第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 2021年6月22日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載した内容から、下記の変更以外に重要な変更はありません。変更点は下線部で示してあります。

 

B.グループ事業全般におけるリスク

(5)新規事業に参入するリスク

 エネルギーソリューション事業(BtoB事業)においては、新規事業として新型マイクロ風車関連事業を行うSinagy Revo株式会社が、2021年3月より埼玉県さいたま市で実証実験を開始し、本格販売開始に向けた取り組みに注力しております。また、韓国にて参画した大型風力発電事業は、新型コロナウイルス感染症拡大、地域住民の反対運動、一部設計の見直し等により開発許可の取得が大幅に遅れており、計画の多方面に渡る見直しを行っております。

 非エネルギー及び海外事業においては、シェアサイクル事業のシナネンモビリティPLUS株式会社は、大手ホームセンターやスーパーマーケット等新たな連携先の拡大や地方自治体との実証実験等により、首都圏を中心にシェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進しました。また、2020年10月に小田急グループとの取り組みとして、世田谷エリアの駅周辺にてMaaS(注)の実現に向けた実証実験を開始しました。なお、2021年3月末現在、ステーション数は1,800カ所を超え、設置自転車数も8,200台超へ増加するなど、シェアサイクル事業者として、国内有数の規模となっています。

 このように当社グループは、新規収益源の発掘・育成を積極的に推進していきますが、事業環境の変化によっては、新規事業が期待通りの成長を遂げられず、予想通りの収益を計上できない可能性があります。また、将来においてこれらの新規事業の業績が当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、投資等に係る潜在的リスクと同様に「事前審査委員会」「経営会議」のプロセスを経ること、新規事業のフィジビリティスタディ(実行可能性評価)を事前に実施すること等により新規事業の参入リスク低減に取り組んでいます。また、投資後についても、投資等に係る潜在的リスクと同様のモニタリングを実施することによりリスク低減に取り組んでいます。

(注)MaaSとは、Mobility As A Serviceの略で、車や人の移動に関するデータを活用することで需要を最適化し、移動に関する社会課題の解決を目指すサービスのこと。

 

(6)海外進出に潜在するリスク

 当社グループでは、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)において、2020年度より新たな事業展開として韓国にて90MW相当の大型風力発電事業に参画をしていますが、「(5)新規事業に参入するリスク」に記載の通り、開発許可取得の遅れ等による大幅な進捗遅延が生じています。

 また、株式会社シナネンゼオミックの製造する抗菌剤「ゼオミック」について、EPA(米国環境保護庁)及びFDA(米国食品医薬品局)等の認可を取得し、米国をはじめ欧州、中国、韓国及び東南アジア等に販売活動を進めています。

 以上のように当社グループは海外事業への進出も行っていますが、法律または関税等の貿易取引制度の改正、政治的・経済的変動、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しています。

 なお、ブラジルにおいて2012年より、バイオマス燃料の製造・販売事業に取り組んできましたが、第二次中期経営計画で進めている事業の選択と集中の一環として、今後の事業計画の評価を行った結果、当社グループの投資基準を上回る収益が見込めないと判断し、株式譲渡により、2021年度内に同事業から撤退することを決定しております。

 当社グループでは、海外進出において、政治動向、経済動向、法制度、(優遇)税制等を事前に調査・評価することにより海外進出に関するリスク低減に取り組んでいます。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しています。

 そのため、当第2四半期連結累計期間における経営成績に関する説明については、前第2四半期連結累計期間と比較しての増減額及び前年同四半期比(%)を記載せずに説明しています。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 会計方針の変更」に記載のとおりです。

 

(1)概観

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大による度重なる緊急事態宣言などの実施を受け、社会活動や個人消費の動きが鈍く厳しい状況で推移しました。先行きについては、同感染症ワクチン接種率の上昇に伴う感染者数の減少や海外経済の持ち直しなど明るい材料が見られるものの、ワクチン接種後の再感染や行動制限緩和後の再拡大など懸念材料も多く、依然として予断を許さない状況が続いています。

 国内エネルギー業界におきましては、ガス・電力市場の小売全面自由化に伴う事業者間競争の激化に加え、2050年までに脱炭素社会の実現を目指す政府方針が示されるなど、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しています。4月に一旦下落した原油価格・プロパンCPは、OPECプラスの協調減産に伴う供給引締めに加えて、同感染症のワクチン接種が先行した欧米を中心にした景気回復に伴う需要の拡大を受け、大幅に上昇しました。一方、石油・ガスの国内需要は、少子高齢化の進展、省エネ機器の普及やライフスタイルの変化などにより全体としては減少傾向が継続しています。

 このような環境の中、当社グループは、前期より「Challenging New Worlds with Big Sky-thinking ~大胆な発想で新しい世界への挑戦~」をスローガンとした3か年にわたる第二次中期経営計画をスタートさせました。第二次中期経営計画の2年目となる当期においては、特に、将来の経営基盤となる新規事業に係る先行投資やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けたIT関連投資など持続的成長を実現する投資活動を積極化させており、費用が先行しました。なお、グループ全体のシナジーを一層高め、収益の拡大と業務の効率性を追求すべく、2021年4月に新設した「グループ連携推進室」では、グループ会社間の経営資源・事業ノウハウ・ネットワークの共有などの取り組みを進めています。

 また、新規事業の韓国における大型風力発電事業は、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大や地域住民の反対運動などを背景として開発許可の取得が遅れており、商業運転開始時期を「未定」といたしました。

 その結果、当第2四半期連結累計期間の業績については、売上高は1,005億18百万円(前年同四半期は797億89百万円)、営業損失は42百万円(前年同四半期は9億68百万円の営業利益)、経常利益は3億23百万円(前年同四半期は9億27百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は72百万円(前年同四半期は3億95百万円)となりました。

 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、当第2四半期連結累計期間の売上高は58億79百万円減少し、売上原価は54億93百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ3億85百万円減少しています。これは主に、主力の「LPガス販売」において、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、収益を認識する基準を、検針日に顧客の使用量に基づき収益の計上が行われる基準から、決算日までに生じた収益を見積り計上する基準に変更したことに所以しています。この変更により、当第2四半期連結累計期間においては、従来2021年4月分の収益となっていた2021年3月検針日翌日から3月末日までの未検針分収益を、四半期連結損益及び包括利益計算書ではなく利益剰余金に加算し、2021年9月検針日翌日から9月末日までの未検針分収益を当第2四半期連結累計期間の四半期連結損益及び包括利益計算書に見積り計上しています。また、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益が3億85百万円減少しているのは、2021年3月下旬から3月末日と比較して、使用量が少ない2021年9月下旬から9月末日の未検針分収益が見積り計上されたことが主な要因です。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 会計方針の変更」をご参照ください。

 

(2)経営者による財政状態の分析

①流動資産

 当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は407億58百万円となり、前連結会計年度末と比較して88億66百万円減少いたしました。減少した主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の売上債権が季節要因から76億20百万円減少したこと等によります。

 

②固定資産

 当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は461億78百万円となり、前連結会計年度末の472億9百万円と比較して大きな変動はありません。

 

③流動負債

 当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は258億69百万円となり、前連結会計年度末と比較して96億37百万円減少いたしました。減少した主な要因は、支払手形及び買掛金の買入債務が季節要因から76億19百万円減少したこと等によります。

 

④固定負債

 当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は91億11百万円となり、前連結会計年度末の94億21百万円と比較して大きな変動はありません。

 

⑤純資産

 当第2四半期連結会計期間末における純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上が72百万円、「収益認識に関する会計基準」の適用により利益剰余金の当期首残高が6億39百万円増加した一方で、利益剰余金の配当により8億15百万円、その他有価証券評価差額金が前期末と比較して20百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して50百万円増加したため、519億55百万円となりました。

 以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して6.1ポイント増加し、59.0%となりました。

 

(3)経営者による経営成績の分析

①売上高

 当第2四半期連結累計期間及び前第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の売上高は以下のとおりです。なお、当第2四半期連結累計期間における「収益認識に関する会計基準」等の適用前の売上高を参考値として記載しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 収益認識関係」をご参照ください。

(単位:百万円)

 

当第2四半期

当第2四半期

(収益認識基準適用前)

※参考値

前年同期

エネルギー卸・小売周辺事業

25,785

27,266

23,713

エネルギーソリューション事業

65,570

69,967

47,237

非エネルギー及び海外事業

8,969

8,969

8,680

その他・調整額

193

193

158

連結合計

100,518

106,397

79,789

 

 エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は、主力の「LPガス・灯油販売」において、原油価格やプロパンCPの高騰に伴い販売単価が上昇したことなどにより、257億85百万円となりました。なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、従来の会計処理方法に比べて14億81百万円の減少となっています。

 エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は、主力の石油事業において、BtoC事業と同様に原油価格などの高騰に伴い販売単価が上昇したことなどにより、655億70百万円となりました。なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、従来の会計処理方法に比べて43億97百万円の減少となっています。

 非エネルギー及び海外事業の売上高は、シェアサイクル事業におけるユーザー数や利用回数の順調な増加に加え、医療施設等での感染消毒清掃の新規受注が増加したタカラビルメン株式会社をはじめとする建物維持管理事業が好調であったことなどにより、89億69百万円となりました。

 その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、東京都港区の旧本社ビルの賃貸収入とシェアオフィス「seesaw」の運営収入の増加などにより、1億93百万円となりました。

 

②営業利益

 当第2四半期連結累計期間及び前第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の営業損益は以下のとおりです。なお、当第2四半期連結累計期間における「収益認識に関する会計基準」等の適用前の営業損益を参考値として記載しております。

(単位:百万円)

 

当第2四半期

当第2四半期

(収益認識基準適用前)

※参考値

前年同期

エネルギー卸・小売周辺事業

△238

149

△81

エネルギーソリューション事業

△202

△204

632

非エネルギー及び海外事業

274

274

174

その他・調整額

123

123

243

連結合計

△42

343

968

 

 エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)は、灯油と電力における売上総利益の悪化が影響し、2億38百万円の営業損失となりました。なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、従来の会計処理方法に比べて3億87百万円の減少となっておりますが、収益認識基準適用前においては、LPガスの売上総利益の増加に加えて住宅事業の復調などにより、1億49百万円の営業利益(※参考値)となりました。

 エネルギーソリューション事業(BtoB事業)は、電力事業において調達コストが上昇したことや販管費が増加したことなどにより、2億2百万円の営業損失となりました。なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、従来の会計処理方法に比べて営業損失が2百万円の減少となっています。

 非エネルギー及び海外事業の営業利益は、シェアサイクル事業で拠点拡大と運営効率化が進み赤字幅が縮小したことに加え、システム事業において電力CIS(顧客管理システム)が堅調に推移したこと、医療施設等での感染消毒清掃の新規受注が増加したタカラビルメン株式会社をはじめとする建物維持管理事業が好調だったことなどにより、2億74百万円となりました。

 その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間取引消去、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれていますが、当期の重点施策として掲げているIT関連投資に係る支払手数料や人件費の増加などにより、1億23百万円となりました。

 

③経常利益

 当第2四半期連結累計期間の経常利益は、営業外収益・営業外費用ともに大きな影響を与えるものはなく、3億23百万円となりました。

 なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、従来の会計処理方法に比べて、3億85百万円減少しています。

 

④親会社株主に帰属する四半期純利益

 当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、ミライフ西日本株式会社が保有する大阪府の固定資産の売却など、固定資産売却益を2億60百万円計上した一方で、法人税等を3億8百万円計上したことにより、72百万円となりました。

 

(4)経営者によるキャッシュ・フローの状況の分析

 当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物は、86億11百万円(前年同四半期比16.3%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間において、営業活動の結果得られた資金は、5億55百万円(前年同四半期は55億81百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が4億38百万円、固定資産売却益が2億60百万円、売上債権の減少が95億64百万円、仕入債務の減少が76億19百万円及び法人税等の支払額が11億38百万円等によるものです。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間において、投資活動の結果使用した資金は、5億63百万円(前年同四半期は6億98百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出3億10百万円、固定資産の売却による収入6億17百万円及び固定資産の取得による支出9億30百万円等によるものです。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間において、財務活動の結果使用した資金は、11億73百万円(前年同四半期は18億95百万円の支出)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出2億70百万円及び配当金の支払額8億14百万円等によるものです。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」について重要な変更はありません。

 

(6)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、147百万円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。