第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の世界経済は、米国をはじめとする先進国経済が底堅い動きを見せた一方で、中国などの新興国経済の減速傾向が強まり、停滞色が濃い状態が続いております。国内経済は、輸出、生産は横ばい圏で推移し、個人消費には足踏み感が見られました。

このような環境のもと、当社グループにおきましては、第3次中期経営計画の方針に沿った重点施策を進め、中国などのアジア地域ならびに欧州における事業拡大や事業開発の促進に注力してまいりました。

その結果、中国経済の減速などによる需要低迷や原油安の影響もあり、売上高は伸び悩みましたが、採算性の改善および経費削減に努めた結果、当連結会計年度の売上高は791億19百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は36億39百万円(同22.9%増)、経常利益は38億51百万円(同12.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億11百万円(同3.9%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

① 製紙薬品事業

国内製紙業界は、段ボール原紙など板紙の生産が堅調に推移しました。一方、印刷・情報用紙は、需要が低迷しました。また、中国の製紙業界は設備の過剰感もあり低迷しました。このような環境のもと、当事業におきましては、国内販売は前年を下回りましたが、アジア地域における拡販が寄与し、海外においては増収増益となりました。 

その結果、売上高は198億41百万円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益は13億85百万円(同20.0%増)となりました。

 

② 化成品事業

粘着・接着剤業界は、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要が増加しております。一方、印刷インキ業界は出版・広告分野では市場の縮小が続いております。このような環境のもと、当事業におきましては、印刷インキ用樹脂については、海外で食品包装用の販売が増加しました。粘着・接着剤用樹脂については、欧州での5年に一度の定期修理もあり、国内外とも販売が減少しました。

その結果、売上高は456億88百万円(前年同期比5.7%減)となりましたが、セグメント利益はコストダウンを含めた採算性の改善に努めたことにより、21億69百万円(同29.6%増)となりました。

 

③ 電子材料事業

電子工業業界は、電子部品の需要においてはスマートフォンの高機能化に伴い1台当たりの部品搭載点数が増加傾向にあるほか、電装化が進む自動車向けの需要が拡大しています。このような環境のもと、当事業におきましては、光硬化型樹脂等が回復傾向にあることに加え、山口精研工業株式会社の精密研磨剤が寄与し、売上高は132億98百万円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益は大幅に改善し、1億39百万円(前年同期はセグメント損失1億77百万円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ14億85百万円増加し、96億22百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、59億41百万円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益(38億62百万円)、減価償却費(27億17百万円)および売上債権の減少(18億53百万円)などにより資金が増加した一方、仕入債務の減少(16億22百万円)などにより資金が減少した結果であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、41億63百万円の減少となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(14億98百万円)や固定資産の取得による支出(29億92百万円)が主なものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、75百万円の減少となりました。これは、借入金の純増加(5億5百万円)および配当金の支払(6億11百万円)が主なものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

数量(トン)

前年同期比(%)

製紙薬品事業

193,057

△2.5

化成品事業

141,749

△6.5

電子材料事業

9,264

△3.7

合計

344,070

△4.2

 

(注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

製紙薬品事業

19,841

△4.5

化成品事業

45,688

△5.7

電子材料事業

13,298

+8.4

その他事業

291

+6.9

合計

79,119

△3.2

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

王子グリーンリソース㈱

8,258

10.1

 

     ※当連結会計年度においては、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

3 【対処すべき課題】

先行きの世界経済は、米国を中心とした先進国では景気が底堅く推移するものの、新興国では軟調な輸出の推移を受けて減速する見込みです。一方、国内経済は、徐々に回復軌道に戻るものの、海外経済の減速などから不透明感の強い状況が続くと見られます。
 当社グループにおきましては、為替変動や中国景気の減速懸念があるものの、世界経済の緩やかな回復による需要の増加を見込んでおります。
 2016年4月よりスタートしております第4次中期5ヵ年経営計画に掲げた基本方針のもと、経営資源を適正に配置(「SHIFT 実現体制の構築」)し、事業の変革(「事業の新陳代謝」)を進め、永続的な成長サイクルの創出と真のグローバル化を目指しております。
 この目標をグループ一丸となって達成するため、第4次中計のキャッチフレーズを「Dramatic SHIFT 1」といたしました。なお、第4次中計より、セグメントを従来の3セグメントから4セグメントへと組替しており、各セグメントの事業戦略は以下の通りです。

<製紙薬品事業>

・アジア地域での生産・販売体制の強化

・アジア地域での紙力増強剤を中心とした事業拡大
・サイズ剤等の高付加価値化および市場開拓
<コーティング事業>
・オフセットインキ用樹脂の中国・ASEAN地域での事業拡大やポリウレタン樹脂の価格競争力強化
・光硬化型樹脂「ビームセット」の用途展開および事業拡大
・フィルム用機能性コーティング剤「アラコート」の事業拡大

<粘接着事業>

・水素化石油樹脂「アルコン」の増産体制の整備とグローバル販売体制の強化
・超淡色ロジン「パインクリスタル」の米国を中心としたグローバル販売体制の強化
・ロジン誘導体の高付加価値化・用途展開およびグローバル販売体制の確立

<機能性材料事業>

・アジア地域での精密部品洗浄剤「パインアルファ」の実績化および生産・販売体制の確立
・ポストフラックスの拡大や絶縁コート用樹脂の実績化および用途展開
・シリコーン樹脂の高付加価値化および用途展開
・ファインケミカル分野の事業拡大
・精密研磨剤のグローバル販売体制の確立

 

また、グローバル戦略を着実に実行するために、生産・調達・マネジメントサポートなどのコーポレート機能を変革し、グローバル・ガバナンス体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実を図ります。
 
 以上のように各事業を戦略に基づき成長させ、中期的な採算性の見極めをおこない、資源投下の可否や継続性を判断していきます。一方、伸長させうる事業や新規な事業(現状での事業未満群含む)の成長性を評価し、経営資源をシフトしていきます。
 2020年度に向けて、中長期の成長の源泉となる新規開発投資が負担できる構造へと変革し、全事業の収益力を向上させ、第4次中期5ヵ年経営計画の達成を目指します。

 

4 【事業等のリスク】

(1) 経済状況及び需要業界の動向について

当社グループは、日本、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、当社グループにおける生産・販売等の事業活動は、これらの国や地域における経済状況の影響を受けます。また、当社グループ製品の主な販売先である製紙、印刷インキ、塗料、粘着・接着剤、および電子工業等の各業界が受ける景気後退等による需要減少は、当社グループの業績に悪影響を与えることがあります。    

(2) 法規制について

当社グループは、事業活動を展開している国内外の地域において各種許認可や規制等の様々な法令の適用を受けております。当社グループでは、コンプライアンスの徹底を図りながら、法規制および社会的ルールを遵守し事業活動をおこなっておりますが、法規制の大幅な変更や強化、ならびに海外の進出地域における予期しない法令の変更等により、当社グループの事業活動が制限されたり、規制遵守のための費用の増大等で業績に悪影響を与えたりすることがあります。

(3) 災害・事故について

当社グループは、災害・事故等による生産活動への悪影響を最小限に留めるために、リスク発生の可能性や結果の重大性に応じた製造設備の定期点検や従業員の教育・訓練等の保安活動、災害防止策の強化に努めております。しかしながら、万一、大規模な自然災害や火災事故等が発生した場合には、当社グループを含めたサプライチェーンにおける生産活動の停止や製造設備の損壊等により当社グループの業績に悪影響を与えることがあります。

(4) 原材料について

当社グループの主要原材料は、石油化学製品およびガムロジンであります。ガムロジンは、松の木に溝を切りつけて滲み出てくる生松脂を蒸留して製造したもので、当社グループは、ガムロジンの調達の大半を最大の生産国である中国に依存しております。石油化学製品およびガムロジンの購入価格の変動に見合った販売価格の見直しをその都度おこない、影響を最小限に留めるように努めておりますが、当社グループの業績は、石油化学製品およびガムロジンの市況変動の影響を受けることがあります。

(5) 為替レートの変動について

当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、為替レートの変動は当社グループの業績に影響を与えることがあります。 

(6) 減損会計について

当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業資産の収益性が著しく悪化し、回復の可能性が見込めない場合には、減損会計の適用により固定資産の減損処理をおこないます。これらの減損損失の発生は、当社グループの業績に悪影響を与えることがあります。

(7) 海外での事業活動について

当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。当社グループにおける事業活動のグローバル化には、進出地域における政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期しない法律または規制、戦争・テロ等のリスクが潜在しておりますが、当社グループが進出している地域でこれら事象が顕在化した場合には、当該地域での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績に悪影響を与えることがあります。

 

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月17日)現在において、当社グループが判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおいて研究開発活動は、当社、ペルノックス㈱および山口精研工業㈱がおこなっております。

顧客ニーズに対し提案型の製品開発をおこなうとともに、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」というビジョンに基づき鋭意研究開発活動を展開しております。事業分野は製紙薬品事業、化成品事業および電子材料事業(光電子材料事業と電子部材事業)であり、その研究テーマは多岐にわたっております。

研究開発スタッフは242人でありますが、これは総従業員数の約2割に当たります。

当連結会計年度の研究開発費は28億19百万円であり、主な研究成果は次のとおりであります。

(1) 製紙薬品事業

当事業では、紙へのにじみ止め性を発現するサイズ剤や紙の強度を向上させる紙力増強剤など、紙の機能性を向上させる薬品において、様々に変化する顧客ニーズと紙の製造条件に対応して高機能化ならびにコスト低減を実現する製品の研究開発を進めております。

サイズ剤では、価格変動が著しいロジンを使用しない新規板紙用内添サイズ剤の実用化検討を進めております。また、海外向けに開発した表面サイズ剤である「ポリマロンKシリーズ」は主に台湾市場にて、またロジン系内添サイズ剤である「サイズパインCシリーズ」は中国市場にて実績化が進みました。

紙力増強剤では、新たに見出した両イオン性高分子の設計技術により古紙の再利用による抄紙条件の悪化に対応できる新たな紙力増強剤を開発し、国内、海外での実績化が進みました。また、ポリアクリルアミド系ポリマーに新たな素材を組み込んだコストパフォーマンスの高い紙力増強剤の実用化検討を進めております。

当事業に係る研究開発費は6億43百万円であります。

(2) 化成品事業

当事業では、印刷インキや塗料、粘着・接着剤用途において、顧客ニーズに対応した高機能化およびコスト低減を実現する製品の研究開発をおこなうとともに、顧客のグローバル展開に合わせた海外向け製品の開発にも積極的に取り組んでおります。また、各種機能を付与したフィルム用コーティング剤などの研究開発にも注力しております。

印刷インキ用樹脂では、原料面からの研究開発に加え、印刷インキの製造や印刷工程の合理化に繋がる製品、環境負荷の低減に繋がる製品、さらには外市場向け製品の研究開発も進め、実績が拡大しました。

塗料用樹脂では、防錆用途向けに低VOC化につながる溶剤系塗料の高濃度化やVOCを使用しない水系塗料用樹脂の開発を進め、高硬度化など高機能化製品の実績化を進めております。機能性コーティング剤「アラコート」は、帯電防止コーティング、蒸着用アンカー、ハードコート用アンカー、再剥離用微粘着剤での実績が拡大しており、顧客ニーズに対応した更なる機能の付与に向け、研究開発を加速させております。

粘着・接着剤用樹脂では、光学用のテープや粘着剤に用いられる超淡色ロジンの開発を進めており、光学用途における新規開発グレードの実績化や、ロジン特有の臭気を大幅に低減させた超淡色の液状ロジンエステルの用途開発を進めております。

機能性ファインケミカル製品では、これまで培ってきたロジン技術、水素化技術、重合技術、精密合成技術、高度精製技術を活かし、各種先端材料向けのプロセス開発や素材開発に注力し、半導体材料、高機能性材料での実績化が進みました。

当事業に係る研究開発費は8億48百万円であります。

 

(3) 電子材料事業

① 光電子材料事業

当事業では、ディスプレイ用途を中心とした光硬化型機能性コーティング剤や当社独自の有機・無機ハイブリッド技術を応用した製品の研究開発をおこなっております。また、ペルノックスにおいては、スマートフォンやタブレット等のタッチパネル向けや、車載電子部品、センサー類、半導体、LED向けの導電性材料、絶縁封止材料、光学機能材料の実績をベースに、高機能、高信頼性製品、パワー半導体向け高耐熱樹脂等の開発を進めております。

光硬化型樹脂「ビームセット」では、フィルムハードコート剤に、高硬度化、アンチブロッキング性、自己修復性などの機能性を付与した製品の開発を進め、実績化が進みました。各特性を組み合わせた製品のラインナップを取り揃え、家電や自動車関連用途への展開を目指しております。また、光学用途で使用される粘着剤や電子基板用の防湿コート剤などの用途においても製品化に取り組んでおります。

シリコーン樹脂では、剥離途やテキスタイルコーティングで実績が拡大しております。また、家電用途および電子部材関連用途向けの高付加価値製品の開発も進めております。

有機・無機ハイブリッド樹脂では、ディスプレイ用途を中心に、耐熱性や透明性に優れた製品開発をおこなっております。また、高周波回路基板向けに誘電特性に優れた素材の開発も進めております。

② 電子部材事業

当事業では、技術進展が著しい各種電子機器の半導体パッケージやプリント基板、他の電子部品等の実装工程に用いられるはんだ関連製品と実装後のはんだフラックスの洗浄工程における洗浄剤および洗浄装置を含めたシステムの研究開発をおこなっております。

はんだ関連製品では、環境に配慮した、ハロゲンフリータイプでかつ微細線はんだ付けに対応したソルダペースト「パインソルダーPSP-F」のモバイル用途で実績化が進んでおり、高い信頼性が求められる医療器械用途への展開も進めております。

洗浄関連製品では、フラックス以外の新たな洗浄分野への展開も進めており、電子機器の高性能化に伴うコンタミネーション・異物(生産工程上のごみ等)除去分野において、すすぎが不要な水系洗浄剤(パーティクル除去用洗浄剤)の開発に取組み、実績化が進みました。

精密研磨剤製品では、ハードディスクドライブ用アルミディスク研磨でナノメートル未満の表面平滑度を実現できる研磨剤の開発を進めております。またスマートフォンなどに用いられる電子部品で、基板として使用されるタンタル酸リチウムの研磨でも実績化が進みました。

 

当事業に係る研究開発費は13億27百万円であります。

 

なお、当連結会計年度末における取得済特許権保有件数は、国内483件、海外163件、出願中のものは国内206件、海外194件であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の状況および報告期間に発生した費用・収益、ならびに将来の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすような偶発的事項に関して、適切な分析・見積りをおこなっております。

資産の評価方法および引当金の計上方法などの方針は、保守主義の原則に沿って、健全性を優先して適切に定めております。

このように、当社グループでは、必要な流動性の維持、事業活動に十分な資金の確保、健全なバランスシートの維持、および正確な費用収益の対応と真実の利益表示を会計方針としております。

重要な会計方針の具体的な内容については、経理の状況に記載しております。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の世界経済は、米国をはじめとする先進国経済が底堅い動きを見せた一方で、中国などの新興国経済の減速傾向が強まり、停滞色が濃い状態が続いております。国内経済は、輸出、生産は横ばい圏で推移し、個人消費には足踏み感が見られました。

このような環境のもと、当社グループにおきましては、第3次中期経営計画の方針に沿った重点施策を進め、中国などのアジア地域ならびに欧州における事業拡大や事業開発の促進に注力してまいりました。

その結果、中国経済の減速などによる需要低迷や原油安の影響もあり、売上高は伸び悩みましたが、採算性の改善および経費削減に努めた結果、当連結会計年度の売上高は791億19百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は36億39百万円(同22.9%増)、経常利益は38億51百万円(同12.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億11百万円(同3.9%増)となりました。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与えると推測される要因は、事業等のリスクに記載したとおりであります。各リスクに対しては、影響を最小限に抑えられるように、発生の可能性や結果の重大性に応じた対策を講じてまいります。

(4) 戦略的現状と見通し

対処すべき課題に記載したとおり、第4次中計のキャッチフレーズ「Dramatic SHIFT 1」を共通認識とし、グループ一丸となって、中期経営計画の重点項目へ挑戦してまいります。

第4次中計では、2020年度までに経営資源をシフトし、事業の新陳代謝を実践することにより、全社員が活躍し、いかなる環境の変化にも臨機応変に対応できる真のグローバル企業を目指します。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは、59億41百万円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益(38億62百万円)、減価償却費(27億17百万円)および売上債権の減少(18億53百万円)などにより資金が増加した一方、仕入債務の減少(16億22百万円)などにより資金が減少した結果であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、41億63百万円の減少となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(14億98百万円)や固定資産の取得による支出(29億92百万円)が主なものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、75百万円の減少となりました。これは、借入金の純増加(5億5百万円)および配当金の支払(6億11百万円)が主なものであります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念である「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。

この基本方針を具体的に実現するため、国内外の生産・販売拠点および関係会社の整備と拡充をはかり、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果し、グループの発展に努めてまいります。

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に関しての課題は、当社グループが永続的に付加価値を生み出し、安定的かつ健全な成長を遂げていくことであると認識しております。そのための当面の目標は、平成28年4月にスタートしました、第4次中計に掲げた施策を実行することであります。

第4次中計の基本方針として、「SHIFT 実現体制の構築」、「事業の新陳代謝の実践」、「真のグローバル化とガバナンス体制強化」の3項目を掲げ、重点的に取り組んでおります。