第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の概況

当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国をはじめとする先進国経済が底堅い動きを見せた一方で、中国などの新興国経済の減速傾向が強まり、不安定な状態が続いております。国内経済は、踊り場にあり、輸出、生産は横ばい圏で推移し、個人消費には弱さが見られました。

このような環境のもと、当社グループにおきましては、第3次中期経営計画の方針に沿った重点施策を進め、中国などのアジア地域ならびに欧州における事業拡大や事業開発の促進に注力してまいりました。

その結果、中国経済の減速などによる需要低迷や原油安の影響もあり、売上高は伸び悩みましたが、採算性の改善および経費削減に努めた結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は597億62百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益は26億74百万円(同3.5%増)、経常利益は29億21百万円(同0.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億75百万円(同6.8%減)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

① 製紙薬品事業

国内製紙業界は、段ボール原紙など板紙の生産が堅調に推移しました。一方、印刷・情報用紙は、需要が低迷しました。また、中国の製紙業界は設備の過剰感もあり低迷しました。このような環境のもと、当事業におきましては、国内販売は前年を下回りましたが、アジア地域における拡販が寄与し、海外においては増収増益となりました。

その結果、売上高は149億77百万円(前年同期比2.9%減)、セグメント利益は9億60百万円(同13.2%増)となりました。

 

② 化成品事業

粘着・接着剤業界は、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要が増加しております。一方、印刷インキ業界は出版・広告分野では低迷が続いております。このような環境のもと、当事業におきましては、印刷インキ用樹脂については、海外で食品包装用の販売が増加したものの、粘着・接着剤用樹脂については、欧州での5年に一度の定期修理もあり、国内外とも販売が減少し、売上高は345億15百万円(前年同期比4.6%減)、セグメント利益は14億42百万円(同3.2%減)となりました。

 

③ 電子材料事業

電子工業業界は、スマートフォンが需要を牽引しました。このような環境のもと、当事業におきましては、光硬化型樹脂等が回復傾向にあることに加え、山口精研工業株式会社の精密研磨剤が寄与し、売上高は100億32百万円(前年同期比10.2%増)、セグメント利益は大幅に改善し、1億82百万円(前年同期はセグメント損失76百万円)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、受取手形及び売掛金が6億14百万円、電子記録債権が4億40百万円、有形固定資産が3億38百万円、無形固定資産が4億76百万円増加した一方、現金及び預金が8億56百万円、たな卸資産が8億48百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3億94百万円減少し、848億50百万円となりました。

負債は、短期・長期借入金が4億16百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が5億56百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ10億59百万円減少し、363億40百万円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定が減少したものの、利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ6億65百万円増加し、485億10百万円となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は20億90百万円であります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

経営成績に重要な影響を与えると推測される要因は、事業等のリスクに記載したとおりであります。各リスクに対しては、影響を最小限に抑えられるように、発生の可能性や結果の重大性に応じた対策を講じてまいります。

平成25年4月にスタートしました第3次中期経営計画では、創業140周年(平成28年)に向け、グループ経営理念を共有した社員が躍動するアジア企業を目指します。さらに、2020年(平成32年)には、アジアから真のグローバル企業へと、グローバルで戦える企業集団となることを目指します。

なお、第3次中計においては、平成27年度の連結売上高800億円、連結営業利益40億円、連結経常利益40億円、親会社株主に帰属する当期純利益24億円を目標としております。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念として「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」を掲げております。また、第3次中期経営計画のスタートにあたり、新たなビジョンとして「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を掲げました。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。

この基本方針を具体的に実現するため、国内外の生産・販売拠点及び関係会社の整備と拡充をはかり、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果すことに努め、事業の発展を目指しております。

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に関しての課題は、当社グループが永続的に付加価値を生み出し、安定的かつ健全な成長を遂げていくことであると認識しております。そのための当面の目標は、第3次中計に掲げた施策を実行することであります。

第3次中計の基本方針として、「グローバルで通用する経営基盤を構築する」ことを目指し、「グローバル化の加速」、「日本事業の再構築」、「グローバルガバナンス体制の強化」、「事業開発の促進」の4項目を掲げ、重点的に取り組んでおります。

なお、当社は、グループ経営理念とビジョンの実現に向け、新たに、当社が大切にしている価値観・行動指針を明確化し、「ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA」を策定しております。これを荒川化学グループ全社員で共有し、根幹の部分は変わることのない経営を貫き、適切な判断と迅速な行動を積み重ねてまいります。