第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、社会に対するSERVICE(奉仕)とTRUST(信頼)を基本とし、お客様に最も信頼される製品を提供することにより、社会に貢献することを経営理念としております。社是は「誠実」、企業スローガンに「空気をかえよう」を掲げて、空気を通して暮らしを明るく元気にし、世界中のお客様や社会から愛される会社になることを目指しております。基本方針の「強くて早い会社」(絞り込みと集中・世にない商品の開発・スピード経営)を継承しながら、「ブランド価値経営」を基本戦略に掲げ、企業と社会の相乗発展を実現してまいります。

 

(2)経営戦略

当社グループは、ブランド価値経営を基本戦略に掲げ、持続的成長を可能にするために、高収益な企業を目指してまいります。会社の中長期的な戦略は次のとおりです。

① 「顧客の創造」では、新製品開発・新規事業を推進し、グローバル強化も進めます。

② 「高収益体制の構築」では、ワンベクトルものづくり、トータルコストカットを進めます。

③ 「組織活性化」では、事業マトリックス制を強化し、経営基盤の盤石化を図ります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの目標は、経営環境の変化に左右されない強い事業基盤の構築であります。目標とする主な指標等は次のとおりです。

① 国内エアケア市場でシェアNo.1、②革新的な新規市場の創造、③海外市場は戦略エリアを特定事業で攻略、④営業利益率10%を掲げています。

 

(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループを取り巻く環境につきましては、①人口構造の変化、②グローバル化の波、③サステナビリティに対する関心の高まり等、世界的な社会の構造的変化が起こっております。当社グループは、こうした変化を大きく成長するための機会と捉え、当社グループの強みである“独自のエアケア技術”を活かして新市場を創造し、社会からの期待に応えてまいります。

また、社会からの要請につきましては、消費者への安心・安全な製品の提供、採用や人材育成等を責務と認識し、ブランド価値経営を基本戦略に、当社グループへの信頼を高めてまいります。

環境分野につきましては、製品のライフサイクル全体で環境負荷を低減するとともに、再生可能な原材料の開発、調達を考えてまいります。

これらにより、当社グループはステークホルダーの皆さまとともに企業と社会の相乗発展を図り、企業価値を高めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)競争環境の激化

 当社グループの属する日用雑貨業界は、競合他社や新規参入者との間で常に厳しい競争が行われています。このような状況下において、当社グループが競争環境に的確に対応ができない場合は、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)新規事業・資本業務提携の影響

 利益を伴った永続的成長のためには、リスクを管理しつつ、新しい事業に取り込んでいく必要があると考えており、事業戦略の一環として、戦略的提携や企業買収を行うことがありますが、事後に予期せぬ障害や状況の変化が生じる可能性があり、これにより当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)海外での事業活動

 当社グループは国内3拠点の他、タイ、台湾を中心とした海外に生産拠点を有しております。予期せぬテロ、内乱、自然災害、新型インフルエンザの流行、人権問題等の経済的・政治的・社会的な突発事象が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)原材料価格の高騰

 当社グループの製品はプラスチック容器、フィルム等のプラスチック樹脂加工品などの石油製品、及びエアゾール缶等の鉄鋼製品の占める比率が高く、原油価格の高騰や円安の進行により、これら素材価格の高止まりが長期化した場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)取引先の状況

 当社グループの取引先は、上流の原材料仕入から下流の小売・流通チャネルまで多岐にわたり、社会情勢の影響で大きな変化があり、この変化に的確に対応ができない場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)天候不順による販売の不確実性

 当社グループが販売している商品には、防虫剤や除湿剤、カイロなど、売上高が天候に大きく左右される品目が存在します。天候不順によって、これらの品目の業績が予想より低迷する可能性があります。

(7)公正な事業慣行(環境規制、理念・行動規範の浸透・インターナル)

 当社グループでは法令や諸規則、倫理・社会規範のほか、理念・行動規範の浸透を徹底しておりますが、諸規則の変更対応や浸透の徹底が不十分である場合は、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)お客様対応(品質・消費者課題)

 当社グループは、お客様への安心・安全な製品・サービスの提案を心がけておりますが、お客様の満足や信頼を損なう不測の事態が生じた場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)株価の変動

 当社グループにて保有する投資有価証券の多くは、株価変動のリスクがあり、株価の下落など不測の事態が生じた場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10)情報管理・システムのリスク

 当社グループは、機密情報等の情報資産について、社内の管理体制を整備しておりますが、万一情報漏洩等の不測の事態が生じた場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)重要な訴訟のリスク

 現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、将来、重大な訴訟が発生し、当社グループに不利な判断をされた場合は、事業活動における制限や、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12)自然災害の影響

 当社グループは、地震等の災害や事故発生に備えて生産拠点の分散化を図っておりますが、実際に各地域での災害や事故が発生し、設備への被害が生じた場合には、その修復、再構築等に多額の費用を要し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な世界経済を背景に企業収益の回復や雇用情勢の改善が進み、個人消費にも上昇の兆しがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の保護主義的な通商政策の拡大による貿易摩擦の懸念や地政学的リスクも高まっており、先行きに対する不透明感は続いております。

こうした状況の中、当社グループは、絞り込みと集中、世にない商品の開発、スピード経営を継承しながら、「ブランド価値経営」を基本戦略として掲げ、持続的成長を可能とするために「市場拡大」「シェア拡大」「利益志向」に注力し、事業部制の定着に向けた取り組みを進めてまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は486億26百万円(前期比5.8%増)となりました。

利益面では、主力品と高付加価値商品の販売強化により売上総利益が増加した他、継続して取り組んでおります返品や製造コストの削減効果が現れたことなどにより営業利益は34億80百万円(同21.9%増)、経常利益は34億69百万円(同19.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は24億9百万円(同32.6%増)となりました。

 

当社グループの事業セグメントは、「生活日用品事業」の単一セグメントですが、カテゴリー別の業績は以下のとおりであります。

エアケア(消臭芳香剤)は、上質な香りが香水瓶から広がる「SHALDAN FRAGRANCE」や、「玄関・リビング用 消臭力 Premium Aroma」シリーズ、今春新製品の植物精油配合の本格ボタニカルアロマ「SHALDAN BOTANICAL」等が売上の増加に寄与し、売上高は204億78百万円(前期比4.3%増)となりました。

衣類ケア(防虫剤)は、今春新製品の植物由来の香料を配合した香りつき防虫剤の「かおりムシューダBOTANICAL」が売上の増加に寄与し、売上高は93億23百万円(同4.3%増)となりました。

サーモケア(カイロ)は、平年より冬場の冷え込みが続いたことにより売上が大きく伸びた他、前シーズン終了後の返品が減少したことにより、売上高は64億34百万円(同12.3%増)となりました。

ハンドケア(手袋)は、オイルやグリス等に強い耐性があるニトリル合成ゴム製手袋「モデルローブ メカニックグローブ」等の業務用手袋の売上が好調に推移し、売上高は55億69百万円(同5.3%増)となりました。

湿気ケア(除湿剤)は、湿気をとりながら気になるニオイを脱臭する機能性除湿剤「備長炭ドライペット」や「備長炭ドライペット クローゼット用」等の売上は伸長したものの、タンクタイプの「ドライペット スキット」の売上が減少したこと等により、売上高は29億54百万円(同0.4%減)となりました。

ホームケア(その他)は、当期に立ち上げた新ブランド「洗浄力」から発売した泡で汚れを落とすトイレ用洗剤「洗浄力 モコ泡わ トイレクリーナー」や「洗浄力 モコ泡わ ノズル専用クリーナー」等の売上が好調に推移し、売上高は38億66百万円(同13.9%増)となりました。

 

b.財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して39億91百万円増加し、424億49百万円となりました。主な要因は、商品及び製品の増加9億88百万円、有形固定資産の増加9億29百万円、投資有価証券の増加15億71百万円等であります。

負債は、前連結会計年度末と比較して7億82百万円増加し、134億28百万円となりました。主な要因は、電子記録債務の増加6億87百万円、未払消費税等の減少3億33百万円、繰延税金負債の増加4億25百万円等であります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して32億9百万円増加し、290億21百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加18億14百万円、自己株式の減少2億57百万円、その他有価証券評価差額金の増加10億61百万円等であります。

以上の結果、自己資本は283億51百万円、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.5ポイント増加し、66.8%となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して4億69百万円増加し、118億65百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは26億60百万円の収入(前年同期は51億50百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益34億78百万円、減価償却費9億69百万円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額8億97百万円、法人税等の支払額10億65百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは18億25百万円の支出(前年同期は6億21百万円の支出)となりました。主な支出としては有形固定資産の取得による支出18億21百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは4億27百万円の支出(前年同期は6億39百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、自己株式の処分による収入1億90百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払5億54百万円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前期比(%)

生活日用品事業(千円)

27,333,951

105.7

 (注)1.金額は主として製販価格により表示しております。なお、製販価格には消費税等を含んでおりません。

2.当社は生産の一部を外注しております。

 

b.商品仕入実績

当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前期比(%)

生活日用品事業(千円)

6,746,430

104.5

 (注)金額は主として実際商品仕入金額により表示しております。なお、実際商品仕入金額には消費税等を含んでおりません。

 

c.製品仕入実績

当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の製品仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前期比(%)

生活日用品事業(千円)

9,096,956

121.0

 (注)金額は主として実際製品仕入金額により表示しております。なお、実際製品仕入金額には消費税等を含んでおりません。

 

d.受注実績

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

 

e.販売実績

当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前期比(%)

生活日用品事業(千円)

48,626,567

105.8

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱PALTAC

16,291,747

35.4

17,740,865

36.5

㈱あらた

9,628,418

21.0

10,074,025

20.7

2.本表の金額には、消費税等は含んでおりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの見積り及び判断を過去の実績や状況に応じ合理的に行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

個々の項目については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、既存事業での高単価・高付加価値品が好調に推移した他、主力カテゴリーであるエアケアや衣類ケアの新製品が寄与したことにより、売上高は486億26百万円(前期比5.8%増)となりました。売上総利益につきましては、高付加価値品の販売強化による利益構成の改善や、返品の削減、全社的な製造コスト削減により200億74百万円(同8.6%増)、売上総利益率は前期に比べ1.1ポイント上昇し41.3%となりました。

営業利益は、販売数量増加による運送費及び保管料の増加、新ブランド「洗浄力」の立ち上げやタイでの新製品展開による戦略的な広告宣伝費や拡販費等のマーケティング費用の積極的な投下により販売費及び一般管理費は増加したものの、売上総利益の増加により、34億80百万円(同21.9%増)となりました。

経常利益は、為替差益が減少したこと等により、34億69百万円(同19.5%増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期特別損失に計上した減損損失の影響がなくなったこと等により、24億9百万円(同32.6%増)で、全体としては高収益体制の構築を目指して収益改善に取り組んできた結果、増収増益となりました。

 

③ カテゴリーごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

エアケア(消臭芳香剤)は、成長カテゴリーと位置付けており、個別のニーズに特化した新たな価値を訴求する新製品の投入により市場を活性化させる取り組みを進めてまいりました。その結果、「玄関・リビング用消臭力 Premium Aroma」や「SHALDAN FRAGRANCE」等の高単価・高付加価値品が伸長した他、トレンドを取り入れた「SHALDAN BOTANICAL」等の新製品の貢献により売上高は204億78百万円(前期比4.3%増)となりました。

衣類ケア(防虫剤)は、成熟した傾向にある市場のため、ニーズの深耕やCMによる販促活動に取り組んでまいりました。その結果、「かおりムシューダ BOTANICAL」等の新たな香りタイプの新製品が貢献した他、季節商材の側面もあることから返品削減に努め、売上高は93億23百万円(同4.3%増)となりました。

サーモケア(カイロ)は、天候に大きく影響されるカテゴリーであることから、平年より冬場の冷え込みが続いたことにより売上が大きく伸びた他、衣類ケアと同様に返品削減に努めた結果、売上高は64億34百万円(同12.3%増)となりました。

ハンドケア(手袋)は、伸長する極薄手タイプの市場をターゲットに拡売を行いました。その結果、耐性だけでなくデザインも重視したニトリル合成ゴム製手袋「モデルローブ メカニックグローブ」等の業務用極薄手袋の売上が好調に推移し、売上高は55億69百万円(同5.3%増)となりました。

湿気ケア(除湿剤)は、利益改善のため、高単価・高付加価値品の構成比改善に取り組みました。その結果、機能性除湿剤の「備長炭ドライペット」シリーズは伸長したものの、タンクタイプの「ドライペット スキット」が減少したこと等により、売上高は29億54百万円(同0.4%減)となりました。

ホームケア(その他)は、クリーナー商品のブランド強化策として「洗浄力」シリーズを立ち上げ、伸長するクリーナー市場の活性化に取り組みました。その結果、新製品の「洗浄力 モコ泡わ トイレクリーナー」や「洗浄力 モコ泡わ ノズル専用クリーナー」等の売上が貢献したことにより、売上高は38億66百万円(同13.9%増)となりました。

 

④ 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因

当社グループが行っている生活日用品事業は、競合他社や新規参入者との間で常に厳しい競争が行われており、競争環境に的確に対応ができない場合は、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、景気の悪化により個人消費が落ち込んだ場合にも業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。このような市場環境の下、当社の強みである空気ビジネスを企業価値創造の核として既存事業での市場活性化と新分野・新市場への進出等により、事業を拡大しつつ、新しいビジネスの創造に努めてまいります。

 

⑤ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、主に営業活動から得られる自己資金及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資並びにM&A等の事業投資の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で、自己資金はもとより、金融機関からの長期借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。また、短期の運転資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金により賄っております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6億8百万円となっており、借入金については当社連結子会社における製造設備改修のための資金で、全て金融機関からの借入となっております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は118億65百万円であります。

 

⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、本業での収益性を示す営業利益率を重要な指標として位置づけ、営業利益率10%を目標としております。当連結会計年度の営業利益率は7.2%で前連結会計年度と比較して1.0ポイント増加しております。高収益な企業を目指してブランド価値経営を推進することで、経営環境の変化に左右されない強い事業基盤を構築し、企業と社会の相乗発展を実現してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年12月18日開催の取締役会において、マイコール株式会社とカイロ事業の譲受けに関する事業譲渡契約を締結することを決議し、同日締結いたしました。

 

(1)事業譲受けの背景及び理由

当社グループは、「ブランド価値経営」のもと、成長の方向性の一つとして「社会構造変化への対応」を位置付けております。近年の社会的課題である健康的な生活の確保が重要と考えていることから、これまでカイロにおける販売業務提携を行っていたマイコール株式会社のカイロ事業を譲受けることに合意いたしました。当社グループが事業を譲受けるマイコール株式会社は、優れた技術力を持ち、1904年の創業以来一貫して「保温と健康のために」をコンセプトにカイロ・温熱製品の製造販売を行っております。使いすてカイロの主力ブランド「オンパックス」は、軽くて薄く、手触りが柔らかくて心地よいカイロ製品として、幅広いお客様に支持をいただいております。

今般の事業譲受けにより、当社グループの持つ商品開発力、マーケティング力を活かすことで、国内及び海外市場におけるさらなる業容拡大を図り、収益力向上とともに企業価値をさらに向上させることを目指してまいります。

 

(2)事業譲受けの概要

相手会社の名称

 マイコール株式会社

譲受ける事業の内容

 カイロ・温熱製品の製造、開発、販売

 

(3)譲受ける資産・負債の額

現時点では確定しておりません。

 

(4)譲受け価額

相手会社との合意により非開示としております。

 

(5)事業譲受けの日程

取締役会決議日

 平成29年12月18日

事業譲渡契約締結日

 平成29年12月18日

新会社設立日

 平成30年12月1日(予定)

事業譲受け期日

 平成31年4月1日(予定)

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動の大部分は当社によるものであり、「世にない商品」の開発理念のもと、新製品の開発と既存製品の改良、及びそのための基礎研究の充実に努めております。お客様の購入意欲を引き出すためには差別化された高付加価値製品が必要であると確信し、「聞いてわかる、見てわかる、使ってわかる」製品づくりを各カテゴリーに展開しております。また、天然森林抽出成分を用いたクリアフォレストの研究を継続し、新市場創造、並びに従来市場の拡大を目指し、より幅広い魅力的な商品開発を行っております。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、596,199千円となっております。その主なものは人件費であり、297,994千円となっております。

また、当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントですが、カテゴリー別の主な研究開発活動の概要は次のとおりであります。

 

エアケア(消臭芳香剤)は当社メインカテゴリーとして、主力ブランドである「消臭力」を中心に個別ニーズに特化したアイテムを拡充・新規投入し、エアケア全体の市場を活性化する施策を行いました。また「SHALDAN」ブランドの拡充により新しいユーザーの獲得を狙った製品投入やデザインのリニューアルなどを行いました。

① 「消臭力」シリーズでは、「憧れのライフスタイルを叶える」というテーマのもと、パフューマーが厳選したフレグランスオイルを配合し創りあげた香水調の「玄関・リビング用消臭力 Premium Aroma」に注力しマーケットを牽引いたしました。また「SHALDAN」ブランドでは、質にこだわる上級ルームフレグランスをテーマとした「フレグランス」シリーズを投入し、マーケット全体の活性化に努めました。

② 「消臭力トイレ用」シリーズには、「とびちり臭」や「しみつき臭」に効果的な「クエン酸プラス」やウイルス除去成分を配合した「ウイルス除去プラス」の機能プラスシリーズのデザインを刷新するとともに、生活者の未充足ニーズに応える新製品として「トリプルイオン効果」の「消臭力クリアビーズ」を発売することで市場の活性化を図りました。

③ ご好評いただいている「SHALDAN Suteki Plus」は、「大人かわいい」世界観をアップデートし、より上質感を演出するリニューアルを行いデザインを一新しました。

④ 車用市場に向けては、「スポーツ」をテーマに「爽やかに大人香るフレグランス」として「SHALDAN SPORT」を発売し、ヘビーユーザーである男性ドライバー向けに車用芳香剤マーケットの活性化を図りました。

⑤ 介護現場の前向きな暮らしを応援する「エールズ」シリーズでは、昨年度発売した商品をもとに販売店舗の浸透を図っており、引き続きさらなる展開に向けた商品開発体制を強化しております。

⑥ 脱臭炭では、生活価値の向上につながる新たな室内空間の脱臭剤「脱臭炭 玄関・リビング用」を投入し、香りでごまかさない心落ち着く空間の提供によって、新たな顧客の取り込みを図りました。また、自由自在に使える「脱臭炭 ニオイとり紙」では、新たにオムツへの用途を追加し、使用シーンを訴求する新たなパッケージにリニューアルいたしました。

衣類ケア(防虫剤)では、植物由来香料を配合した「かおりムシューダ BOTANICAL」を投入し、シャンプーや化粧品に見られるボタニカルニーズの高いユーザーの取り込みを図りました。また、「かおりムシューダ」ではこれまでのラインナップに加え新たに大空間にも対応できる「かおりムシューダ ウォークインクローゼット用」を投入し、マーケットの拡大を図りました。

サーモケア(カイロ)では、新たにパッケージを一新した、足うらを丸ごとしっかり温める「オンパックス 足ぽかシート 8時間」に、新たに女性のサイズに合わせて設計を見直した「オンパックス 足ぽかシート for ladies 5時間」を投入し、足回り品市場の継続した成長を図りました。

ハンドケア(手袋)では、伸長する極薄手タイプのマーケットで手を汚さずに衛生的に調理をしたいユーザーをターゲットに、伸びる素材で指先にフィットする「ファミリー お料理にぴったり手袋」を発売いたしました。

湿気ケア(除湿剤)では、新製品「ドライペット ふとん快適シート」及び「ドライペット スピード吸湿 くつ用」でパッケージを統一し、子育てママ世代へのアプローチを明確にし、ユーザー拡大を図りました。

ホームケア(その他)では、「たまると大変」と感じる生活汚れを手軽に“クリア”しスッキリした気持ちになる新たなクリーナーのブランドとして、当社のメガブランドである「消臭力」のブランドイメージを最大限活用し、「洗浄力」を立ち上げました。そして、トイレ用クリーナー市場に泡で気軽にお掃除できる新製品「洗浄力 モコ泡わ トイレクリーナー」を発売し、その後トイレの温水洗浄便座で特に汚れが気になるノズルを泡で簡単に洗浄できる「洗浄力 モコ泡わ ノズル専用クリーナー」を発売しました。既存品では、「パワーズ」ブランドで展開していた「パワーズ 洗たく槽クリーナー」と「パワーズ フロ釜クリーナー」をそれぞれ「洗浄力 洗たく槽クリーナー」「洗浄力 フロ釜クリーナー」としてリニューアルすることでブランド強化を行い、伸長するクリーナー市場のさらなる活性化を図りました。

グローバル展開におきましては、ASEAN、韓国ではエアケアを中心に、欧米では手袋を中心に、各国に対応した商品開発体制を強化しております。

(注) 研究開発費及びその内訳には消費税等は含んでおりません。