文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは1946年の創業以来、美を通じて人々に夢と希望を与え続けることを使命としてまいりました。1991年には、CIの導入を契機にこの想いを存在理念:「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する」として明文化し、現在に至るまで着実に成長を続けてまいりました。また、同時に発信した「美しい知恵 人へ、地球へ。」というコーポレートメッセージの中にも、「美の創造企業」として、「美」にまつわるあらゆる知恵を出し合い、人々のために、そして大切な地球のために役立てるという強い決意を込めております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、売上高営業利益率及び総資産事業利益率(ROA)、自己資本当期純利益率(ROE)の向上を重要な経営指標としております。
注)総資産事業利益率=(営業利益+受取利息・配当金)/総資産(期首期末平均)×100
自己資本当期純利益率=親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均)×100
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループは、創業80周年に向けて更なる成長ステージを目指した中長期ビジョン「VISION 2026」を推進しております。
◇◇コーセーグループの将来像:世界で存在感のある究極の高ロイヤルティ企業◇◇
「日本を代表する化粧品メーカーとして、日本独自の化粧文化を創造する」という自覚を持ち、“一人ひとりのきれい”を追求し、世界に先駆けて“独自の価値”を創出し続け(唯一無二の存在)、オリジナリティと魅力あふれる多彩なブランドをお届けすることで、一人でも多くのステークホルダーの皆さまに選ばれる企業(憧れの存在・かけがえのない存在)となることを目指しております。
■コーセーグループ中長期ビジョン「VISION 2026」
◆定量目標
・売上高 5,000億円
・営業利益率 16%以上
・ROA 18%以上
・ROE 15%以上
◆ロードマップ
・PhaseⅠ:「グローバルブランド拡充と顧客接点の強化」
・PhaseⅡ:「世界での存在感拡大と更なる顧客体験の追求」
・PhaseⅢ:「世界のひとりひとりに存在感のある顧客感動企業への進化」
◆基本戦略
①3つの成長戦略
1)ブランドのグローバル展開加速
2)独自性のある商品の積極的開発
3)新たな成長領域へのチャレンジ
②2つの価値追求
1)デジタルを活用したパーソナルな顧客体験の追求
2)外部リソースや技術と連携した独自の価値追求
③3つの経営基盤
1)企業の成長を支える経営基盤の構築
2)ダイバーシティ&インクルージョン経営の実践
3)バリューチェーン全体にわたるサステナビリティ戦略の推進
(4)新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症への対応については、「第2 事業の状況2.事業等のリスク」に記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響が及ぶ可能性のあるリスク並びに投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が主要なリスクと判断したものでありますが、ここに掲げられているものに限定されるものではありません。
当社では、将来にわたる事業の継続性と安定的発展の確保のため、全社横断的な組織として、「リスクマネジメント推進委員会」を設置し、リスクを網羅的に洗い出し、定性的な分析・評価を行うとともに、甚大な影響を及ぼす可能性のあるリスクに対し、必要な対策を講じております。具体的には、毎年、関係会社及び各部門の責任者へのアンケートを通じて、リスク項目を抽出するとともに、「リスクが顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響」「リスクが顕在化する可能性の程度」の2つの評価軸で優先付けを行っております。
リスクアセスメントで抽出したリスクは、リスクカテゴリーごとに集約し、「戦略リスク」「事業・財務リスク」「政治・経済リスク」「事故・災害リスク」「人事・労務リスク」「法令違反・賠償リスク」に分類し、定期的にそれぞれのリスク対応の現状と進捗状況をモニタリングする仕組みを構築・運用しております。
2022年の世界経済は、新型コロナウイルス変異株の感染拡大や、昨年から引き続きサプライチェーンの混乱などが懸念されております。新型コロナウイルス感染症の再拡大による各国での外出・渡航制限による消費意識の低下や事業活動の制限、雇用・所得環境の悪化による経済回復の鈍化が懸念され、今後の経過によっては、引き続き当社グループの経営成績及び財政状態(売上・利益の低下、返品の増加、在庫価値の低下等)に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症対策本部を設置のうえ、テレワークのさらなる拡大のための業務の見直しや、Webによる会議環境の増強のための追加IT投資など、あらゆる手段を講じて対策を強化しており、今後も、感染拡大の防止と、お客様、取引先様、従業員の安全確保を最優先に対応してまいります。
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リスクカテゴリー |
主要リスクの内容 |
主な取り組み |
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戦略リスク |
価格競争 ブランド価値の毀損 市場シェアの低下 |
マーケットニーズ・顧客志向の変化を考慮した商品開発・マーケティング・販売活動を行うとともに、機能的・情緒的な付加価値での差別化により、競合優位性を維持・向上させるべく取り組んでおります。 |
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競合の新規参入 異業種からの参入や競合他社の新たなチャネル進出による市場シェアの低下 |
お取引先や営業・販売現場からの情報を随時把握するとともに、定期的な消費者調査により、市場の情報をタイムリーに把握することに取り組んでおります。また、積極的に異業種と協業し、外部リソースや技術と連携することで、独自の価値追求にも戦略的に取り組んでおります。 |
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研究開発の遅れ ブランドの市場競争力の低下 イノベーションの減退 |
先端技術研究所においては、データサイエンスを用いた基礎的・応用的な研究を行うとともに、フランスのリヨンに分室も開設し、最先端の皮膚科学研究に取り組んでおります。また、外部リソースを活用したオープンイノベーションにも積極的に取り組んでおります。 |
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消費者嗜好の変化 消費者ニーズとの乖離によるブランド価値の低下 |
消費者の情報を適切に入手するための市場調査の定期的な実施と、日本国内の消費者調査に加え、海外進出国における調査も強化しております。またデジタルの積極的な活用による新たな顧客体験を追求しております。 |
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気候変動対応への遅れ 低炭素化社会に対応できないことによる事業収益性の低下
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温室効果ガス削減をはじめとした気候変動の緩和に向けた様々な取り組みを積極的に行っております。また「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に基づく気候変動が事業に及ぼす「リスク」と「機会」についての情報開示など、国際的な動きへの対応にも努めております。 |
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リスクカテゴリー |
主要リスクの内容 |
主な取り組み |
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事業・財務リスク |
原材料の価格高騰 原料高騰による利益率の低下 |
市場リスクを最小限にするために、海外を含めたグローバル調達を推進しております。また、サプライヤー様と良好な関係を保ちながら、必要な原材料や外注生産品を適切な価格でタイムリーに調達できるよう努めております。さらに、「原価在庫低減推進委員会」の設置により、適切な原価の維持や在庫を確保するための取り組みも行っております。 |
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原材料の供給途絶 製品の安定的な供給への支障 売上高・利益率への影響 当社の信用の低下
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政治・経済リスク |
法的規制の改変・対応 需要変動のリスク 商品の輸出への影響 |
事業に関連する法規制の情報を日々収集するとともに、製品開発においては、法規制変更に伴う原料規格内容の見直し、代替原料の確保に向け、国内外の情報ネットワ-クを有効活用し、対応を進めております。 |
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海外進出国エリアの政治情勢の急変 需要変動による売上への影響 従業員の安全リスク |
海外現地法人・取引先様との連携を高め、各国、各エリアの経済・政治・社会的状況についてタイムリーな情報収集を通じて、必要な対策を講じております。 |
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事故・災害リスク |
自然災害(地震・噴火・津波など) 生産・物流機能の停止による事業活動の停滞や中断 |
災害発生や感染症が蔓延した場合、速やかに対策本部を設置し、対応策を協議の上、実行いたします。また、災害時に備え、危機管理マニュアルを作成し、職場安全性の確認及び不具合箇所の是正、代替手段の確保にも努めております。 |
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強毒性の感染症の蔓延 生産・供給・販売など事業活動の停滞や中断 |
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人事・労務リスク |
優秀な人材の確保 企業競争力の低下 |
多様な人材が活躍できる環境づくりの取り組みを進めるとともに、採用活動においては、職種別採用の実施による専門人材の獲得や、ビューティーコンサルタント職の処遇制度の改定による優秀な人材の獲得を進めております。 |
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法令違反・賠償リスク |
製品事故に関わる問題 重篤な製品事故発生による、お客様からの信用損失と企業 ブランド価値の低下 |
お客様に安全・安心な商品をお届けすることを第一に考え、商品づくりに取り組んでおります。当社グループの品質に対する考えを「品質方針」として表現し、それを象徴する品質方針メッセージと5つの活動宣言を定め、日々活動しております。 |
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機密漏洩・個人情報の漏洩 情報の漏洩による信用損失・損害賠償 |
「コンプライアンス推進委員会」によるコンプライアンスの啓蒙に加え、個人情報については法律や経済産業省のガイドラインに基づき「個人情報管理委員会」を設置するとともに、情報セキュリティの強化により、万全な管理体制の構築に取り組んでおります。また、社内研修を定期的に実施し、リスクの共有、防止を徹底しております。 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度より当社及び3月決算であった連結対象会社は決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。この変更に伴い、当社とすべての連結対象会社の決算日が統一され、当連結会計年度においては、当社及び3月決算であった連結対象会社は4月1日から12月31日までの9ヶ月間、12月決算である連結対象会社は1月1日から12月31日までの12ヶ月間を連結対象期間としております。
①財政状態及び経営成績の状況
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セグメントの名称 |
2021年3月期 |
(調整後) 2020年12月期 |
2021年12月期 |
(調整後) 前期比較 |
||||
|
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
増減額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
|
化粧品事業 |
218,482 |
78.2 |
176,334 |
82.1 |
189,082 |
84.0 |
12,747 |
7.2 |
|
コスメタリー事業 |
58,434 |
20.9 |
36,454 |
17.0 |
34,351 |
15.3 |
△2,102 |
△5.8 |
|
その他 |
2,472 |
0.9 |
1,957 |
0.9 |
1,549 |
0.7 |
△408 |
△20.9 |
|
売上高計 |
279,389 |
100.0 |
214,745 |
100.0 |
224,983 |
100.0 |
10,237 |
4.8 |
|
区分 |
2021年3月期 |
(調整後) 2020年12月期 |
2021年12月期 |
(調整後) 前期比較 |
||||
|
金額 (百万円) |
売上比 (%) |
金額 (百万円) |
売上比 (%) |
金額 (百万円) |
売上比 (%) |
増減額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
|
営業利益 |
13,294 |
4.8 |
16,524 |
7.7 |
18,852 |
8.4 |
2,328 |
14.1 |
|
経常利益 |
18,745 |
6.7 |
19,061 |
8.9 |
22,371 |
9.9 |
3,309 |
17.4 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
11,986 |
4.3 |
13,961 |
6.5 |
13,341 |
5.9 |
△620 |
△4.4 |
※前期比較(調整後増減)は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を遡及適用したと仮定して前年同一期間(2020年4月1日から2020年12月31日)と比較した増減であります。
当連結会計年度(2021年4月1日から2021年12月31日まで)における日本経済は、9月30日に緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除となり、経済活動が再開されるとともに厳しい状況が徐々に緩和され、持ち直しの動きがみられました。
当社グループが主に事業展開しているアジア・米国経済(2021年1月1日から2021年12月31日まで)においては、中国の景気は回復のテンポは鈍化しているものの緩やかに回復しており、韓国、台湾でも回復や持ち直しの動きがみられます。米国では、着実な持ち直しが継続しております。
日本化粧品市場においては、外出自粛による消費意識の低下はあるものの、年末に向けて緩やかな回復傾向にあります。
アジア・米国の化粧品市場においては、中国でも新型コロナウイルス感染症拡大により、渡航制限や外出規制による影響を受けましたが、総じて見ればEコマースやトラベルリテール事業を中心に成長いたしました。それ以外のアジアについては、新型コロナウイルス感染症拡大により引き続き厳しい状況にありますが、下げ止まりとなっております。米国では、一部サプライチェーン混乱による影響はあるものの、着実に回復しております。
このような市場環境の中、当社グループにおいては、過去の苦しい局面においてピンチをチャンスに変えてきた経験・ノウハウを有しており、今後もグローバル・ボーダレスに事業を拡大していくためにリスクに強い企業に進化すべく、課題に取り組み、改革を進めております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ11,632百万円増加し320,018百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,335百万円減少し、65,751百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12,968百万円増加し、254,267百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度における当社グループの業績については中国及び欧米での販売は好調に推移いたしましたが、それ以外の各国で新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、売上高は調整後前期比4.8%増の224,983百万円(為替の影響を除くと2.4%増)となりました。なお、連結売上高に占める欧米亜売上高の割合は49.3%となりました。
利益については、全社的なコストコントロールの実施により、営業利益は18,852百万円(調整後前期比14.1%増)となりました。経常利益は為替差益の発生により22,371百万円(同17.4%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、構造改革関連費用の発生や税金調整により、13,341百万円(同4.4%減)となりました。
1)化粧品事業
化粧品事業につきましては、ハイプレステージブランドの「コスメデコルテ」が中国・日本で好調に推移し、「アルビオン」やメイクアップブランドの「アディクション」や「ジルスチュアート」も日本での売上が拡大いたしました。また、「タルト」も北米・欧州で好調に推移いたしましたが、それ以外の主要なブランドが苦戦したことにより、売上高は189,082百万円(調整後前期比7.2%増)、営業利益は22,724百万円(同2.7%減)となりました。
2)コスメタリー事業
コスメタリー事業につきましては、ヘアケアブランドの「スティーブンノル ニューヨーク」、コーセーコスメポート㈱の「サンカット」「ソフティモ」「クリアターン」が好調を維持し、ヘアケアブランドも期間限定施策などにより回復いたしました。しかしながら、10月以降回復傾向にあるものの、年間を通してはメイクアップブランドが苦戦したことなどにより、売上高は34,351百万円(調整後前期比5.8%減)、営業損失は752百万円(調整後前期は2,407百万円の営業損失)となりました。
3)その他
その他の事業につきましては、OEM生産の受注が減少したため、売上高は1,549百万円(調整後前期比20.9%減)、営業利益は808百万円(同86.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前期末より1,825百万円増加し81,876百万円(前期比2.3%増)となりました。当期末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、17,799百万円の収入(同23.5%減)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益21,335百万円、非資金費用である減価償却費7,827百万円、棚卸資産の増加4,542百万円、売上債権の増加4,013百万円、返金負債の増加3,131百万円、仕入債務の増加2,866百万円及び法人税等の支払い8,362百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,722百万円の支出(同19.3%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出2,944百万円及び無形固定資産の取得による支出1,642百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、14,303百万円の支出(同94.2%増)となりました。主な要因は短期借入金の純増減額7,000百万円及び配当金の支払い6,845百万円等であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
|
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金額(百万円) |
調整後前年同期比(%) |
|
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化粧品事業 |
146,589 |
115.6 |
|
コスメタリー事業 |
28,138 |
102.7 |
|
その他 |
923 |
65.0 |
|
合計 |
175,650 |
112.9 |
(注)1.金額は製造会社販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.「調整後前年同期比」は、前連結会計年度の実績を当連結会計年度と同一の期間に組み替えた「前期同一期間」との比較であります。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
|
|
金額(百万円) |
調整後前年同期比(%) |
|
|
化粧品事業 |
189,082 |
107.2 |
|
コスメタリー事業 |
34,351 |
94.2 |
|
その他 |
1,549 |
79.1 |
|
合計 |
224,983 |
104.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.「調整後前年同期比」は、前連結会計年度の実績を当連結会計年度と同一の期間に組み替えた「前期同一期間」との比較であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は下記のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。なお、本表作成に際しては経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告に影響を与える見積りが必要ですが、この判断及び見積りには過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した基準を設定した上で実施しております。しかしながら、事前に予測不能な事象の発生等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計上の見積り及び見積りに用いた重要な仮定は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]の[注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]の[注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1)財政状態
当期末の流動比率は367.5%、当座比率は252.8%であり、前期末に比べそれぞれ34.7ポイントの増加、21.0ポイントの増加となりました。主な理由は下記のとおりであります。
資産は、前期末に比べ11,632百万円の増加となりました。現金及び預金の増加1,890百万円、受取手形及び売掛金の増加4,790百万円等により当座資産が6,681百万円増加し、棚卸資産の増加6,405百万円等によりその他の流動資産が5,611百万円増加いたしました。有形固定資産の減少3,338百万円、無形固定資産の増加113百万円、投資その他の資産の増加2,565百万円により固定資産は660百万円減少いたしました。
負債は、前期末に比べ1,335百万円の減少となりました。支払手形及び買掛金の増加716百万円、電子記録債務の増加2,856百万円、短期借入金の減少7,000百万円、未払法人税等の減少2,509百万円、未払金の増加1,193百万円等により流動負債が2,471百万円減少いたしました。固定負債は、繰延税金負債の増加1,193百万円等により1,136百万円の増加となりました。
なお、有利子負債残高は1,711百万円、デット・エクイティ・レシオは0.01倍となりました。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、224,983百万円(調整後前期比4.8%増、10,237百万円増)となりました。
これをセグメントごとに分析すると、当社グループの主力事業である化粧品事業及びコスメタリー事業の売上高がそれぞれ189,082百万円(同7.2%増、12,747百万円増)、34,351百万円(同5.8%減、2,102百万円減)となりました。その他の事業の売上高は1,549百万円(同20.9%減、408百万円減)となりました。
(営業費用)
当連結会計年度の売上原価は、68,078百万円(調整後前期比4.7%増、3,084百万円増)となりました。
販売費及び一般管理費は、138,052百万円(同3.6%増、4,824百万円増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高比率は0.7ポイント減少いたしました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外損益は、3,518百万円の利益(調整後前期比38.7%増、980百万円増)となりました。当連結会計年度は為替差益1,341百万円(調整後前期は為替差損1,630百万円)を計上しております。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損益は、1,036百万円の損失(調整後前期は749百万円の利益)となりました。日本事業の構造改革を図るため、割増退職金534百万円を特別損失に計上しております。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より1,825百万円増加し81,876百万円(前年同期比2.3%増)となりました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
当社グループは「VISION 2026」実現に向け、生産設備の新設及び更新、新規市場進出のための投資、デジタルトランスフォーメーション推進への投資などを実施してまいります。それぞれの投資のタイミングにつきましては、資金残高及び資金調達のバランスを検証し、優先順位をつけて実施してまいります。
自己資金による事業運営、設備投資、株式投資、配当などを行っておりますが、金融機関とは28,000百万円のコミットメントラインを締結しており、事業運営上必要な投資などへの資金につきましては、外部調達も可能となっております。
当社グループの財務状況、安定した業績については、金融機関及び金融市場からの評価は高く、自己資金が不足した場合においても外部調達は可能と判断しております。
利益配分につきましては安定配当を基本としておりますが、今後の事業拡大のための内部資金の確保に配慮しつつ、財政状態、業績、配当性向などを勘案し、配当金額を決定しております。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
化粧品市場においては、国内外におけるEコマース売上規模の拡大、交通インフラの発展や、経済成長に伴う所得水準の上昇により、中国をはじめトラベルリテール事業の売上も好調に推移いたしました。
今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による消費マインドや、雇用・所得環境の悪化の改善、経済回復時期も不透明なため、市場変化に対するタイムリーな対応の成否が、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことが想定されます。
c. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金調達の状況につきましては、事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。
今後の資金使途につきましては、内部留保により財務体質の強化を図る一方、設備投資やM&Aに取り組むことで将来のキャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。また、一時的な余剰資金の運用につきましても、安全性を第一に考慮し運用商品の選定を行ってまいります。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率、総資産事業利益率(ROA)及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を重要な経営指標としております。総資産事業利益率(ROA)及び自己資本当期純利益率(ROE)の前連結会計年度、当連結会計年度推移と「VISION 2026」でのそれぞれの目標に対する進捗については、以下のとおりです。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
「VISION 2026」 |
|
総資産事業利益率(ROA) |
4.5% |
6.1% |
18%以上 |
|
自己資本当期純利益率(ROE) |
5.3% |
5.8% |
15%以上 |
|
売上高営業利益率 |
4.8% |
8.4% |
16%以上 |
当連結会計年度の数値は、全て前連結会計年度を上回りました。その要因は、経営成績が前連結会計年度を上回ったことによります。当連結会計年度における各重要な経営指標につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況で述べたとおりであります。
(注) 総資産事業利益率=(営業利益+受取利息・配当金)/総資産(期首期末平均)×100
自己資本当期純利益率=親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均)×100
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(化粧品事業)
セグメント資産は、現金及び預金の増加10,358百万円、売掛金及び受取手形の増加3,978百万円、棚卸資産の増加8,054百万円、有形固定資産の減少1,923百万円、無形固定資産の減少65百万円等により、前連結会計年度末に比べ25,005百万円増加の216,548百万円となりました。
(コスメタリー事業)
セグメント資産は、現金及び預金の減少379百万円、棚卸資産の減少1,478百万円、有形固定資産の減少1,096百万円等により、前連結会計年度末に比べ3,132百万円減少の43,140百万円となりました。
(その他)
セグメント資産は、現金及び預金の増加694百万円、売掛金及び受取手形の増加151百万円等により、前連結会計年度末に比べ749百万円増加の4,519百万円となりました。
2)経営成績
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b. 経営成績で述べたとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは、お客様のニーズに合った化粧品を市場に提供するために、主に、以下の国内二拠点を中心として研究開発活動に取り組んでおります。
コーセー製品開発研究所‥‥‥‥‥‥‥製品開発研究、海外市場研究、製品管理、研究管理、薬事戦略
サステナビリティ研究
コーセー先端技術研究所‥‥‥‥‥‥‥先端技術研究、基盤技術研究、品質保証研究、研究戦略
当連結会計年度におきましては、さらなる顧客価値創出のための技術開発力と品質保証体制の強化、グローバル化への対応を進め、研究開発活動のより一層の向上に努めました。
当連結会計年度における研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
製品研究分野の研究成果として、当連結会計年度において開発いたしました主な製品は以下のとおりであります。
スキンケア製品・ヘアケア製品
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製品名称等 |
特徴 |
セグメントの名称 |
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コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアセラム |
リポソーム美容液発売29年で初のリニューアル商品。新規リポソームカプセルとその肌効果メカニズムを検証し高機能化した。 |
化粧品事業 |
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ONE BY KOSÉ ザ ウォーター メイト |
世界初のヒアルロン酸とセラミドとを静電的に複合化させた微小カプセル、モイストパフォーマーを開発し、透明化粧水でありながら保湿効果が格段に優れる商品を具現化した。 |
化粧品事業 |
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雪肌精 クリアウェルネス V セラム |
黒酵母培養液と、角層内の結合水を増加させる新規保湿メカニズムにより、過酷な乾燥条件下でも潤いを持続して肌バリア能の向上などを具現化した。 |
化粧品事業 |
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インフィニティ モーニングリニュー |
泡立たないタイプのジェル状の洗顔料。洗浄剤成分にシリコーン誘導体をバランスよく配合し洗顔でありながらツヤを付与し印象を変える商品である。 |
化粧品事業 |
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スティーブンノル マディソン58 シリーズ |
新規スタイリングライン商品。サロン品質価値を軸に、スタイリングのしやすさ、トリートメント効果を具現化した。 |
コスメタリー事業 |
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コスメデコルテ フレグランスディフューザー |
マルセルワンダースデザインのルームフレグランス。国産ヒノキから得た天然香料を配合し、みずみずしい上品さと華やかさが融けあう『ローズ&ミュゲ』及び洗練された高級感で優雅に満たされる『ペア&ウッディ』の2ラインを展開している。 |
化粧品事業 |
メイクアップ製品
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製品名称等 |
特徴 |
セグメントの名称 |
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エスプリーク コンフォート メイククリーム |
独自開発成分を用いた世界初の成分アプローチで、肌に密着し、汗や水、動きに強く、乾燥感も少ない塗布膜となる美容クリームを開発した。 |
化粧品事業 |
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ポア スムース プライマー |
毛穴レス肌を叶える部分用化粧下地。独自性の高い製剤化技術で、透明なジェルがさらりと伸びて、光の効果で毛穴を自然に隠すため、素肌っぽい仕上りを実現している。 |
コスメタリー事業 |
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コスメデコルテ ルージュ デコルテ |
グローバルブランドとして多種多様な顧客ニーズに対応するマットからシャインまでの5ベース、51色展開の口紅。各々のベースはそれぞれの仕上がり質感を実現するため、粉体、油剤の選択及び配合比率を精緻に検討した処方設計となっている。 |
化粧品事業 |
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エスプリーク シフォンマット ルージュ |
自社オリジナルの皮膜形成剤の配合により、マスクに付かない二次付着レスと色もち機能に優れた口紅。ベタツキや乾燥感のない軽やかな使用感も実現した。 |
化粧品事業 |
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ファシオ パーマネントカール マスカラ ハイブリッド(ロング/ボリューム) |
外部企業との共同研究により、温度感受性の高い素材を開発し配合したマスカラ。ウォータプルーフにもかかわらずお湯と洗顔で落とせるという機能と使用性を両立させた。 |
コスメタリー事業 |
基礎研究分野では、化粧品の有効性と安全性をより一層高めるため、iPS細胞を用いた抗老化研究、バイオインフォマティクス解析を用いたシミ発生メカニズム解明、高度な手法を用いた製剤の薬理作用の解析などを引き続き推進しております。一方でデジタル技術を駆使した先端的な研究にも取り組んでおり、世界初のシワ予測数理モデルを「未来のシワチェック」としてコーセーのデジタルカウンセリングツール「KOSÉ HADA mite」の機能として導入しました。また、深層学習を応用した「毛髪診断システム」を更新し、複数のブランドにてオンラインサービスとして展開しております。これら研究成果は様々な分野の学会にて発表・投稿を実施しており、優秀賞など多くの賞を受賞しております。今後、これらの基礎研究から得られる成果を、新製品の開発や顧客満足度に繋がるカウンセリングツールなどに随時応用していく予定です。また、サステナビリティ推進に向けた研究も、今後強化していく方針です。
以上の結果、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は