第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年9月22日開催の取締役会において、中国平安保険(集団)股份有限公司(本社:中国広東省、以下「中国平安保険」といいます。)との強固で長期戦略的なパートナーシップの構築に向け、資本業務提携(以下「本資本業務提携」といいます。)を行うこと、並びに中国平安保険の子会社である中国平安人寿保険股份有限公司(本社:中国広東省、以下「平安人寿」といいます。)を割当予定先とする第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分(以下、併せて「本第三者割当」といいます。)を行うことについて決議し、同日付で中国平安保険との間で本資本業務提携に係る資本業務提携契約を締結いたしました。

 

1.本資本業務提携の目的及び理由

(1) 本資本業務提携の目的

① 中国における中薬産業の更なる発展及び中国国民の医療と健康への貢献

② 中薬(*)の品質標準及び生薬栽培から最終製品までを網羅するビジネスモデルの構築

③ 当社の生薬原料の安定確保

(*)中薬:中医学(中国の伝統医学)で用いる薬剤

 

(2) 本資本業務提携の理由

当社は、平成28年5月に公表した「新中期経営計画(2016年度-2021年度)“漢方”のイノベーションによる新たな価値の創造」において、「中国における新規ビジネスへの挑戦」を戦略課題の一つとして定めております。当社は新中期経営計画の達成とともに、原料生薬の主要調達国である中国及び中国国民の健康にも貢献していくという思いから、今後も新規事業を通じて、中国との更なる良好な関係を構築・維持していきたいと考えております。

その取り組みの一環として、中国における日本の医療用漢方製剤向け原料生薬の調達・加工・保管基地である深圳津村薬業有限公司において、平成28年度より中国市場向け刻み生薬事業を開始しております。また、それと同時期に、上海市薬材有限公司との合弁公司である上海上薬津村製薬有限公司を設立し、中国市場向け中薬配合顆粒の生産に向けて、研究開発等を進めております。

一方、中国平安保険は、中国の四大保険会社の一つで、中国A株市場に上場しており、主要業務である保険・銀行・投資に加えて、インターネット金融サービスを展開している総合金融企業集団です。同社は、「国際社会をリードする個人金融・生活のサービスプロバイダー」になるという戦略目標を掲げ、金融及び医療・ヘルスケア事業を戦略的注力分野と位置づけており、中国最大の民間健康保険会社である平安健康保険、中国最大のインターネット医療健康管理プラットフォームである平安Good Doctor、中国最大の診療所標準化管理サービスプラットフォームである平安万家医療等を傘下に持ち、医療健康科学分野での優位性を確立しつつあります。同社は、医療・ヘルスケア分野を更に発展させ、お客様への医療・ヘルスケアサービスをより一層向上させるため、中薬企業との協業機会を模索するとともに、ひいては中薬産業全体の発展への貢献を企図する中で、中国平安保険グループにおいて、海外投資を担当する中国平安保険海外(控股)有限公司(所在地:香港)及び平安ジャパン・インベストメント株式会社(所在地:東京)を中心に、日本企業との協業を検討した結果、高品質な漢方製剤を日本市場に供給している当社に対し協業の提案をするに至りました。

当社と中国平安保険が取り組もうとしている案件において、当社が有する生薬・漢方事業におけるノウハウと中国平安保険の有する経営資産や顧客基盤、医療・ヘルスケア事業の特徴及び強みを組み合わせることで、シナジー効果が発揮され、両社の企業価値の更なる向上を実現できると考えられます。当社及び中国平安保険は、中国における中薬産業の更なる発展を推進して中国国民の医療と健康に貢献するとともに、中薬の品質標準及び生薬栽培から最終製品までを網羅するビジネスモデルを構築することができ、また、それと同時に、中国国内の生薬の品質向上や生薬資源保護に寄与しながら、当社の生薬原料の安定確保にもつながると考え、業務提携を行うことといたしました。

さらに、当社及び中国平安保険は、業務提携に関わる協議の過程で、長期的かつ強固な戦略的パートナーシップを構築するためには、中国平安保険グループが当社の一定数の株式を保有することが重要であると判断し、業務提携と合わせて、第三者割当による資本提携を行うことといたしました。なお、本資本業務提携先である中国平安保険は金融持株会社であり、金融以外の事業を行う一般事業会社への直接の出資は実施していないため、本資本業務提携の趣旨や内容、出資規模等を勘案し協議した結果、出資機能を有する中国平安保険の主要子会社の一つである平安人寿を本第三者割当の割当予定先といたしました。

 

2.本資本業務提携の内容

(1) 業務提携の内容

当社と中国平安保険との間で現時点において合意している業務提携の概要は、以下のとおりです。

① 合弁会社の設立

中国平安保険との間で中国にて合弁会社を設立し、当該合弁会社が主として下記②~④の事業を展開する予定です。

 

② 生薬調達体制の強化に関する事業

現在、日本国内の漢方製剤及び中国国内における中薬等の市場が拡大していることから、原料生薬の需要が高まり、一部の原料生薬の価格に著しい変動が生じております。安定した価格で、かつ、ツムラの品質要求を満たす原料生薬を安定確保するためには、原料生薬を栽培・加工調製する産地会社の供給能力を高める必要があると考えております。その施策として、栽培用地の確保や栽培技術の開発(野生生薬の栽培化、機械化による効率化等)、生薬の加工場の建設・整備、加工技術の開発(乾燥方法の改善、機械化による効率化等)等を行います。

 

③ 中薬を主とした分析研究に関する事業

下記④における中薬等の製造販売事業に参入するにあたり、高品質な製品の提供を図るためには、生薬栽培から最終製品までの品質管理を行い、品質標準を確立することが必要となります。その実現のために、中薬を主とした分析研究センターを設立し、分析研究技術の開発及び分析試験の受託等を実施いたします。

 

④ 中薬、健康食品、ヘルスケア関連日用品及びその他業務分野に関する事業

中国では中医学が広く浸透しており、そこで使用される中薬の需要も高まっております。今後も拡大していくことが見込まれる中薬産業の更なる発展及び中国国民の医療と健康に貢献するために、当社の漢方製剤の製造ノウハウを活用し、中薬等の製造販売事業を展開することを計画しております。

 

(2) 資本提携の内容

当社は、本第三者割当により、平安人寿に当社普通株式7,675,900株(本第三者割当後の総議決権に対する所有議決権割合10.04%、本第三者割当後の発行済株式総数に対する株式所有割合10.00%)を割り当てます。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判

断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間(平成29年4月1日から平成29年9月30日)の売上高は、前年同期に比べ、3.4%増の582億8千2百万円となりました。

 利益につきましては、営業利益89億8千5百万円(前年同期比14.2%増)、経常利益92億4千8百万円(前年同期比25.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益66億1千4百万円(前年同期比24.5%増)となりました。売上原価率が前年同期に比べ1.1ポイント低下し、また、販管費率は0.3ポイント低下したため、営業利益率は15.4%(前年同期比1.4ポイント上昇)となりました。

 

 医療用漢方製剤全体の売上高は、前年同期に比べ3.4%伸長しました。漢方医学に対する医療関係者のニーズが多様化する状況において、医師への面談、医療機関説明会、漢方医学セミナーを基本とし、基礎・臨床エビデンス、漢方掲載の診療ガイドラインおよび漢方医学的な処方の使い分け等に関する適切な情報提供活動を実施しております。

 引き続き、漢方医学および漢方製剤に関する情報提供の拡充を図り、「高齢者関連領域」「がん領域(支持療法)」「女性関連領域」の重点3領域を中心に、潜在市場の大きい漢方市場の拡大を進めてまいります。

 

(2)財政状態

 当第2四半期連結会計期間末における財政状態は以下のとおりであります。

 総資産は、現預金の増加等により前連結会計年度末に比べて364億5千6百万円増加し、2,584億6千4百万円となりました。

 負債は、社債発行等により前連結会計年度末に比べて314億2百万円増加し、960億1千4百万円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末に比べて50億5千3百万円増加し、1,624億5千万円となりました。

 以上の結果、自己資本比率は7.9ポイント低下して、61.8%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、114億1千3百万円の収入となりました。前年同期との比較では、売上債権の増加等により21億円収入が減少しております。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、190億1千1百万円の支出となりました。前年同期との比較では、143億6千7百万円支出が増加しております。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、253億1千7百万円の収入となりました。前年同期との比較では、社債の発行による収入があったこと等により309億3千万円収入が増加しております。

 以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて175億3千8百万円増加し、474億3千9百万円となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、29億8千4百万円であります。