当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結累計期間におけるわが国経済は、物価上昇による消費者の節約志向の高まりが続き、一部に弱さが見られましたが、雇用・所得環境の改善の動きが続き、緩やかに回復が続いております。一方で、更なる物価上昇や米国の関税政策が実体経済に与える影響等については、依然としてリスク要因として認識する必要があるものと考えております。
このような中、中期事業構想(2022-2026)の4年目となる2025年度は、国内市場においては、美容室の新しいあり方を目指す「ビューティプラットフォーム構想」実現に向け、「スマートサロン」および「milbon:iD」を一層推進することで、店販品購入のインフラを強化しております。さらに、美容室における業務メニューの高付加価値・高単価化を実現するために、高付加価値カラー戦略を継続するとともに、入店教育をベースとした技術教育サポートと美容師の専門性を向上させるためのソムリエ教育を推進しております。これにより、美容室における高付加価値・高単価化を進め、「スマートサロン」および「milbon:iD」の効果を最大限に高めていく計画です。海外市場においては、7つのリージョンにおける投資の優先順位を改めて検証し、市場性と成長力の高い米国、EU、韓国を重点エリアとして設定し、活動を強化しております。特に、米国における人員強化、製品ブランディングの強化に注力し、ヘアケアの成長に加え、米国内におけるミルボンのカラーの存在感を高めていくべく、活動を強化しております。
当中間連結累計期間の連結売上高は248億7百万円(前年同期比1.1%増)となりました。日本国内では、ヘアケアのプロフェッショナルブランド「エルジューダ」が好調に推移しております。4月に発売した新製品が好調に売上を伸ばしているほか、本年5月に実施したヘアケア製品の一部値上げ前の駆け込み需要もあり、国内売上の成長を牽引しました。染毛剤においては、高付加価値カラー戦略の推進により「ヴィラロドラカラー」は引き続き高い伸長率を確保しましたが、「オルディーブアディクシー」などのファッションカラーでは、カラー市場全体が低成長となる中、一部サロンにおいて、原材料費抑制のため低価格ブランドへの切り替えが起こるなど、競争環境が厳しくなる中で販売数量が減少しました。海外においては、当社が重点地域と位置付ける米国およびEUの売上高が二桁成長を達成するなど、好調に推移しております。
利益面においては、染毛剤を中心に国内売上高が伸び悩んだことに加え、化粧品売上の減少に伴う商品評価損の計上により、売上総利益が減少しました。販管費については、人員増やベースアップによる人件費の増加、海外売上やEC売上の増加による物流費の増加、万博関連費用の計上による広告宣伝費の増加などにより販管費が増加した結果、営業利益は19億38百万円(同39.0%減)、経常利益は18億53百万円(同44.3%減)となりました。また、保有する投資有価証券の時価が取得原価から50%以上下落したため、投資有価証券評価損を特別損失として計上しております。その結果、親会社株主に帰属する中間純利益は4億19百万円(同81.6%減)となりました。
品目別売上高及び国内海外別売上高は次のとおりです。
(品目別売上高)
|
(単位:百万円) |
|
品目 |
前中間連結会計期間 |
当中間連結会計期間 |
増減額 |
増減率(%) |
||
|
金額 |
構成比(%) |
金額 |
構成比(%) |
|||
|
ヘアケア用剤 |
14,682 |
59.9 |
15,624 |
63.0 |
941 |
6.4 |
|
染毛剤 |
8,346 |
34.0 |
7,982 |
32.2 |
△363 |
△4.4 |
|
パーマネントウェーブ用剤 |
799 |
3.3 |
710 |
2.9 |
△89 |
△11.2 |
|
化粧品 |
566 |
2.3 |
327 |
1.3 |
△239 |
△42.2 |
|
その他 |
131 |
0.5 |
163 |
0.6 |
32 |
24.7 |
|
合計 |
24,526 |
100.0 |
24,807 |
100.0 |
281 |
1.1 |
(国内海外別売上高)
|
(単位:百万円) |
|
|
前中間連結会計期間 |
当中間連結会計期間 |
増減額 |
増減率(%) |
||
|
金額 |
構成比(%) |
金額 |
構成比(%) |
|||
|
国内売上高 |
18,367 |
74.9 |
18,483 |
74.5 |
116 |
0.6 |
|
海外売上高 |
6,159 |
25.1 |
6,323 |
25.5 |
164 |
2.7 |
|
合計 |
24,526 |
100.0 |
24,807 |
100.0 |
281 |
1.1 |
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して29億40百万円減少の559億58百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末と比較して24億45百万円減少の284億90百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が21億3百万円、受取手形及び売掛金が7億28百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末と比較して4億95百万円減少の274億67百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末と比較して15億99百万円減少の76億8百万円となりました。主な変動要因は、未払金が10億27百万円、未払法人税等が4億26百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末と比較して4百万円減少の8億69百万円となりました。
純資産は前連結会計年度末と比較して13億36百万円減少の474億80百万円となりました。主な変動要因は、利益剰余金が11億43百万円、円高により為替換算調整勘定が6億38百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の82.9%から84.9%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,499円20銭から1,456円80銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて21億1百万円減少し、116億76百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14億66百万円となりました。これは主に税金等調整前中間純利益10億98百万円の計上、減価償却費11億36百万円、投資有価証券評価損7億55百万円、売上債権の減少額6億86百万円、棚卸資産の増加額4億10百万円法人税等の支払額11億73百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は18億19百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出16億74百万円、無形固定資産の取得による支出1億19百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15億70百万円となりました。これは主に株主さまへの配当金支払額15億70百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,289百万円であります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。