第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善傾向が見られる等、緩やかな回復基調で推移いた
しました。

その一方で、海外景気の減速や個人消費の停滞等、先行きは不透明な状況で推移していることから、お取引先美
容室におきましては、依然、厳しい経営環境が続いております。

このような状況の中、当社におきましては創業精神である「美容業界の近代化」をベースに、独自のビジネスモ
デルである「旬報店システムを軸としたコンサルティング・セールス」と「トイレタリーの販売を中心とした店販
戦略」を引き続き展開し、美容室の業績向上に向けた提案や経営に関する支援を行いました。

売上高につきましては、平成27年8月に発売したカラー剤の新製品に加え、店販戦略の主力である「コタ アイ
ケア」を中心としたトイレタリーの販売が好調であったことから、前期実績を上回ることができました。

また、売上原価につきましては、増収により増加いたしましたが、原価管理の見直し等を行っていることから、
原価率は、ほぼ横ばいとなりました。販売費及び一般管理費につきましては、新製品の発売に伴う費用の増加等に
より、前期実績を上回りました。

これらの結果、当事業年度につきましては、売上高は6,528百万円前期比5.5%増)、営業利益は1,129百万円前期比15.0%増)、経常利益は1,130百万円前期比17.8%増)、当期純利益につきましては、766百万円前期比22.4%増)と、いずれも過去最高となりました。

また、売上高は18期連続の増収、営業利益、経常利益は3期連続の増益、当期純利益は2期連続の増益となって
おります。

なお、当社は当事業年度の期首より美容室向け頭髪用化粧品、医薬部外品の製造、販売事業の単一セグメントへ
変更しているため、セグメント情報の開示は行っておりませんが、売上高の内訳は、以下のとおりであります。

区分 

前事業年度

当事業年度

増減額
(百万円)

増減率
(%)

金額
(百万円)

構成比
(%)

金額
(百万円)

構成比
(%)

トイレタリー

4,029

65.1

4,439

68.0

409

10.2

整髪料

1,256

20.3

1,129

17.3

△126

△10.1

カラー剤

375

6.1

484

7.4

109

29.1

育毛剤

251

4.1

240

3.7

△10

△4.2

パーマ剤

140

2.3

136

2.1

△3

△2.6

その他

132

2.1

97

1.5

△35

△26.5

合計

6,185

100.0

6,528

100.0

342

5.5

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末から587百万円減少し1,638百万円前期比26.4%減)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、1,197百万円前期比246百万円増)となりました。

収入の主な要因としては、税引前当期純利益1,130百万円及び減価償却費219百万円によるものであります。

支出の主な要因としては、売上債権の増加79百万円及び法人税等の支払いによる支出345百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、1,581百万円前期比1,474百万円増)となりました。

収入の主な要因としては、定期預金の払戻による収入1,000百万円及び投資有価証券の償還による収入50百万円によるものであります。

支出の主な要因としては、定期預金の預入による支出2,500百万円及び投資有価証券の取得による支出50百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、202百万円前期比820百万円減)となりました。

支出の主な要因としては、配当金の支払いによる支出197百万円であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社は、美容室向け頭髪用化粧品、医薬部外品の製造、販売事業の単一セグメントであるため、セグメントに関連付けた記載はしておりませんが、区分別に示すと以下のとおりであります。

(1) 生産実績

当事業年度における生産実績は、以下のとおりであります。

区分

生産高(千円)

前年同期比(%)

トイレタリー

4,069,454

103.9

整髪料

912,258

78.1

カラー剤

614,951

173.1

育毛剤

238,069

102.2

パーマ剤

108,817

86.5

合計

5,943,551

102.5

 

(注) 上記金額は、「代理店納入価×生産本数」により算出しており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は、以下のとおりであります。

区分

販売高(千円)

前年同期比(%)

トイレタリー

4,439,488

110.2

整髪料

1,129,384

89.9

カラー剤

484,190

129.1

育毛剤

240,805

95.8

パーマ剤

136,991

97.4

その他

97,294

73.5

合計

6,528,153

105.5

 

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 総販売実績に対する売上高の割合が10%を超える販売先はありません。

3 「その他」の区分は、美容室で利用される販売促進用品等であります。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 人材育成

会社が着実に成長し永続していくためには、次の世代を担う人材(後継者)の育成が不可欠であります。社内外研修の充実を図り、コーポレート・ガバナンス ガイドラインを明瞭かつ的確に伝えるとともに、多様な人材を確保し、将来の会社経営を担う人材育成に一層努めてまいります。

 

(2) 旬報店の開拓と業績向上

当社の業績を支える根幹は、旬報店の業績向上にあります。「美容業界の近代化」という創業精神(こころざし)を共有できる新規旬報店の開拓を推進するとともに、既存旬報店の成長に資するべく、「旬報店システムを軸としたコンサルティング・セールス」のさらなる拡充に努めてまいります。

 

(3) 積極的なIR活動の推進

これまでのIR活動をベースに、対象者、対象地域及び手法等を適宜、改善しながら推進することで、投資家層への浸透を図るとともに潜在的株主の裾野を広げ、株主数の増加、知名度の向上に繋げてまいります。

また、会社の意思決定・公正性を確保し、実効的なコーポレート・ガバナンスを実現する観点から、主体的な情報開示と株主との対話のさらなる充実を図ってまいります。

 

(4) 非正規販売対策の推進

当社製品(シャンプー、トリートメント、整髪料等)は、美容室での対面販売を原則とする製品であります。したがって、美容室を経由しない小売店等での非正規販売は、お客様一人ひとりの髪の状態に適した製品を選択することができません。これを放置しては、結果として当社製品のブランド価値の低下を招くとともに、美容室の業績及び消費者にも悪影響を与えることから、非正規販売を完全否定するための対策を、より一層進めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク発生の可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項は、以下のとおりであります。当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 美容室専売品業界の動向について

当社では、美容室向け頭髪用化粧品、医薬部外品の製造、販売事業を行っております。将来的には人口減少に伴う美容施術人口の減少により当業界の市場規模の縮小が予想されるとともに、競合他社との競争も激しい状況ではありますが、当社では付加価値の高い製品及びサービスの提供に努めているところであります。しかしながら、今後、予期せぬ業界動向又は競争環境の変化や当社が提供する製品及びサービスと顧客ニーズが大きく乖離するといった事態が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料の仕入れ・調達について

当社では、製品の製造に必要な原材料(原料及び包装資材)をメーカー又は卸会社から仕入れ・調達しております。当社では、これら仕入先との間において良好な取引関係を保つとともに、適正価格での安定的な仕入れ・調達に努めているところであります。しかしながら、原油価格の高騰や自然災害といった外的要因の発生又は何らかの要因により取引関係の悪化が生じた場合には、適正価格での安定的な仕入れ・調達が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 製造拠点の集中について

当社では、外注先への製造委託品を除き、製品の製造を京都府久世郡久御山町にある京都工場で行っております。万一、大規模な自然災害又は事故の発生により京都工場の製造設備に多大な被害が生じた場合には、一定期間、京都工場の稼動が停止し製品の製造が不可能となると同時に、復旧に相当の費用を要し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制、許認可について

① 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)

当社の事業内容に深く関連する法規制であり、日本国内において化粧品及び医薬部外品を製造販売するためには、製造販売業の許可を必要とし、当社は当該許可を取得しております。また、当該法令の定めに基づき5年ごとの更新その他必要な手続きを行っております。

当社では、医薬品医療機器等法及び関連法規制の遵守を徹底しておりますが、医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令又は毒物及び劇物取締法等に違反した場合、許可の取消し、又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ぜられる可能性があります。また、品質管理又は製造販売後の安全管理、製造所における製造管理等の方法が厚生労働省令に定める基準に適合しない場合等には当該管理方法の改善命令等の処分を、製造設備が厚生労働省令で定める基準に適合しない場合等には、当該製造設備の改善命令等の処分を受ける可能性があります。現在のところ、当社では法令違反の事実又は改善命令等の処分を受けた事実はなく、当社の事業活動の継続に支障を来す事象は発生しておりません。

なお、これら許可の取消し、業務の停止又は管理方法等の改善命令等の処分を受けた場合、あるいはこれらの法規制が変更された場合、また予測していない法規制等が新たに設けられた場合には、当社の事業活動が制限され、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(化粧品及び医薬部外品の製造及び販売事業に係る許可の取得状況等)

許可の名称

許可の内容

有効期限(注)

取消事由及び

該当状況

化粧品製造業許可

京都工場の化粧品一般

本社の化粧品包装・表示・保管

委託先の化粧品包装・表示・保管

委託先の化粧品包装・表示・保管

平成29年2月20日

平成30年8月31日

平成32年3月31日

平成30年8月3日

(取消事由)

医薬品医療機器等法第75条第1項に定められる事由に該当した場合

 

(該当状況)

上記取消事由に該当する事項はありません。

医薬部外品製造業許可

京都工場の医薬部外品一般

本社の医薬部外品包装・表示・保管

委託先の医薬部外品包装・表示・保管

委託先の医薬部外品包装・表示・保管

平成29年2月20日

平成30年11月30日

平成32年3月31日

平成30年8月3日

化粧品製造販売業許可

当社の化粧品製造販売業許可

平成30年8月31日

医薬部外品製造販売業許可

当社の医薬部外品製造販売業許可

平成30年11月30日

 

 (注)いずれも5年ごとの更新手続きを行っております。

 

② 製造物責任法

当社は、品質基準を遵守し、すべての製品の信頼性を維持するために万全の品質保証体制を整えておりますが、予期せぬ欠陥等により製造物責任が発生する可能性があります。また、当社では製造物責任賠償の保険に加入しておりますが、当該保険で必ずしもすべての賠償額をカバーできる保証はありません。また、万一そのような事態が発生した場合には、少なくとも社会的信用の失墜は避けられず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 製造管理、品質管理について

当社では、製品の製造過程において作業マニュアルの策定及び当該マニュアルを遵守するための従業員教育、品質検査の実施等により、出荷する製品の品質には万全を期しております。しかしながら、何らかの要因により製造過程又は出荷後のある過程において製品中に異物が混入し、当該製品を使用した顧客の健康被害又は当該製品の回収という事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 知的財産権について

当社は、知的財産権を守るための措置を講じておりますが、知的財産権が侵害され、技術、情報の流出や模倣製品が市場に出回る事態が発生する可能性があります。

また、当社は特許権、商標権その他の知的財産権について入念な調査を行いながら製品開発を進めております。しかしながら、万一当社が認識する範囲外で第三者の特許権、商標権その他の知的財産権を侵害し製品の仕様変更、回収等の費用の発生、第三者からの損害賠償請求権の行使及び裁判等の訴訟・紛争が生じた場合には、交渉による解決や代替技術・原料の使用による回避に向けた努力を進めますが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 業績の季節変動について

当社の製品の出荷は、美容室の繁忙期が重なり「コタ全国店販コンクール」を開催する第3四半期に偏重する傾向にあり、各四半期に計上される売上高及び利益の額を比較しても変動が大きくなっております。したがって、何らかの要因により第3四半期の販売が不調に終わった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、平成28年3月期の各四半期の売上高及び利益の状況は、以下のとおりであります。

(単位:千円・%)

 

平成28年3月期(第37期)

(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高

(構成比)

1,148,744

(17.6)

1,434,985

(22.0)

2,371,270

(36.3)

1,573,152

(24.1)

6,528,153

(100.0)

営業利益

(構成比)

59,377

(5.2)

164,540

(14.6)

754,205

(66.8)

150,911

(13.4)

1,129,033

(100.0)

経常利益

(構成比)

59,795

(5.3)

162,108

(14.3)

750,228

(66.4)

158,342

(14.0)

1,130,475

(100.0)

四半期(当期)純利益

(構成比)

37,722

(4.9)

117,950

(15.4)

500,945

(65.4)

109,882

(14.3)

766,502

(100.0)

 

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(8) 製品の横流れについて

当社の製品は美容室専売品であり、美容室において施術時に使用されるとともに美容師のカウンセリングのもと一般消費者に対面販売されるものであります。当業界では、一部の美容室専売品が小売店やインターネット通販サイト等に横流れし販売されている事例が見受けられますが、当社では原則として対面販売を前提とした取引を代理店又は美容室との間で行っております。しかしながら、何らかの要因により当社の製品が小売店やインターネット通販サイト等に大量に横流れした場合には、当社の製品のブランド力や当社に対する信用の低下を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(9) 新製品の出荷の下振れ

新製品の発売に当たっては、開発段階から市場のニーズや製品性能に対する評価などの調査を行っており、その調査結果を受けて出荷予測を行い、それに基づいた生産計画を立案いたします。発売後、当初の予測を大きく下回る出荷となった場合には、製品や原材料の滞留在庫が発生し、当初計画にはなかった、たな卸資産の廃棄損が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報セキュリティ

当社が保有する顧客情報や製品情報等の機密情報については、社外への漏洩及び社外からの侵入を防ぐためファイアウォール等の情報セキュリティを確立するとともに、社内啓蒙を行うことで管理には十分留意しております。しかし、予期しえない不正アクセス等による社内システムへの侵入や情報の搾取等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 人材の確保、育成について

当社のビジネスモデルである「旬報店システムを軸としたコンサルティング・セールス」と「トイレタリーを中心とした店販戦略」を遂行するためには、優秀な人材の確保及び育成が重要なテーマとなります。当社では例年、計画的な採用を行うとともに、適宜従業員研修を行うことにより、優秀な人材の確保及び育成に努めているところであります。しかしながら、採用環境の変化により求める人材が確保できず、ビジネスモデルを遂行するノウハウを継承できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社の研究開発活動は時代とともに変化する市場ニーズに適合し、環境、人体、頭髪に優しい高品質の製品開発に重点を置いております。社内に設置している製品開発委員会において市場動向、価格、原料、品質、コンセプト等を検討し、その結果を受けながら研究部の各製品部門の開発チームにおいて開発を進める体制をとっております。

現在、研究開発は、製品開発、基礎研究、薬事の構成で運営しております。

 

(製品開発)

平成27年8月に発売した新製品「コタカラー モカレド」は、毛髪の抱えるダメージと髪色の発色の関係性を元に考えたコタオリジナルのヘアカラーシステムにより、輝きを解き放つ鮮やかな発色を実現します。

 

コタカラー モカレド ファッション 1剤 全60色

ブライトコントロールとカラーコントロールで、ツヤとやわらかさを表現し、鮮やかな発色を可能にした高彩度のアルカリカラー剤です。

コタカラー モカレド ピグメント 1剤 全49色

モカレド ヘアカラーシステムにより、鮮やかな発色を可能にした低アルカリカラー剤です。

コタカラー モカレド グレイ 1剤 全33色

ブライトコントロールとカラーコントロールで大人の美しさを引き立たせます。上品でツヤのある色味を楽しめるグレイヘアのアルカリカラー剤です。

コタカラー モカレド OX 3% / OX 6% 2剤

コタカラー モカレド専用の2剤です。OX 3%、OX 6%を使い分けることで、ブリーチ力を調整します。

 

ヘアカラー施術を繰り返したダメージ等により毛髪内部には空洞部が生じ、それらにより染色をしても染まりムラになってしまい鮮やかな発色ができませんでした。そこで空洞部を埋める染料を配合し、ベースの色味を整えることで光の乱反射を抑え、鮮やかでツヤのある美しい発色を実現するベースセットアップ処方を開発いたしました。

このベースセットアップ処方の開発により、「コタカラー モカレド」に使用している染料も酸化染料だけで鮮やかな発色を実現することが可能となっているので、変色や褪色が少なくなっております。

また、「コタカラー モカレド」と同時に、サロンカラーの付加価値を更に高める為のアイテムとして、「コタカラー」3アイテムを発売いたしました。

ヘアカラーの表現の幅を広げる「コタカラー パウダーブリーチ」、細やかな気配りでお客様に心地よいカラータイムを提供する「コタカラー プロテクトクリーム」、「コタカラー リムーバー」、これら3つのアイテムが、サロンカラーに彩りを与えます。

 

(基礎研究)

現在の基礎研究の重点課題は以下の3点であり、外部研究機関、大学の協力を得ながら研究を行っております。

① 有効成分のナノ粒子化による育毛効果及び毛髪内部への影響
② mRNA活性の解析による育毛効果の評価法
③ 3D皮膚モデルを用いた安全性評価方法の運用

基礎研究の重点課題①・②は、有効成分のナノ粒子化という新たなアプローチにより、どの程度の育毛効果が得られるかを研究しており、将来的な育毛剤開発に有効につながる基礎研究として捉えております。

③につきましては、昨今、企業が製品の安全性を確認するために行う動物実験等が問題視されておりますが、当社は創業当初から動物実験は行っておりません。一方、昨今の加水分解コムギ末に端を発した皮膚アレルギー問題や美白化粧品による白斑問題等、お客様に安全性の高い製品を提供することが求められております。

そこで、当社では、動物実験を行うことなく、より安全性の高い製品開発を行うために、人工的に人間の表皮を再現した皮膚細胞モデルによる安全性確認試験法を運用しております。

これらを中長期的テーマとして基礎研究を継続し、更なる高品質な製品開発に努めて参ります。

なお、当事業年度に支出した研究開発費の総額は262百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社は、この財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、たな卸資産の評価、減価償却資産の耐用年数の設定、退職給付引当金の認識、繰延税金資産の計上等に関し、過去の実績や状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 当事業年度の財政状態の分析

(総資産)

当事業年度の総資産は、前事業年度から781百万円増加し、8,338百万円となりました。

主な要因としては、現金及び預金が3,114百万円増加し、有価証券が2,202百万円及び有形固定資産が164百万円
減少したことによるものであります。

 

(負債)

当事業年度の負債は、前事業年度から217百万円増加し、1,916百万円となりました。

主な要因としては、未払金が70百万円、未払費用が85百万円、役員退職慰労引当金が53百万円増加したことによ
るものであります。

 

(純資産)

当事業年度の純資産は、前事業年度から563百万円増加し、6,421百万円となりました。

主な要因としては、利益剰余金が569百万円増加したことによるものであります。なお、自己資本比率は、77.0%(前事業年度77.5%)となりました。

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(3) 当事業年度の経営成績の分析

(売上高、売上総利益)

売上高は、前事業年度と比較して342百万円(前期比5.5%増)増収の6,528百万円となりました。区分別の売上高は、トイレタリーが409百万円増収の4,439百万円、整髪料が126百万円減収の1,129百万円、カラー剤が109百万円増収の484百万円、育毛剤が10百万円減収の240百万円、パーマ剤が3百万円減収の136百万円、その他が35百万円減収の97百万円となりました。

この結果、売上総利益は、前事業年度と比較して238百万円(前期比5.4%増)増加の4,671百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、前事業年度と比較して91百万円(前期比2.6%増)増加の3,542百万円となりました。これは、新製品の発売に伴う費用の増加等が主な要因であります。

この結果、営業利益は、前事業年度と比較して147百万円(前期比15.0%増)増加の1,129百万円となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

営業外損益は、前事業年度の21百万円の費用(純額)から1百万円の収益(純額)の増加となりました。営業外収益については、全体として7百万円増加しました。また、営業外費用については、全体として15百万円減少しました。

この結果、経常利益は、前事業年度と比較して170百万円(前期比17.8%増)増加の1,130百万円となりました。

 

 

(特別損益、税引前当期純利益)

特別損益については、前事業年度及び当事業年度において計上すべき科目はありません。

この結果、税引前当期純利益は、前事業年度と比較して170百万円(前期比17.8%増)増加の1,130百万円となりました。

 

(当期純利益)

当期純利益は、前事業年度と比較して140百万円(前期比22.4%増)増加の766百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前事業年度と比較して11.74円増加の53.13円となりました。ROE(自己資本当期純利益率)は2.2ポイント増加の12.5%となりました。

 

(4) 戦略的現状と見通し

政府による各種経済政策や日本銀行による金融緩和策により、企業収益や雇用環境が改善する等、わが国経済は、緩やかな回復基調で推移し始めております。

その一方で、海外景気の減速や個人消費に停滞感がみられる等、先行きは不透明な状況で推移していることから、お取引先美容室におきましては、依然、厳しい経営環境が続いております。

このような状況ではありますが、当社におきましては創業精神である「美容業界の近代化」をベースに事業活動を行うことには何ら変わりなく、「旬報店システムを軸としたコンサルティング・セールス」と「トイレタリーの販売を中心とした店販戦略」に引き続き注力する考えであります。当社といたしましては、現在のような厳しい経営環境のときこそ、美容室経営をサポートするコンサルティング・セールス及び旬報店システムが真の力を発揮するものと捉え、美容室における毛髪のカウンセリングや店販等の具体策をもって付加価値の高い美容室づくりを提案し、一般市場の消費者を美容室専売品のユーザーに取り込むことで、美容室の繁栄と美容業界の発展・近代化、そして当社の着実な成長を目指してまいります。また、美容師を目指す意欲を持った人たちが、安心して美容師となり美容業界の一員となれるよう、美容室の労働環境の改善や教育環境の近代化の提案も進めてまいります。

また、当社の主力ブランドである「コタ アイ ケア」は、当社の事業活動をより発展させ、創業精神である「美
容業界の近代化」に寄与する製品として位置づけていることから、引き続き拡販を図るとともに、高付加価値ブラ
ンドへ育ててまいりたいと考えております。