文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、グローバルに事業展開を推進する荒川化学グループ全体で、共有すべきグループ経営理念である「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。「つなぐを化学する」とは、当社の事業領域を表しており、当社の製品は材料の表面や隙間に存在し、機能を付与しています。私たちは、このような製品を通して、取引先はもとより、グループ社員、社会とのつながりを大切にする「SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」を目指すことを基本方針としております。
この基本方針を具体的に実現するため、安全を最優先に、国内外の生産・販売拠点および関係会社の整備と拡充を図り、全社をあげて経営基盤の充実と企業体質の強化に取り組み、同時に法令遵守、環境保護、社会貢献などの社会的責任を果たし、グループの発展に努めてまいります。
なお、当社は、グループ経営理念とビジョンの実現に向け、当社が大切にしている価値観・行動指針を明確化した「ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA」を荒川化学グループ全社員で共有することで、根幹の部分は変わることのない経営を貫き、適切な判断と迅速な行動を積み重ねてまいります。
(2) 目標とする経営指標ならびに中長期的な会社の経営戦略
①第4次中期5ヵ年経営計画(2016~2020年度)
当社は、2020年度までに経営資源を適正に配置(「SHIFT 実現体制の構築」)し、事業の変革(「事業の新陳代謝」)を進め、永続的な成長サイクルの創出と真のグローバル化を目指し、「Dramatic SHIFT 1」をスローガンとした第4次中計を推進してまいりました。
第4次中計の最終年度の2020年度は、売上高1,000億円、営業利益58億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益37億円、ROE6.5%以上の目標に対し、売上高705億円、営業利益32億円、経常利益36億円、親会社株主に帰属する当期純利益21億円、ROE4.0%となり、目標を大きく下回りました。
未達の要因としましては、掲げておりました千葉アルコン製造㈱、荒川ケミカルベトナム社の稼働などの重点施策の決定が当初計画より遅れたことに加え、2017年12月1日に発生しました富士工場での爆発・火災事故がありました。また、第4次中計期間中は、米中貿易摩擦の影響、新型コロナウイルスの感染拡大などによる需要構造の変化などがあげられます。
②第5次中期5ヵ年経営実行計画(2021~2025年度)
第5次中計では、2030年のビジョンと目指す未来像を新たに設定し、コア技術・素材の強化による新事業の創出に努めるとともに、市場環境の変化のスピードにも対応すべく事業ポートフォリオ改革を進めます。第4次中計からの重点施策の早期達成による成果の最大化と新たな付加価値の創造およびすべてのステークホルダーとともに持続可能な地球環境と社会の実現への貢献を目指します。
売上高900億円、営業利益65億円、経常利益65億円、親会社株主に帰属する当期純利益45億円、営業利益率7.0%以上、EBITDA 112億円以上、ROE7.0%以上の達成を目標とします。
第5次中計の基本方針は、KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標の達成です。当社が掲げた「ありたい姿」の実現を目指し、グループの価値観・行動指針(ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA)に基づいた経営(=KIZUNA経営)のもと、SHIFT の継続による人と事業の新陳代謝の深化、事業基盤の持続性を確保いたします。また、持続可能な地球環境と社会を実現するための課題に取り組み、付加価値・新規事業の創出に挑戦いたします。そして、創業150周年、さらにその先を見据え、歴史と伝統をしっかりと受け継ぎながらも、安全文化の醸成、および働きがいと生産性の向上を目指すことで成長し続け、「ありたい姿」を実現するために設定するKIZUNA指標を達成いたします。
KIZUNA指標とは、5つのKIZUNAとリンクした優先的な重要課題から設定した指標、「ありたい姿」を実現するための指標です。
2030年に向けたビジョン(=2030年の当社の「ありたい姿」)、当社の目指す未来像およびスローガンを以下のように設定いたしました。


第5次中期5ヵ年経営実行計画における連結財務目標
金額:百万円
第5次中期5ヵ年経営実行計画における連結業績(セグメント別)
金額:百万円
(※1) 新収益認識基準を適用していない2020年度の売上高実績値を記載しております。
(※2) 新収益認識基準を適用していない2020年度の売上高実績値基準を記載しております。
(※3) 2023年度と2025年度は新収益認識基準を想定した売上高を記載しております。
(注) 2021年度より事業部の名称を一部改称し、機能性コーティング事業部、製紙・環境事業部、粘接着・バイオマス事業部、ファイン・エレクトロニクス事業部の4事業部体制としました。また、機能性コーティング事業部と粘接着・バイオマス事業部のセグメント間で一部製品の区分を変更しております。各事業の付加価値を高め、持続的な成長を実現することに加えて、持続可能性に貢献できる事業の構築を目的とした事業部体制を将来的に実現することを目標といたします。
第5次中期5ヵ年経営実行計画における連結データ
なお、各セグメントの事業概況および戦略、各施策は以下の通りです。
(セグメント)
<機能性コーティング事業>
電機・精密機器関連業界では、デジタルテクノロジーの進展により車載向け電子部品やスマートフォン向けの需要は中長期的には好調に推移すると見込まれますが、足元では半導体の供給不足による自動車産業の減産や米中を中心とした半導体産業のサプライチェーンの構築に向けた動きなど先行きが見通しにくい状況にあります。また、印刷インキ業界では出版・広告分野で市場の縮小が続いておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりさらなる需要の減少が見込まれます。当社の主要製品には、光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂、剥離紙用離型剤などがあります。当セグメントにおきましては、印刷インキ用樹脂の需要減少が継続すると見込まれますが、成長の著しい市場において、光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂などの機能性コーティング剤の強固な事業基盤構築によるさらなる事業の拡大を推進します。また、印刷インキ用樹脂や塗料用樹脂においては、採算性の向上を推し進めるとともに、コア技術を活かした新規テーマの創出にも注力いたします。
・光硬化型樹脂「ビームセット」、熱硬化型樹脂「アラコート」におけるデジタルデバイス関連アイテムの拡充と新規技術の確立、新規分野への参入
・各種ポリマー合成技術を活用した地球環境と社会へ貢献できる新規テーマの創出
<製紙・環境事業>
製紙業界では、eコマース市場(電子商取引)の世界的な成長に伴い、段ボール原紙など板紙の需要は中長期的には堅調に推移すると見込まれます。一方、印刷業界では出版・広告分野で市場の縮小が続き、印刷用紙などの需要が減少しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりさらなる減少が見込まれます。当社の主要製品には、板紙などに使用される紙力増強剤や印刷用紙などに使用されるサイズ剤があります。当セグメントにおきましては、第4次中計から推進中の海外事業の拡大戦略を加速するとともに、国内事業は採算性の向上を強力に推し進めます。また、水系ポリマーなどコア技術を活かした環境に配慮した新規テーマの創出にも注力いたします。
・ASEANを中心としたアジア地域での紙力増強剤の拡大
・テーマの選択と集中、生産体制の最適化による国内事業の採算性向上
・コア技術である水系ポリマーを活用した地球環境と社会へ貢献できる新規テーマの創出
<粘接着・バイオマス事業>
粘着・接着剤業界では、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要増加が継続しており、粘着性付与剤の需要は堅調に推移すると見込まれます。また、SDGsに対する各業界の動きも活発化してきており、バリューチェーンを通じた地球規模での貢献を目指すなか、持続可能な再生原料としてバイオマス素材の活用の機運も高まってきております。
当社の主要製品には、持続可能な天然資源であるロジンを活用した粘着・接着剤用樹脂、合成ゴム重合用乳化剤などがあります。また、当社では高圧水素化技術を強みとしており、半世紀前に世界に先駆けて商品化した水素化石油樹脂「アルコン」や、超淡色ロジン「パインクリスタル」を上市しております。さらに、環境に配慮した水系エマルジョン型粘着付与樹脂は、車載用途や生活に欠かせない製品として食品ラベルなどの幅広い用途で使用されております。
「ロジンの荒川」から「Global Pine Chemicals Partner」への深化を目指し、松脂資源と関連事業の持続性を確保いたします。また、水素化石油樹脂「アルコン」はアジア唯一のグローバルサプライヤーとして、ブランド力の維持・強化に努めます。
・バイオマス素材としての利点を活かしたロジン誘導体事業の拡大と持続性確保
・「アルコン」3拠点体制(水島工場、荒川ヨーロッパ社:ドイツ、千葉アルコン製造)の特長を活かした供給体制構築と拡販
<ファイン・エレクトロニクス事業>
電子工業業界では、デジタルテクノロジーの進展により半導体などの電子部品やスマートフォンの需要は中長期的には堅調に推移すると見込まれますが、足元では半導体の供給不足による自動車産業の減産や米中を中心とした半導体産業のサプライチェーンの構築に向けた動きなど先行きが見通しにくい状況にあります。当社の主要製品にはファインケミカル製品、精密部品洗浄剤、低誘電ポリイミド樹脂「PIAD」、電子材料用配合製品、精密研磨剤などがあり、自動車や半導体産業を中心に各工程を下支えするファイン・エレクトロニクス関連素材を提供しております。当セグメントにおきましては、通信高速大容量化、自動車電動化をメインターゲットとして、市場ニーズに合わせて関係会社を含む関連事業間で素早く連携できる仕組みを確立し、事業のさらなる拡大をいたします。
・海外の半導体用途および非フラックス洗浄用途での洗浄剤「パインアルファ」の拡大
・5Gスマートフォン用高周波FPC市場での「PIAD」の拡大
・先端材料分野での拡販と新規テーマの獲得による「ファインケミカル製品」の拡大
・センサー市場を中心とした伸長分野での「電子材料用配合製品」の拡大
・HDD、SAWデバイス市場での「精密研磨剤」のさらなる拡大
・EV関連市場への参入
<新規開発>
新規事業創出の仕組みを確立し、ターゲット分野への参入に挑戦いたします。またAI・MI活用による研究開発活動の効率化を推進いたします。
・新規分野での実績化
(ライフサイエンス、海洋プラスチック問題解決、セラミックス用関連素材、モビリティ関連素材など)
・社内テーマ提案・チャレンジャー育成の推進とマーケティング機能の強化
・外部ソースの有効活用
<サスティナビリティへの取り組み>
経営理念に基づいた持続可能な成長の実現に向けて、コーポレートガバナンス機能を強化することを目的として設置したサスティナビリティ委員会が中心となり、ESG、SDGs、Society5.0、気候変動などの環境問題やダイバーシティ&インクルージョンなどを含む社会的課題に対応すべく、以下の事項に取り組んでまいります。
①サプライチェーンの持続性確保に向けた取り組み
・根幹であるロジン関連事業をはじめとする持続可能な再生原料の活用推進
・カーボンニュートラルの観点での転換原料の活用や生産プロセスの再構築
・エネルギーや資源の効率活用
・製品設計や製品形態の見直しによる輸送効率の向上やモーダルシフトへの貢献
・製品の機能向上によるリサイクルへの貢献、廃水負荷やVOCの低減
・植林活動の実施、継続
②炭素循環社会の実現に向けた関連産業への取り組み
・自動車のEV化や軽量化に関連する素材
・5G、6G関連の次世代情報通信や半導体関連素材
・スマート農業の促進に寄与する素材
・カーボンリサイクルや資源循環産業と関わる素材
③個々の能力を最大限発揮できる取り組み
・キャリア形成支援
・各種制度の充実によるワークライフバランスの最適化
・業務プロセス改革
また、2050年のCO₂排出量実質ゼロに向けて取り組みを強化してまいります。
(3) 会社の経営環境と優先的に対処すべき課題
2017年12月1日に発生しました富士工場での爆発・火災事故において、お亡くなりになった方のご冥福をお祈り申し上げ、ご遺族に対し心よりお悔やみ申し上げます。また、負傷された方、近隣住民の皆様、関係ご当局の皆様、株主の皆様、お客様をはじめとする多くの方々に多大なご迷惑、ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。被害に遭われた皆様方には改めて深くお詫び申し上げますとともに、引き続き、誠心誠意対応させていただく所存でございます。
当該事故を受け、社外の学識経験者および専門家を招聘し、事故調査委員会による調査が進められました。同委員会で事故原因および再発防止対策について議論が重ねられ、2018年11月、事故調査委員会報告書として事故の直接原因と再発防止対策が取りまとめられました。当社グループは同委員会からの提言を重く受け止め、再発防止対策の実施と安全文化の醸成に取り組んでおり、粉じん対策設備を順次導入し、安定稼働を継続できております。また、当該事故を風化させないため、各事業所において事故の伝承活動を展開したうえで、人財育成、コミュニケーションの活性化、リスクアセスメントを主な課題として認識し、全社的に安全に対する教育体系の見直しや構築を進めており、意識と知識をさらに高めるための活動にも取り組んでおります。
当社は、2021年4月より持続可能な成長の実現に向け、コーポレートガバナンス機能を強化するため、サスティナビリティ委員会を新設、また事業戦略機能を強化し、事業ポートフォリオ改革を推進するため事業戦略部を新設、さらに、個人と会社がともに成長できる企業風土の改革を目指すためKIZUNA推進室を新設いたしました。
第5次中期5ヵ年経営実行計画では、第4次中計からの事業評価機能を強化し、事業本部および研究開発本部、生産本部の組織体制を改廃し、コア技術・素材の強化に努めるとともに、環境に配慮した持続可能な開発にも注力し、市場変化のスピードにも対応すべく事業ポートフォリオ改革をおこない、グループの価値観・行動指針に基づいたKIZUNA経営を推進してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況および需要の動向について
当社グループは、日本、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、当社グループにおける生産・販売等の事業活動は、これらの国や地域における経済状況の影響を受けます。また、当社グループ製品の主な販売先である製紙、印刷インキ、塗料、粘着・接着剤および電子工業等の各業界が受ける景気後退等による需要減少は、当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、需要動向などの影響を受け難い収益構造とするため、事業の新陳代謝を促し、いかなる環境変化にも迅速かつ柔軟に対応し、集中的、効率的に経営資源を投入していくことでリスクの最小化を図っております。
当社グループは、事業活動を展開している国内外の地域において各種許認可や規制等の様々な法令の適用を受けております。したがいまして、法規制の大幅な変更や強化、ならびに海外の進出地域における予期せぬ法令の変更等により事業活動が制限される場合や、規制遵守のための費用の増大、また、環境問題や製造物責任、知的財産侵害等による訴訟や紛争による費用の増大で経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、取締役会の下部組織であるリスク・コンプライアンス委員会が、事業目的を阻害するさまざまなリスクの発生を未然に防止するとともに、リスクが顕在化した場合、損害の拡大防止や当社グループの社会的信用の維持を図るため、適切な対応をおこなう体制を整備・構築しております。
当社グループは、国内外の拠点において生産活動を行っております。したがいまして、万一、大規模な自然災害や火災事故、感染症の大流行等が発生した場合には、当社グループを含めたサプライチェーンにおける生産活動の停止等により当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、災害・事故等による生産活動への悪影響を最小限に留めるために、リスク発生の可能性や結果の重大性に応じた製造設備の定期点検や従業員の教育・訓練等の保安活動、災害防止策の強化に努めるとともに、BCP(事業継続計画)を策定し、定期的な訓練をおこなうことによりリスクの最小化を図っております。なお、新型コロナウイルス感染症は、依然として収束時期が不透明な状況で、世界経済に影響を及ぼしております。当社グループではこうした状況に対して、社員およびその家族、取引先などの安全確保を優先し、かつ、事業活動全体への悪影響を最小限に留めるべく、感染防止策を徹底するとともに、テレワークや時差出勤、Web会議の積極活用や生産拠点での入場前チェック体制強化などの対策を実施しております。しかしながら、同感染症による世界経済への影響と収束動向は依然として不透明な状況が続くと見込まれ、世界経済の低迷がさらに長期化・深刻化した場合は、当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。
当社グループの主要原材料は、石油化学製品およびガムロジンであります。ガムロジンは、松の木に溝を切りつけて滲み出てくる生松脂を蒸留して製造したもので、当社グループは、ガムロジンの調達の多くを最大の生産国である中国に依存しておりますが、中国におけるガムロジンの生産量は年々減少しております。したがいまして、ガムロジンの需給バランスの変動により購入価格が高騰した場合は、当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。また、石油化学製品におきましても、グローバルな環境規制や安全規制による需給バランスの変動により購入価格が高騰した場合は、同様に当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、購入価格の変動に見合った販売価格の見直しをおこなうとともに、主要原材料の調達地域の多様化を進めることによりリスクの最小化を図っております。
当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、外貨建ての取引におきましては、為替レートの変動は当社グループの経営成績等に影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、収入と費用の通貨を一致させる施策を進めること等によりリスクの最小化を図っております。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業資産の収益性が著しく悪化し、回復の可能性が見込めない場合には、減損会計の適用により固定資産の減損処理をおこないます。これらの減損損失の発生は、当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、各事業の事業採算を的確に把握し、採算悪化の兆候がみられる場合には、速やかに対策を講じて事業採算を改善させることによりリスクの最小化を図っております。
当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。当社グループにおける事業活動のグローバル化には、進出地域における政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期せぬ法律または規制、戦争・テロ・感染症等のリスクが潜在しておりますが、当社グループが進出している地域でこれら事象が顕在化した場合には、当該地域での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、現地における優秀な人材の確保と育成を進め、いち早く正確な情報を入手し、的確に対応することによりリスクの最小化を図っております。
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、中国を中心とした回復や米国などでは一部持ち直しの動きがみられます。一方、国内経済においては、製造業では持ち直しの動きがみられますが、同感染症の拡大による経済全般の下振れリスクが高まっています。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、同感染症拡大の防止策を徹底し、生産活動等の維持、継続に努めるとともに、2016年度よりスタートしました第4次中期5ヵ年経営計画の方針(「事業の新陳代謝」や「真のグローバル化」など)に沿った重点施策を進め、事業の拡大や収益性の向上、事業開発の促進に注力してまいりました。業績面では、同感染症の影響により需要環境が悪化し、販売数量は減少したものの、高付加価値製品の拡販や海外における需要の回復、収益改善策の推進などにより減収ながらも増益となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は705億72百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は32億57百万円(同26.5%増)、経常利益は36億52百万円(同24.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は21億69百万円(同25.3%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。また、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は2億63百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は26百万円(同16.2%減)となりました。
製紙業界は、eコマース市場(電子商取引)の世界的な成長に伴う、段ボール原紙など板紙の需要は堅調に推移しました。一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、印刷用紙では市場の縮小が加速しております。このような環境のもと、当事業におきましては、サイズ剤などの販売が大幅に減少しましたが、紙力増強剤は中国などのアジアで回復しました。
その結果、売上高は171億4百万円(前年同期比9.6%減)、セグメント利益は5億65百万円(同63.1%増)となりました。
電機・精密機器関連業界は、新型コロナウイルス感染症の影響により、車載向け電子部品などは一時的な需要低下がありました。一方、印刷インキ業界では、同感染症の影響により出版・広告分野で市場の縮小が加速しております。このような環境のもと、当事業におきましては、印刷インキ用樹脂や塗料用樹脂などの販売は大幅に減少しましたが、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は5G関連分野での販売が好調に推移しました。
その結果、売上高は155億18百万円(前年同期比3.6%減)、セグメント利益は13億24百万円(同36.0%増)となりました。
粘着・接着剤業界は、新型コロナウイルス感染症の影響により、自動車関連分野を中心とした需要低下がありましたが、第3四半期以降は回復基調に転じました。また、世界的に紙おむつ向け接着剤の需要は堅調に推移しておりますが、同感染症の影響による一時的な弱さが見られました。このような環境のもと、当事業におきましては、中国でのロジン系粘着・接着剤用樹脂の販売が回復しました。水素化石油樹脂は、市場における需給バランスの軟化などに伴う市況の低迷がありましたが、過年度におけるドイツのコンビナート停止に伴うコスト上昇の影響は緩和されました。
その結果、売上高は254億33百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益は13億44百万円(同28.2%増)となりました。
電子工業業界は、新型コロナウイルス感染症の影響により、自動車関連分野や電子部品などの需要が低調でしたが、第3四半期以降は回復基調に転じました。また、同感染症の拡大を背景とするテレワークの増加などによる電子媒体関連や5G関連分野の需要は堅調に推移しました。このような環境のもと、当事業におきましては、精密部品洗浄剤などの販売は減少しましたが、電子材料用配合製品は回復し、ファインケミカル製品、精密研磨剤および低誘電ポリイミド樹脂は堅調に推移しました。
その結果、売上高は122億52百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は5億28百万円(同36.9%増)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ151億57百万円増加し、1,057億57百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が11億71百万円、建設仮勘定が83億1百万円減少した一方、建物及び構築物が72億16百万円、機械装置及び運搬具が80億24百万円、投資有価証券が26億33百万円増加したことなどによります。
負債は、短期借入金が28億75百万円、繰延税金負債が16億40百万円、資産除去債務が14億52百万円増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ105億94百万円増加し、471億66百万円となりました。
純資産は、利益剰余金、その他有価証券評価差額金が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ45億62百万円増加し、585億90百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ22億3百万円減少し、73億42百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、36億85百万円の増加となりました。これは、たな卸資産の増加(16億34百万円)などにより資金が減少した一方、税金等調整前当期純利益(38億42百万円)、減価償却費(29億80百万円)などにより資金が増加した結果であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、72億98百万円の減少となりました。これは、固定資産の取得による支出(60億29百万円)が主なものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、13億54百万円の増加となりました。これは、長期借入金の返済による支出(3億10百万円)および配当金の支払額(8億72百万円)などにより資金が減少した一方、短期借入金の増加(29億74百万円)により資金が増加した結果であります。
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。
b 受注実績
当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
2016年度よりスタートした第4次中期5ヵ年経営計画において、前半は概ね計数目標に沿って推移し、SHIFT実現体制の構築など中計で掲げた施策は着実に進捗しました。しかしながら、最終年度である2020年度は、売上高1,000億円、営業利益58億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益37億円、ROE6.5%以上の目標に対し、売上高705億円、営業利益32億円、経常利益36億円、親会社株主に帰属する当期純利益21億円、ROE4.0%と、目標を大きく下回りました。
未達の要因としましては、千葉アルコン製造㈱、荒川ケミカルベトナム社の稼働などの重点施策の決定が当初計画より遅れたことに加え、2017年12月に発生しました富士工場爆発・火災事故による収益性の低下がありました。また、第4次中計期間中は、米中貿易摩擦の影響、新型コロナウイルスの感染拡大などによる需要構造の変化などもあり、販売数量が減少しました。加えて、ドイツのコンビナート停止等に伴う原料コストの上昇により収益性の悪化がありました。
第4次中計の重点施策の主なものは、次のとおりであります。
水素化石油樹脂の共同事業化につきましては、2018年2月に千葉アルコン製造㈱を設立し、プラント本稼働に向けて準備を進めております。同業他社のプラント建設による供給増もありますが、樹脂の主要用途である紙おむつ用ホットメルト接着剤は、新興国の生活水準向上に伴い、引き続き拡大していくものと見込んでおります。
アジア地域における生産・販売体制強化による事業拡大推進につきましては、2019年12月に荒川ケミカルベトナム社を設立し、2021年中の稼働開始を目指し、準備を進めております。ASEANでは、高い経済成長を背景に紙の需要が増大し、紙・パルプ産業が急成長しており、引き続き拡大していくものと見込んでおります。
なお、第4次中計におけるセグメント別の実績および経営目標は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
このような結果にいたりましたが、コア技術・素材の強化による新規事業の創出に努めるとともに、市場環境の変化のスピードに対応すべく事業ポートフォリオ改革を進め、第4次中計からの重点施策の早期達成による成果の最大化と、新たな付加価値の創造、およびすべてのステークホルダーとともに持続可能な地球環境と社会の実現への貢献を目指し、第5次中期5ヵ年経営実行計画(2021~2025年度)に繋げてまいります。
資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。
また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。
なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、日本格付研究所「A-」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、新型コロナウイルス感染症の収束が不透明な状況下におきましても当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因および対応策ならびに新型コロナウイルスの影響につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループにおいて研究開発活動は、当社、ペルノックス㈱、高圧化学工業㈱および山口精研工業㈱がおこなっております。顧客ニーズに対し提案型の製品開発をおこなうとともに、「つなぐを化学するSPECIALITY CHEMICAL PARTNER」というビジョンに基づき鋭意研究開発活動を展開しております。2016年度から機能本部制に移行し、研究開発本部を設置、環境の変化や顧客ニーズに対して速やかに、機動的に対応できる体制にしております。事業分野は製紙薬品事業、コーティング事業、粘接着事業および機能性材料事業であり、その研究テーマは多岐にわたっております。
当連結会計年度の研究開発費は
当事業では、紙の強度を向上させる紙力増強剤や紙へのにじみ止め性を付与するサイズ剤など、紙の機能を向上させる薬品について研究開発をおこなっております。顧客ニーズや年々悪化する古紙原料や抄紙条件に適応させ、紙のさらなる高機能化並びに薬品の低コスト化の検討をおこなっております。また、中国,台湾,ASEAN等の海外向け製品の開発も積極的に進めており、荒川ケミカルベトナム社設立に伴い、特にASEAN地域での紙力増強剤のマーケティングに注力しております。
紙力増強剤では、内添紙力増強剤「ポリストロンシリーズ」の紙力増強効果をさらに向上させるため、新たに高分子量化技術を駆使した製品を開発しました。国内、海外においてその効果が認められ実績化が拡大しております。また、高分子量化技術を水平展開した表面紙力増強剤「ポリマセットHPシリーズ」、多層抄きの紙の層間強度を高めつつ排水負荷を低減する層間スプレー用紙力増強剤「ポリマジェットシリーズ」の実績化も進んでおります。
サイズ剤では、国内において中性抄紙系サイズ剤「サイズパインCAシリーズ」や海外での塗工条件に適応させた表面サイズ剤「ポリマロンKシリーズ」の実績化が進んでおります。
当事業に係る研究開発費は
当事業では、ディスプレイ用途を中心とした光硬化型機能性コーティング剤「ビームセット」「オプスター」やフィルム用を中心とした熱硬化型機能性コーティング剤「アラコート」の研究開発にも注力しております。また、印刷インキや塗料用途において、顧客ニーズに対応した高機能化およびコスト低減を実現する製品の研究開発をおこなうとともに、顧客のグローバル展開に合わせた海外向け製品の開発にも積極的に取り組んでおります。
光硬化型機能性コーティング剤「ビームセット」「オプスター」では、5G関連分野への量産に向け、市場からの高品質要求の対応に注力しております。ディスプレイ用途において、耐傷つき性に加えて、難密着素材への密着性付与、光学調整に関する技術改良が進展し、新たな採用が得られつつあります。また、水系化、無溶剤化による環境に配慮した製品の開発にも継続的に取り組んでおり、塗料用やフィルムコーティング用を中心に水系製品のラインナップ拡充を進めております。
熱硬化型機能性コーティング剤「アラコート」は、非シリコーン系剥離コーティング剤の開発に取り組み、技術面の進展により新規実績化が進みました。また、自己修復コーティング剤では市場ニーズの変化に迅速に対応し顧客での評価が進展しました。引き続き市場が求める各種機能を付与した製品の開発を進め、電子材料用途、自動車関連用途への展開を図っております。
印刷インキ用樹脂では、BCPの観点から各種原料ソースを使いこなす技術開発に取り組んでおり、品質や生産性が向上した製品の実績が拡大しました。また、環境負荷の低減、高付加価値化に繋がる製品の研究開発を進め、海外市場向け製品の実績化が進みました。加えて、ロジン系樹脂のバイオマス素材としての展開を進め、一部で実績化も進みつつあります。
塗料用樹脂では、水系製品の有機溶剤中毒予防規則対応やハイソリッドなど環境対応製品の開発に取り組み、顧客での評価が進展しました。また、親水性コーティング剤でも顧客での評価が進み、親水性に加えて新たな機能付与にも取り組み、市場への提案を進めております。
当事業に係る研究開発費は
当事業では、多様化する粘着・接着剤用樹脂に対する顧客ニーズに対応した高機能性製品の開発に取り組み、グローバルに展開しております。また、剥離紙・フィルム用離型剤としてシリコーン樹脂の開発をおこない、粘着・接着と剝離の両面からの知見を生かした開発に取り組んでおります。
ロジンエステル、超淡色ロジンなどのロジン誘導体はタッキファイヤーとして多く使用されておりますが、新たに光学用途への展開を進めており、当社独自の水素化技術と製造プロセスを見直し、より効率よく透明性、耐熱性、耐候性に優れた製品の開発を進めました。また、相溶化剤、フィラー分散剤、可塑剤等のプラスチック添加剤としての展開を進めており、これまで課題であったプラスチックの透明性を維持しながら、改質に取り組んでおります。さらに、当社は大阪大学 宇山浩教授が代表幹事である「海洋生分解性バイオマスプラスチック開発プラットフォーム(MBBP;Marine-Biodegradable Biomass Plasticsの略称)」に参画し、ロジン誘導体を中心にプラスチック添加剤としてMBBP製品(デンプン成形体)の課題解決や物性の向上を図る製品開発、素材開発に協力し、海洋プラスチックごみ問題に取り組んでおります。
環境に配慮した水系エマルジョン型粘着付与樹脂では、課題である耐水性を改良した製品を開発し、グローバル展開に向けて温度・湿度等の幅広い使用条件下に対応できる接着性能の向上を図り、サンプルワークを開始しております。
剥離紙・フィルム用離型剤は、形態別にソルベント系、ソルベントレス系、エマルジョン系、硬化様式別に熱硬化型、UV硬化型を揃えており、軽剥離性、ミスト低減に優れた製品開発を進めております。
当事業に係る研究開発費は
当事業では、半導体・電子部品およびディスプレイ用途を中心として、精密部品洗浄剤や洗浄システム、はんだ関連材料、熱可塑性ポリイミド樹脂、機能性ファインケミカル材料の研究開発および受託製造をおこなっております。ペルノックス㈱においては、車載用電子部品、各種センサー部品、半導体向けの絶縁封止材料や導電性材料の実績をベースに、最新のLEDやパワー半導体モジュール用の耐熱や信頼性に優れたエポキシ樹脂やシリコーン樹脂製品を大手電機部品メーカーや自動車部品メーカー向けに開発しております。また、山口精研工業㈱においてはハードディスク用アルミ基板やSAWフィルター用基板向けの精密研磨剤の研究開発をおこなっております。
精密部品洗浄剤「パインアルファ」では、競合他社との差別化商品として環境負荷低減が可能な水系・再生型洗浄剤の実績化が進みました。はんだ関連材料であるソルダペーストでは、高信頼性を要求されるサーバーや車載用途に開発した新製品の実績化が進みました。
また、溶剤可溶型低誘電ポリイミド樹脂「PIAD」では、5Gスマートフォンに使用される高周波対応フレキシブルプリント回路基板用途を中心に開発を進め、実績が進みました。
ファインケミカル材料では、高度な品質管理技術だけでなく、当社グループの高圧化学工業㈱が保有する耐腐食性を有し、高温・高圧・水素化反応にも対応できる設備を活かした技術対応により新規受託案件が増加し、受託製造部門での実績が拡大しました。
精密研磨剤製品では、リモートワークの普及等でデータ保存、通信技術の進展が進み、ハードディスクの大容量化やSAWフィルター用基板の複合化に伴う研磨技術の高度化及び研磨剤の品質向上に注力し、実績化が進みました。
当事業に係る研究開発費は
なお、当連結会計年度末における研究開発スタッフは239名であり、取得済特許権保有件数は、国内477件、海外259件、出願中のものは国内219件、海外288件であります。