第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 

①経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間における我が国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復を続けました。一方、海外経済については、米中貿易摩擦の影響や中国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題、地政学的リスクの高まりなど、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。

 当社グループを取り巻く経営環境におきましては、電力・ガスの自由化以降、エネルギー事業の枠を超えた総合エネルギー産業化を図りつつ、脱炭素化、分散化、デジタル化という流れの中で、異業種からの活発な新規参入やお客様のニーズの多様化、選択志向に合わせた料金メニュー・サービスの提供等を通じて消費者の利便性が向上するなど、活発な競争が進展しております。一方で、中長期的には、人口減少、過疎化といった構造的要因による国内需要の伸び悩みにより、電力・ガス市場を取り巻く経営環境は厳しさも見込まれ、こうした状況において、成長する世界市場への進出・展開は、大きな成長ポテンシャルの1つと考えられます。

 このような状況下、当社は、アジア市場での液化石油ガス(以下「LPガス」)・エネルギー事業へ参入すべく、アジアにおける大手LPガス会社であるサイアムガス&ペトロケミカルズ(Siamgas & Petrochemicals Public Company Limited 本社:バンコク グループマネージングディレクター:Supachai Weeraborwornpong 以下「サイアムガス社」)と戦略的業務提携契約を締結しました。サイアムガス社は、タイにおいて、国営企業のタイ石油公社に次いで第2位のシェアを有するLPガス事業会社であり、タイ以外にも、ベトナム、シンガポール、中国、マレーシアにおいて事業を行っております。

 本戦略的業務提携は、サイアムガス社のアジアでの豊富な事業経験と当社グループの有するLPガスの小売・物流・保安基準に関する専門的な知識を結び付けることにより、サイアムガス社が優位性を持つ東南アジア市場を中心に将来的にはアジア全域を対象として、エネルギー関連事業及びインフラプロジェクトを共同で行うことを目的としています。

 アジア地域は、世界の中でも急激な成長を続けている地域の1つであり、当社グループはアジア市場でのLPガス・エネルギー事業に関する取組みを拡大していきます。当社グループとサイアムガス社は、相互に成長を支援し、ミャンマー、フィリピン、インドネシアなどのアジアの国々での成長機会を追求するとともに、アジア地域の消費者へ高い品質の製品及びサービスを提供し、アジアの発展に貢献し企業価値の向上を目指してまいります。

 グループ全体の業務効率化としては、積極的にRPA(Robotic Process Automation)などの先端技術の活用を進め、特に関東エリアのエネルギー事業における受発注業務では、入力業務の60%が自動化されたことに伴い、その業務実施コストは大幅に削減されました。今後もRPAによる業務の自動化適用範囲の一層の拡大に努めるとともに、エネルギー営業員とミツウロコ事務センターを結ぶ受発注ツールとして「WEB発注アプリ」の活用を促進し、ペーパーレスによるプロセスカットはもとより、情報共有スピードと業務効率の向上を図り、総合的なサービスの高度化に注力してまいります。

 さらに、2017年5月に業界に先駆けて発表した、日本電気株式会社、京セラコミュニケーションシステム株式会社との協業によるAI・IoTを活用したLPガス業務効率化ソリューションへの取り組みは、遠隔でLPガスメーターの情報を取得し、提供するサービスを、2019年4月より全国のLPガス販売事業者に向け開始いたしました。検針を担う人材が不足する中で、低コストで自動的に検針データを取得できることから、様々なLPガス販売事業者より問い合わせをいただき、既に10万台を超えるオーダーをいただいております。また、株式会社ミツウロコクリエイティブソリューションズが特許登録した“日次指針情報を活用したLPガス配送計画システム”を利用し、株式会社ミツウロコヴェッセル中部の需要家数千軒を対象に国内初の大規模実証実験を2018年10月より開始しており、2019年9月に終了する予定です。2020年3月期までの実用化に向け着実に準備を進めておりますが、メーター情報取得率は99%超、一般戸建ユーザーへの配送回数は30~35%減少と見込み通りの効果を示しており、一年間を通した結果に大きな期待を寄せております。

 当第1四半期連結累計期間は、電力事業の拡大等により売上高は前年同期比18.0%増の577億88百万円となり、エネルギー事業において燃料価格の下落により売上原価が減少したことから、営業利益は前年同期比571.6%増の16億43百万円、経常利益は前年同期比244.2%増の20億16百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比271.8%増の12億53百万円となりました。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益のいずれも前年同期を上回る実績となり、第1四半期連結累計期間の過去最高益を更新しております。

 

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当第1四半期連結会計期間より、従来「フード&プロビジョンズ事業」及び「PM/健康・スポーツ事業」としていた報告セグメントの名称を、「フーズ事業」及び「リビング&ウェルネス事業」に変更しております。

 

(エネルギー事業)

 LPガス事業については販路拡大に注力したこと、及び平年より低い気温が続いたこともあり、LPガス小売販売量は対前年比101.6%という実績となりました。第2四半期以降も需要開拓を進め、販売量の増加につなげてまいります。

 現在、モビリティ事業では「カークル」ブランドを利用したレンタカーサービスに注力しており、なかでも、近年急増している「オートキャンプ・車中泊」需要を取込むべく、「キャンピングカーレンタル」事業を拡大中であります。これまで乗用車の販売・レンタカーで培った、メンテナンス技術や車輛取得ノウハウを発揮し、リーズナブルな価格設定で満足いただけるサービスを提供するとともに、より広範囲なエリアでキャンピングカーのレンタルサービスを行い、「働き方改革による余暇の充実」や「新しい旅の提案」を提供してまいります。

 その結果、売上高は前年同期比9.7%増の327億49百万円となり、燃料価格の下落により売上原価が減少したことで営業利益は前年同期比5,004.7%増の7億47百万円となりました。

 

(電力事業)

 小売電気事業におきましては、営業基盤の裾野をひろげたことで、一般家庭向けは、エリアに強いグループ会社を中心とした「ミツウロコでんき」の販売増加に加え、異業種とのビジネスマッチングやアライアンスを組むことによる法人・一般家庭向けへの販売展開により、電力販売量は堅調に伸長いたしました。また先般、太陽光発電の余剰買取サービス開始をニュースリリースいたしましたが、2019年11月以降、買取期間満了を迎えたご家庭の太陽光発電余剰電力の買い取りを進め、環境負荷の低い電力供給にも取り組んでまいります。

 風力発電を主力とする発電事業については、風況に恵まれず総発電量は低調に推移いたしましたが、小売電気事業における電力販売量の増加により、売上高は前年同期比43.4%増の200億99百万円、営業利益は前年同期比210.7%増の8億83百万円となりました。

 

 

(フーズ事業)

 スクラッチベーカリーの「麻布十番モンタボー」では、昨年の新規出店10店舗に続き今期は3店舗のリニューアルを実施いたしました。定期的な店舗改装を行うことによりブランドイメージやお客様満足度の更なる向上に努めてまいります。また全国各地で「子どもパン教室」を開催し、小さなお子様にパン作りの楽しさを体験いただくとともに、地域コミュニティの場としてもご利用いただいております。

 本格喫茶の「元町珈琲」では、こだわりのコーヒーと豊富なお食事メニューに加え「ほうじ茶ジェラート」など和スイーツの販売も始めました。今後も日本の珈琲文化発祥の地「港・元町」をイメージした独創的な空間で豊かなひと時をご提供してまいります。

 また、世界46ヶ国、3,900店舗を展開するバーガーレストランチェーンCKE Restaurants Holdings, Inc. の本邦マスターフランチャイジーであるカールスジュニアジャパン株式会社は首都圏を中心に6店舗運営しております。4月27日には湘南藤沢OPAの商業施設にオープンし、よりカルフォルニア感が増した空間を重視した店舗となっております。期間限定商品も増やしボリュームある商品ラインナップで今後も高品質かつお得感あるメニューでの店舗展開をしてまいります。

 株式会社ミツウロコプロビジョンズは、2019年3月1日をもって、子会社である株式会社ミツウロコグローサリーを吸収合併し、2社の間接部門機能の統合・合理化を行うとともに、不採算店舗を整理し、収益性をより一層改善することで経営基盤の強化を図ってまいりました。また、成田市内の観光ホテル内ショップへの新規出店により、成田空港周辺ホテルのショップ運営が5店舗となり、ドミナント展開により収益が向上しております。2020年東京五輪に向け、より一層のサービスレベル強化に努めてまいります。

 株式会社ミツウロコビバレッジはPETボトルおよびバックインボックスのミネラルウォーターを製造しており、2015年に取得した岐阜養老工場(岐阜県海津市)は、大手小売業、ホテルなどのPB商品の生産受託により販売が引き続き堅調に推移しております。山中湖工場を含めフル稼働の状況となり、販売数量は前期比6.9%増となっております。

 その結果、売上高は前年同期比3.1%減の35億30百万円、営業利益は前年同期比50百万円増の19百万円となりました。

 

 

(リビング&ウェルネス事業)

 ウェルネス事業では、2019年3月にオープン10周年を迎えた横浜駅西口複合商業施設「HAMABOWL EAS(ハマボールイアス)」において、各種キャンペーンを開催し、更なるおもてなし品質向上に努め、Web集客にも注力しました。「横浜天然温泉SPA EAS(スパイアス)」においては、温泉・温浴施設情報専門サービス「@nifty温泉」が発表した「2019年スーパー銭湯ランキング夏」(登録施設数15,000以上)にて東日本3位を受賞いたしました。昨年に引き続き年末の総合ランキング1位受賞が期待できます。

 不動産事業では、マンションやオフィスビルの入居率の向上のため、マーケット調査に基づき柔軟な賃料設定を行うとともに人気のある物件については、賃料の増額改定を適宜行う等、収益向上に努めております。また、2017年11月東京都港区麻布十番に竣工した商業施設と住居が一体となった複合施設「ラベイユ麻布十番」が売上に寄与した結果、売上高は前年同期比2.5%増の7億21百万円、営業利益は前年同期比18.2%増の1億81百万円となりました。

 

(その他事業)

 情報システム開発・販売事業においては、エネルギー自由化時代の中で、信頼性の更なる向上や顧客密着度の高さ等を意識したLPガス販売管理システムである「COSMOSシリーズ」の拡販を行っております、リース事業における取扱高の減少により売上高は前年同期比9.9%減の6億87百万円、営業利益は前年同期比83.3%減の9百万円となりました。なお、サイアムガス社に対する投資を通じて、当第1四半期連結会計期間より海外事業を開始しております。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して60億15百万円減少の1,261億12百万円となりました。減少の主な要因としては、現金及び預金の減少55億33百万円等によるものです。

(負債)

 負債は、前連結会計年度末と比較して39億22百万円減少の488億11百万円となりました。減少の主な要因としては、支払手形及び買掛金の減少17億48百万円及び繰延税金負債の減少9億2百万円、未払法人税等の減少8億30百万円等によるものです。

(純資産)

 純資産は、前連結会計年度末と比較して20億92百万円減少の773億0百万円となりました。減少の主な要因としては、その他有価証券評価差額金の減少20億56百万円等によるものです。

 以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.2ポイント増加して61.0%となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

 特記すべき事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当社は、2019年6月3日開催の取締役会において、Siamgas & Petrochemicals Public Company Limitedへの出資について決議し、2019年6月6日付で株式譲渡契約書を締結するとともに、戦略的協力関係の構築に向けた業務提携契約書及び株主間契約書を締結いたしました。今後、アジアでのエネルギー関連事業の拡大とインフラ計画の遂行等を目的とし、相互補完的な協力関係の構築を検討してまいります。