第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 なお、新型コロナウイルスの感染症拡大に対しては、従業員、関係取引先、周辺住民皆様の安全を最優先と考え、感染拡大対策に取組んでおります。当社は医療家具向けにも製品を供給しており、人の生命と健康の維持に直結する重要なサプライチェーンの一翼を担っているため、感染拡大防止に取り組む地域社会の一員として、事業の継続と製品の安定供給のために適切な措置を講じてまいります。

 また、世界各地で都市封鎖や外出制限等の措置が講じられ、多くの顧客が製造や販売の拠点を閉鎖したことにより、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があり、今後の状況推移を注視してまいります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における世界経済は、3月以降に新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動抑制の影響を受けて急速に悪化し、極めて厳しい状況にありました。段階的な経済活動の再開により、持ち直しの動きも見られますが、新規感染者数が再び増加傾向にあることから感染症が与える影響を引き続き注視しています。

 このような状況下、民間航空機の大幅な運航停止、及び、多くの顧客の製造や販売の拠点が閉鎖されたこと等により第2四半期以降の売上が大きく減少しました。しかしながら、新規に獲得したプログラム及び急速に需要が回復した北米市場向けの自動車シート用素材の販売の伸びが第3四半期の売上全体を大きく牽引しました。更に全般的に多くの分野で回復傾向がみられ、業績悪化リスクは緩和されております。

 この結果、当第3四半期連結累計期間における経営成績は、売上収益71億7百万円(前年同四半期比18.8%減)、販売量の減少や工場稼働率の低下に伴う固定費率の上昇によって営業利益2億65百万円(前年同四半期比67.1%減)、税引前四半期損失52百万円(前年同四半期は税引前四半期利益4億20百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失2百万円(前年同四半期は親会社の所有者に帰属する四半期利益2億53百万円)となりました

 用途別の売上収益の概況は、次のとおりであります。

①家具用

当社グループの製品は、北米を中心にハイエンドのオフィス、建築デザイン、住宅、ホテルやレストランなど幅広い分野で採用されています。柔らかな風合いや、通気性など高い機能性に加え、昨年発売した『Volar Bio』に代表される環境に配慮した製品も評価されています。

顧客の要望の変化に柔軟に対応することで家具向け市場における当社のポジションは従前より強化されておりますが、当第3四半期連結累計期間は、ホスピタリティ分野で販売低調が続き、減収となりました。

この結果、家具用の売上収益は19億98百万円(前年同四半期比28.5%減)となりました。

②自動車用

この事業分野では、これまでギャップハイダーやギアシフトブーツといった一部の内装品に当社製品が使われておりましたが、高い摩耗性や耐久性が要求されるシート用製品にも採用されております。

当第3四半期連結累計期間は、新規に獲得したプログラム及び急速に需要が回復した北米市場向けのシート製品が自動車向け売上を牽引し、ギャップハイダーやシフトブーツ向け販売減をカバーして増収となりました。

この結果、自動車用の売上収益は24億54百万円(前年同四半期比3.0%増)となりました。

③航空機用

プライベートジェットの内装を中心に事業展開をしてきましたが、市場規模が大きい民間航空機においてシート用製品などに採用されるなど、戦略的に事業拡大に取り組んでおります。本革や塩化ビニールと比べて大幅に軽量で二酸化炭素排出量削減に効果的な素材であることに加え、清掃の容易さや抗菌性の点でも評価されています。

殆どのエアラインでは機体の多くを停留させた状態が続いており、新規の設備投資に加え、用途を問わず既存機体の内装の改修にも遅れが見られております。当第3四半期連結累計期間は、ビジネスジェットと民間航空機両分野における4月以降の販売減少が引き続き影響して減収となりました。

この結果、航空機用の売上収益は6億40百万円(前年同四半期比17.3%減)となりました。

④その他

その他事業分野には、手袋・RV・ボート・船舶・医療用などが含まれます。4月以降の販売失速から多くの分野で回復傾向がみられており、消費者の嗜好変化による需要でRVとボート分野の回復が顕著なものの、医療用は引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響が深刻なため、当第3四半期連結累計期間も減収となりました。

この結果、その他の売上収益は20億15百万円(前年同四半期比28.2%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億11百万円増加31億60百万円となりました。これは主に配当金の支払、利息の支払及び長短借入金の一部返済があったものの新型コロナウイルス感染症の影響に備え運転資金を拡充するために短期借入れの実行及び減価償却費及び償却費の計上があったことによるものであります。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

減価償却費及び償却費、金融費用の計上及び棚卸資産の減少等により1,064百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

生産設備の一部更新を行ったことにより108百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

長期借入金の返済及び配当金の支払があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響に備え、運転資金を拡充するため借入れによる調達を行ったことにより752百万円の収入となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の当社グループ全体の研究開発費の総額は、96百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)資金の財源及び資金の流動性についての分析

当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、31億60百万円となり、前連結会計年度末と比べ17億11百万円増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、(2)キャッシュ・フローの状況に記載しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。