当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当中間会計期間における海外経済は、米国の関税措置を巡る先行き不透明感から景気の下振れリスクが高まる中でも、全体としては底堅く推移しました。米国では個人消費やAI関連設備投資が下支えし、景気は堅調に推移しましたが、関税措置の影響から一部に減速の兆しも見られました。中国では消費刺激策の効果により一時的な持ち直しが見られたものの、その後の国内需要の低迷や外需の鈍化により総じて低調に推移しました。欧州はサービス関連需要は底堅さを保ったものの、製造業での生産が低調に推移しており、全体としては横ばい圏での推移となりました。
わが国経済は、所得・雇用環境の改善を背景に、サービス消費やインバウンド需要が堅調に推移した一方、関税措置影響などから輸出が減少し、外需が景気の下押し要因となっています。引き続き、米国の関税政策を巡る国際的な景気不透明感や地政学的リスクの高まりなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社事業の主要市場である電子材料業界は、引き続きAI関連半導体デバイスの需要が市場成長を牽引しました。一方、スマートフォンやPC向け半導体材料の需要は依然として本格的な回復には至らず、車載向け材料についても力強さを欠く状況が続きました。
このような状況のなか、当社は、2023年3月期からスタートした、5ヵ年の中期経営計画「Beyond500」に基づき、今後も需要拡大が期待される半導体市場への供給力強化を進めてまいりました。2024年10月には先端半導体向け感光材の生産能力を高めるための大規模な新規生産設備が完成し、稼働・償却を開始、顧客向けに製品認定・サンプル出荷が開始しております。今後の製品認定・量産安定化に伴い、業績向上に資するものと考えております。
当中間会計期間においては、先端半導体向け感光性材料や高純度溶剤が堅調に推移した一方、汎用品や香料材料が減少したことから売上高は19,349百万円(前年同期比+605百万円、+3.2%)と増加しました。利益面につきましては、先端半導体向け感光材の大型設備などの稼働開始により減価償却費が929百万円増加、ほか人員増強等の固定費が増加したことに加え、最先端材料の工程長期化に伴い、低価法の影響約400百万円などから営業利益は937百万円(前年同期比△1,241百万円、△57.0%)、経常利益は831百万円(前年同期比△1,229百万円、△59.7%)、中間純利益は570百万円(前年同期比△821百万円、△59.0%)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(感光性材料事業)
半導体向け材料は、AI向け半導体デバイスの需要が市場を牽引する中において、当社の先端フォトレジスト向け材料の販売は前年同期比では増加しましたが、一般半導体向けはやや減少しました。ディスプレイ向け材料は、消費者向けの中国の補助金政策などの効果によりパネル生産が一定レベルで保たれたことから、当社製品の販売も堅調に推移しました。
この結果、同事業の売上高は11,760百万円(前年同期比+557百万円、+5.0%)となりました。また、先端半導体向け材料の大型設備や生産情報システムの稼働開始により、減価償却費や人員増強等の固定費が大幅に増加したことに加え、最先端材料の工程長期化に伴い、低価法の影響約400百万円などから営業損失は305百万円(前年同期比△1,335百万円)となりました。
(化成品事業)
電子材料関連製品は、生成AIの普及拡大によるデータセンターの需要増加などにより、高純度溶剤の販売も堅調に推移し、前年同期比で売上は増加しました。
香料材料関連製品は、米国の関税措置の影響を受け、サプライチェーン上での在庫調整や為替影響により、前年同期比では売上が減少しました。
タンクターミナル関連は、国内品の需要に加えて輸入品に対する保管需要も堅調なことから、タンクの引き合いは依然として旺盛な状況が続き、さらに、当社初の無機化学品専用タンクの運用を開始したことによりタンク契約率は高水準で推移しました。
この結果、同事業の売上高は7,588百万円(前年同期比+48百万円、+0.6%)、営業利益は1,242百万円(前年同期比+94百万円、+8.2%)となりました。
財政状態は、前事業年度末対比で次のとおりであります。
当中間会計期間における総資産は64,120百万円となり、前事業年度末比1,743百万円の減少となりました。
流動資産は23,125百万円で、前事業年度末比943百万円の減少となりました。これは未収消費税の還付等によるその他1,299百万円の減少によるものであります。
固定資産は40,994百万円で、前事業年度末比799百万円の減少となりました。これは主に取得による増加1,415百万円、減価償却による減少2,505百万円によるものであります。
流動負債は19,722百万円で、前事業年度末比1,410百万円の減少となりました。これは主に設備関係未払金1,339百万円の減少によるものであります。
固定負債は19,121百万円で、前事業年度末比777百万円の減少となりました。これは主に長期借入金981百万円の減少によるものであります。
純資産合計は25,275百万円で、前事業年度末比443百万円の増加となりました。これは主に中間純利益570百万円によるものであります。
当中間会計期間末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ266百万円減少し、3,330百万円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前中間純利益827百万円、減価償却費2,505百万円、未払又は未収消費税等の減少額1,377百万円などにより3,171百万円の収入(前年同期は3,926百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,977百万円などにより2,972百万円の支出(前年同期は5,500百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入1,000百万円、長期借入れによる収入2,000百万円、長期借入金の返済による支出3,117百万円などにより446百万円の支出(前年同期は1,651百万円の収入)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。当社としましては全社の総力をあげ、前事業年度の有価証券報告書の「対処すべき課題」に記載した施策を講じ、中期経営計画「Beyond500」の実現に向け取り組んでまいります。
なお、会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「会社の支配に関する基本方針」といいます。)の内容は下記のとおりです。
イ 会社の支配に関する基本方針の概要
当社は、1954年の設立以来、独創的な視点を大切にした研究・開発に注力し、現在ではフォトレジスト向けの感光性材料等の製造・販売を中心とした「感光性材料事業」、香料材料の製造・販売及び電子材料向け溶剤を中心とする高付加価値品の製造・販売及びリサイクル、ならびに液体化学品の保管業務を行う「化成品事業」を営んでおります。
当社事業の特徴として、①顧客企業と研究開発段階からの技術的な摺り合せによる顧客との強力な協業関係の構築、②長年にわたり蓄積された高い生産技術力、③事業環境の変化への対応力を高める成長事業と基盤事業を組み合わせた事業ポートフォリオの構築、④各事業が密接に結び付くことによる大きなシナジー効果等により、国内のみならず、世界各国のお客様より高い評価をいただいております。
当社は、当社の財務及び事業方針の決定を支配する者の在り方について、当社の経営理念や企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である当社の株式は、株式市場を通じて多数の株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模な買付行為や買付提案があった場合においても、当該大規模な買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば一概に否定するものではなく、これに応じるか否かは最終的に株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えております。
しかしながら、このような大規模な買付等の中には、専ら買付者自らの利潤のみを追求しようとするもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、上記の例を含め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模な買付等を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
ロ 会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み
当社では、中長期的な経営戦略及びコーポレート・ガバナンスの強化の両面より、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上に努めており、次の施策が会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。
当社は、経営方針として「①安全操業を最優先し、従業員、協力会社社員、地域住民など関係者の安心できる操業環境を確保する。②法令や社内ルールを遵守するとともに、誠実かつ公正な企業活動を行う。③世界最高のマイクロストラクチャー構造材料を国際社会に提供する。④常に新製品、新プロセス、新サービスを開発する。⑤生産技術の高度化を推進し、新プロセスを開発、安定品質で市場競争を勝ち抜く。⑥国内外隔たりなく企業活動を展開し、日本を代表するグローバル企業となる。⑦全社をあげて、常に能力開発に努め、個人の能力の向上を通じて創造性を発揮し、社会に貢献する。」を掲げております。当社は、この経営方針に基づき、積極的な事業展開を進め、業容の拡大と業績の向上に邁進し、高品質かつ高機能な材料を可能な限り安価に供給することにより、産業全体の発展と高度化に役立つことを目指しております。
また、創業以来、「当社の生命線は研究開発にある」を理念に、独創的な視点を大切にした研究開発力の強化と生産技術の向上に努め、蓄積された技術やノウハウを活用して市場ニーズに迅速かつ的確に対応し、有機合成から分離精製、プラントエンジニアリング、化成品物流等に至るまで、事業分野及び事業規模を着実に拡大させることにより化学産業界で独自の地位を築いてまいりました。当社は永続的発展を通じてお客様、株主の皆様、従業員等の利害関係者に貢献することを目指しております。
当社は、当社の企業価値および株主共同の利益の向上のため、5ヵ年の中期経営計画「Beyond500」を策定し、2023年3月期からスタートさせています。
中期経営計画の内容については、前事業年度の有価証券報告書の「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております。
当社は、企業価値・株主共同の利益の向上を実現するためには、株主価値を高めることが課題であると認識しており、経営の効率化、健全化を積極的に進めるとともに、経営の透明性を高めるため、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。
当社は、監査役会設置会社及び執行役員制度を採用し、取締役会による「意思決定・監督」と管掌取締役及び執行役員による「業務執行」、監査役及び会計監査人による「監査」により、経営監督・監査と執行の機能を分担して運営しております。
取締役の任期は、責任の明確化と事業環境の変化に柔軟に対応するため、1年としております。また、社外取締役及び社外監査役を選任しており、㈱東京証券取引所が定める独立性の基準に従い独立役員として届け出ております。これらの社外役員と代表取締役社長による連絡会を四半期に一度開催し、経営や企業統治に関する様々な助言を得ることができる機会を設け、コミュニケーションの強化を図っております。
これらの取組みにより株主の皆様をはじめとする様々なステークホルダーとの信頼関係をより一層強固なものにし、企業価値の継続的な向上をめざしてコーポレート・ガバナンスの強化に努めてまいります。
当社は、2008年5月26日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(以下、「本プラン」といいます。)」の導入を決議し、2008年6月20日開催の当社第58回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただいております。また、2023年6月23日開催の当社第73回定時株主総会において、本プランの継続について株主の皆様にご承認をいただいております。
本プランの概要は、以下に記載のとおりですが、本プランの詳細につきましては、2023年5月12日付の当社プレスリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。(当社ホームページ https://www.toyogosei.co.jp/)
a.本プランの対象となる当社株券等の買付
本プランの対象となる当社株券等の買付とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を大規模買付者といいます。
b.大規模買付ルールの概要
大規模買付ルールとは、事前に大規模買付者が取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。
c.大規模買付行為がなされた場合の対応
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。
ただし、大規模買付ルールを遵守しない場合や、遵守されている場合であっても当該大規模買付行為が会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと取締役会が判断した場合には、対抗措置をとることがあります。
また対抗措置をとる場合、その判断について株主総会を開催し、株主の皆様のご意志を確認させていただく場合がございます。
d.独立委員会の設置
対抗措置を講じるか否かについては、取締役会が最終的な判断を行いますが、本プランを適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するとともに、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会を設置いたします。
対抗措置をとる場合、その判断の客観性・合理性を担保するために、取締役会は対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問します。
独立委員会は対抗措置の発動の是非または、対抗措置の発動について株主総会へ付議することの要否を取締役会に対し勧告するものとします。
e.本プランの有効期間等
本プランの有効期間は、2026年6月30日までに開催予定の当社第76回定時株主総会の終結の時までの3年間とし、以降、本プランの継続(一部修正したうえでの継続を含む)については3年ごとに定時株主総会の承認を得ることとします。
ただし、有効期間中であっても、株主総会または取締役会の決議により本プランは廃止されるものとします。
本プランは、a 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること、b 株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること、c 株主総会での承認により発効しており、株主意思を反映するものであること、d 独立性の高い社外者のみから構成される独立委員会の判断を重視するものであること、e デッドハンド型及びスローハンド型の買収防衛策ではないこと等、会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
当中間会計期間の研究開発費の総額は859百万円であります。
なお、当中間会計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。