2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、米国を中心に緩やかな回復傾向が継続しました。一方、国内経済は、堅調な雇用情勢を受けた個人消費の回復、輸出の拡大などによる企業収益の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、米中をはじめとする貿易摩擦の深刻化や原油価格の高まりにより、経済の先行きは、不透明感が増している状況にあります。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、2016年度よりスタートしました第4次中期5ヵ年経営計画の方針(「事業の新陳代謝」や「真のグローバル化」など)に沿った重点施策を進め、事業拡大や事業開発の促進に注力してまいりました。業績面では、半導体関連産業等の好調を背景に電子材料関連の事業が堅調であったものの、2017年12月1日に発生しました富士工場爆発・火災事故により、出版等の印刷インキ用樹脂、製紙用薬品などに影響がありました。また、中国の環境規制強化等に伴う原材料価格の高騰も収益に大きく影響しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は197億58百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は10億73百万円(同34.1%減)、経常利益は12億30百万円(同28.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億76百万円(同30.7%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を一部変更しており、以下の前年同期比については、前年同期の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。また、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。
なお、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は66百万円(前年同期比7.3%減)、セグメント利益は6百万円(同12.1%減)となりました。
① 製紙薬品事業
製紙業界は、eコマース市場(電子商取引)の世界的な成長に伴い、段ボール原紙など板紙の需要が好調に推移しています。このような環境のもと、当事業におきましては、板紙向け紙力増強剤の需要が増加しましたが、原材料価格の高騰や富士工場事故の影響による収益性の悪化もあり、売上高は49億52百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は77百万円(同77.1%減)となりました。
② コーティング事業
電機・精密機器関連業界に支えられた電子部品・デバイスが堅調である一方、印刷インキ業界では出版・広告分野で市場の縮小が続いております。このような環境のもと、当事業におきましては、機能性コーティング材料用の光硬化型および熱硬化型樹脂の収益への寄与や、海外では食品包装向け印刷インキ用樹脂の販売増があったものの、国内の印刷インキ用樹脂は、富士工場事故により生産能力が減少した影響もあり、大幅に販売減となりました。
その結果、売上高は44億47百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益は2億22百万円(同36.2%減)となりました。
③ 粘接着事業
粘着・接着剤業界は、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要増加が継続しております。このような環境のもと、当事業におきましては、水素化石油樹脂は、生産拠点を置くドイツのコンビナート停止に伴う一時的な稼動率ダウンや原材料価格上昇による収益性の低下がありました。一方、アジア地域を中心にロジン系の粘着・接着剤用樹脂の販売は堅調に推移しました。
その結果、売上高は72億10百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益は4億73百万円(同44.3%減)となりました。
④ 機能性材料事業
電子工業業界は、スマートフォン需要には一服感が見られたものの、自動車分野などに加え、AIやIoTの普及により半導体や高機能デバイスの需要が好調に推移しました。このような環境のもと、当事業におきましては、精密部品洗浄剤やファインケミカル製品等が好調に推移しました。また、第4次中計における「みつける」「そだてる」の促進に注力する中、次世代通信技術「5G」に対応する低誘電ポリイミド樹脂の実績化が進みました。
その結果、売上高は30億80百万円(前年同期比10.1%増)、セグメント利益は2億83百万円(同85.6%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ16億48百万円減少し、873億70百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が18億83百万円、受取手形及び売掛金が7億58百万円減少した一方、たな卸資産が3億50百万円、有形固定資産が7億27百万円増加したことによります。
負債は、長期借入金が2億40百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が5億3百万円、短期借入金が2億56百万円、賞与引当金が6億50百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ16億59百万円減少し、316億63百万円となりました。
純資産は、為替換算調整勘定が減少した一方、利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し、557億7百万円となりました。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。
また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。
なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、株式会社日本格付研究所「A-」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億36百万円であります。
当第1四半期連結累計期間において、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載したとおり、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。