第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策により、企業収益や雇用情勢が緩やかに回復しているものの、中国や新興国の景気減速、英国のEU離脱問題等、依然として先行きが不透明の状況が続いております。

 当社グループを取り巻く環境は、電動工具業界におきましては、北米の堅調な経済に支えられ販売が順調に推移しましたが、円高の影響により売上高は減少しました。一方、自動車業界におきましては、北米は販売が増加したものの、日本での増税に伴う販売の減少や一部新興国での停滞により全体の販売は減少しました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は62億86百万円(前期比17.7%減)となりました。一方、経常損失は67百万円(前期は経常損失16百万円)、減損損失を2億37百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は3億4百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失61百万円)となりました。

  セグメントの業績は、次のとおりであります。

  ①日本

 国内は、電動工具向け製品の受注は減少しましたが、自動車向け製品の受注が増加し、売上高は29億31百万円(前期比0.1%増)となりましたが、外注加工費等の増加により営業損失は1億7百万円(前期は営業損失67百万円)となりました。

  ②中国

 中国は、円高による為替換算の影響などにより減収となり、売上高は32億79百万円(同29.4%減)でありましたが、営業利益は、支払ロイヤリティーの減少により47百万円(同62.9%増)となりました。

  ③タイ

 タイは、受注が増加しましたが、円高による為替換算の影響により減収となり、売上高は1億56百万円(同1.3%減)、管理費低減の効果により営業損失は75百万円(前期は営業損失1億15百万円)となりました。

 

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純損失」としております。

 

(2)キャッシュ・フロー

  当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比87百万円増加し、1億31百万円の資金を獲得しました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、1億62百万円の資金を使用しましたが、前連結会計年度比56百万円支出が減少しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比1億54百万円支出が増加し、1億77百万円の資金を使用しました。

  これにより、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億60百万円減少して6億77百万円となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

2,950,926

0.5

中国(千円)

3,168,019

△31.2

タイ(千円)

161,050

2.2

合計(千円)

6,279,997

△18.4

 (注)1.上記金額については、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

  当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

138,638

32.9

101,005

82.4

中国

219,039

△60.9

474,339

△17.8

タイ

27,701

136.6

33,267

100.2

合計

385,380

△43.0

608,612

△6.3

 (注)1.上記金額については、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

2,931,024

0.1

中国(千円)

3,201,736

△29.8

タイ(千円)

153,489

△0.9

合計(千円)

6,286,251

△17.7

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年9月1日

至 平成27年8月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱イノアックコーポレーション

1,711,723

22.4

1,683,779

26.8

牧田(昆山)有限公司

2,393,254

31.3

1,883,881

30.0

牧田(中国)有限公司

2,147,077

28.1

1,304,329

20.7

合計

6,252,055

81.8

4,871,990

77.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

  当社グループがタイに進出以来、タイ子会社の操業が当初の予想を下回る状態が続いております。既存の得意先のみならず新規の得意先を開拓し、受注増加により操業度を上げ、赤字経営から脱却することが緊急の課題であります。
 また、当社グループが属するプラスチック業界は、得意先からのコストダウンや高品質な製品の要望等、厳しさを増しております。中間管理者の育成、合理的な生産方法、新技術の導入など、あらゆる方面において情報収集をし、最適な生産方法、最適な生産地をグループ内の3か国4拠点にて選択し、競合他社に負けない体制作りを図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)特定の顧客への依存

 当社グループは、プラスチック製品の成形及び加工を行っておりますが、その販売は特定の顧客に依存しております。この特定の顧客とは、継続的かつ安定した取引関係にありますが、その顧客の生産及び販売の状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)海外市場での活動において

 当社グループは、中華人民共和国及びタイ王国に投資活動を行っておりますが、海外では為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、文化の相違、さらには海外送金及び輸出入などの規制変更や税制変更等様々な障害を伴う可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)為替変動について

 為替変動は、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債の日本円換算額に影響を与える可能性があります。また、外貨建で取引されている製品の価格にも影響を与える可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)人材の雇用及び育成

 当社グループは人材は重要な財産と捉えております。規模拡大及び存続のため優秀な人材を採用し経営理念に共感する人材育成に注力しています。従って優秀な人材を確保できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす

可能性があります。

(5)自然災害等

 近年、地震、台風をはじめとする自然災害が各地で多発しております。地震等による自然災害や火災などの事故で壊滅的な被害を受け、操業に重大な影響が発生した場合には、原材料の確保、生産、製品供給等に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)情報セキュリティ

 当社グループは、事業を展開する上で、顧客及び取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しています。これらの情報は、外部流出や改ざん等が無いように、グループ全体で管理体制を構築し、徹底した管理とITセキュリティ、施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行しております。しかしながら、外部からの攻撃や過失や盗難等によりこれらの情報が流出もしくは改ざんされる可能性があります。もし、このような事態が生じた場合には、信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 当社グループは、自社製品であります建築用資材(樹脂製アンカープラグ)の当社グループ全体の販売比率を高めるために、営業部に商品開発課を設けております。市場調査や得意先からの情報をすばやく促えて、新製品の開発や既存製品の改良に取り組んでおります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は4,876千円であり、研究開発活動は日本において行っております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当社グループにおける財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

 また、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純損失」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、経営者によって一定の会計基準の範囲内で見積りを行い、その結果を資産・負債や収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果はこの見積りと異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

① 流動資産

現金及び預金が4億31百万円、受取手形及び売掛金が1億3百万円及びその他流動資産が59百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末比6億10百万円(16.9%)減少し、29億94百万円となりました。

② 固定資産

有形固定資産が4億60百万円及び投資その他の資産が1億26百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末比5億88百万円(21.4%)減少し、21億66百万円となりました。

③ 流動負債

買掛金が39百万円減少しましたが、賞与引当金が4百万円及びその他流動負債が31百万円それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末比2百万円(0.2%)減少し、9億65百万円となりました。

④ 固定負債

繰延税金負債が56百万円減少しましたが、役員退職慰労引当金が2百万円増加したことにより、前連結会計年度末比55百万円(23.8%)減少し、1億77百万円となりました。

⑤ 純資産

利益剰余金が3億15百万円及び為替換算調整勘定が6億55百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末比11億40百万円(22.1%)減少し、40億18百万円となりました。

この結果、総資産残高は、前連結会計年度末比11億98百万円(18.9%)減少し、51億60百万円となりました。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

為替の円高の影響により、売上高は前連結会計年度比17.7%減の62億86百万円となりました。

② 売上原価

労務費及び修繕費が減少し、また、為替の円高の影響により、売上原価は前連結会計年度比17.6%減の58億77百万円となりました。

③ 販売費及び一般管理費

人件費及び厚生費の減少により、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比11.2%減の5億25百万円となりました。

④ 営業損失

上記の結果、営業損失が1億16百万円(前期は営業損失84百万円)となりました。

⑤ 親会社株主に帰属する当期純損失

減損損失の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は3億4百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失61百万円)となりました。

(4)資本の財源及び資金の流動性の分析

① キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末比3億60百万円減の6億77百万円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は1億31百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が2億87百万円計上されましたが、減価償却費が1億52百万円及び減損損失が2億37百万円計上されたことによるものです。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、1億62百万円となりました。これは主に定期預金の純支出が48百万円、有形固定資産の取得による支出が1億21百万円及びその他投資等の取得による支出が27百万円あったことによるものです。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動により使用した資金は1億77百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出が1億65百万円あったことによるものです。

 

② 財務政策

当社グループは、運転資金及び設備投資資金ともに自己資金により充当することを基本としております。設備投資は年間の減価償却費の範囲内で実施することを原則としております。当連結会計年度において実施しました設備投資はすべて自己資金にて行いました。

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

  当社グループがタイに進出以来、タイ子会社の操業が当初予定を下回る状態が続いております。新規顧客の開拓に力を入れ、新規製品の受注獲得を目指し、操業度を上げ赤字の脱却を図ることが緊急の課題であります。

 また、国内の利益回復のために、金型製作技術の向上や、短納期化にも対応し、成形技術にも新しい工法を模索しながら得意先の要望を満足させるべく体制作りを図ってまいります。