国の新政権の政策動向を起因とする金融市場の不安定な動きなど、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの化成品事業に関連する半導体業界では、パソコン向けの半導体の需要は減少いたしましたが、スマートフォン向けなどの需要の増加とメモリ価格が上昇したことにより、半導体市場全体では前年度に比較して拡大いたしました。また、フラットパネルディスプレイ業界では、スマートフォン向けの需要の伸びが減速し、TV向け需要も前年度比で減少いたしました。

写真業界では、銀塩材料は需要の減少が続いていますが、インスタント写真用材料の需要が増加いたしました。

医薬品業界では、高齢化や医療高度化などに伴い医薬品使用額は増加いたしましたが、薬価改定による値下げや後発医薬品の普及拡大の影響を受け、拡大ペースは鈍化いたしました。

環境関連事業では、関連する製造業の生産が、足踏み状態から脱する動きがでてきたことから、産業廃棄物発生の動きも改善いたしました。また、リユース、リサイクルへの関心は、引き続き強くなっております。

このような環境のもとで当社グループは、平成29年3月期をスタートとする3ヵ年の中期経営計画を策定し、企業体質の強化に努めてまいりました。特に、先端の半導体用感光性材料、フラットパネルディスプレイ周辺材料、機能性材料、医薬中間体の新製品開発、廃棄物処理、リサイクルの特殊技術開発などに積極的に取り組みました。

その結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比22.1%増の119億5百万円となりました。経常利益は、売上高の増加に加え、生産性の向上に鋭意取り組んだことにより、前連結会計年度比109.3%増の10億91百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、船舶火災に関係する求償金請求訴訟の和解解決金5億円を特別利益として計上したため、15億45百万円(前連結会計年度は9億70百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

化成品事業

当事業の売上高は、前連結会計年度比25.1%増の104億26百万円となりました。

ⅰ)感光性材料及び印刷材料

半導体用感光性材料につきましては、需要の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしました。また、フラットパネルディスプレイ周辺材料につきましても、主力製品および新製品の需要が増加したことから、販売数量、売上高ともに増加いたしました。

この結果、感光性材料及び印刷材料の売上高は、前連結会計年度比29.3%増の75億92百万円となりました。

ⅱ)写真材料及び記録材料

写真材料につきましては、インスタント写真用材料および添加剤の需要の増加により売上高が増加いたしました。イメージング材料につきましても、主力製品および新製品の需要の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしました。また、記録材料は主力製品の需要の増加により、販売数量、売上高ともに増加いたしました。

 この結果、写真材料及び記録材料の売上高は、前連結会計年度比36.2%増の17億18百万円となりました。

ⅲ)医薬中間体

医薬中間体につきましては、主力製品の需要が減少したことに加え、国内の顧客向け開発品も減少し、販売数量、売上高ともに減少いたしました。

この結果、医薬中間体の売上高は、前連結会計年度比17.0%減の8億99百万円となりました。

ⅳ)その他化成品

その他化成品につきましては、当連結会計年度から没食子酸誘導体の売上高を計上いたしました。

この結果、その他化成品の売上高は、前連結会計年度比88.4%増の2億16百万円となりました。

環境関連事業

当事業の売上高は、前連結会計年度比4.3%増の14億79百万円となりました。

産業廃棄物処理分野につきましては、受託量が増加したことにより、売上高が増加いたしました。化学品リサイクル分野につきましては、電子部品関連および非電子部品関連がともに低調に推移したため、受託量、売上高ともに減少いたしました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、たな卸資産の増加4億87百万円、長期借入金の返済による支出6億94百万円、社債の償還による支出7億93百万円はありましたが、税金等調整前当期純利益15億91百万円、減価償却費3億55百万円、長期借入れによる収入7億4百万円、社債の発行による収入5億87百万円、収用補償金の受取額4億23百万円により、前連結会計年度末に比べ17億57百万円増加し、当連結会計年度末には26億28百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、22億8百万円(前連結会計年度は11億83百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益15億91百万円、減価償却費3億55百万円や収用補償金の受取額4億23百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、1億85百万円(前連結会計年度は94百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1億66百万円、無形固定資産の取得による支出1億24百万円、投資有価証券の売却による収入1億4百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、2億64百万円(前連結会計年度は8億63百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入7億4百万円、社債の発行による収入5億87百万円、長期借入金の返済による支出6億94百万円、社債の償還による支出7億93百万円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

10,087

135.0

環境関連事業

1,138

116.1

合    計

11,226

132.8

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

仕入実績

 当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

632

94.3

環境関連事業

15

84.4

合    計

647

94.0

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は仕入価格によっております。

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 受注生産は行っておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

10,426

125.1

環境関連事業

1,479

104.3

合    計

11,905

122.1

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績およびそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

平成27年4月~平成28年3月

平成28年4月~平成29年3月

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

三木産業㈱

1,707

17.5

2,163

18.2

東京応化工業㈱

1,137

11.7

1,660

13.9

住友化学㈱

1,150

11.8

1,416

11.9

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後のわが国経済は、緩やかな回復基調が続く見通しとなっておりますが、米国の政策動向等、引き続き不安定な世界情勢が継続する可能性があり、依然として、先行き不透明な状況が続くものと考えております。

 このような環境が予測される中で、当社グループは、広く社会に必要とされる製品を安定的に供給し、社会の責任を果たしていくために、企業体質の向上を図っていきたいと考えております。

 そのため、当社は、平成28年3月に平成29年3月期をスタートとする3ヵ年の中期経営計画を策定しましたが、平成29年3月期の業績見通しを勘案し、平成29年3月に中期経営目標を上方修正いたしました。この結果、当社グループは、平成31年3月期における中期的な連結ベースでの業績目標を売上高130億円、経常利益8億円、連結経常利益率6%以上としており、当社グループ一丸となってこの中期経営計画に取り組んでいく所存です。

 具体的な取り組みとして、化成品事業では、顧客の要望にお応えするために研究から生産にいたるスピードの向上を図ってまいります。そのために人材教育の強化、採用による人材の増強、研究機材の充実、外部機関との連携など開発環境の整備に取り組みます。これらにより研究開発を促進させて新規開発品の売上を増加させてまいります。また、収益性向上のため、原料のグローバル調達、既存製品の製法改良等の技術改良、工場部門の生産性向上など一層の原価低減を進めてまいります。環境関連事業では、ニーズの高まっているリユース、リサイクル事業を強化することにより競争力を高め、事業拡大を図ってまいります。

中期経営計画の概要は以下の通りです。

 

経営方針

変動の激しい事業環境の中で、安定的、持続的に成長可能な企業基盤の構築を図っていく。

 1.CSRを推進し、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの充実・強化に取組む。

 2.「ものづくり」メーカーとして、安全第一を基本に置き、QCDを大切に迅速かつ丁寧に対応し顧客満足を上げていく。

 3.既存の技術・ノウハウ・知見・経験、新規技術を活かし、付加価値を増加させていく。

 4.健全な財務体質を向上していくとともに、資源の有効活用を図っていく。

 5.困難な課題にもあきらめずに挑戦し、乗り切っていく。

 

経営課題

 1.売上拡大と新製品開発のスピードアップ

 2.全体最適化での徹底した生産性向上

 3.設備投資を充実させ、安全、品質、生産性向上を推進

 4.人材育成・採用、社員教育の充実

 5.すべてのコスト要素にメスを入れたコスト削減

 6.新基幹システム構築による業務効率向上

 7.グループ力を強化し、シナジー効果の最大化

 

《 平成30年度(平成31年3月期)連結経営目標 》

  売上高     130億円

  経常利益    8億円

  経常利益率   6%以上

 

なお、上記の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来の業績を保証するものではありません。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開上のリスク要因としては、以下のようなものがあります。なお、以下に記載しておりますリスクのほかに様々なリスクが存在しており、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。当社グループは、各種リスク発生の可能性を把握し、発生の回避および発生時に迅速・的確な対応に万全を尽くす所存であります。

 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業界景気変動リスク

 当社グループが主力の事業として展開する業界は、半導体業界、フラットパネルディスプレイ業界、写真業界、医薬品業界および環境関連業界であります。当社グループの関連業界は、技術革新が速くライフサイクルも短いものが多いため、市場状況や技術革新により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

① 半導体業界は、循環的な市況変動が大きく、半導体用フォトレジストが半導体の需要動向に大きな影響を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② フラットパネルディスプレイ業界は、液晶パネル用フォトレジストが薄型テレビやスマートフォン、タブレット型端末といった表示材料の需要や価格に大きな影響を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 写真業界は、デジタル化やカメラ付携帯電話の普及による、従来型の銀塩写真関連の減少傾向が続いており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 医薬品業界は、中間体メーカー間の競争は激化しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 環境関連業界は、工場の海外移転に伴う産業廃棄物の急速な減少により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)研究開発リスク

 当社グループの研究開発は、技術革新のリスクとともに、顧客で製品化までの一貫生産をされることにより、工業化の研究開発依頼が減少していくリスクがあります。また、医薬中間体の研究開発に関しては、ユーザーにおける新薬開発に中長期を要する時間的リスクがあり、さらに、業界再編による新薬開発のテーマ減少が当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)生産活動リスク

 当社グループの生産拠点において、地震、津波、その他の自然災害もしくは人災、原材料等の製造中止およびその他要因による混乱により当社グループ製品の生産や供給が妨げられ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)公的規制リスク

 当社グループの事業は、投資等の許認可、輸出入に関する制限や規制、化学物質に関する制限や規制等さまざまな公的規制の適用を受けます。さらに今後規制が強化されたり、大幅な変更がなされることが考えられ、その場合、当社グループの活動が制限されたり、規制遵守のためのコストが発生する可能性も否定できません。これらの規制は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)製品の品質リスク

 当社グループは、品質保証の国際規格ISO9001に従って品質マネジメントシステムを確立し、各生産拠点の品質管理体制のもとで各製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥がなく、クレームが発生する可能性がないという保証はありません。製品の欠陥は、当社グループの評価に影響を与え、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)環境リスク

 当社グループは、環境改善の国際規格ISO14001に従って環境マネジメントシステムを確立し、排気、排水、有害物質の使用、廃棄物の処理、土壌汚染を規制する様々な環境に関する法的規制に対して環境改善活動を積極的に推進しております。当社グループは、これらに細心の注意を払い環境の保護と向上に努めておりますが、事業活動に関し環境責任を負うリスクを抱えております。また、近年においては、環境に関する規制が強化される傾向にあり、当社グループにおいては、これらの法規制等への対応のために費用や補償が生じ、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)為替変動による影響リスク

 当社グループは、海外との取引につきましては、円建てでの決済を基本としておりますが、最近ではドル建てによる取引が増加傾向にあり、為替予約等によるリスクヘッジを実需の範囲内で行っております。これによる当該リスクを完全に回避できる保証はなく、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)原材料の調達価格の急騰・高騰リスク

 当社グループは、市況価格に影響を受ける原材料を使用して、製造、販売活動を行っております。想定を上回る原材料の調達価格の急騰、高騰により、日常の生産活動のなかでのコスト低減努力や製品価格の改定で原材料の調達価格の上昇分を吸収できない場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(9)訴訟リスク

 当社グループは、取引先や第三者との間で紛争が生じ、訴訟・その他法的手続きにつながるリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、スペシャリティ・ファインケミカルメーカーを指向し、感光性材料分野、写真・記録材料分野、医薬分野および高度技術を必要とするその他化成品分野を中心として、市場ニーズに焦点をあてて新製品の開発から生産技術および新技術の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。

 当連結会計年度における当社グループの研究開発費は8億83百万円であり、各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

(1) 化成品事業

当社が研究開発を行っております。

〔感光性材料及び印刷材料〕

当社は、主として半導体あるいはTFT液晶パネルの製造に使用されるフォトレジスト材料について、これらの分野でトップクラスのメーカーと緊密な関係を保ち、新しい材料の提案や共同開発を通じ、製品化に貢献しております。主力パネルメーカーの拠点がある韓国におきましては、現地メーカーとの合弁会社により、シェアの拡大に努めております。一方、液晶パネルの価格低下に対しましても、製造プロセスの効率化など積極的にコスト低減を図り、加えて顧客を増やすことで需要の拡大に努めております。

感光性材料は、半導体集積回路の更なる微細化、自動車のエレクトロニクス化、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスの需要により、今後も成長が見込める分野です。微細化に向けた最先端のArF液浸材料開発においては、顧客の開発スピード・高度化する品質要望にタイムリーに応えるため、技術開発センターの試作ライン、福井工場の量産化専用ライン、そして極微量元素分析装置の充実を図るなど、少量試作から、量産までの一貫した製品開発に積極的に取り組んでおります。

TFT液晶パネル材料において、従来の製品に加え、カラーフィルター用材料、永久膜用材料、機能性配合薬剤などの、高性能・高品質の材料開発を顧客とともに精力的に進めております。自社開発した新規光重合開始剤は協力会社と採用に向けた活動を進めると共に顧客との共同開発にも取り組んでおります。

〔写真材料及び記録材料〕

写真材料の製造技術が応用される画像表示材料は、成長が期待されるスマートデバイス等の材料としても使用されており、積極的にコスト低減を行い、多岐にわたる用途への展開を目指しています。さらに電子写真用の記録材料の開発も手掛けており、新製品の試験生産から商用品の量産化の体制を整え、高品質な記録材料を提供しております。

今後も、主力製品群の拡販に向け、顧客開拓とコストダウンを積極的に進めてまいります。

〔医薬中間体〕

当社は、ファインケミカル製品の開発で培ってきた技術力の活用と新規技術の積極的な導入により、主に国内外の大手製薬メーカーからの受託製造を進めております。

開発活動といたしましては、市販原薬および治験薬など様々なステージにおける中間体の開発に注力しております。迅速な対応が求められる納期および品質への対応や、コストダウンに向けた製造プロセス・中間体の提案など、顧客ニーズに合致した開発活動を継続しております。

医薬中間体製造拠点となる福井工場では、国内外製薬メーカーの監査を積極的に受け入れ、GMPに基づいたさらなる品質管理体制の充実に向け、取り組んでおります。

 

〔生産技術〕

日々高まる顧客からのコストおよび品質要望に対し、技術開発センターで開発された製品の競争力をより強固なものとするために、長年培った合成技術と最新の知見に裏付けされた技術とを融合させた生産技術力を駆使し、究極的な製造法の確立を目指し改良研究を行っております。製品のコストおよび品質競争力は、生産過程のトータルとして、その結果を集約しております。法的、社会的要請も順守し、ISO、GMPなど品質システムを見直しながら更なるコストダウンを推進しております。

また、韓国合弁会社のDAITO-KISCO Corporationへの技術フォローは静岡工場の技術課員を技術担当として、関連部署と課題を共有しながら、さらなる製造技術確立の向上を図っております。

なお、化成品事業にかかる研究開発費の金額は、8億43百万円であります。

(2) 環境関連事業

日本エコロジー株式会社が研究開発を行っております。

産業廃棄物処理分野では難処理廃液の処理、化学品リサイクル分野では廃溶剤および廃液のリサイクルや廃液を原料とした化学品の製造などを中心に研究開発を行っております。更に、リサイクルの研究開発では、工程の改善やリサイクル率のアップなどの原価低減検討や、品質の維持向上検討にも注力しております。

また、化学品リサイクル分野は、レスポンシブルケアに通じると同時に、循環型社会にも対応する主要な研究開発テーマと位置づけております。

なお、環境関連事業にかかる研究開発費の金額は40百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)資産、負債および純資産の状況

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末比28億91百万円増の152億57百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末比23億42百万円増の79億1百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加13億57百万円、有価証券の増加4億円、たな卸資産の増加4億87百万円、繰延税金資産の増加1億37百万円であります。

固定資産は前連結会計年度末比5億48百万円増の73億56百万円となりました。主な要因は、無形固定資産の増加1億74百万円、投資有価証券の増加3億1百万円であります。

負債合計は前連結会計年度末比11億15百万円増の58億32百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加1億65百万円、未払法人税等の増加2億22百万円、前受金の増加4億17百万円であります。

純資産は前連結会計年度末比17億75百万円増の94億25百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加15億45百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億92百万円であります。

これにより自己資本比率は61.8%となりました。

 

(2)損益の状況

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比22.1%増の119億5百万円となりました。セグメントの業績は、「第2 事業の状況」「1 業績等の概要」「(1)業績」に記載のとおりであります。

 経常利益は、経費の削減や生産性の向上など売上原価低減に鋭意努めたことにより、前連結会計年度比109.3%増の10億91百万円となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、船舶火災に関係する求償金請求訴訟の和解解決金5億円を特別利益として計上したため15億45百万円(前連結会計年度は9億70百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、22億8百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益15億91百万円、減価償却費3億55百万円や収用補償金の受取額4億23百万円によるものであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは1億85百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1億66百万円、無形固定資産の取得による支出1億24百万円、投資有価証券の売却による収入1億4百万円によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは2億64百万円の支出となりました。これは主に長期借入れによる収入7億4百万円、社債の発行による収入5億87百万円、長期借入金の返済による支出6億94百万円、社債の償還による支出7億93百万円によるものであります。

 この結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17億57百万円増加し、26億28百万円となりました。