文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の回復を受け個人消費が緩やかに回復しているものの、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があり、依然として予断を許さない状況が続いております。
当軟包装資材業界におきましては、原油価格トレンドによる原材料価格への今後の影響等懸念材料はあるものの、包装資材需要においては堅調な消費を背景に底堅く推移いたしました。
このような状況下、当社グループのビジネスモデルである「フィルム・機械・オペレーション」をワン・ストップで提供する体制を一層推進するため、国内においては、西日本地区のメンテナンス強化と販売促進を目的とした岡山DANGAN'S STUDIOの開設や、DANGANデモルーム・液体充填研修施設・研究開発施設としての役割を担う星川DANGAN'S STUDIOを開設し、お客様サポートサービスの向上に貢献しております。海外においては、平成28年9月にマレーシアの軟包装資材製造販売会社であるTaisei Lamick Malaysia SDN.BHD.(以下「TLM」という。)を子会社化したことにより、売上高が純増いたしました。なお、TLMの保有する敷地がマレーシア政府が進める高架鉄道計画により収用され、移設に伴い現在進行中の新工場建設の進捗に合わせ工場設備等の移設費用に対する収用補償金3億40百万円を特別利益、移設費用1億8百万円を特別損失へそれぞれ計上しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は191億73百万円(前年同四半期比9.0%増)、営業利益は14億49百万円(同9.7%減)、経常利益は14億84百万円(同7.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億35百万円(同4.1%増)となりました。
[包装フィルム部門]
国内市場においては、お盆以降の天候不順の影響により夏物商品の終息が早まりましたが、上期前半のコンビニ向け夏物商品等の売上好調により増収となりました。
海外市場においては、米州地域は食品関連商品の売上が堅調に推移し、アジア地域ではASEAN地域にTLMが加わり、販売地域の拡大に努めてまいりました。
その結果、包装フィルム部門の売上高は177億65百万円(前年同四半期比10.7%増)となりました。
[包装機械部門]
包装機械部門においては、国内外の展示会への出展及び新規顧客の開拓等、積極的な営業活動に取り組んだ結果、前期末まで行われた生産性向上設備投資促進税制等の優遇税制打ち切りや、韓国企業の設備投資計画が一巡する等のマイナス要因を最小限に留めました。
その結果、包装機械部門の売上高は14億8百万円(前年同四半期比7.8%減)となりました。
① 資産
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べ5億73百万円増加し、295億73百万円となりました。
このうち流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ20億35百万円減少し、152億11百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が4億65百万円、仕掛品が1億29百万円増加した一方で、TLMの収用補償金の入金等により流動資産のその他に含まれる未収入金が22億73百万円、設備投資等に伴う支払いにより現金及び預金が3億84百万円減少したことによるものです。
固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ26億8百万円増加し、143億62百万円となりました。これは主に、TLMの移転に伴う工場建設費用等により有形固定資産のその他に含まれる建設仮勘定が15億51百万円、星川DANGAN’S STUDIOの開設等により建物及び構築物(純額)が9億87百万円増加したことによるものです。
② 負債
当第3四半期連結会計期間末における総負債は、前連結会計年度末と比べ7億11百万円減少し、96億99百万円となりました。
このうち流動負債合計は、前連結会計年度末と比べ10億35百万円減少し、75億75百万円となりました。これは主に、流動負債のその他に含まれる未払費用が3億17百万円、設備投資等に伴う支払いにより流動負債のその他に含まれる未払金が3億7百万円、未払法人税等が2億53百万円、賞与引当金が1億72百万円減少したことによるものです。
固定負債合計は、前連結会計年度末と比べ3億23百万円増加し、21億24百万円となりました。これは主に、長期借入金が3億86百万円増加したことによるものです。
③ 純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比べ12億84百万円増加し、198億73百万円となりました。これは主に、利益剰余金が6億49百万円、TLMの第三者割当増資により非支配株主持分が6億49百万円増加したことによるものです。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億12百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
経営成績に重要な影響を与える要因については、以下のようなものがあります。
① 原材料の仕入価格の変動について
当社で製造する包装フィルムの主原料は石油化学製品であり、原材料の仕入値は国際的な原油価格と関係があるため、原油価格の大幅な価格変動が数ヶ月後の原材料価格動向に影響を及ぼす傾向があります。
当社のフィルム製品は、売上高の大部分を占めており、国際原油価格に著しい変動が発生した場合には、仕入価格も変動し当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
② 容器包装リサイクル法等の環境保護法について
当社の事業は容器包装リサイクル法等の環境保護に関する法令の規制を受けております。平成12年4月から完全実施された容器包装リサイクル法(「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)では、当社の生産品である軟包装資材(ラミネート製品)も対象となるため、消費者及び地方自治体での分別回収、製造事業者、利用事業者の責任により再商品化することが義務づけられております。
今後、プラスチック製品の作業屑等の産業廃棄物としての処理問題やフィルムの製造工程で発生する二酸化炭素等の地球温暖化の原因となる温室効果ガスの発生問題等、環境保護に係る規制が強化された場合、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
③ 製造物責任について
当社はメーカーとして、食品安全マネジメントシステム(FSSC22000)や環境マネジメントシステム(ISO14001)等の認証を取得し、品質管理体制の整備及びフードディフェンスの強化に取り組むとともに、製造物責任賠償保険へ加入しておりますが、重大な製造物責任賠償が発生した場合、多額の支払いや費用発生等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
④ 自然災害・事故等のリスクについて
当社で使用するインキ・接着剤等は、引火性液体であり、第4類危険物や消防法の規制を受けております。火災等に備えるために、防災対策や設備点検等を実施しておりますが、万が一地震・落雷等の自然災害による火災等の事故が発生した場合には、人的・物的損害のほか、社会的信用の失墜、生産活動の停止による機会損失の発生及び顧客に対する補償等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
⑤ 為替相場の変動について
当社グループは外貨建て取引を行っており、取引に伴い為替の変動リスクが発生します。リスクを軽減するため為替予約等によるヘッジを行っておりますが、完全にリスクを排除することはできず、急激な為替相場の変動が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
⑥ 海外での事業活動について
当社グループは事業戦略の一環として海外市場における事業の拡大を図っております。海外での事業活動には、法規制の新設・改廃、政治・経済情勢の悪化等のリスクが顕在化した場合、テロ、紛争等による治安の悪化や自然災害等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
経営戦略の現状と見通しについては、当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化社会の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進展、低価格や利便性にこだわる消費志向の拡大、大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率及び安全性の問題が一層顕著となっております。
このような状況のなか、当社グループの中長期的な経営戦略として、包装フィルム部門及び包装機械部門において以下の戦略を推進してまいります。
[包装フィルム部門]
① ユニバーサルデザインを考慮し、より快適に開封することができる「ぷちっとパウチ」や液体個包装に適した自立袋「インストパウチ」等の新包装形態の開発、製品化に取り組んでまいります。
② 包装フィルム工場においては、独自性のある生産技術の確立を目指すとともに、生産体制の最適化による生産性の向上及び原価低減を推進いたします。
③ 高品質で環境に配慮した生産性の高い包装フィルムや海外向けの包装フィルム等、次世代の高機能包装フィルムの研究開発を推進いたします。
[包装機械部門]
① お客様の多様なニーズに幅広くお応えするため、ミドルレンジモデルからハイエンドモデルまでカバーした液体充填機「DANGAN」シリーズによる先進的なソリューションを提供し、一層の企業価値向上とシェアの拡大を図ってまいります。
② 包装フィルムとのシナジーをさらに向上させるとともに、情報ネットワーク機能を備えた次世代充填機の開発を推進いたします。
③ 支店のショールーム・デモルーム化や液体充填技術者の拡充に努めてまいります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが主力とする食品業界においては、少子高齢化社会の到来とともに、内食・中食・外食と食機会の多様化が進展、低価格や利便性にこだわる消費志向の拡大、大型小売店を中心とした流通の再編に加え、食品の輸入比率及び安全性の問題が一層顕著となっております。
このような状況のもと、当社グループが対処すべき当面の課題として以下の4点があります。
① 国内戦略
国内市場においては、競争優位性のある商品開発や付加価値の高いサービス提供が求められており、今後もより一層その傾向に拍車がかかることが予想されます。フィルムと機械の販売組織を一本化し、お客様のニーズをはじめとする情報を集約することで、サービスの向上、スピード感を持った提案力・問題解決力の強化を図り、売上及びシェア拡大に繋げてまいります。
また、平成29年5月に竣工した「星川DANGAN'S STUDIO」を液体充填機DANGANブランドの情報発信拠点と位置付け、ショールーム・デモルームとしての運用及び既に導入されているお客様へのフィルム理論・充填技術教育セミナー「S.O.L.P.」の開催等、お客様満足度の向上を目指してまいります。
② 海外戦略
当社グループの成長には海外市場での成長が必須であると認識しており、積極的なリソースの適時投入等の施策を実施・加速していく必要があります。
米州地域では、液体充填機のレンタル・リース等、販売金融スキームのバリエーション充実によるローカル企業の顧客基盤拡充に努め、フィルムの拡販へ繋げてまいります。
東アジア地域では韓国に続く販売市場の拡大を目指し、ASEAN地域では平成28年9月に子会社化したTaisei Lamick Malaysia SDN.BHD.の事業再構築及び液体充填機を軸とした液体包装事業の立ち上げを行ってまいります。
③ 研究開発活動の強化
急速な市場環境の変化やニーズの多様化にスピーディに対応するため、研究開発投資を積極的に行い、技術基盤の強化とともに独自性のある技術提案によって高付加価値商品の提供を促進します。
④ 人材育成と組織構築
当社グループの事業が継続して成長していくためには、施策活動等を支える優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。特に次世代を担う人材の育成が重要であると認識し、採用力の強化とともに、グローバル人材の育成、海外現地子会社スタッフの育成を図り、戦略推進力やリーダーシップを最大限に発揮できる人材育成に努めてまいります。また、環境の変化にしなやかに対応できる効率的で活力ある組織を構築してまいります。