当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策の効果を背景に企業収益や雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、賃金の伸び悩みによる個人消費の持ち直しの遅れや中国経済の減速及び国際情勢不安に起因した世界経済の下振れ懸念もあり、先行き不透明な状況が続いております。
当軟包装資材業界におきましては、円安傾向が一服し原油価格の下落も落ち着くなか、競合他社との価格競争等により、厳しい状況で推移いたしました。
このような状況下、当社グループのビジネスモデルである「フィルム・機械・オペレーション」を同時にサポートする体制のもと、販売面では新たな市場の開拓を推進する体制を整え、国内外の食品及び化粧品業界等に対し、積極的な営業活動に取り組んでまいりました。また、生産面では生産体制の最適化により新工場(白岡第2工場)の稼働が高まったことや内製化の推進により原価低減に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高は225億10百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は18億50百万円(同53.9%増)、経常利益は18億28百万円(同45.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億85百万円(同55.4%増)となりました。
[包装フィルム部門]
国内市場においては、暖冬の影響により冬物商品の不振がありましたが、コンビニ向け夏物商品の好調に加え、インバウンド需要による化粧品・健康食品関連商品の受注拡大により好調に推移いたしました。海外市場の北米地域においては、食品関連商品を中心とした既存顧客の受注拡大及び新規顧客の開拓が予定通り順調に進み、韓国地域においては、新規顧客の開拓が好調に進みました。
その結果、包装フィルム部門の売上高は205億3百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
[包装機械部門]
国内市場においては、お客様のニーズにフレキシブルに対応可能な「DANGAN G2」の販売開始や地方展示会への出展及び新規顧客の開拓等、積極的な営業活動に取り組み堅調に推移いたしました。海外市場の北米地域においては、新規顧客の開拓や既存顧客への増設が順調に進み、韓国地域においては、平成27年5月に韓国内の展示会へ出展した反響が大きく売上高に貢献いたしました。
その結果、包装機械部門の売上高は20億6百万円(前年同期比26.9%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ48百万円減少し、25億72百万円となりました。
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17億60百万円(前年同期比36.1%減)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益18億67百万円、減価償却費10億99百万円、仕入債務の増加額3億21百万円であります。
支出の主な内訳は、売上債権の増加額4億47百万円、法人税等の支払額3億73百万円、たな卸資産の増加額3億60百万円、未払消費税等の減少額3億44百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億93百万円(前年同期比88.1%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出5億40百万円、定期預金の払戻による収入3億99百万円(純額)であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15億96百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出10億11百万円、配当金の支払額4億34百万円であります。
当社グループの事業は、包装フィルム及び液体充填機の製造・販売事業の単一セグメントであるため、部門・区分別に記載しております。
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
区分 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) | |
包装フィルム | 液体充填用フィルム | 15,200,838 | +9.9 |
ラミネート汎用品 | 4,588,384 | +13.8 | |
その他 | 290,515 | +6.6 | |
計 | 20,079,737 | +10.7 | |
包装機械 | 包装機械 | 1,039,310 | +28.1 |
周辺機器 | 427,577 | +8.6 | |
その他 | 474,682 | +46.4 | |
計 | 1,941,571 | +27.0 | |
合計 | 22,021,309 | +12.0 | |
(注) 1. 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
3. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
当連結会計年度における製品仕入実績は、次のとおりであります。
区分 | 製品仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
汎用フィルム | 482,579 | △14.1 |
合計 | 482,579 | △14.1 |
(注) 上記の金額は仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
区分 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
包 | 液体充填用フィルム | 15,044,894 | +9.2 | 2,297,190 | +0.4 |
ラミネート汎用品 | 4,789,916 | +20.9 | 698,307 | +87.3 | |
その他 | 1,064,001 | +1.0 | 249,707 | +31.9 | |
計 | 20,898,813 | +11.2 | 3,245,205 | +13.9 | |
包 | 包装機械 | 1,164,972 | +28.3 | 303,569 | +36.6 |
周辺機器 | 459,320 | +2.1 | 86,630 | +6.6 | |
その他 | 459,946 | +26.8 | 64,784 | △12.6 | |
計 | 2,084,239 | +21.1 | 454,984 | +20.5 | |
| 合計 | 22,983,053 | +12.0 | 3,700,190 | +14.6 |
(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
3. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
区分 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
包 | 液体充填用フィルム | 15,035,831 | +7.3 |
ラミネート汎用品 | 4,464,395 | +16.2 | |
その他 | 1,003,648 | △6.7 | |
計 | 20,503,875 | +8.3 | |
包 | 包装機械 | 1,083,581 | +28.3 |
周辺機器 | 453,979 | +11.7 | |
その他 | 469,297 | +42.0 | |
計 | 2,006,857 | +26.9 | |
| 合計 | 22,510,733 | +9.8 |
(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
3. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
4. 輸出については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
5. 主要顧客については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
当社グループを取り巻く事業環境は、政府の経済政策の効果を背景に企業収益や雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、賃金の伸び悩みによる個人消費の持ち直しの遅れや中国経済の減速及び国際情勢不安に起因した世界経済の下振れ懸念もあり、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、包装フィルム部門につきましては、多様化するお客様のニーズに迅速かつ的確に対応することが重要であり、販売シェアの拡大、新規顧客の開拓、営業の深耕に努め、積極的な拡販を推し進めてまいります。
また、白岡第1~3工場では、最新の生産技術・設備の導入等により生産性の向上を図り、原材料価格の動向や環境問題への対応等、いかなる経営環境の変化にも迅速かつ効果的に対応できる経営体制の確立と、企業価値の向上に努めてまいります。
包装機械部門につきましては、開発から製造、販売、保守メンテナンスまでの全ての業務を自社で行い、お客様に対してより一層充実した技術・品質・サービスの向上を図るとともに、機械メーカーとしてお客様のニーズに応じた積極的な営業を目指してまいります。
また、当社グループのビジネスモデルである「フィルム・機械・オペレーション」を同時にサポートする事業展開をより強固にし、易開封等の新しい技術製品やSEサービス等の付加価値の高い提案を行い、信頼されるビジネスパートナーとして業界をリードするとともに、次世代の包装フィルムや液体充填機械等の将来の事業基盤強化に向けた研究開発や新規事業の創出に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 原材料の仕入価格の変動について
当社で製造する包装フィルムの主原料は石油化学製品であり、原材料の仕入値は国際的な原油価格と関係があるため、原油価格の大幅な価格変動が数ヶ月後の原材料価格動向に影響を及ぼす傾向があります。
ついては、当社のフィルム製品は、売上高の大部分を占めており、国際石油価格の著しい変動により、国際石油化学製品市場に大幅な変化が発生することになった場合には、仕入価格の上昇によって当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。
(2) 容器包装リサイクル法等の環境保護法について
当社の事業は容器包装リサイクル法等の環境保護に関する法令の規制を受けております。平成12年4月から完全実施された容器包装リサイクル法(「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)では、当社の生産品である軟包装資材(ラミネート製品)も対象となるため、消費者及び地方自治体での分別回収、製造事業者、利用事業者の責任により再商品化することが義務づけられております。
また、プラスチック製品の作業屑等の産業廃棄物としての処理問題やフィルムの製造工程で発生する二酸化炭素等の地球温暖化の原因となる温室効果ガスの発生問題等、今後、環境保護に係る規制が強化された場合、新たな費用が発生することにより、当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。
(3) 製造物責任について
当社はメーカーとして、品質マネジメントシステム(ISO9001)、環境マネジメントシステム(ISO14001)、食品安全マネジメントシステム(FSSC22000)等の認証を取得し、品質管理体制の整備強化に取り組むとともに、製造物責任賠償保険へ加入しておりますが、重大な製造物責任賠償が発生した場合、多額の支払いや費用発生等により、当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。
(4) 火災のリスクについて
当社で使用するインキ・接着剤等は、引火性液体であり、第4類危険物や消防法の規制を受けております。火災が発生し、当社の業務及び地域社会に大きな影響を及ぼした場合、社会的信用の失墜、財産の焼失、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。
当社グループにおける研究開発活動は、当社デベロップセンターが主体となり、包装フィルムと充填機械の統合による液体包装システムの開発に力を注いでおります。特に液体充填用フィルムについては、当社独自のブランドである「tlfシリーズ」のさらなる機能性向上を目的とした基礎研究を行い、時代のニーズを的確にとらえた新製品「RevSpecシリーズ」を立ち上げラインナップを強化いたしました。充填機械では、既存機の性能向上をはじめ、新包装形態専用機の開発及び多様化のコンセプトからなる新たな分野への新規開発を行っております。
また、各種製品の性能アップ、環境対応につながる新製品やリニューアル等、より付加価値を追求した商品・システムの開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発活動の概要は次のとおりであります。
<新フィルムの開発>
当社グループの液体包装技術・理論を結集し、さらに機能性・利便性を追求すべく、理論解析を実施し、新たなフィルムの開発を行っております。
食の安全・安心のための殺菌充填ホットパックやボイル殺菌に必要とされる耐熱性、内容物の保存期間を今まで以上に向上させた新フィルム「RevSpec-HS」を昨年秋に開催された日本国際包装機械展(JAPAN PACK2015)に出展いたしました。
今後はユーザーでの実生産評価を行い、汎用性の検証及び改善・改良を進め製品化を目指してまいります。
<「ぷちっとパウチ」の開発>
2014年より展示会に出展しております新包装形態の「ぷちっとパウチ」に改良を加え、さらに開封性能を向上させました。また、その専用充填機となる「DANGAN ORIOS(オリオス)」も昨年秋に開催された日本国際包装機械展(JAPAN PACK2015)に参考出展致しました。
今後もさらなる利便性を追求、改良し製品化に向け開発を行ってまいります。
<新包装形態の開発>
近年、世帯の多様化が進み、食品業界でも単身世帯、夫婦二人世帯など小世帯に対応した小容量、個包装化のニーズが高まっております。そのようなニーズに対応すべく開発した新包装形態「Ⅴ-Pack」は、液体調味料等の個包装化に適した自立袋で、液体充填機「DANGAN G」でロールフィルムから充填することができ、従来の既に袋状になったフィルムに充填するものに比べ、格段に生産性向上が見込める製品となっております。また、ユニバーサルデザインを考慮し、易開封性を向上させた「ノッチマーカー」の開発も進めております。
今後もさらなる包装形態の付加価値を追求し、製品化を目指してまいります。
<DANGANインテリジェント化の開発>
当社グループの強みであります「フィルム・機械・オペレーション」の融合によるお客様へのフルサポートサービスを実現すべく、DANGANインテリジェント化の開発を進めております。2014東京国際包装展(TOKYO PACK2014)に参考出展した「DRS(Dangan Recorder System)」のテスト運用を実施し、充填支援サービスをより一層強化するための課題の検証、改良を進めております。
今後は充填工程の最適化、スキルレス化を目指して、情報ネットワーク機構を使用した液体包装のトータルソリューションサービスの開発に取り組んでまいります。
フィルム分野の研究開発費は、さらなる市場ニーズを考慮した製品やこれまでの技術に有効性の高い機能を加える開発に費用を投じ、充填機械分野の開発費用は、過去技術の掘り起こしや新規市場への参入準備に使用しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は3億94百万円となっております。
上記金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当社グループは、たな卸資産の評価、繰延税金資産、貸倒引当金、退職給付に係る資産、投資その他資産の評価、退職給付に係る負債等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ5億48百万円増加し、245億33百万円となりました。
このうち流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ3億71百万円増加し、135億97百万円となりました。これは主に、現金及び預金が4億47百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が4億39百万円、商品及び製品が2億66百万円、仕掛品が98百万円増加したことによるものです。
固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ1億76百万円増加し、109億35百万円となりました。これは主に、退職給付制度の負担比率変更及び割引率の変動の影響等により退職給付に係る資産が1億96百万円、建物及び構築物(純額)が1億89百万円減少した一方で、建設仮勘定が3億41百万円、機械装置及び運搬具(純額)が2億61百万円増加したことによるものです。
② 負債の部
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比べ1億28百万円減少し、100億99百万円となりました。
このうち流動負債合計は、前連結会計年度末と比べ12億29百万円増加し、72億71百万円となりました。これは主に、未払消費税等が3億44百万円減少した一方で、生産設備導入等に伴う未払金が10億30百万円、買掛金が2億99百万円、未払法人税等が1億52百万円増加したことによるものです。
固定負債合計は、前連結会計年度末と比べ13億58百万円減少し、28億27百万円となりました。これは主に、確定拠出年金制度移換による長期未払金への振替により固定負債のその他が2億9百万円増加した一方で、長期借入金が10億11百万円、退職給付制度間移行等の影響により退職給付に係る負債が5億60百万円減少したことによるものです。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ6億76百万円増加し、144億33百万円となりました。これは主に、利益剰余金が8億50百万円、役員向け株式交付信託及び株式給付信託型ESOP導入に伴う市場からの株式取得により自己株式が90百万円増加したことによるものです。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高につきましては、前連結会計年度と比較して20億1百万円増の225億10百万円(前年同期比9.8%増)となりました。なお、売上高の増加要因に関しては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績」をご参照ください。
② 営業利益
営業利益につきましては、前連結会計年度と比較して6億48百万円増の18億50百万円(同53.9%増)となりました。対売上高営業利益率は8.2%となり、前年同期比2.4ポイント上昇しました。その主な要因は、研究開発費の増加や人員体制の強化による労務費の増加があったものの、生産体制の最適化や内製化の推進により原価低減効果があったことによるものです。
③ 経常利益
経常利益につきましては、前連結会計年度と比較して5億69百万円増の18億28百万円(同45.2%増)となりました。対売上高経常利益率は8.1%となり、前年同期比2.0ポイント上昇しました。その主な要因は、為替変動の影響により営業外損益が79百万円減少したものの、営業利益が6億48百万円増加したことによるものです。
④ 特別損益
特別利益につきましては、前連結会計年度と比較して44百万円増加し、44百万円(前年同期の特別利益は44万円)となりました。当連結会計年度の内訳は、退職給付制度改定益43百万円、固定資産売却益1百万円であります。
特別損失につきましては、前連結会計年度と比較して9百万円減少し、6百万円(前年同期比60.7%減)となりました。当連結会計年度の内容は、固定資産除却損6百万円であります。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
税効果会計適用後の法人税等負担額につきましては、前連結会計年度と比較して1億65百万円増加し、5億82百万円(同39.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度と比較して4億58百万円増加し、12億85百万円(同55.4%増)となりました。対売上高親会社株主に帰属する当期純利益率は5.7%となり、前年同期比1.7ポイント上昇しました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2[事業の状況]4[事業等のリスク]」に記載しております。
(5) 戦略的現状と見通し
当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進み、低価格や利便性にこだわる消費志向や大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率並びに安全性の問題が一層顕著となっております。
このような状況のなか、当社グループの中長期的な経営戦略として、国内市場につきましては、競争優位性のある商品開発や付加価値の高いサービスの構築を進めるとともに販売領域の拡大に努めてまいります。海外市場につきましては、新たな成長戦略の柱として位置づけ、スピード感を重視した具体的な戦略を構築し、積極的な拡販を進めてまいります。また、お客様の製造現場に、「フィルム・機械・オペレーション」を通じて生産技術を提案し、流通~開封~廃棄までのライフサイクルマネジメントを追求してまいります。
[包装フィルム部門]
① ユニバーサルデザインを考慮し、より快適に開封することができる「ぷちっとパウチ」や液体個包装に適した自立袋「V-Pack」等の新包装形態の開発、製品化に取り組んでまいります。
② 包装フィルム工場においては、固有性のある生産技術の確立を目指すとともに、生産体制の最適化による生産性の向上及び原価低減を推進いたします。
③ 品質及び環境に配慮した生産性の高い包装フィルムや海外向けの包装フィルム等、次世代の高機能包装フィルムの研究開発を推進いたします。
[包装機械部門]
① お客様の多様なニーズに幅広くお応えするため、ミドルレンジモデルからハイエンドモデルまでカバーした液体充填機「DANGAN」シリーズによる先進的なソリューションを提案し、一層の企業価値向上とシェアの拡大を図ってまいります。
② ビジネスモデルである包装フィルムとのシナジーをさらに向上させるため、情報ネットワーク機能を備えた次世代充填機の開発を推進いたします。
③ お客様へのサービス提供の向上を提案し、支店のショールーム・デモルーム化や液体充填技術者の拡充に努めてまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー分析
キャッシュ・フロー分析については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は金融機関からの借入金により資金調達を行っております。このうち、運転資金については自己資金、設備投資資金については長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)により調達しており、長期借入金の当連結会計年度末の残高は34億21百万円で、すべて金融機関からの借入によるものであります。
当社グループは、今後も資産項目の圧縮努力等により常に資金効率を最大限に高める活動を継続し、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案の上、資金調達を行ってまいります。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループを取り巻く事業環境は、政府の経済政策の効果を背景に企業収益や雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、賃金の伸び悩みによる個人消費の持ち直しの遅れや中国経済の減速及び国際情勢不安に起因した世界経済の下振れ懸念もあり、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、包装フィルム部門につきましては、多様化するお客様のニーズに迅速かつ的確に対応することが重要であり、販売シェアの拡大、新規顧客の開拓、営業の深耕に努め、積極的な拡販を推し進めてまいります。
また、白岡第1~3工場では、最新の生産技術・設備の導入等により生産性の向上を図り、原材料価格の動向や環境問題への対応等、いかなる経営環境の変化にも迅速かつ効果的に対応できる経営体制の確立と、企業価値の向上に努めてまいります。
包装機械部門につきましては、開発から製造、販売、保守メンテナンスまでの全ての業務を自社で行い、お客様に対してより一層充実した技術・品質・サービスの向上を図るとともに、機械メーカーとしてお客様のニーズに応じた積極的な営業を目指してまいります。
また、当社グループのビジネスモデルである「フィルム・機械・オペレーション」を同時にサポートする事業展開をより強固にし、易開封等の新しい技術製品やSEサービス等の付加価値の高い提案を行い、信頼されるビジネスパートナーとして業界をリードするとともに、次世代の包装フィルムや液体充填機械等の将来の事業基盤強化に向けた研究開発や新規事業の創出に取り組んでまいります。