第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策により、雇用、所得環境や企業収益に改善傾向が見られるなど緩やかな回復基調が続いております。一方、海外ではアメリカの新政権による金融政策が世界経済に与える影響など、景気動向は依然として不透明な状況となっております。

 このような状況の中、主な販売先であります電動工具業界におきましては先進国を中心に国内外市場において販売は堅調に推移いたしました。自動車業界におきましては、北米、アジアを中心に国内外市場において販売は堅調に推移いたしました。

 

 この結果、当連結会計年度の売上高は70億48百万円(前期比12.1%増)となりました。経常利益は1億22百万円(前期は経常損失67百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は58百万円(前期は減損損失を2億37百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失3億4百万円)となりました。

 

  セグメントの業績は、次のとおりであります。

  ①日本

 国内は、電動工具向け、自動車向けの受注が共に増加し、売上高は31億4百万円(前期比5.9%増)、営業損失は42百万円(前期は営業損失1億7百万円)となりました。

  ②中国

 中国は、成形品、金型共に受注が増加し、売上高は38億5百万円(同16.0%増)、営業利益は2億4百万円(同333.2%増)となりました。

  ③タイ

 タイは、受注が増加し、売上高は2億7百万円(同32.5%増)、依然として稼働率が低く営業損失は87百万円(前期は営業損失75百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比1億79百万円増加し、3億11百万円の資金を獲得しました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは24百万円の資金を使用しましたが、前連結会計年度比1億37百万円支出が減少しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比1億67百万円支出が減少し、10百万円の資金を使用しました。
 これにより、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億13百万円増加して9億91百万円となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年9月1日

至 平成29年8月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

3,064,203

3.8

中国(千円)

3,728,947

17.7

タイ(千円)

227,461

41.2

合計(千円)

7,020,612

11.8

 (注)1.上記金額については、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

  当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

145,066

4.6

118,260

17.1

中国

343,969

57.0

383,001

△19.3

タイ

30,428

9.8

43,543

30.9

合計

519,464

34.8

544,804

△10.5

 (注)1.上記金額については、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年9月1日

至 平成29年8月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

3,104,952

5.9

中国(千円)

3,736,185

16.7

タイ(千円)

207,545

35.2

合計(千円)

7,048,684

12.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年9月1日

至 平成29年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱イノアックコーポレーション

1,683,779

26.8

1,662,170

23.6

牧田(昆山)有限公司

1,883,881

30.0

2,184,479

31.0

牧田(中国)有限公司

1,304,329

20.7

1,533,988

21.8

合計

4,871,990

77.5

5,380,638

76.3

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

  当社グループは、「愛されるプラスチックメーカー」を目指して、良い考え[合理化の追求]・良い商品[信頼性の重視]・良い職場[人間性の尊重]を社是として掲げ、「人・物・金は企業にとって限度がある。限度あるものを最高に活かすのが事業である。」との基本理念をもとに、創業以来、企業活動を行っております。
 その基本理念のもと、社会のニーズに合った製品を造り出すための研究活動に注力し、技術力を高め、効率のよい生産システムを確立し、お客様及び市場からの評価を高め、収益力の向上と経営基盤の強化を図ってまいります。

 

(2)目標とする経営指標

  当社は、当社グループの売上目標を100億円に設定し、毎年10%以上の増収を目指して事業活動を行っておりますが、当期は前期比12.1%増の70億48百万円の売上となりました。
 また、具体的な数値目標としましては、売上高総利益率20%を安定的に維持することを掲げておりますが、当期は、売上高総利益率は8.6%となりました。当面の目標といたしましては、これを10%に引き上げることであります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

  当社グループは、その販売を特定の得意先の特定の業種(電動工具業界及び自動車業界)に依存しております。平成29年8月期におきましては、その特定の得意先の売上高の総売上高に占める割合は、86.8%となります。また、電動工具部品及び自動車部品の売上高の総売上高に占める割合は、88.5%となります。この特定の得意先の動向が当社グループの業績に大きく影響を及ぼします。そのため、自社ブランドのアンカープラグの製品改良や新製品の研究開発に力を注ぎ、その特定の得意先以外への販売の増加を図ってまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 当社グループがタイに進出以来、タイ子会社の操業が当初の予想を下回る状態が続いております。一刻も早く赤字脱却するために新規顧客開拓にも力を入れると共に合理的でロスの少ない生産方法、そして高品質な製品をタイムリーにお客様の元にお届けできるように努めてまいります。

  また、昨今の日本国内の景気回復による人件費の高騰に加え人材の確保が困難になりつつある状況ではありますが、少人数でも生産量を確保できるように自動化の推進、廃棄材の削減等も視野に入れ、人にも環境にもやさしい企業であり続けられるよう尽力してまいります。そして一刻も早く赤字工場を黒字化し、株主の皆様から喜ばれるような企業に改善すべく体制作りを図ってまいります。

 

(5)その他、会社の経営上重要な事項

  該当事項はありません。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)特定の顧客への依存

 当社グループは、プラスチック製品の成形及び加工を行っておりますが、その販売は特定の顧客に依存しております。この特定の顧客とは、継続的かつ安定した取引関係にありますが、その顧客の生産及び販売の状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)海外市場での活動において

 当社グループは、中華人民共和国及びタイ王国に投資活動を行っておりますが、海外では為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、文化の相違、さらには海外送金及び輸出入などの規制変更や税制変更等様々な障害を伴う可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)為替変動について

 為替変動は、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債の日本円換算額に影響を与える可能性があります。また、外貨建で取引されている製品の価格にも影響を与える可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)人材の雇用及び育成

 当社グループは人材は重要な財産と捉えております。規模拡大及び存続のため優秀な人材を採用し経営理念に共感する人材育成に注力しています。従って優秀な人材を確保できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす

可能性があります。

(5)自然災害等

 近年、地震、台風をはじめとする自然災害が各地で多発しております。地震等による自然災害や火災などの事故で壊滅的な被害を受け、操業に重大な影響が発生した場合には、原材料の確保、生産、製品供給等に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)情報セキュリティ

 当社グループは、事業を展開する上で、顧客及び取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しています。これらの情報は、外部流出や改ざん等が無いように、グループ全体で管理体制を構築し、徹底した管理とITセキュリティ、施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行しております。しかしながら、外部からの攻撃や過失や盗難等によりこれらの情報が流出もしくは改ざんされる可能性があります。もし、このような事態が生じた場合には、信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 当社グループは、自社製品であります建築用資材(樹脂製アンカープラグ)の当社グループ全体の販売比率を高めるために、営業部に商品開発課を設けております。市場調査や得意先からの情報をすばやく促えて、新製品の開発や既存製品の改良に取り組んでおります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は4,974千円であり、研究開発活動は日本において行っております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当社グループにおける財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

 また、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、経営者によって一定の会計基準の範囲内で見積りを行い、その結果を資産・負債や収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果はこの見積りと異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

① 流動資産

現金及び預金が1億99百万円、受取手形及び売掛金が2億1百万円それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末比3億61百万円(12.1%)増加し、33億56百万円となりました。

② 固定資産

有形固定資産が71百万円及び投資その他の資産が94百万円それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末比1億67百万円(7.7%)増加し、23億33百万円となりました。

③ 流動負債

買掛金が2億29百万円及びその他流動負債が46百万円それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末比3億7百万円(31.8%)増加し、12億72百万円となりました。

④ 固定負債

役員退職慰労引当金が13百万円減少しましたが、繰延税金負債が15百万円増加したことにより、前連結会計年度末比2百万円(1.2%)増加し、1億79百万円となりました。

⑤ 純資産

利益剰余金が49百万円及び為替換算調整勘定が1億70百万円それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末比2億19百万円(5.5%)増加し、42億37百万円となりました。

この結果、総資産残高は、前連結会計年度末比5億29百万円(10.3%)増加し、56億89百万円となりました。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

受注の増加及び為替の円安の影響により、前連結会計年度比12.1%増の70億48百万円となりました。

② 売上原価

労務費の増加及び為替の円安の影響により、売上原価は前連結会計年度比9.6%増の64億40百万円となりました。

③ 販売費及び一般管理費

荷造運搬費の増加により、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比1.9%増の5億35百万円となりました。

④ 営業利益

上記の結果、営業利益が72百万円(前期は営業損失1億16百万円)となりました。

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

受取利息、投資有価証券売却益及び法人税等の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は58百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3億4百万円)となりました。

(4)資本の財源及び資金の流動性の分析

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末比3億13百万円増の9億91百万円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は3億11百万円となりました。収入の主な要因は、税金等調整前当期純利益が1億45百万円、減価償却費が1億30百万円及び仕入債務の増加額が2億3百万円であり、支出の主な要因は、売上債権の増加額1億79百万円によるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、24百万円となりました。収入の主な要因は、定期預金の純収入が68百万円及び投資有価証券の売却等による収入が32百万円であり、支出の主な要因は、有形固定資産の取得による支出が1億23百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動により使用した資金は10百万円となりました。支出の主な要因は、配当金の支払額9百万円によるものです。

 

② 財務政策

当社グループは、運転資金及び設備投資資金ともに自己資金により充当することを基本としております。設備投資は年間の減価償却費の範囲内で実施することを原則としております。当連結会計年度において実施しました設備投資はすべて自己資金にて行いました。