第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の概況

当第3四半期連結累計期間の世界経済は、中国経済は引き続き減速したものの一部に回復の兆しがみられ、米国経済は緩やかに拡大しました。しかしながら、英国のEU離脱問題や米国新政権の政策の影響等、政治・経済に対する先行き不透明感が強まっております。一方、国内経済は、輸出、生産は横ばい圏で推移し、個人消費は弱含みが続くなど足踏みが継続しましたが、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。

このような環境のもと、当社グループにおきましては、今年度よりスタートしました第4次中期5ヵ年経営計画の方針に沿った重点施策を進め、水素化石油樹脂の共同事業化検討やJSR株式会社からの機能性コーティング材料事業譲受など、事業拡大や事業開発の促進に注力してまいりました。

その結果、国内需要の低迷や原油価格、為替の変動がありましたが、採算性の改善および経費削減に努めたことで、当第3四半期連結累計期間の売上高は576億4百万円(前年同期比3.6%減)、営業利益は40億47百万円(同51.4%増)、経常利益は41億43百万円(同41.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は28億3百万円(同49.5%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比については、前年同期の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。また、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

① 製紙薬品事業

国内製紙業界は、段ボール原紙など板紙の生産が堅調に推移しました。一方、印刷・情報用紙は、需要が低迷しました。また、中国の製紙業界は設備の過剰感が続いております。このような環境のもと、当事業におきましては、販売は板紙向け紙力増強剤の需要が増加しましたが、全体としては前年を下回りました。利益面では海外子会社の寄与もあり、増益となりました。

その結果、売上高は135億24百万円(前年同期比9.7%減)、セグメント利益は10億32百万円(同13.0%増)となりました。

 

② コーティング事業

印刷インキ業界は出版・広告分野では市場の縮小が続いております。このような環境のもと、当事業におきましては、印刷インキ用樹脂については、海外で食品包装用の販売が増加したものの、国内では、出版用などが減少しました。一方、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は回復傾向が継続しました。

その結果、売上高は145億90百万円(前年同期比6.6%減)となりました。セグメント利益は、機能性コーティング材料の寄与やコストダウンを含めた採算性の改善に努めたことなどにより、9億27百万円(同50.7%増)となりました。

 

 

③ 粘接着事業

粘着・接着剤業界は、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要が増加しております。このような環境のもと、当事業におきましては、水素化石油樹脂の販売が好調に推移するとともに、アジア地域を中心にロジン系の粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移しました。

その結果、売上高は為替の影響もあり、198億16百万円(前年同期比4.6%減)となりましたが、セグメント利益は20億3百万円(同50.4%増)となりました。

 

④ 機能性材料事業

電子工業業界は、スマートフォンの成長鈍化もあるものの、自動車分野やIoT関連分野などで高機能デバイスの需要が拡大しつつあります。このような環境のもと、当事業におきましては、機能性ファインケミカル製品や精密部品洗浄剤が好調であることに加え、精密研磨剤が寄与し、売上高は94億47百万円(前年同期比15.7%増)、セグメント利益は3億77百万円(前年同期はセグメント損失1億30百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、受取手形及び売掛金が13億14百万円増加、たな卸資産が23億85百万円、有形固定資産が18億3百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ11億77百万円減少し、822億2百万円となりました。

負債は、支払手形及び買掛金が4億50百万円増加、短期・長期借入金が29億17百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ25億58百万円減少し、330億77百万円となりました。

純資産は、利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ13億80百万円増加し、491億24百万円となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は22億99百万円であります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

経営成績に重要な影響を与えると推測される要因は、事業等のリスクに記載したとおりであります。各リスクに対しては、影響を最小限に抑えられるように、発生の可能性や結果の重大性に応じた対策を講じてまいります。

第4次中期5ヵ年経営計画では、2020年度までに経営資源をシフトし、事業の新陳代謝を実践することにより、全社員が活躍し、いかなる環境の変化にも臨機応変に対応できる真のグローバル企業を目指します。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念である「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。

この基本方針を具体的に実現するため、国内外の生産・販売拠点および関係会社の整備と拡充をはかり、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果し、グループの発展に努めてまいります。

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に関しての課題は、当社グループが永続的に付加価値を生み出し、安定的かつ健全な成長を遂げていくことであると認識しております。そのための当面の目標は、第4次中期5ヵ年経営計画に掲げた施策を実行することであります。

第4次中計の基本方針として、「SHIFT 実現体制の構築」、「事業の新陳代謝の実践」、「真のグローバル化とガバナンス体制強化」の3項目を掲げ、キャッチフレーズ「Dramatic SHIFT 1」を共通認識とし、グループ一丸となって、重点的に取り組んでおります。