当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、経済活動の停滞や個人消費の低迷等により厳しい状況で推移しました。緊急事態宣言解除後、足下では経済活動が再開されつつあるものの、先行きについては依然として不透明な状況が続いております。
世界のエネルギー情勢については、新型コロナウイルス感染拡大等の影響により、不確実性を増し、国際情勢に左右されやすい原油などのエネルギー資源は、価格や市場の動きがより不安定になっております。低油価は、原油消費国にとって貿易収支の改善や燃料価格の低下が見込まれる一方で、油価の急激な下落は、エネルギー企業の収益や産油国経済への悪影響を及ぼし、石油やガスの中長期的な安定供給に影響する可能性も懸念されます。世界経済が悪化している中、エネルギーの安定供給は、経済回復に必要不可欠であり、原油生産国・消費国の双方が国際原油市場の安定化に協力して取り組むことが求められております。
当社グループを取り巻く経営環境においては、電力・ガス自由化以降、脱炭素化、分散化、デジタル化という流れの中で、電力・ガス・熱供給分野の一体的な改革が進み、エネルギー市場の垣根を超えた総合エネルギー市場が創出され、AI・IoT等の革新的な技術の導入や事業者間の活発な競争、異なるサービスの融合などのイノベーションの創発を通じ、エネルギー選択の自由度拡大や料金の最大限の抑制、安定供給や保安の確保など、消費者の利便性の向上が進展しております。
また、昨今の自然災害の激甚化・被災範囲の広域化を踏まえた災害への対応とレジリエンス強化に向けて、自衛能力も含めた供給インフラの強靭化や、早期復旧のための事業者との連携強化、分散型電力システムなど、災害時のエネルギー安定供給を確保するため、更なる体制構築が必要とされています。
このような状況下、当社は、堅実な事業基盤のもと、地域に根差したグループの総合力を活かし、セット販売や子ども見守りサービスなど、お客様のニーズの多様化、選択志向に合わせた様々な取り組みを行っております。また、地域の安定供給を担う主体として、有事にも対応可能な供給インフラの維持と整備を図り、過疎化・人手不足などの社会構造の変化へ対応すべく、AI・IoT等を活用した需給予測の高度化、配送効率の最適化、保安管理の強化など、平時有事を問わず、あらゆる状況変化の中でも持続可能なエネルギーサプライチェーンの構築と地域に密着した安全で安心なサービスの拡充に努め、お客様に新たな価値を提供してまいります。
新型コロナウイルス感染症が拡大する中、当社は、本社を基点に全国各地域において、お客様、お取引先、従業員とその家族の安全・健康を第一に、全従業員が感染予防と感染拡大の防止の共通認識のもと、お客様に対するサービスの継続や保安の確保、地域のエネルギーライフラインの維持に最大限に努めております。
グループ全体の業務効率化としては、グループのシェアードセンターであるミツウロコ事務センターにおいて、予てよりDX(デジタルトランスフォーメーション)の概念の下、積極的にRPA(Robotic Process Automation)やAI-OCRを活用し、業務のデジタル化をベースに間接業務コストの削減に取組んでおります。特にエネルギー事業の受発注業務では、受託を開始した2014年以降、業務プロセス短縮や帳票のデジタル化、フォーム統合等を行いながら、RPAによる業務自動化を継続的に推進しており、2020年3月期では入力業務の82.4%が自動化されたことで、一人あたりが処理した業務データの数は2015年3月期比で2.7倍となり、単位コストは60%超削減、業務コスト削減額は1億9百万円となりました。
RPA活用範囲を広げるため、現在は紙や画像の活字を読み取りデジタルデータに変換が可能なAI-OCRの積極活用に注力しておりますが、受発注業務においては紙を一枚も排出することなく全ての業務を完結させていることから、一般的に難しいと言われるシェアードセンターのリモートワーク移行についても比較的スムーズに実施することができました。ミツウロコ事務センターでは今後も最先端技術を取り入れた業務効率化ツールの利用を進め、グループの生産性向上に貢献してまいります。
さらに、2017年5月に業界に先駆けて発表した、日本電気株式会社、京セラコミュニケーションシステム株式会社との協業によるAI・IoTを活用したLPガス業務効率化ソリューション「SmartOWL(スマートオウル)」への取り組みでは、遠隔でLPガスメーターの情報を取得・提供するサービスを2019年4月より全国のLPガス販売事業者に向け開始しておりますが、検針を担う人材が不足する中、低コストで自動的に検針データを取得できることから様々なLPガス販売事業者より引き合いをいただき、既に64社(当社グループを除く)で採用されております。また、株式会社ミツウロコクリエイティブソリューションズが特許登録し、実証実験では配送回数を29.1%削減、配送業務時間は30.9%を削減した“日次指針情報を活用したLPガス配送計画システム”については2021年春に商用開始を予定しており、LPWA等を利用して日次指針を取得している全ての事業者を対象に利用を促進していく予定です。
当第1四半期連結累計期間は、エネルギー事業における燃料価格の下落等により、売上高は前年同期比20.8%減の457億51百万円となる一方で、電力事業における仕入調達価格の安定等により、営業利益は前年同期比36.3%増の22億41百万円、経常利益は前年同期比45.2%増の29億28百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比54.2%増の19億33百万円となりました。なお、新型コロナウイルス感染症に対する政府・自治体からの各種要請等により、フーズ事業の店舗やリビング&ウェルネス事業の施設において実施した臨時休業期間中に発生した固定費(人件費・減価償却費・賃借料等)を、新型コロナウイルス感染症による損失として特別損失に1億76百万円計上しております。
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益のいずれも前年同期を上回る実績となり、第1四半期連結累計期間の過去最高益を更新しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(エネルギー事業)
LPガス事業におきましては、新型コロナウイルス蔓延等により産業用、業務用の稼働率の大幅な低下を招いたものの、逆に在宅勤務による家庭用需要の増進につながり、LPガス小売販売量は前年同期比94.5%という実績となりました。第2四半期以降も同様の傾向が続くと思われますが、引き続き「豊かなくらしのにないて」として、LPガス・でんき・光・都市ガス販売の増加につなげてまいります。また、住設機器販売においては、営業活動自粛の影響もあり売上高は前年同期比93.6%という結果となりました。
また、2019年10月から株式会社ミツウロコヴェッセル各社にて本格的に使用を開始したLPガス業務効率化ソリューション「SmartOWL」の設置が実現しております。日次情報をLPWAネットワークを利用して取得することにより、自動検針化のみならず配送効率の向上につなげ、労働力不足の課題にも対応してまいります。
その結果、売上高は前年同期比30.8%減の226億48百万円となる一方で、燃料価格の下落による売上原価の減少や経費の削減により、営業利益は前年同期比3.7%増の7億75百万円となりました。
(電力事業)
小売電気事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による電力需要へのマイナス影響などから、売上高は前年同期比4.2%減の192億52百万円となりました。一方で、経済活動全体が停滞した影響下、コスト削減の希求から「ミツウロコでんき」をご選択くださるお客さまは増加し、電力の単位使用料は低減したものの電力契約数が増加したことで、電源ポートフォリオによる需給調整がコスト低減に寄与し、営業利益は前年同期比80.7%増の15億96百万円となりました。
この低成長下においては、他業界から電力市場に参入する企業とのアライアンスを強化することに加え、Web環境から需要を遡求するネット販売を活用し、電力販売量の拡大を図ってまいります。
(フーズ事業)
全国に店舗を展開しているベーカリーの「麻布十番モンタボー」は、「ひとしずくの銘水からあふれる笑顔、そして福の訪れ」をコンセプトに、水にこだわり抜いた職人の技術が詰まったこだわりの食パン専門店「麻布十番モンタボー 銘水食パン専門店」を、6月10日にアルーク阿佐ヶ谷内にオープンいたしました。また、6月27日には、nonowa国立店の中に「麻布十番モンタボー 国立店」がグランドオープンいたしました。新型コロナウイルスの影響で販促等は見送りとなりましたが、良質のパンを気軽にお試しいただける店舗として、好評をいただいております。
ハンバーガーチェーンのカールスジュニアジャパン株式会社は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により来店客数の減少にみまわれておりましたが、テイクアウト・デリバリーの拡充などの対策を施し、徐々に売上が回復し始めております。各店舗内におきましては新型コロナウイルスの感染拡大防止の為に、お客様の安全を最優先事項とし通常の店舗内衛生管理強化に加え、ソーシャルディスタンスの確保措置・レジカーテンの設置・従業員の健康管理を徹底しております。
飲料事業の株式会社ミツウロコビバレッジは、前年に引き続き山中湖工場及び岐阜養老工場が共にフル稼働となっており、協力工場への製造委託を含め販売数量は前年同期比133%と堅調に推移しており、安定した事業基盤を築いております。また、山中湖工場・鳴沢工場は日本発の食品安全管理規格であるJFSM-E-B規格の適合証明を取得しました。2008年よりISO22000:2005を認証取得し運用してまいりましたが、今回の適合証明の取得は、より食品安全の強化を図る取組みとなります。今後は、常時フル稼働となっている既存工場の生産性改善等に取り組み、「美味しい」「安全な」飲料を皆様にご提供できるよう事業の強化・拡大を行ってまいります。
フーズ事業全体の業績といたしましては、飲料水事業が販路拡大により好調に推移しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や経済活動の停滞により、売上高は前年同期比23.9%減の26億86百万円、営業損失は41百万円(前年同期は19百万円の営業利益)となりました。
(リビング&ウェルネス事業)
ウェルネス事業では、スパ イアス・ハマボール共に新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2020年3月27日から営業を自粛しておりましたが、6月より時間を短縮し営業を再開いたしました。ソーシャルディスタンス、除菌、換気におけるロードマップを作成し、神奈川県が提供する「LINEコロナお知らせシステム」を導入いたしました。さらにスパ イアスではIoTシステムによって、利用客が施設内の混雑・過密を避け安心してご利用いただけるよう、withコロナにおける「安心感」という新たな価値を提供しております。
また休業期間の取り組みとして、スパ イアス内直営のEASカフェのリニューアルを実施いたしました。「館内にいながら緑に囲まれた癒しの空間で寛ぎたい」というお客様の声を反映し、社員の発案によって、東京都内・横浜エリアでも注目度の高い温浴施設初の「ボタニカルカフェ」としてイメージを刷新いたしました。館内にいながら緑に囲まれた癒しの空間と、従来のEASカフェには無かった種類豊富な野菜や「食べられる花」(エディブルフラワー)を使用した彩り豊かなメニューは、女性客から絶大な支持を得ており、女性の利用率の向上に貢献しております。
不動産事業では、マンションやオフィスビルの入居率向上のため、マーケット調査に基づき適宜賃料改定を行い売上増を図るとともに、PMBMフィーのコスト削減、賃貸方式の変更により、収益力の向上を図っております。ラベイユ麻布十番においては、賃貸方式をサブリース方式からマスターリース方式に変更したことにより、売上が増加しました。また、ハマボールイアスビルにおいて、1階に新規テナントが入居し、売上及びビルの来館者増に寄与しております。
その結果、リビング&ウェルネス事業全体として、売上高は前年同期比35.7%減の4億64百万円、営業利益は前年同期比39.9%減の1億9百万円となりました。
(その他事業)
情報システム開発・販売事業においては、エネルギー自由化時代の中で、信頼性の更なる向上や顧客密着度の高さ等を意識したLPガス販売管理システムである「COSMOSシリーズ」の拡販を行っております。また、リース事業における取扱高の増加等により、売上高は前年同期比1.7%増の6億99百万円、営業利益は前年同期比114.8%増の21百万円となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して19億39百万円減少の1,236億28百万円となりました。主な要因としては、受取手形及び売掛金の減少43億33百万円、投資有価証券の増加28億59百万円等によるものです。
(負債)
負債は、前連結会計年度末と比較して40億99百万円減少の431億51百万円となりました。主な要因としては、支払手形及び買掛金の減少29億78百万円、未払法人税等の減少11億39百万円等によるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して21億60百万円増加の804億77百万円となりました。主な要因としては、その他有価証券評価差額金の増加16億47百万円等によるものです。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して2.7ポイント増加して64.8%となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。