第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクの内容について、重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しています。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における経済環境は、欧米では、経済活動の正常化が進んでいたものの、新型コロナウイルス感染症の変異ウイルスの蔓延によりロックダウン等の社会活動の抑制が行われる状況となりました。さらにインフレの進行と対応する金融政策の変更の影響も併せて、経済への影響が懸念される状況となっています。中国では、感染拡大の抑え込みを継続していますが、様々な経済の課題が顕在化し経済成長は鈍化しつつあります。他のアジア地域では、台湾は半導体を中心に経済は好調ですが、東南アジアにおいては感染が拡大し様々な業界のサプライチェーンに影響を及ぼしています。日本経済は、ワクチン接種の普及により感染者が減少に転じ、緊急事態宣言の解除後に社会活動の正常化が始まりましたが、変異ウイルスの蔓延により感染者が急増し、再び社会活動を抑制せざるを得ず、個人消費や経済活動の本格的な回復は見通せない状況が続いています。

世界経済は全般的には回復傾向にありますが、資源、エネルギー価格の高騰や、海運等を中心とした物流の混乱、これらに伴う穀物、原料、資材等の価格高騰や調達不安、中国経済の成長鈍化、半導体の供給不安、米中対立を軸にその他にも政治的な対立が継続、顕在化しており、先行きの不透明さはさらに増加しています。

このような情勢下、当社グループは従業員の健康・安全を最優先に配慮した上で、感染対策を徹底して事業の継続に注力するとともに、成長を持続するため各事業において、設備投資計画の推進、既存設備の維持・強化、原料の安定確保による供給体制の強化、コストダウンや効率化、新製品の開発の取り組みを進めました。さらに管理体制、ガバナンス体制の整備を進め、経営基盤の一層の強化に取り組みました。

 

①  財政状態

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5,982百万円増加し、82,015百万円となりました。これは主に、鹿島事業所の設備投資等に係る建設仮勘定の増加によるものです。

負債については、前連結会計年度末に比べ1,017百万円増加し、10,880百万円となりました。これは主に、大阪工場の設備投資等に係る設備関係未払金の増加によるものです。

純資産については、前連結会計年度末に比べ4,964百万円増加し、71,134百万円となりました。これは主に、自己株式の取得を行ったものの、利益剰余金の増加額がこれを上回ったためです。

②  経営成績

当第3四半期連結累計期間の売上高は39,656百万円(前年同期比27.2%増、8,475百万円増)となりました。営業利益は10,259百万円(同42.7%増、3,067百万円増)、経常利益は10,462百万円(同51.1%増、3,536百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、7,330百万円(同52.2%増、2,513百万円増)となりました。

売上高、営業利益は後述の各セグメントの要因により増収増益となりました。経常利益および親会社株主に帰属する四半期純利益は、営業利益増加に加え、為替差益および投資有価証券売却益の計上の影響により増益となりました。

当社グループの報告セグメントの業績は、次のとおりです。

(ライフサイエンス事業)

ライフサイエンス事業全体の業績は、外部顧客に対する売上高が22,462百万円(前年同期比31.0%増、5,310百万円増)、営業利益は3,303百万円(同34.0%増、837百万円増)となりました。

日本においては、原料価格の高騰は継続し、原料価格に連動して販売価格が変動する契約となっている製品の販売単価が上昇しました。さらに、原料価格、輸入価格の高騰に対してその他の製品においても価格改定を行いました。国内景気の持ち直しによる需要の増加に加え、鹿島事業所のリンゴ酸新設備の稼働に伴いリンゴ酸の売上も輸出を中心に大幅に増加し、円安の効果もあり売上高は増加しました。海外子会社においても、中国、米国の需要の回復、各国でのシェアアップ、販売促進の取り組みを進め、円安による円換算後の増加効果もあり、売上高は前四半期連結累計期間を上回りました。営業利益は、各国において原料価格の上昇は継続し、円安による調達価格上昇の影響があったものの、売上高の増加に加え、コスト面では新規設備の減価償却費は減少に転じており、稼働率向上による製造原価の低減効果により、前四半期連結累計期間を上回り増収増益となりました。

(電子材料および機能性化学品事業)

電子材料および機能性化学品事業全体の業績は、外部顧客に対する売上高が17,194百万円(前年同期比22.6%増、3,164百万円増)、営業利益は8,020百万円(同40.8%増、2,324百万円増)となりました。

半導体市場は米中対立、半導体の供給不足等の懸念材料はあるものの、デジタル化の進展に伴うIT需要の増加により、引き続き堅調に推移しました。当社製品の超高純度コロイダルシリカは、半導体の微細化の進展に伴い採用は増加しています。世界的な海運の混乱は輸出へ大きく影響したものの売上は順調に推移しました。在宅勤務の普及によるトナー需要減退の影響を受けたナノパウダーの売上は減少しましたが、超高純度コロイダルシリカの売上増加により売上高は前四半期連結累計期間を上回りました。営業利益は、原料価格が大幅に上昇し製造コストに大きく影響があったものの、売上高の増加、新規設備の減価償却費の減少、増産によるコストダウン効果により、前四半期連結累計期間を上回り増収増益となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益および減価償却費の発生により取得した資金を、有形固定資産の取得、法人税等の支払、配当金の支払に充てた結果、前連結会計年度末に比べ5,671百万円減少し、19,164百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果取得した資金は5,809百万円(前年同期は7,809百万円の取得)となりました。これは主に法人税等の支払に対して、税金等調整前四半期純利益による収入および減価償却費の発生による収入があったためです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は8,816百万円(前年同期は2,080百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が発生したためです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は2,878百万円(前年同期は1,634百万円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得および配当金の支払を行ったためです。

(3)経営方針・経営環境等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営環境等に重要な変更はありません。

(4)事業上および財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は518百万円です。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)重要な設備

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に変更があったものは次のとおりです。また、当第3四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりです。

会社名

事業所

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

投資予定額

資金調達方法

着手及び完了予定

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

着手

(年月)

完了

(年月)

扶桑化学工業㈱

鹿島事業所

(茨城県神栖市)

電子材料および機能性化学品事業

超高純度コロイダルシリカ製造設備および付帯設備

18,000

 

5,649

(注)

自己資金

2021年8月

2023年4月

扶桑化学工業㈱

京都事業所

(京都府福知山市)

電子材料および機能性化学品事業

超高純度コロイダルシリカ製造設備および付帯設備

10,000

自己資金

2022年8月

2024年4月

(注)既支払額を変更しています。

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結はありません。