第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの中期経営計画の概要は以下の通りです。

 

経営方針

社会、顧客が求める一歩先の製品・技術・サービスを提供することで更なる信頼を獲得し、安定的・持続的に成長するスペシャリティ・ファインケミカル企業グループを目指す。

 1.コーポレートガバナンス、コンプライアンスの充実・強化、製造、製品の環境・安全(レスポンシブル・ケア)を重視したCSRに取り組む。

 2.「ものづくり」メーカーとして、安全第一を基本に置き、QCDを大切に迅速かつ丁寧に対応し顧客満足を上げていく。

 3.既存技術の総合力強化と新規技術を習得し、新規受託品、自社製品の開発を進める。

 4.健全な財務体質を向上していくとともに、資源の有効活用を図っていく。

 5.困難な課題にもあきらめずに挑戦し、乗り切っていく。

 

経営課題

 1.売上拡大と新製品開発のスピードアップ

 2.全体最適化での徹底した生産性向上

 3.設備投資を充実させ、安全、品質、生産性向上を推進

 4.人材育成・採用、社員教育の充実

 5.すべてのコスト要素にメスを入れたコスト削減

 6.グループ力を強化し、シナジー効果の最大化

 

経営目標

《2023年度(2024年3月期)連結経営目標》

  売上高     150億円

  経常利益    8億円

  経常利益率   5%以上

 

分野における事業戦略

≪化成品事業≫

 1.電子材料分野

  ・先端フォトレジスト材料、i線フォトレジスト用感光性材料、光酸発生剤の受託拡大

  ・カラーフィルター用材料、有機EL材料の受託拡大、次世代表示材料の受託

 2.イメージング材料分野

  ・フィルム用材料、記録材料の受託拡大

  ・インスタントカラー用色材の増産

 3.医薬中間体分野

  ・既存製品の受注対応

 4.その他化成品

  ・既存製品の安定供給と顧客拡大活動

 5.新規事業創出

  ・自社製品の開発促進

≪環境関連事業≫

  ・リサイクル分野の強化

 

資本政策と株主配当方針

 当社は、健全な企業経営に努めると共に、企業価値を高めることによって、株主の皆様に利益還元を図っていくことが最も重要であると考えております。また、利益配分につきましては、安定的な配当を念頭におき、当期の業績、配当性向、今後の事業展開に備えた内部留保など総合的に勘案して決定することを基本方針としております。

 

 

成長投資

 1.2023年度までの5年間で総額約50億円の設備投資を計画します。

 2.技術力の更なる向上を図るために売上高研究開発費比率8%以上を計画します。

 3.持続的な成長と最適な組織運営を図るために5年間で約40名の要員を採用します。

 

なお、上記の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来の業績を保証するものではありません。

 

経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済は、堅調な雇用情勢や所得環境などにより、緩やかな回復基調が続く見通しとなっておりますが、消費税率引き上げによる消費低迷懸念、米国の政策問題、中国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題などがあり、依然として、先行き不透明な状況が続くものと考えております。

このような環境が予測される中で、当社グループは、広く社会に必要とされる製品を安定的に供給し、社会の責任を果たしていくために、企業体質の向上を図っていきたいと考えております。

そのため、当社グループは、経営理念・行動指針に基づき、安定的、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す2020年3月期をスタートとする5ヵ年の中期経営計画を策定しました。そのなかで、最終年度となる2024年3月期における業績目標を売上高150億円、経常利益8億円、経常利益率5%以上とし、目標達成に向けて当社グループ一丸となってこの中期経営計画に取組んでいく所存です。

具体的な取り組みとして、化成品事業では、顧客の要望にお応えするために研究から生産にいたるスピードの向上を図るとともに、満足いただける製品・サービスの提供を推進してまいります。あわせて、当社の将来を担う新規事業の創出として自社製品の開発を進めてまいります。

そのために人材教育の強化、採用による人材の増強、研究機材の充実、外部機関との連携など開発環境の整備に取り組みます。これらにより研究開発を促進させて新規開発品の売上を増加させてまいります。また、収益性向上のため、原料のグローバル調達、既存製品の製法改良等の技術改良、工場部門の生産性向上など一層の原価低減を進めてまいります。

環境関連事業では、ニーズの高まっているリユース、リサイクル事業を強化することにより競争力を高め、事業拡大を図ってまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開上のリスク要因としては、以下のようなものがあります。なお、以下に記載しておりますリスクのほかに様々なリスクが存在しており、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。当社グループは、各種リスク発生の可能性を把握し、発生の回避および発生時に迅速・的確な対応に万全を尽くす所存であります。

 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業界景気変動リスク

 当社グループが主力の事業として展開する業界は、半導体業界、フラットパネルディスプレイ業界、写真業界、医薬品業界および環境関連業界であります。当社グループの関連業界は、需要動向に大きな影響を受け、技術革新が速くライフサイクルも短いものが多いため、市場状況やそれに連動した価格変動が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)研究開発リスク

 当社グループの研究開発は、技術革新のスピードの速さ、顧客ニーズの変化、また他社における画期的な技術の確立等、予期せぬ理由で十分な成果が得られない場合があり、その結果、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)生産活動リスク

 当社グループの生産拠点において、地震、津波、その他の自然災害もしくは人災、原材料等の製造中止およびその他要因による混乱により当社グループ製品の生産や供給が妨げられ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)公的規制リスク

 当社グループの事業は、投資等の許認可、輸出入に関する制限や規制、化学物質に関する制限や規制等さまざまな公的規制の適用を受けます。さらに今後規制が強化されたり、大幅な変更がなされることが考えられ、その場合、当社グループの活動が制限されたり、規制遵守のためのコストが発生する可能性も否定できません。これらの規制は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)製品の品質リスク

 当社グループは、品質保証の国際規格ISO9001に従って品質マネジメントシステムを確立し、各生産拠点の品質管理体制のもとで各製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥がなく、クレームが発生する可能性がないという保証はありません。製品の欠陥は、当社グループの評価に影響を与え、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)環境リスク

 当社グループは、環境改善の国際規格ISO14001に従って環境マネジメントシステムを確立し、排気、排水、有害物質の使用、廃棄物の処理、土壌汚染を規制する様々な環境に関する法的規制に対して環境改善活動を積極的に推進しております。当社グループは、これらに細心の注意を払い環境の保護と向上に努めておりますが、事業活動に関し環境責任を負うリスクを抱えております。また、近年においては、環境に関する規制が強化される傾向にあり、当社グループにおいては、これらの法規制等への対応のために費用や補償が生じ、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7)為替変動による影響リスク

 当社グループは、海外との取引につきましては、円建てでの決済を基本としておりますが、最近ではドル建てによる取引が増加傾向にあり、為替予約等によるリスクヘッジを実需の範囲内で行っております。これによる当該リスクを完全に回避できる保証はなく、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)原材料の調達価格の急騰・高騰リスク

 当社グループは、市況価格に影響を受ける原材料を使用して、製造、販売活動を行っております。想定を上回る原材料の調達価格の急騰、高騰により、日常の生産活動のなかでのコスト低減努力や製品価格の改定で原材料の調達価格の上昇分を吸収できない場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)訴訟リスク

 当社グループは、取引先や第三者との間で紛争が生じ、訴訟・その他法的手続きにつながるリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(10)知的財産リスク

 当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し、事業の競争力を強化してきました。知的財産については、厳正な管理を行っているものの、予期せぬ事態により外部に流し、第三者が当社グループの知的財産権を使用して類似製品を製造・販売することを効果的に防止できない可能性があります。さらに、他社の知的財産権を十分に調査した上で事業活動を行っておりますが、他社から知的財産権への抵触を訴えられた場合には、当グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況

 イ.財政状態

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末比3億57百万円増の169億8百万円となりました。

負債合計は前連結会計年度末比28百万円増の58億57百万円となりました。

純資産は前連結会計年度末比3億29百万円増の110億50百万円となりました。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

 ロ.経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用所得環境などの改善を背景に緩やかな回復基調にあるものの、海外における貿易摩擦、国内における相次ぐ自然災害の影響、エネルギー価格、原材料費人件費の上昇などの懸念材料もあり、先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの化成品事業に関連する半導体業界では、パソコン、スマートフォン向けの需要は減少しましたが、車載・産業分野、データセンター向けなどの需要が増加したことにより、半導体市場全体では前年度に比較して拡大いたしました。また、フラットパネルディスプレイ業界は、液晶テレビ向けの需要は堅調に推移しましたが、スマートフォン向けの需要は減少いたしました。

写真業界では、インスタント写真の需要が増加いたしました。

医薬品業界では、高齢化により、医薬品販売数量は増加しましたが、薬価改定による値下げや後発医薬品の普及拡大の影響を受け、市場規模の拡大ペースは鈍化いたしました。

環境関連事業では、製造業の生産調整などにより、産業廃棄物処理分野および化学品リサイクル分野ともその動きに弱さがでてきています。一方で、リユース、リサイクルへの関心は、引き続き高くなってきております。

このような環境のもとで当社グループは、2017年3月期をスタートとする3ヵ年の中期経営計画を策定し、企業体質の強化に努めてまいりました。特に、先端の半導体用感光性材料、フラットパネルディスプレイ周辺材料、機能性材料、医薬中間体の新製品開発、廃棄物処理、リサイクルの特殊技術開発などに積極的に取り組みました。

しかしながら、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比3.5%減の120億68百万円となりました。経常利益は、売上高の減少に加え、原料の高騰などにより、前連結会計年度比30.1%減の8億21百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、静岡工場の一部土地の減損損失、投資有価証券評価損を計上したことにより、前連結会計年度比47.8%減の6億19百万円となりました。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、化成品事業における製品分野の区分を変更しており、前連結会計年度の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較しております、

 

化成品事業

当事業の売上高は、前連結会計年度比3.9%減の106億32百万円となりました。

ⅰ)電子材料

半導体用感光性材料につきましては、主力製品の需要の減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。また、フラットパネルディスプレイ周辺材料につきましても、主力製品の需要の減少により、販売数量、売上高ともに減少いたしました。

この結果、電子材料の売上高は、前連結会計年度比11.7%減の69億80百万円となりました。

ⅱ)イメージング材料

写真材料は、インスタント写真用材料の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしましたが、イメージング材料は、需要の減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。また、印刷材料も需要の減少により、販売数量、売上高ともに減少いたしました。

この結果、イメージング材料の売上高は、前連結会計年度比10.5%減の22億52百万円となりました。

ⅲ)医薬中間体

医薬中間体は、主力製品および国内の顧客向け開発品の需要の増加により、販売数量、売上高ともに増加いたしました。

この結果、医薬中間体の売上高は、前連結会計年度比201.6%増の11億38百万円となりました。

ⅳ)その他化成品

その他化成品は、需要減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。

この結果、その他化成品の売上高は、前連結会計年度比2.2%減の2億61百万円となりました。

環境関連事業

当事業の売上高は、前連結会計年度比0.5%減の14億35百万円となりました。

産業廃棄物処理分野につきましては、受託量は減少いたしましたが、受託価格の上昇により、売上高は増加いたしました。化学品リサイクル分野につきましては、電子部品関連および非電子部品関連とも低調に推移したことにより、受託量、売上高ともに減少いたしました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益7億89百万円、減価償却費5億43百万円となりましたが、投資有価証券の取得による支出10億29百万円、有形固定資産の取得による支出9億31百万円、たな卸資産の増加3億40百万円により、前連結会計年度末に比べ10億27百万円減少し、当連結会計年度末には11億81百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、8億19百万円(前連結会計年度は54百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益7億89百万円、減価償却費5億43百万円、たな卸資産の増加3億40百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、20億45百万円(前連結会計年度は7億8百万円の減少)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出10億29百万円、当社静岡工場を中心とした有形固定資産の取得による支出9億31百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果増加した資金は、1億98百万円(前連結会計年度は2億34百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入9億41百万円、短期借入金増減額3億50百万円、長期借入金の返済による支出10億70百万円によるものであります。

 ③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

10,609

100.8

環境関連事業

1,442

97.0

合    計

12,051

100.3

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

ロ.仕入実績

 当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

552

85.8

環境関連事業

20

127.6

合    計

572

86.8

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は仕入価格によっております。

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

ハ.受注実績

 受注生産は行っておりません。

 

ニ.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

化成品事業

10,632

96.1

環境関連事業

1,435

99.5

合    計

12,068

96.5

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績およびそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

2017年4月~2018年3月

2018年4月~2019年3月

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

三木産業㈱

2,411

19.3

2,106

17.5

住友化学㈱

1,801

14.4

1,488

12.3

東京応化工業㈱

1,542

12.3

1,319

10.9

富士フイルム㈱

1,219

9.8

1,267

10.5

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

当社グループは、過去の実績や取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産、負債の帳簿価額および収益、費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており「イ.財政状態の分析」については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

イ.財政状態の分析

(総資産)

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末比3億57百万円増の169億8百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末比7億21百万円減の79億48百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少10億27百万円、受取手形及び売掛金の増加1億24百万円、たな卸資産の増加3億40百万円であります。

固定資産は前連結会計年度末比10億78百万円増の89億59百万円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加5億64百万円、持分法関連会社への追加出資等による投資有価証券の増加8億9百万円であります。

(負債合計)

負債合計は前連結会計年度末比28百万円増の58億57百万円となりました。主な要因は、長・短借入金の増加2億21百万円、未払金の減少1億56百万円であります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末比3億29百万円増の110億50百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加4億90百万円、その他有価証券評価差額金の減少1億17百万円であります。

 これにより自己資本比率は65.4%となりました。

 

ロ.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比3.5%減の120億68百万円となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ.経営成績」に記載のとおりであります。

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度比13.6%減の18億43百万円となりました。売上総利益率は前連結会計年度比1.8ポイント下降し、15.3%となりました。これは主に化成品事業において、設備投資をしたことにより減価償却費が増加したことによるものであります。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比30.1%減の8億21百万円となりました。経常利益率は前連結会計年度比2.6ポイント下降し、6.8%となりました。これは主に化成品事業において、第1四半期連結会計期間に新基幹システム稼働により減価償却費と保守費が増加したこと、為替差損が増加したこと等によるものであります。

 

なお、2023年度(2024年3月期)の連結経営目標として売上高150億円、経常利益8億円、経常利益率5%以上としておりますが、達成のための具体的な取り組みは、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 経営環境及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。

 

ハ.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高経常利益率を採用しております。これを重要な指標として認識し、目標の達成に努めております。

なお、中期経営計画(2016年4月~2019年3月)の3年目である2018年度の達成・進捗状況は以下のとおりです。

売上高は計画比9億31百万円減(7.2%減)となりました。これは、化成品事業における電子材料及びイメージング材料の需要の減少によるものです。経常利益は売上原価の低減などにより全体として、計画比21百万円増(2.7%増)となりました。

指標等

2018年度(計画)

2018年度(実績)

2018年度(計画比)

売上高

13,000百万円

12,068百万円

931百万円減 (7.2%減)

経常利益

800百万円

821百万円

21百万円増(2.7%増)

経常利益率

6.2%

6.8%

0.6ポイント増

 

ニ.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ホ.資本の財源および資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用、人件費のほか、その他の製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

当連結会計年度において、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載した当社福井工場等における設備投資等を予定しておりますが、自己資金および金融機関からの借入金により賄ってまいります。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は36億37百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11億81百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、スペシャリティ・ファインケミカルメーカーを指向し、電子材料分野、イメージング材料分野、医薬中間体分野および高度技術を必要とするその他化成品分野を中心として、市場ニーズに焦点をあてて新製品の開発から生産技術および新技術の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費は883百万円であり、各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

(1) 化成品事業

当社が研究開発を行っております。

〔電子材料〕

当社は、主として半導体あるいはフラットパネルディスプレイの製造に使用されるフォトレジスト材料について、これらの分野でトップクラスのメーカーと緊密な関係を保ち、新しい材料の提案や共同開発を通じ、製品化に貢献しております。主力パネルメーカーの拠点がある韓国におきましては、現地メーカーとの合弁会社により、シェアの拡大に努めております。一方、液晶パネルの価格低下に対しましても、製造プロセスの効率化など積極的にコスト低減を図り、加えて顧客を増やすことで需要の拡大に努めております。

電子材料は、半導体集積回路の更なる微細化、自動車のエレクトロニクス化、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスの需要により、今後も成長が見込める分野です。微細化に向けた最先端のArF液浸材料開発においては、顧客の開発スピード・高度化する品質要望にタイムリーに応えるため、技術開発センターの試作ライン、福井工場の量産化専用ライン、そして微量金属分析装置の充実を図るなど、少量試作から、量産までの一貫した製品開発に積極的に取り組んでおります。

フラットパネルディスプレイ材料において、従来の製品に加え、カラーフィルター用材料、永久膜用材料などの、高性能・高品質な材料開発を顧客とともに精力的に進めております。自社開発した新規光重合開始剤は協力会社と採用に向けた活動を進めています。

〔イメージング材料〕

写真材料の製造技術が応用される画像表示材料は、成長が期待されるスマートデバイス等の材料としても使用されており、積極的にコスト低減を行い、多岐にわたる用途への展開を目指しています。また、ディスプレイの高精細化に伴う高性能・高品質な材料開発を顧客とともに進めております。

さらに電子写真用の記録材料の開発も手掛けており、新製品の試験生産から商用品の量産化の体制を整え、高品質な記録材料を提供しております。今後も、主力製品群の拡販に向け、顧客開拓とコストダウンを積極的に進めてまいります。

〔医薬中間体〕

当社は、ファインケミカル製品の開発で培ってきた技術力の活用と新規技術の積極的な導入により、主に国内外の大手製薬メーカーからの受託製造を進めております。

開発活動といたしましては、市販原薬および治験薬など様々なステージにおける中間体の開発に取り組んでおります。迅速な対応が求められる納期および品質への対応や、コストダウンに向けた製造プロセスの提案など、顧客ニーズに合致した開発活動を継続しております。

〔生産技術〕

日々高まる顧客からのコストおよび品質要望に対し、技術開発センターで開発された製品の競争力をより強固なものとするために、長年培った合成技術と最新の知見に裏付けされた技術とを融合させた生産技術力を駆使し、究極的な製造法の確立を目指し改良研究を行っております。製品のコストおよび品質競争力は、生産過程のトータルとして、その結果を集約しております。法的、社会的要請も順守し、ISOなど品質システムを見直しながら更なるコストダウンを推進しております。

また、韓国合弁会社のDAITO-KISCO Corporationへの技術フォローは静岡工場の技術課員を技術担当として、関連部署と課題を共有しながら、さらなる製造技術確立の向上を図っております。

なお、化成品事業にかかる研究開発費の金額は、841百万円であります。

 

(2) 環境関連事業

日本エコロジー株式会社が研究開発を行っております。

産業廃棄物処理分野では、今まで処理が難しいとされていた廃液に関する処理技術の開発、化学品リサイクル分野では、新たな廃溶剤のリサイクルや廃液として処理されていた化学品のリサイクル技術の開発に取り組んでおります。廃液を原料とした化学品リサイクルでは、コンサルタントや、量産化に向けた試験生産設備を活用して製品開発を推進しております。また、既存品の工程改善やリサイクル率のアップなどの原価低減や品質の維持向上に向けた検討にも注力しております。

化学品リサイクル分野は、レスポンシブル・ケアに通じると同時に、循環型社会にも対応することから、主要な研究開発テーマと位置づけております。

なお、環境関連事業にかかる研究開発費の金額は41百万円であります。