当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善が見られるなど緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、円安による原材料価格の高騰や個人消費の弱さ、また海外景気の下振れなど懸念要因もあり、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが属する健康食品市場は、広告投入による顧客獲得競争や価格競争の面で企業間の競争は一段と激しさを増しており、厳しい経営環境が続いております。本年4月に開始された機能性表示食品制度は、9月末時点で大手企業を中心に96件の届出が受理されており、対応商品の上市、広告展開が始まっております。
このような状況下、当社グループは基幹事業であるOEM部門が、新たな分野のスムージーやゼリーなど一般食品寄り製品を拡販し好調に推移したことから、売上高は14,415百万円(前期比5.0%増)となりました。損益面については、不採算店舗などの閉鎖効果が加わり経費節減が図れたことから、営業利益は951百万円(前期比68.5%増)、経常利益は892百万円(前期比75.7%増)となりました。また、当期純利益につきましては、投資有価証券売却益などの特別利益が計上されたこともあり、605百万円(前期比114.0%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①ヘルスケア事業
・OEM部門
市場全体がほぼ横ばいで推移する中、従来からのサプリメントの営業活動に加え、売上拡大の施策として新たな分野であるスムージーやゼリーなど一般食品寄り製品の拡販に注力いたしました。その結果、マーケットニーズと一致したことにより当部門の売上高は前期比12.5%増となりました。特に第4四半期は前年同期比43.7%増と好調に推移いたしました。
・海外部門
アジア地域を主な取引先とする当部門は、シンガポールにおける既存顧客との取引が安定的に推移したほか、フィリピンや台湾、香港において美容商材が好調に推移し、当部門の売上高は前年を上回る結果となりました。
新たにインドネシアのOEM顧客へコラーゲンドリンクの輸出を開始いたしました。
・通信販売部門
来年1月の基幹システムリプレースをひかえ、当期は大幅な利益改善を重点施策とし、メイン媒体である会報誌の仕様の見直しやアクティブ会員に絞った投函など効率を重視した広告展開を行いました。またインターネット販売において、引き続き『葉酸サプリ』が堅調に推移したことに加え、クロスセルが奏功し『ストレッチマーククリーム』が伸長いたしました。しかしながら、広告露出量の縮小による新規数の減少ならびに昨年話題となった希少糖関連商品の受注が減少したことなどにより、売上高は前年を下回る結果となりました。
利益面におきましては、前述の取り組みにより大幅に改善いたしました。
・卸販売部門
主要販路であるドラッグストアや量販店で展開するサプリメント「ハートフルシリーズ」全17種にアイキャッチシールを貼付し商品回転率の向上を図ったほか、ココナッツオイルを使用した「ココナッツスマート」やえごまオイルを使用した「食べるえごまオイル」など新商品において、顧客ニーズの把握から製品化、発売まで一連の流れを迅速に行いタイムリーな投入に努めました。しかしながら、昨年の希少糖ブームにより好調であった「レアシュガーシロップ+オリゴ糖」の受注が減少したことなどが影響し、当部門の売上高は前年を上回るまでには至りませんでした。
・店舗販売部門
当部門は、“百貨店における店舗販売”“百貨店外商部との協同販売”“百貨店とタイアップした通信販売”の3つを主要な販路としております。
当期より新たな取り組みとして、百貨店外商部、店舗を中心とした、健康食品の定期購入を積極的に提案し、百貨店への顧客の囲い込みによる収益の拡大と安定化に注力いたしました。また、首都圏及び関西圏を中心に、主に中国人観光客を対象としたインバウンド需要に対応した販売コーナーを設置して、売上の増加につなげました。
しかしながら、利益面での対策で行った不採算店舗の閉鎖などにより、当部門の売上高は前年を上回るまでには至りませんでした。
利益面におきましては、不採算店舗の閉鎖、自社ブランド商品の販売比率向上など、様々な取り組みにより急速に改善へ向かっております。
以上の結果、ヘルスケア事業の業績は、売上高13,107百万円(前期比6.1%増)、営業利益1,377百万円(前期比37.5%増)(全社費用調整前)となりました。
②医薬品事業
医薬品市場は、大別して医師の処方箋に基づき病院・診療所、調剤薬局で購入する医療用医薬品市場と、医師の処方箋が要らず、ドラッグストアで購入する一般用医薬品市場に分けられます。
医療用医薬品事業は、主力の製造承認を取得した医療用漢方製剤40品目について、医師、薬剤師及び医薬品卸の営業担当者に対して、品質・安全性の確保に対する取り組みのほか、同業他社の製品と比べ効能効果の同等性が極めて高いこと及び患者さんの経済的負担(医療費の自己負担)が小さいことなどを説明してきました。
また、一般用医薬品事業についても、既存のルートに加え、OEM(相手先ブランド)の提案など、積極的な営業活動及び販売促進活動などを行いました。
しかしながら、本草製薬㈱の医薬品の売上高が、工場移転に伴う欠品の影響などにより前期を下回ったことに加え、㈱エーエフシーにおいて医薬品を販売していた不採算店舗を閉鎖したことが影響し、医薬品事業全体で、売上高が1,307百万円(前期比4.5%減)、営業利益64百万円(前期比29.6%減)(全社費用調整前)となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ136百万円減少し、当連結会計年度末は3,591百万円となりました。
その内容は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は856百万円(前期比36百万円の収入減)となりました。
これは主として、売上債権の増加額402百万円、たな卸資産の増加額357百万円、法人税等の支払額140百万円などにより資金が減少した反面、税金等調整前当期純利益955百万円、仕入債務の増加額552百万円、減価償却費431百万円などにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は86百万円(前期比173百万円の支出減)となりました。
これは主として、投資有価証券の売却による収入509百万円などにより資金が増加した反面、投資有価証券の取得による支出291百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出257百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は906百万円(前期比160百万円の支出減)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出652百万円、配当金の支払額118百万円、社債の償還による支出100百万円などにより資金が減少したことによるものであります。なお、短期借入金から長期借入金への借換えを行ったことなどにより、短期借入金の純減少額700百万円、長期借入れによる収入800百万円となっております。
当社グループ(当社及び当社の連結子会社)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではないため、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 事業部門 | 当連結会計年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) | ||
項目 | 金額(千円) | 前連結会計年度比(%) | ||
ヘルスケア事業 | OEM部門 | 受注高 | 7,908,041 | 114.1 |
受注残高 | 753,225 | 126.7 | ||
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ヘルスケア事業のOEM部門において受注生産の形態をとっておりますが、他の事業・部門では受注生産は行っておりません。
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) | |
金額(千円) | 前連結会計年度比(%) | |
ヘルスケア事業 | 13,107,458 | 106.1 |
医薬品事業 | 1,307,770 | 95.5 |
合計 | 14,415,229 | 105.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、人々が願う“健康と美の実現”に貢献する企業集団として、健康食品・化粧品に関連する事業を展開してまいりました。今後の成長性の確保のため、以下の課題に的確に対処し、目標とする経営指標の達成を目指してまいります。
(事業の効率化と収益性の確保)
OEM事業が順調に伸びた背景には、製剤技術力と製造、品質保証に対する管理体制が一体化した結果、大手製薬会社を始め、当社の信頼性が高く評価されたものと考えます。国吉田工場には最新設備機器を配置し、生産能力の増強を図りました。稼働状況をみながら製造設備の補強など各種調整を行ってまいります。また、顧客ニーズに対応し、研究分野の強化も図ってまいります。販売部門については、異業種他社との連携により販路の拡大を図るとともに、商品構成などの改善によって収益性を確保してまいります。
(ヘルスケア事業及び医薬品事業における安全性に対する取り組み)
当社グループでは、消費者に最も安全で安心な製品と情報を提供することが企業の責務であり重要な課題であると認識しております。
当社では、健康食品メーカーとして早くから製造及び品質保証の体制としてGMP(※1)基準に沿ったシステムを採用し、健康補助食品GMP(※2)の認証取得をしております。医薬品と同等レベルのより高い基準を取り入れることにより、「人為的ミスの発生を最小限にすること」、「異種品、異物類の交叉汚染の防止」及び「品質を保証する高度なシステム設計」を網羅した基準書などを完備し運用しております。あわせて原材料などについては、ポジティブリスト制度(※3)が施行(平成18年5月)されております。この制度を遵守しこれらのシステムを評価・改善し充実させることにより安全で安心な製品を追い求め、顧客満足度の更なる向上を目指してまいります。
※1.GMP:Good Manufacturing Practice
医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理体制
※2.健康補助食品GMP:平成15年の食品衛生法の改正に伴い健康被害を未然に防止するため
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会が審査・工場認証を行う適正製造規範
※3.ポジティブリスト制度:「食品衛生法等の一部を改正する法律」で基準が設定されていない農薬などが一定量以上含まれる食品の流通を原則禁止する制度
(人材の確保・育成)
当社グループでは、激化する競争の渦中にあって勝ち残るために、活力のある人材の確保は、重要な課題であると認識しております。従業員がその能力を十分発揮できるようOJT(オンザジョブトレーニング)を中心に、計画的な全社・部門別教育や育成異動を実施しております。技術系(医学、薬学、農学、化学、バイオテクノロジーなど)の人材については特に、知識、経験及び資格などが要求され、育成には時間を要するため即戦力の人材の確保も積極的に行っております。
今後も、進取の精神を持った専門性の高い人材(プロ)の確保・育成を推進してまいります。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 なお、当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
① 市場競争力に関するリスク
健康食品市場は、新素材の開発などによって市場拡大の気配が見込まれます。これらは近年、消費者の予防医学の観点からの健康意識の高まりによるものであり、今後も更にその市場は安定的に推移することが予測されます。
市場の拡大が予測される中で、新規参入の事業者は多く、企業間の競争は益々激化の一途をたどっております。
また、製品については、簡便で食べやすい形状、美味しさの追求など、消費者の嗜好を満たす企業努力が要求されています。当社グループはこうした市場環境にあって、独自の市場ニーズの収集と分析により継続して魅力ある製品を提供できると考えておりますが、これを全て保証するものではありません。市場の変化を充分に予測できず、魅力ある製品を提供できない場合は、将来売上高の低下を招き、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
② 原材料、商品の調達に関するリスク
昨今の健康志向の高まりを反映する一方で、有害物質に汚染された食品等が社会問題に発展しており、安全性の高い健康食品の需要が急拡大する傾向にあります。また、中国など新興国の旺盛な需要や食料素材がエネルギー素材へ転用されていることを背景に、当該原材料の調達が困難となる場合や調達コストの上昇により、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
③ 安全性に関するリスク
製品の品質及び安全性を経営の最重要課題のひとつと捉えており、そのための様々な取り組みを行っております。具体的には新素材及び原材料の選定に際しては、その調達先及びメーカーより事前にサンプル、規格書や成分、分量の分析情報を入手する他、併せて残留農薬適合状況の評価など、安全性の確認を行っております。また、生産部門においてはオリジナル製品やOEM受託製品を含めてトレーサビリティーを確保する品質保証体制を確立しており、製造、品質試験、出荷判定の過程において、全て医薬品GMPの基準に適応可能な管理手法を導入し、人為的ミス、交叉汚染の防止などの安全確保に努めております。これらの作業操作は手順化され、その記録によって工程異常を速やかに発見、製品クレームの発生を最小限に抑える予防措置を展開しております。また、製品表示内容についても関係法規制を遵守しております。このように製品の安全性確保には細心の注意を払っておりますが、予期せぬ製造過程や調達過程での異物混入や健康被害を与える可能性のある欠陥製品の製造・調達、現行の法的規制における法令の解釈・適用によって表示違反等が生じる可能性があり、これらは企業イメージを損ね、回収費用などにより経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。また、上記の様に行っております製品の品質や安全性を確保するためのトレーサビリティーの強化などは、そのシステム構築に多大な費用がかかる可能性があり、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
④ 薬事法等、事業運営に関わる法的規制に関するリスク
健康食品そのものを単独に規定する法律は存在せず、また、健康食品の明確な定義もありません。しかしながら販売者が、健康食品等を特定疾病や身体機能への効果を標ぼうし販売すると、医薬品等を規定する「薬事法」における無許可無認可医薬品の販売としてみなされることになります。その他の法的規制としては、飲食に起因する衛生上の危害の発生防止及び公衆衛生の向上・増進を図る見地から、食品の規格・添加物・衛生管理・営業許可を定めた「食品衛生法」、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例を定めることにより公正な競争を確保し、もって一般消費者の利益を確保することを目的とした「不当景品及び不当表示防止法」、健康増進の総合的な推進に関した基本的な事項を定めるとともに国民の健康の増進を図るための措置を講ずることを定めた「健康増進法」、食品の安全性の確保に関し、基本理念及び施策の策定に係わる基本方針を定め、関係者の責任及び役割を明らかにすることにより、食品の安全性の確保を総合的に推進することを目的とした「食品安全基本法」があります。当社グループとしては、法律を遵守するよう最善の注意と努力を行うとともに、監督諸官庁に対する報告及び照会・指導の要請並びに立会いの受け入れを行い、指導内容に対しては迅速に改善をすることで対応しております。しかしながら予期しない法律または規制の変更及び現行の法的規制における法令の解釈・適用によって新たな対策が必要になった場合には、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性があり、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑤ 技術革新に関するリスク
近年、新製造機器の開発、実用化が進む中で、これらに対応可能な新たな技術導入は事業遂行に必要不可欠なものと考えております。当社グループでは医薬品や原料、機械設備等のメーカー主催の勉強会へ参加するなど、高レベルな技術を習得するため、機械メーカーと積極的に技術交流を行い対応しておりますが、想定外の新技術や新製造機械の設備投資等、リスクを担う恐れがあり、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。他方、通信販売事業においても、技術の進歩が著しく、特にインターネットの分野での新技術・新サービスが常に生み出されております。提携企業及び子会社との情報交換を頻繁に行い、勉強会の開催及び参加を積極的に行うことによって、新技術・新サービスの模索を行っております。しかしながら、今後、当社グループが想定できない新技術・新サービスの普及等により事業環境が変化した場合には、必ずしも迅速に対応できない恐れがあり、また、新技術・新サービスに対応するための仕組みの変更による費用がかかる可能性があり、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑥ 漢方業界のリスク
漢方薬は西洋医学主流の中で一般の医薬品製剤とは違い、臨床試験が行われず、伝統的医療の成果により、その有効性が立証され、導入された経緯があります。ただし、すべての医師が漢方医学に関する正しい知識を共有しているとは言い難いものの、漢方に理解を示した医師のなかには、漢方製剤を臨床の場に用い、治療法の拡大を図り画期的な成果を上げている医師もおります。漢方は決して西洋医学による医療を補うものではありませんが、最近の治療例では、漢方薬と西洋薬との併用なども報告されており、代替医療に取上げられた契機とも考えられます。
穏やかな作用機序を有する漢方薬についての薬理作用は、なお、解明されていないものが多く、現況、有効性、安全性等の見直しが進められています。副作用の疾患が少ないと言われてきましたが、これまでに数件の薬害事例が発表されています。よって万が一、薬害等により多額の損害賠償請求が発生した場合や、製品の回収及び販売中止を余儀なくされた場合には、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑦ 顧客情報に関するリスク
当社グループでは、顧客情報を適切に取り扱うことが重要であり、関係法令の遵守が必要と認識しております。当社においては、健康食品等のOEM事業における法人・個人顧客の情報及び受託製造製品(新製品等の開発を含む)の情報、子会社である㈱エーエフシーにおいては通信販売事業における法人・個人顧客情報を取り扱っております。
OEM事業における情報については、顧客台帳及び製品規格仕様書の管理部署の限定、閲覧記録の確認、複写の禁止等により厳重に管理しております。通信販売事業において取り扱っている、個人(法人を含む。)を識別し得る情報(以下、「個人情報」という。)については、個人情報保護のための個人情報管理体制の見直し、従業員の教育など、個人情報を適切に取り扱うための取り組みを行っております。個人情報保管場所への入室制限及び閲覧記録の管理及びシステム管理においてデータアクセス権限に制限を設けるとともに、データアクセス記録のチェックを行っております。しかしながら、これら顧客情報の漏洩、流出に対する絶対的な対策は存在しませんし、外部からの高度な技術による不正アクセス等により漏洩、流出が発生することを完全に防止することは難しい状態です。よって万が一、上記のことを原因として個人情報の漏洩、流出が発生した場合には、当社グループへの社会的信頼の低下を招き、経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑧ 人材の確保について
健康食品市場においては、製品の品質・安全性が極めて重要であり、かつ特定保健用食品(健康増進法第26条により、厚生労働大臣の許可を受けた食品で、効能・効果が表示できる食品。)のような科学的裏付けを持った製品のニーズが高まっております。このような状況において、医学、薬学、農学、化学系の博士、大学院卒業者及びバイオテクノロジー等に精通した者の獲得が極めて重要になってきておりますが、このような人材は相対的に少数であるためタイムリーに確保できにくいことが考えられます。当社グループでは人材採用の門戸を幅広く開くとともに、当該分野で実績のある人材を獲得すべく採用活動を行っております。しかしながら、今後の事業計画等に沿ってタイムリーに人材が確保できない場合、当社グループの事業拡大に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
当連結会計年度の当社グループの研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱日本予防医学研究所が行っております。㈱日本予防医学研究所におきましては、当社の製品企画に基づく研究開発業務を同社が有償で受託しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は108,532千円であり、その全額がヘルスケア事業に係るものであります。
当社グループにおける研究開発活動は、次のとおりであります。
当社グループの取組状況
(1)研究開発の指針
当研究開発グループは本草製薬㈱を傘下に広く技術刷新を図るべく、相互の製剤技術や、情報の共有化に努めてきました。また、特定保健用食品はエビデンスの結晶体であって、開発研究者としての求める指標と考えます。私たちは、一般の開発商品についても、これらの思想を背景に科学的根拠に基づいた信頼性、安全性の高い商品作りをモットーにしております。新製品開発や改良商品の研究ポイントをどのように絞り込むのか、最大の課題は市場の動向を的確に把握し、マーケティングによって得られた情報の信頼性や有効素材の学術情報などを分析して商品開発の指標としております。また、開発商品については、社内モニター試験の解析結果から総合的に判定するほか、商品設計の妥当性を評価しております。情報収集によって得られた情報は医療機関向け、一般用の販売促進用に転用し、営業活動の活性化にも努めております。
(2)健康食品の開発状況
当連結会計年度においては、㈱エーエフシーの新商品を10品ほど企画・開発しました。特に『AFCラ・レーヌ・ドゥ・ローヤルゼリー(ゼリータイプ)』や『AFCラクするアミノグルコ(ゼリータイプ)』といったゼリー状サプリメントでは、水なしでも手軽に、且つ美味しく食べることができる新たなサプリメント形状として開発しております。その中でも『AFCラクするアミノグルコ(ゼリータイプ)』は、近年急速に拡大するロコモティブシンドローム市場やサルコペニア市場に対応した商品となっております。また、これらの市場に対しては、三越伊勢丹百貨店専用商品として『AFCアミノミプサ』を企画・開発しました。この商品は、味の素㈱が100年にわたるアミノ酸研究をもとに開発した栄養成分「Amino L40」とビタミンK2(メノキノン-7)、還元型コエンザイムQ10を配合し、さらにアミノ酸特有の苦みやエグみを感じさせない特別加工を施しております。
一方、OEM事業の他社との差別化を図るため製造方法の特許取得を目指しており、平成27年7月3日に「ゼラチンカプセルおよび当該ゼラチンカプセルの製造方法」(出願番号:特願2015-134001号)にて特許出願を行ない、7月27日に審査請求手続きを完了しております。当該技術の利用により、ソフトカプセル製剤のさらなる品質の向上に加え、従来の当社技術では困難であった魚由来ゼラチンカプセルの製造が可能となります。
さらに、平成27年4月よりスタートしております機能性表示食品制度に対して、平成27年8月末日時点で『AFCルテインGOLD』のシステマティックレビューを1件完了しております。
(3)化粧品の開発状況
㈱エーエフシーの爽快柑シリーズとして、きめ細やかな肌へと導く『アミノ酸ボディクリーム爽快柑』、ノンシリコンで髪の内部まで美容成分が届く『アミノ酸トリートメントセラム爽快柑』、髪と頭皮を爽快に洗い上げ、髪がきしまないリンスのいらないシャンプー『薬用 アミノ酸シャンプー爽快柑クール』の3品を上市しました。また、形状記憶の有るクリームで、肌のハリを持たせるエイジングケアクリーム『オールインワンゲルクリーム イージーリフト』のほか、古い角質を簡単に取り、ふっくらやわらかな足裏を取り戻す『足裏フットマスク』を上市しました。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に掲載されているとおりであります。
当社グループは、税効果会計、貸倒引当金、ポイント引当金などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
回 次 | 第34期 | 第35期 | 増減額 |
決算年月 | 平成26年8月 | 平成27年8月 | |
<連結経営指標> |
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流動資産合計(千円) | 8,117,022 | 8,963,664 | 846,641 |
固定資産合計(千円) | 8,694,917 | 8,302,430 | △392,487 |
流動負債合計(千円) | 6,633,019 | 6,811,631 | 178,612 |
固定負債合計(千円) | 3,608,754 | 3,365,882 | △242,872 |
純資産合計(千円) | 6,570,166 | 7,088,580 | 518,413 |
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産合計は、前連結会計年度末に比べ846百万円増加し、8,963百万円となりました。この増加要因は主として、OEM部門が好調であった影響で受取手形及び売掛金が399百万円増加したことに加え、原材料及び貯蔵品が227百万円、流動資産のその他が197百万円増加したことによるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産合計は、前連結会計年度末に比べ392百万円減少し、8,302百万円となりました。この減少要因は主として、当社において既存倉庫の隣接地を取得したことにより、土地が168百万円増加したものの、減価償却などにより有形固定資産全体では200百万円減少したことに加え、売却などにより投資有価証券が193百万円減少したことによるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債合計は、前連結会計年度末に比べ178百万円増加し、6,811百万円となりました。この増加要因は主として、長期借入金への借換えなどにより短期借入金が700百万円減少したことや、返済により1年内返済予定の長期借入金が117百万円減少した反面、支払手形及び買掛金が553百万円増加したことに加え、当社の社債の償還期限が1年内となり1年内償還予定の社債が250百万円増加したことや、未払法人税等が203百万円増加したことによるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度期末における固定負債合計は、前連結会計年度末に比べ242百万円減少し、3,365百万円となりました。この減少要因は主として短期借入金の借換えにより長期借入金が265百万円増加した反面、流動負債への振替などにより社債が350百万円減少したことに加え、支払により長期未払金が154百万円減少したことによるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ518百万円増加し7,088百万円となりました。この増加要因は主として、当期純利益の計上により利益剰余金が486百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ136百万円減少し、当連結会計年度末は3,591百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少額から売上債権の増加額に転じたことなどにより、前連結会計年度に比べ36百万円収入が減少し、856百万円の収入となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が増加したことなどにより、前連結会計度に比べ173百万円支出が減少し、86百万円の支出となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ160百万円支出が減少し、906百万円の支出となりました。
(4) 経営成績の分析
回 次 | 第34期 | 第35期 | 増減額 |
決算年月 | 平成26年8月 | 平成27年8月 | |
<連結経営指標> |
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売上高(千円) | 13,727,896 | 14,415,229 | 687,332 |
営業利益(千円) | 564,527 | 951,194 | 386,667 |
経常利益(千円) | 507,766 | 892,109 | 384,342 |
当期純利益(千円) | 282,979 | 605,503 | 322,524 |
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、14,415百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。これは当社グループの基幹事業であるOEM部門において、スムージーやゼリーなど一般食品寄り製品の拡販に注力し、前連結会計年度比12.5%増となったことが寄与したものであります。
② 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、951百万円(前連結会計年度比68.5%増)となりました。これは増収による売上総利益の増加に加え、不採算店舗の閉鎖効果による労務費などの減少や、広告関連の経費を抑えたことにより、販売費及び一般管理費が減少したことが影響したものであります。
③ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、892百万円(前連結会計年度比75.7%増)となりました。これは②に記載した通り営業利益が増益となったことが影響したものであります。
④ 当期純利益
当連結会計年度の当期純利益は、605百万円(前連結会計年度比114.0%増)となりました。これは③までに記載した状況を要因として経常利益までが増益となったことに加え、特別利益が前連結会計年度の22百万円から75百万円へ増加したことが影響したものであります。