当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益に回復の兆しは見られるものの、個人消費は足踏みの状況であります。また、海外では中国を中心とした新興国経済の減速懸念や英国のEU離脱問題、さらに米国の今後の経済・金融政策に関する不確実性の影響等、依然として予断を許さない状況が続いております。
当軟包装資材業界におきましては、原油価格の変動が少なく原材料価格への影響は軽微であったものの、円高への揺り戻しによるインバウンド消費の落ち込み等により、包装資材需要においては厳しい状況で推移いたしました。
このような状況下、当社グループのビジネスモデルである「フィルム・機械・オペレーション」をワン・ストップで提供する体制のもと、国内においては、首都圏のお客様へのサポート強化を目的とした東京営業部の開設や液体充填機の販売拡大を目指し、支店のショールーム・デモルーム化を進めました。海外においては、米州西海岸地域の販売拡大を目的としてロサンゼルスに新規営業所を開設、アジア地域ではASEAN進出の橋頭堡として、マレーシアの軟包装資材製造販売会社であるMalaysia Packaging Industry Berhad(以下「MPIB」という。)を子会社化する等、国内外に対し積極的な活動を行ってまいりました。生産面では生産設備の増設による生産性の向上により原価低減に努めてまいりました。なお、MPIBの保有する敷地が、マレーシア政府が進める高架鉄道計画(Mass Rapid Transit)の収用対象とされており、工場・建物等に対する収用補償金15億11百万円を特別利益へ計上しております。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高は239億3百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は19億79百万円(同7.0%増)、経常利益は19億60百万円(同7.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億8百万円(同118.6%増)となりました。
[包装フィルム部門]
国内市場においては、当期前半に平均気温が高めであったことによりコンビニ向け夏物商品用の受注が好調だったことに加え、化粧品関連商品・鍋スープ用等が堅調に推移いたしました。海外市場においては、米州地域は食品関連商品の受注が堅調に推移し、アジア地域ではASEAN地域にMPIBが加わり、販売地域の拡大に努めてまいりました。
その結果、包装フィルム部門の売上高は215億49百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
[包装機械部門]
国内市場においては、支店のショールーム・デモルーム化により、フィルムと充填機を取り扱う当社の強みをより多くのお客様に体験していただく機会を増やす等、積極的な営業活動に取り組むとともに、生産性向上設備投資促進税制等の優遇税制がお客様の設備投資を促進したこともあり、増収に貢献いたしました。海外市場においては、アジア地域において本格的な展示会への出展活動により新規顧客の開拓や既存顧客への増設が好調に推移いたしました。
その結果、包装機械部門の売上高は23億54百万円(前年同期比17.3%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億7百万円増加し、31億79百万円となりました。
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は21億9百万円(前年同期比19.8%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益34億57百万円、減価償却費12億円、仕入債務の増加額1億24百万円であります。
支出の主な内訳は、未入金に伴う収用補償金15億11百万円、法人税等の支払額4億90百万円、売上債権の増加額4億49百万円、たな卸資産の増加額2億11百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は15億90百万円(前年同期比720.0%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出22億68百万円、定期預金の払戻による収入6億99百万円(純額)であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は82百万円(前年同期比16億79百万円増)となりました。
これは主に、株式の発行による収入20億17百万円、長期借入金の返済による支出10億11百万円、配当金の支払額4憶40百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出4憶32百万円であります。
当社グループの事業は、包装フィルム及び液体充填機の製造・販売事業の単一セグメントであるため、部門・区分別に記載しております。
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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区分 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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包 |
液体充填用フィルム |
15,291,960 |
+0.6 |
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ラミネート汎用品 |
5,148,999 |
+12.2 |
|
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その他 |
277,170 |
△4.6 |
|
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計 |
20,718,130 |
+3.2 |
|
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包 |
包装機械 |
1,262,112 |
+21.4 |
|
周辺機器 |
602,951 |
+41.0 |
|
|
その他 |
473,693 |
△0.2 |
|
|
計 |
2,338,757 |
+20.5 |
|
|
|
合計 |
23,056,888 |
+4.7 |
(注) 1. 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのラミネート汎用品には、新たに連結の範囲に含めたMalaysia Packaging Industry Berhadの実績が含まれております。実績の対象期間については、当連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成28年9月30日)したため、当該連結対象期間である平成28年10月1日から平成28年12月31日までの3ヶ月間となっております。
3. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
4. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
当連結会計年度における製品仕入実績は、次のとおりであります。
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区分 |
製品仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
汎用フィルム |
462,663 |
△4.1 |
|
合計 |
462,663 |
△4.1 |
(注) 上記の金額は仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
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区分 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
包 |
液体充填用フィルム |
15,340,030 |
+2.0 |
2,173,674 |
△5.4 |
|
ラミネート汎用品 |
5,785,726 |
+20.8 |
1,643,231 |
+135.3 |
|
|
その他 |
1,032,840 |
△2.9 |
300,572 |
+20.4 |
|
|
計 |
22,158,597 |
+6.0 |
4,117,479 |
+26.9 |
|
|
包 |
包装機械 |
1,185,150 |
+1.7 |
206,163 |
△32.1 |
|
周辺機器 |
590,687 |
+28.6 |
75,007 |
△13.4 |
|
|
その他 |
480,895 |
+4.6 |
75,968 |
+17.3 |
|
|
計 |
2,256,732 |
+8.3 |
357,139 |
△21.5 |
|
|
|
合計 |
24,415,330 |
+6.2 |
4,474,619 |
+20.9 |
(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのラミネート汎用品には、新たに連結の範囲に含めたMalaysia Packaging Industry Berhadの実績が含まれております。実績の対象期間については、当連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成28年9月30日)したため、当該連結対象期間である平成28年10月1日から平成28年12月31日までの3ヶ月間となっております。
3. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
4. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
包 |
液体充填用フィルム |
15,463,546 |
+2.8 |
|
ラミネート汎用品 |
5,103,881 |
+14.3 |
|
|
その他 |
981,974 |
△2.2 |
|
|
計 |
21,549,402 |
+5.1 |
|
|
包 |
包装機械 |
1,282,556 |
+18.4 |
|
周辺機器 |
602,310 |
+32.7 |
|
|
その他 |
469,711 |
+0.1 |
|
|
計 |
2,354,578 |
+17.3 |
|
|
|
合計 |
23,903,980 |
+6.2 |
(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 包装フィルムのラミネート汎用品には、新たに連結の範囲に含めたMalaysia Packaging Industry Berhadの実績が含まれております。実績の対象期間については、当連結会計年度において連結の範囲に追加(みなし取得日 平成28年9月30日)したため、当該連結対象期間である平成28年10月1日から平成28年12月31日までの3ヶ月間となっております。
3. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
4. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
5. 輸出については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
6. 主要顧客については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「包装の多様性・安全性を支え、豊かで健やかな暮らしに貢献する」ことを企業のミッションとしております。わが国唯一の「フィルム・機械・オペレーション」をワン・ストップで提供する企業として、経営資源を集中かつ特化し、包装に係る様々なニーズや課題に対するトータルソリューションを提供してまいりました。今後は、当社グループ独自のビジネスモデルを世界に発信し、「Global Packaging Company」としての基盤作りに努めてまいります。
当社グループは、経営方針に基づき安定かつ継続的な成長と利益の確保を経営目標としております。
当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化社会の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進展、低価格や利便性にこだわる消費志向の拡大、大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率並びに安全性の問題が一層顕著になっております。
このような状況のもと、当社グループが対処すべき当面の課題として以下の4点があります。
国内市場においては、競争優位性のある商品開発や付加価値の高いサービス提供が求められており、今後もより一層その傾向に拍車がかかることが予想されます。フィルムと機械の販売組織を一本化し、お客様のニーズをはじめとする情報を集約することで、サービスの向上、スピード感を持った提案力・問題解決力の強化を図り、売上及びシェア拡大に繋げてまいります。
また、平成29年5月に竣工した「星川DANGAN'S STUDIO」を液体充填機DANGANブランドの情報発信拠点と位置付け、ショールーム・デモルームとしての運用及び既に導入されているお客様へのフィルム理論・充填技術教育セミナー「S.O.L.P.」の開催等、お客様満足度の向上を目指してまいります。
当社グループの成長には海外市場での成長が必須であると認識しており、積極的なリソースの適時投入等の施策を実施・加速していく必要があります。
米州地域では、液体充填機のレンタル・リース等、販売金融スキームのバリエーション充実によるローカル企業の新規開拓に加え将来の売上拡大を見通したフィルムの現地生産プロジェクトを推進し、生産リードタイムの短縮等による拡販及び収益性向上を目指してまいります。
東アジア地域では、韓国に続く販売市場の拡大を目指し、ASEAN地域では平成28年9月に子会社化したMalaysia Packaging Industry Berhadの事業再構築及び液体自動充填機を軸とした液体包装事業の立ち上げを行ってまいります。
急速な市場環境の変化やニーズの多様化にスピーディに対応するため、研究開発投資を積極的に行い、技術基盤の強化とともに独自性のある技術提案によって高付加価値商品の提供を促進します。
当社グループの事業が継続して成長していくためには、施策活動等を支える優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。特に次世代を担う人材の育成が重要であると認識し、採用力の強化とともに、グローバル人材の育成、海外現地子会社スタッフの育成を図り、戦略推進力やリーダーシップを最大限に発揮できる人材育成に努めてまいります。また、環境の変化にしなやかに対応できる効率的で活力ある組織を構築してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 原材料の仕入価格の変動について
当社で製造する包装フィルムの主原料は石油化学製品であり、原材料の仕入値は国際的な原油価格と関係があるため、原油価格の大幅な価格変動が数ヶ月後の原材料価格動向に影響を及ぼす傾向があります。
当社のフィルム製品は、売上高の大部分を占めており、国際石油価格に著しい変動が発生した場合には、仕入価格の上昇によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(2) 容器包装リサイクル法等の環境保護法について
当社の事業は容器包装リサイクル法等の環境保護に関する法令の規制を受けております。平成12年4月から完全実施された容器包装リサイクル法(「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)では、当社の生産品である軟包装資材(ラミネート製品)も対象となるため、消費者及び地方自治体での分別回収、製造事業者、利用事業者の責任により再商品化することが義務づけられております。
今後、プラスチック製品の作業屑等の産業廃棄物としての処理問題やフィルムの製造工程で発生する二酸化炭素等の地球温暖化の原因となる温室効果ガスの発生問題等、環境保護に係る規制が強化された場合、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3) 製造物責任について
当社はメーカーとして、品質マネジメントシステム(ISO9001)、環境マネジメントシステム(ISO14001)、食品安全マネジメントシステム(FSSC22000)等の認証を取得し、品質管理体制の整備及びフードディフェンスの強化に取り組むとともに、製造物責任賠償保険へ加入しておりますが、重大な製造物責任賠償が発生した場合、多額の支払いや費用発生等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(4) 自然災害・事故等のリスクについて
当社で使用するインキ・接着剤等は、引火性液体であり、第4類危険物や消防法の規制を受けております。火災等に備えるために、防災対策や設備点検等を実施しておりますが、万が一地震・落雷等の自然災害による火災等の事故が発生した場合には、人的・物的損害のほか、社会的信用の失墜、生産活動の停止による機会損失の発生及び顧客に対する補償等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(5) 為替相場の変動について
当社グループは外貨建て取引を行っており、取引に伴い為替相場の変動リスクが発生します。リスクを軽減するため為替予約等によるヘッジを行っていますが、完全にリスクを排除することはできず、急激な為替相場の変動が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(6) 海外での事業活動について
当社グループは事業戦略の一環として海外市場における事業の拡大を図っております。海外での事業活動には、法規制の新設・改廃、政治・経済情勢の悪化等のリスクが顕在化した場合、テロ、紛争等による治安の悪化や自然災害等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社は、平成28年7月29日開催の取締役会において、東洋製罐株式会社を通じて、Malaysia Packaging Industry Berhadの株式を取得し子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。
当社グループにおける研究開発活動は、当社デベロップセンターが主体となり、包装フィルムと充填機械の双方を一体とした液体包装システムの開発に力を注いでおります。特に液体充填用フィルムについては、当社独自のブランドである「tlfシリーズ」のさらなる機能性向上を目的とした基礎研究を行い、時代のニーズを的確にとらえた新製品「RevSpecシリーズ」を立ち上げラインナップを強化いたしました。充填機械では、既存機の性能向上をはじめ、新包装形態専用機の開発及び充填機対応分野の多様化につながる新機種開発を行っております。
また、各種製品の性能アップ、環境対応につながる新製品やリニューアル等、より付加価値を追求した商品・システムの開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発活動の概要は次のとおりであります。
<新フィルムの開発>
当社グループの液体包装技術・理論を結集し、さらに機能性・利便性の高度化を追求し、新たなフィルムの開発を行っております。
高速液体自動充填のさらなる進化を目指し、「XA-S」の品質の信頼性をそのままに充填温度レンジのワイド化を実現する新シーラントフィルム「RevSpec-WR」の開発を完了し、昨年秋に開催された東京国際包装展(TokyoPack2016)に出展致しました。
今後はユーザーでの実生産評価を行い、改善・改良を進め製品化を目指してまいります。
<縦ピロー液体充填機「LaPLUS」の開発>
DANGANで蓄積したノウハウを活かし、大容量対応の縦ピロー液体充填機「LaPLUS」の開発を行いました。LaPLUSでは、フィルム幅変更機能を新たに加えることで、従来モデルで幅変更の際に発生していた部品交換が不要となり、作業効率が大幅に向上できる仕様となっております。
今後さらに改善・改良を進め、製品化を目指してまいります。
<「ぷちっとパウチ」及び専用充填機「ORIOS」の開発>
「折って・押して・注ぐ」ことができる新包装形態「ぷちっとパウチ」が、この度ユーザーの一部商品に採用され販売されました。消費者の反響を踏まえ、今後は様々な商品に採用されるよう「ぷちっとパウチ」及び専用充填機「ORIOS」のさらなる改善・改良に取り組んでまいります。
<新包装形態の開発>
近年、世帯の多様化が進み、食品業界でも単身世帯、夫婦二人世帯など小世帯に対応した小容量、個包装化のニーズが高まっております。そのようなニーズに対応すべく開発した新包装形態「インストパウチ」は、ドレッシング・ソースなど液体調味料等の個包装化に適した自立袋で、液体充填機「DANGAN G2」でロールフィルムから充填することができ、従来の袋状フィルムに充填する方法に比べ、格段に生産性向上が見込める製品として開発を完了しました。
そのほか、ユニバーサルデザインを考慮し、開封後の切り口の安全性を向上させた異形包装形態の開発も進めております。
今後もさらなる包装形態の付加価値を追求し、製品化を目指してまいります。
<DANGAN IOT機能の開発>
当社グループの「フィルム・機械・オペレーション」をワン・ストップでお客様に提供する強みを生かし、DANGAN IOT機能(インテリジェント化)の開発を進めております。
今後、将来の自働化・省人化を目指す基盤として「DANGAN CLOUD」を立上げ、お客様の工場で稼働するDANGANの稼働状況や遠隔支援など、見える化の運用を開始する段階となっております。
今後は消耗品交換予測機能や充填条件設定の簡易化及び充填ラインの最適化・自働化機能の開発に取り組んでまいります。
このように、フィルム分野・充填機分野双方において積極的な開発対応を行った結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は4億14百万円となっております。
上記金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当社グループは、たな卸資産の評価、繰延税金資産、貸倒引当金、退職給付に係る資産、投資その他資産の評価、退職給付に係る負債等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ44億67百万円増加し、290億円となりました。
このうち流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ36億48百万円増加し、172億46百万円となりました。これは主に、Malaysia Packaging Industry Berhadが受け取る収用補償金の未収計上等により未収入金が22億75百万円、受取手形及び売掛金が9億30百万円、原材料及び貯蔵品が2億33百万円、仕掛品が1億71百万円増加したことによるものです。
固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ8億18百万円増加し、117億53百万円となりました。これは主に、生産設備の増設等により機械装置及び運搬具(純額)が4億89百万円、建設仮勘定が3億38百万円増加したことによるものです。
② 負債の部
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比べ3億12百万円増加し、104億11百万円となりました。
このうち流動負債合計は、前連結会計年度末と比べ13億39百万円増加し、86億11百万円となりました。これは主に、設備投資の支払いにより未払金が2億71百万円減少した一方で、流動負債のその他が7億37百万円、買掛金が3億94百万円、短期借入金が3億92百万円増加したことによるものです。
固定負債合計は、前連結会計年度末と比べ10億27百万円減少し、18億円となりました。これは主に、長期借入金が9億85百万円、固定負債のその他が95百万円減少したことによるものです。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ41億54百万円増加し、185億88百万円となりました。これは主に、連結子会社株式の追加取得により資本剰余金が3億73百万円減少した一方で、利益剰余金が23億73百万円、公募増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ10億17百万円増加したことによるものです。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高につきましては、前連結会計年度と比較して13億93百万円増の239億3百万円(前年同期比6.2%増)となりました。なお、売上高の増加要因に関しては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績」をご参照ください。
② 営業利益
営業利益につきましては、前連結会計年度と比較して1億28百万円増の19億79百万円(同7.0%増)となりました。対売上高営業利益率は8.3%となり、前年同期比0.1%上昇しました。その主な要因は、研究開発費の増加や人員体制の強化による労務費の増加があったものの、生産設備の増設等による生産性の向上により原価低減効果があったことによるものです。
③ 経常利益
経常利益につきましては、前連結会計年度と比較して1億31百万円増の19億60百万円(同7.2%増)となりました。対売上高経常利益率は8.2%となり、前年同期比0.1%上昇しました。その主な要因は、営業利益が1億28百万円増加したことによるものです。
④ 特別損益
特別利益につきましては、前連結会計年度と比較して14億74百万円増加し、15億19百万円(前年同期の特別利益は44百万円)となりました。当連結会計年度の主な内容は、子会社移転に伴う収用補償金15億11百万円であります。
特別損失につきましては、前連結会計年度と比較して16百万円増加し、22百万円(前年同期比253.8%増)となりました。当連結会計年度の主な内容は、固定資産除却損20百万円であります。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
税効果会計適用後の法人税等負担額につきましては、前連結会計年度と比較して1百万円増加し、5億83百万円(同0.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度と比較して15億23百万円増加し、28億8百万円(同118.6%増)となりました。対売上高親会社株主に帰属する当期純利益率は11.7%となり、前年同期比6.0%上昇しました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2[事業の状況]4[事業等のリスク]」に記載しております。
(5) 戦略的現状と見通し
当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化社会の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進展、低価格や利便性にこだわる消費志向の拡大、大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率並びに安全性の問題が一層顕著となっております。
このような状況のなか、当社グループの中長期的な経営戦略として、包装フィルム部門及び包装機械部門において以下の戦略を推進してまいります。
[包装フィルム部門]
① ユニバーサルデザインを考慮し、より快適に開封することができる「ぷちっとパウチ」や液体個包装に適した自立袋「インストパウチ」等の新包装形態の開発、製品化に取り組んでまいります。
② 包装フィルム工場においては、固有性のある生産技術の確立を目指すとともに、生産体制の最適化による生産性の向上及び原価低減を推進いたします。
③ 品質及び生産性が高く、環境に配慮した生産性の高い包装フィルムや海外向けの包装フィルム等、次世代の高機能包装フィルムの研究開発を推進いたします。
[包装機械部門]
① お客様の多様なニーズに幅広くお応えするため、ミドルレンジモデルからハイエンドモデルまでカバーした液体充填機「DANGAN」シリーズによる先進的なソリューションを提供し、一層の企業価値向上とシェアの拡大を図ってまいります。
② 包装フィルムとのシナジーをさらに向上させるとともに、情報ネットワーク機能を備えた次世代充填機の開発を推進いたします。
③ 支店のショールーム・デモルーム化や液体充填技術者の拡充に努めてまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー分析
キャッシュ・フロー分析については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、増資、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。このうち、運転資金については自己資金及び短期借入金、設備投資資金については増資及び長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)により調達しております。増資については、平成29年3月7日を払込期日とする公募による新株式発行(一般募集)により17億69百万円と平成29年3月29日を払込期日とする当社株式の売出し(オーバーアロットメントによる売出し)に係る第三者割当による新株式発行により2億65百万円の資金調達を行っております。短期借入金の当連結会計年度末の残高は3億92百万円、長期借入金の当連結会計年度末の残高は24億10百万円で、すべて金融機関からの借入によるものであります。
当社グループは、今後も常に資金効率を最大限に高める活動を継続し、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案の上、資金調達を行ってまいります。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化社会の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進展、低価格や利便性にこだわる消費志向の拡大、大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率並びに安全性の問題が一層顕著となっております。
このような状況の下、当社グループが対処すべき当面の課題として以下の4点があります。
① 国内戦略
国内市場においては、競争優位性のある商品開発や付加価値の高いサービス提供が求められており、今後もより一層その傾向に拍車がかかることが予想されます。フィルムと機械の販売組織を一本化し、お客様のニーズをはじめとする情報を集約することで、サービスの向上、スピード感を持った提案力・問題解決力の強化を図り、売上及びシェア拡大に繋げてまいります。
また、平成29年5月に竣工した「星川DANGAN'S STUDIO」を液体充填機DANGANブランドの情報発信拠点と位置付け、ショールーム・デモルームとしての運用及び既に導入されているお客様へのフィルム理論・充填技術教育セミナー「S.O.L.P.」の開催等、お客様満足度の向上を目指してまいります。
② 海外戦略
当社グループの成長には海外市場での成長が必須であると認識しており、積極的なリソースの適時投入等の施策を実施・加速していく必要があります。
米州地域では、液体充填機のレンタル・リースなど、販売金融スキームのバリエーション充実によるローカル企業の新規開拓に加え将来の売上拡大を見通したフィルムの現地生産プロジェクトを推進し、生産リードタイムの短縮等による拡販及び収益性向上を目指してまいります。
東アジア地域では、韓国に続く販売市場の拡大を目指し、ASEAN地域では平成28年9月に子会社化したMalaysia Packaging Industry Berhadの事業再構築及び液体充填機を軸とした液体包装事業の立ち上げを行ってまいります。
③ 研究開発活動の強化
急速な市場環境の変化やニーズの多様化にスピーディに対応するため、研究開発投資を積極的に行い、技術基盤の強化とともに独自性のある技術提案によって高付加価値商品の提供を促進します。
④ 人材育成と組織構築
当社グループの事業が継続して成長していくためには、施策活動等を支える優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。特に次世代を担う人材の育成が重要であると認識し、採用力の強化とともに、グローバル人材の育成、海外現地子会社スタッフの育成を図り、戦略推進力やリーダーシップを最大限に発揮できる人材育成に努めてまいります。また、環境の変化にしなやかに対応できる効率的で活力ある組織を構築してまいります。