(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、海外経済の不確実性が払拭できないものの、各種経済指標が改善傾向を示すなど、緩やかな回復基調にありました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、「果敢に挑戦、新たな躍動」を基本方針とする中期経営計画(DH56)の目標達成に向けて、各種施策に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高232億38百万円(前期比3.4%増)、営業利益27億21百万円(同6.8%増)、経常利益27億53百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億64百万円(同5.8%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
合成樹脂加工製品事業
合成樹脂加工製品事業におきましては、人工芝関連(原糸、基布)、粘着テープ基材は堅調に推移、またコンクリート補強繊維(バルチップ)は海外販売が大きく盛り返しました。シート関連は公共工事の増加等により販売は回復傾向となりました。
インドネシアの子会社「ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社」におきましては、フレコン袋、バルチップ及びインドネシア国内向けペーパークロス袋とも概ね堅調に推移しました。中国の子会社「青島萩原工業有限公司」におきましては、ブルーシートの底打ちにより、売上は回復基調となりました。
その結果、売上高は177億46百万円と前期に比べ3億80百万円(2.2%)の増収となり、営業利益は21億39百万円と前期に比べ98百万円(4.8%)の増益となりました。
機械製品事業
機械製品事業におきましては、主力製品であるスリッター関連機器は、国内向けが総じて弱含み、また海外向けでは主力市場のタイにおいて軟包装系汎用スリッターが低調な動きとなりました。一方、東南アジア軟包装系市場では戦略機種が、また、中国向け電子材料用スリッター・ワインダー及び工業材料向け特殊スリッターが順調でした。
ワインダー機器は、嵌合材料向け、衛生用品材料向けが順調でした。
押出関連機器は、食品容器用、高機能フィルム用スクリーンチェンジャー及び高機能樹脂造粒装置が順調でしたが、リサイクル関連機器は、慎重な設備投資姿勢の継続により低調な動きとなりました。
その結果、売上高は54億92百万円と前期に比べ3億73百万円(7.3%)の増収となり、営業利益は5億81百万円と前期に比べ75百万円(14.8%)の増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億93百万円増加し、63億17百万円となりました。
当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益27億66百万円と減価償却費8億97百万円を主とする資金の増加と売上債権の増加額1億50百万円とたな卸資産の増加額2億7百万円を主とする資金の減少により、25億35百万円(前連結会計年度比13億69百万円の収入減少)の資金の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備の新増設、更新及び合理化投資の充実による有形固定資産の取得による支出8億44百万円等により、8億48百万円(前連結会計年度比4億71百万円の支出減少)の資金の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2億67百万円等により、3億26百万円(前連結会計年度比4億12百万円の支出減少)の資金の減少となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
合成樹脂加工製品事業 |
15,423,215 |
105.4 |
|
機械製品事業 |
5,455,664 |
106.6 |
|
合計 |
20,878,880 |
105.7 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
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合成樹脂加工製品事業 |
原糸 |
1,959,899 |
110.4 |
157,291 |
124.2 |
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梱包袋 |
1,150,853 |
107.1 |
149,263 |
234.1 |
|
|
計 |
3,110,753 |
109.1 |
306,554 |
161.0 |
|
|
機械製品事業 |
5,583,284 |
96.2 |
3,255,396 |
102.9 |
|
|
合計 |
8,694,038 |
100.5 |
3,561,951 |
106.2 |
|
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3.合成樹脂加工製品事業においてクロス、シート及び土のうは主として見込み生産のため記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
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合成樹脂加工製品事業 |
17,746,773 |
102.2 |
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機械製品事業 |
5,492,214 |
107.3 |
|
合計 |
23,238,988 |
103.4 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「長年培ったフラットヤーン技術を大事にしながら、常に変革し続け、世のため人のために役立つ会社であろう」を経営理念として掲げ、顧客の便益性に応え最高の品質とサービスを提供し、提案型マーケティングと圧倒的なコスト競争力を持ち、独創的な製品を開発することを基本方針といたしております。
平成30年10月期におきましては、「果敢に挑戦、新たな躍動」をスローガンとする中期経営計画(DH56)の達成に向けて、「戦略製品の販売強化と市場開拓」、「海外売上の拡大」、「ものづくりプロセスの再構築」、「新技術融合による顧客価値の創造」といった施策を実行してまいります。そして、さらなる事業の成長を目指して、ステークホルダーの皆様とともに社会への一層の貢献を行うことを経営指針として活動してまいります。
セグメント別には以下の施策を実施する予定です。
[合成樹脂加工製品事業]
合成樹脂加工製品事業は、顧客ニーズに迅速に応えるマーケティング戦略と製品開発を行うと同時に、社内環境整備を進めることで、雇用の確保と将来の基盤づくりを実行し、お客様への供給責任と、事業の成長を果たしてまいります。
[機械製品事業]
機械製品事業は、成熟市場において生産効率と作業効率を大幅に改善する高効率・高機能機種やユニットの提案と顧客ニーズに適う仕様・価格の戦略機種の提案を続け、更なる市場シェアの拡大を図ると共に、成長が期待される高機能フィルム市場に向けた新機種の上市を行ってまいります。
また、産学連携による要素技術開発とデザイン工学を取り入れた次世代主力機種の開発を重点施策として推進してまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。また、本記載は将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 原材料の市況変動の影響について
当社の合成樹脂加工製品事業部門、ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社及び青島萩原工業有限公司は主にポリエチレン・ポリプロピレン樹脂を原材料として使用しております。これら原材料の価格は、原油・ナフサといった国際商品市況の影響を受けるもので、原材料価格の変動は避けられない状況にあります。今後、原材料価格の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替変動の影響について
当社グループの事業、業績及び財務状況は為替相場の変動によって影響を受けます。海外子会社における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替動向は外貨建で取引されている仕入価格及び販売価格にも影響を与える可能性があり、急激な為替変動があった場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制による影響について
当社グループは法令の遵守を基本として事業を進めておりますが、製造物責任や環境、リサイクル関連、独占禁止、特許、税制、輸出入関連などにおいて、国内、海外を問わず様々な法的規制を受けており、今後さらにその規制が強化することも考えられます。そのような場合、事業活動に対する制約の拡大やコストの増加も予想され、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 製造物責任による影響について
当社グループは日本国内及び事業展開する各国において認められている品質管理基準に従って製品を製造しておりますが、将来にわたって全ての製品に欠陥がなく、製造物賠償責任請求及びリコール等に伴う費用が発生しないという保証はありません。当社グループは必要に応じて製造物賠償責任保険に加入しておりますが、賠償額を全て賄えるという保証はなく、製品の欠陥が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 退職給付債務の影響について
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて設定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 自然災害等の影響について
当社グループは、暴風、地震、落雷、洪水、火災、感染症の世界的流行(パンデミック)等の各種災害に対して損害の発生及び発生時の損害の拡大を最小限におさえるべく、点検・訓練の実施、連絡体制の整備、損害保険の付保等リスク管理に努めていますが、このような災害等による物的・人的被害が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおきましては、研究開発活動は主として当社が行っております。
当社の研究開発活動は、新製品開発、既存製品の改良・改善及び新技術の開発であります。合成樹脂加工製品事業におきましては開発部が新製品の開発、既存製品の改良・改善を担当しております。機械製品事業におきましては国内営業部営業課開発チームと設計部が担当しておりますが、技術高度化等の開発に関してはタスクチームを編成し効率的かつフレキシブルに対応しております。研究開発スタッフは58名、当連結会計年度は研究開発費として4億51百万円を投入しました。当連結会計年度における工業所有権出願件数は13件、当連結会計年度末における工業所有権の総数は168件となっております。
主な研究開発
(1)合成樹脂加工製品事業
主力製品であるコンクリート補強繊維では、鉄道関連で使用されている太系・細系繊維を、鉄道会社・評価機関と共同研究に着手、また、新たな用途展開を目的とした評価試験も同様に進めています。人工芝原糸関連は、性能と生産性を両立させる開発が完了し、販売を開始しました。シート関連では、景観に配慮した「和みシート」を完成、従来品より性能をアップさせ、お花見から市街地などの工事まで幅広く利用できる和風の図柄と色を模した製品を上市することが出来ました。
技術開発では、新製品開発及び省人化生産技術に関わる設備・要素技術の蓄積を進めています。
当事業に係る研究開発費は3億96百万円でありました。
(2)機械製品事業
スリッター関連では、国内軟包装業界に向けた主力機種の作業性・生産性を改善するマイナーチェンジと、成長が期待される高機能フィルム業界に向けた広幅セクショナルスリッターの開発上市を行いました。
また、スリッターのコア技術である「切る」「巻く」という要素技術の深耕を産学連携で更に進めると共に、デザイン工学を取り入れた次世代主力機種の開発、スリッターの各種運転状況が即座にわかるテストスリッターの開発も開始いたしました。
当事業に係る研究開発費は55百万円でありました。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債、収益・費用の計上及び開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
・流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、177億61百万円(前連結会計年度末157億85百万円)となり、19億
75百万円増加しました。これは現金及び預金と受取手形及び売掛金並びにたな卸資産が増加したこと等によります。
・固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、93億52百万円(前連結会計年度末90億88百万円)となり、2億64百万円増加しました。これは有形固定資産の取得9億3百万円及び円安による海外子会社の固定資産の円換算額が増加した一方、減価償却の実施8億97百万円により減少したこと等によります。
・流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、60億25百万円(前連結会計年度末54億50百万円)となり、5億74
百万円増加しました。これは短期借入金及びその他流動負債に含まれる前受金が増加したこと等によります。
・固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、12億44百万円(前連結会計年度末14億74百万円)となり、2億30百万円減少しました。これは長期借入金が減少したこと等によります。
・純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、198億44百万円(前連結会計年度末179億49百万円)となり、18億95百万円増加しました。これは利益剰余金が増加したこと等によります。
(2)経営成績の分析
・売上高
当連結会計年度における売上高は、232億38百万円(前連結会計年度224億85百万円)となり、7億53百万円増加いたしました。これは合成樹脂加工製品事業が総じて堅調であったこと及び機械製品事業がスリッター関連機器が好調であった結果によるものです。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、68億89百万円(前連結会計年度63億3百万円)となり、5億85百万円
増加いたしました。これは主に合成樹脂加工製品事業で、コンクリート補強繊維等の高付加価値製品の伸長に加え、全社的なコスト削減の取組みを行った結果によるものです。
・販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、41億67百万円(前連結会計年度37億55百万円)となり、4億12百万円増加いたしました。これは研究開発費及び海外売上増加に伴う販売促進費が増加したこと等によります。
・営業外損益
当連結会計年度における営業外損益は、32百万円の利益(前連結会計年度25百万円の損失)となり、57百万円の
増益となりました。これは、受取保険金が増加し、為替差損が減少したこと等によります。
・特別損益
当連結会計年度における特別損益は、12百万円の利益(前連結会計年度3億12百万円の利益)となりました。これは、土地の売却益が発生したことによります。
・税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、27億66百万円(前連結会計年度28億35百万円)となり、69百万円減少いたしました。
・法人税等
当連結会計年度における税金費用は、8億1百万円(前連結会計年度9億79百万円)となり、1億78百万円減少いたしました。これは税金等調整前当期純利益が減少したことに加え、研究開発費等に係る税額控除額が増加したこと等によります。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、19億64百万円(前連結会計年度18億56百万円)となり、1億8百万円増加いたしました。この結果、1株当たり当期純利益金額は135円82銭(前連結会計年度128円32銭)となり、7円50銭増加しました。
なお、1株当たり当期純利益金額は、平成29年9月11日開催の当社取締役会に基づき、平成29年11月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っておりますので、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。