2022年6月22日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載した内容から、下記の変更以外に重要な変更はありません。変更点は下線部で示してあります。
B.グループ事業全般におけるリスク
(5)新規事業に参入するリスク
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)においては、新規事業として新型マイクロ風車関連事業を行うSinagy Revo株式会社が、実証実験を行う一方、同事業における保有する特許の売却を検討しています。また、韓国にて参画した大型陸上風力発電事業は、韓国建設予定地の都市計画条例の改正に伴う発電設備設置範囲の厳格化等の影響により、減損処理と持分法による投資損失の計上を行いました。今後、当該事業は売却の可能性を含め、関係各所との折衝を進めます。
非エネルギー及び海外事業においては、シェアサイクル事業のシナネンモビリティPLUS株式会社は、地域の移動に対する課題解決に寄与することを目標とし、地方自治体、大手コンビニエンスストア、鉄道事業者等と積極的に提携することにより、首都圏を中心にシェアサイクルサービス「ダイチャリ」のステーション開発を推進しました。なお、2022年3月末現在、ステーション数は2,200カ所、設置自転車数は10,000台に増加し、日本最大級のシェアサイクル事業者となりました。また、会社の従業員やマンションの住人等に利用を限定したシェアサイクル事業やメンテナンス事業を新たにスタートさせました。
このように当社グループは、新規収益源の発掘・育成を積極的に推進していきますが、事業環境の変化によっては、新規事業が想定通りの収益を計上できない可能性があり、将来においてこれらの新規事業の業績が当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、新規事業への参入についても投資等に係るリスクと同様に「事前審査委員会」「経営会議」のプロセスを経ること、新規事業のフィジビリティスタディ(実行可能性評価)を事前に実施すること等によりリスク低減に取り組んでいます。また、投資後についても、投資等に係るリスクと同様のモニタリングを実施することによりリスク低減を図っています。
(6)海外進出に伴うリスク
当社グループでは、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)において、2020年度より韓国にて90MW相当の大型風力発電事業に参画をしています。当該事業の状況は、「(5)新規事業に参入するリスク」に記載の通りです。
また、株式会社シナネンゼオミックの製造する抗菌剤「ゼオミック」について、EPA(米国環境保護庁)及びFDA(米国食品医薬品局)等をはじめとする国内外の取得許認可を活かして、米国、欧州、中国、韓国及び東南アジア等への販売活動を進めています。欧州においては、規制情報の収集や関係当局との情報交換を通じて、EU-BPR (欧州殺生物性製品規則)の承認取得に取り組んでいます。
このように当社グループは海外事業へ進出していますが、法令または関税等の貿易取引制度の改正、政治的・経済的変動、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しています。
なお、ブラジルにおいて2012年より、バイオマス燃料の製造・販売事業に取り組んできましたが、第二次中期経営計画で進めている事業の選択と集中の一環として、今後の事業計画の評価を行った結果、当社グループの投資基準を上回る収益が見込めないと判断し、株式譲渡により、同事業から撤退しています。
当社グループでは、海外進出において、政治動向、経済動向、法制度、(優遇)税制等を事前に調査・評価することにより海外進出に関するリスク低減に取り組んでいます。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)概観
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から持ち直しの動きが見られました。その一方、長期化するウクライナ情勢など地政学的リスクの顕在化や世界的な原材料および資源価格の高騰、為替相場の急激な変動など予断を許さない状況が依然として続いています。年末にかけては、同感染症の第8波到来も懸念され、先行きの不透明感がより一層強まりました。
国内エネルギー業界においては、主力の石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPにつき、主要先進国の金融引き締めによる景気後退懸念から下落基調に転換したものの、ロシア産原油の供給を巡る不透明感は根強く、急激な円安進行もあいまって、円換算では高値圏で推移しています。また、電力業界においても、節電要請が夏場に続き12月にも改めて発出されるなど厳しい需給状況が続き、卸電力市場の不安定な動向に加えて電力仕入調達価格が高止まりしており、電力事業の拡大を目指す当社にとってのリスクが継続しています。さらに、長期的な観点でも、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた第6次エネルギー基本計画が2021年10月に閣議決定されるなど、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しています。
このような環境の中、当社グループは、「Challenging New Worlds with Big Sky-thinking ~大胆な発想で新しい世界への挑戦~」をスローガンとした第二次中期経営計画の最終年度を迎えました。本中期経営計画においては、既存事業の選択と集中、低効率資産の活用・売却による資本効率の改善を推進するとともに、シェアサイクル事業や再生可能エネルギー事業など新規事業への戦略投資を実行し、第三次中期経営計画での躍進に向けた基盤整備を進めています。また、前期に引き続き、DX推進に向けたIT関連投資や人財関連投資を加速させています。
当第3四半期連結累計期間の業績については、原油価格やプロパンCPの高騰に伴う販売単価の上昇により、売上高は2,353億97百万円(前年同期比28.8%増)となりました。
利益面は、石油類で差益を確保した一方、LPガスや電力の売上総利益の悪化が影響し、売上総利益は235億83百万円(前年同期比0.5%減)となりました。
営業損益については、IT関連投資を含む支払手数料や人件費等の増加に伴い販売費及び一般管理費が9億49百万円増加した影響などにより、営業損失4億65百万円(前年同期は営業利益6億2百万円)となりました。
経常損益については、持分法による投資損失2億46百万円を計上したことなどにより、経常損失2億30百万円(前年同期は経常利益10億87百万円)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損益については、第1四半期連結会計期間に東京都品川区の固定資産売却益21億円を特別利益として計上した一方、韓国の大型陸上風力発電事業に関連して保有する固定資産の帳簿価額から売却可能価額を除いた20億4百万円を減損処理し、当第3四半期連結会計期間に特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純損失7億76百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益4億90百万円)となりました。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「非エネルギー及び海外事業」としていた報告セグメントの名称を「非エネルギー事業」に変更しています。詳細は、「第4 経理の状況 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「3.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、主力の「LPガス・灯油販売」で原油価格やプロパンCPの高騰に伴い販売単価が大幅に上昇し、増収となりました。一方、利益面は、住設機器等の増販があった一方、電力やLPガスの総利益悪化が影響し、営業赤字となりました。なお、新たな収益源確保に向けた取り組みとして、当第3四半期連結会計期間より、関東エリアにおいて不動産の売買・管理等を行う不動産事業を開始しました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、主力の石油事業でBtoC事業と同様に原油価格の高騰に伴い販売単価が大幅に上昇し、増収となりました。一方、利益面は、電力販売において調達コストの大幅な上昇の影響を受けたものの、石油事業において原油市況の変動に対応した仕入施策により差益を確保いたしました。また、船舶燃料部門における東アジアの需要が日本に集まる中、長期契約案件の獲得に成功し、全体としては、前期比でプラスに推移しました。
[非エネルギー事業]
全体としては、抗菌事業の需要一服と建物維持管理事業で発生した大型案件のずれ込みなどがあった一方、シェアサイクル事業が好調に推移したことなどにより、増収増益となりました。
事業別の状況は、次のとおりです。
自転車事業(シナネンサイクル株式会社)は、海外輸送費や原材料価格の高騰などに対応した価格改定を実施したものの、外部環境が想定以上に変化し、減益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、収益性の高いターゲットエリアを中心にシェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進するとともに、新たな地方自治体との実証実験を開始し、2022年12月末現在、ステーション数は3,000カ所超、設置自転車数は10,000台を超える規模まで拡大しました。利用データを活用した運営効率化も進めており、昨年4月に行った価格改定の効果も相まって、事業全体として好調に推移しました。
環境・リサイクル事業(シナネンエコワーク株式会社)は、主力の「木くずリサイクル」において、新設住宅着工戸数の伸び悩みによる建築系廃棄物の発生量減少が影響し、減収減益となりました。
抗菌事業(株式会社シナネンゼオミック)は、新型コロナウイルス感染症拡大による抗菌需要が一服した影響により減益となりました。なお、新たな成長戦略として、「吸着剤」の事業拡大や中国市場での拡販に向けた取り組みを進めています。
システム事業(株式会社ミノス)は、主力のLPガス基幹業務システムの安定的な貢献に加え、電力自由化に対応した顧客情報システム(電力CIS)が伸長し、好調に推移しました。また、当期より、2028年3月期中のリリースに向けて、次世代システムの開発をスタートさせています。
建物維持管理事業の中核となるタカラビルメン株式会社は、マンション・斎場など定期管理業務の安定的な貢献に加えて集合住宅の運営管理業務のエリア拡大が順調に進みました。また、マンション共用部の清掃業務も好調に推移し、増収となりました。一方、利益面は、当期より受託開始した大型物件の立上げに伴う経費が先行して発生し、減益となりました。なお、新たに公営斎場の運営を受託するなど、次期以降の安定収益確保に向けた成果が表れています。また、建物維持管理事業を手掛けるグループ4社については、グループシナジーやスケールメリットを求め来期に向けた統合への取り組みを進めており、昨年10月より統合推進室を本格稼働させています。
(2)経営者による財政状態の分析
①流動資産
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は663億45百万円となり、前連結会計年度末と比較して45億46百万円増加しました。増加した主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の売上債権が季節要因から21億20百万円増加したこと等によります。
②固定資産
当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は429億5百万円となり、前連結会計年度末の431億10百万円と比較して大きな変動はありません。
③流動負債
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は486億75百万円となり、前連結会計年度末と比較して62億98百万円増加しました。増加した主な要因は、支払手形及び買掛金が季節要因から65億57百万円増加したこと等によります。
④固定負債
当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は80億1百万円となり、前連結会計年度末の81億49百万円と比較して大きな変動はありません。
⑤純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して18億7百万円減少し、525億73百万円となりました。主な要因は、支払配当金8億17百万円、親会社に帰属する当期純損失7億76百万円を含む利益剰余金の減少15億94百万円によるものです。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較し3.1ポイント減少し、48.1%となりました。
(3)経営者による経営成績の分析
①売上高
当第3四半期連結累計期間及び前第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の売上高は以下のとおりです。
(単位:百万円)
|
|
当第3四半期 |
前年同四半期 |
増減 |
|
エネルギー卸・小売周辺事業 |
53,538 |
46,539 |
6,999 |
|
エネルギーソリューション事業 |
167,844 |
122,506 |
45,338 |
|
非エネルギー事業 |
13,840 |
13,382 |
458 |
|
その他・調整額 |
172 |
291 |
△118 |
|
連結合計 |
235,397 |
182,719 |
52,678 |
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は535億38百万円(前年同四半期比15.0%増加)となりました。これは主に、主力の「LPガス・灯油販売」において、原油価格やプロパンCPの高騰に伴い販売単価が上昇したことによります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は1,678億44百万円(前年同四半期比37.0%増加)となりました。これは主に、石油事業において、BtoC事業と同様に原油価格の高騰に伴い販売単価が上昇したことによります。
非エネルギー事業の売上高は138億40百万円(前年同四半期比3.4%増加)となりました。これは主に、抗菌事業における需要一服の影響があった一方、シェアサイクル事業におけるユーザー数や利用回数の順調な増加に加え、集合住宅の運営管理業務のエリア拡大を進めたタカラビルメン株式会社など建物維持管理事業が好調であったことによります。
その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、1億72百万円(前年同四半期比40.6%減少)となりました。これは主に、前連結会計年度に譲渡した埼玉県川口市の固定資産に関する賃貸収入の減少によります。
②営業利益又は営業損失
当第3四半期連結累計期間及び前第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の営業損益は以下のとおりです。
(単位:百万円)
|
|
当第3四半期 |
前年同四半期 |
増減 |
|
エネルギー卸・小売周辺事業 |
△839 |
85 |
△925 |
|
エネルギーソリューション事業 |
△183 |
△206 |
23 |
|
非エネルギー事業 |
483 |
279 |
204 |
|
その他・調整額 |
74 |
443 |
△369 |
|
連結合計 |
△465 |
602 |
△1,067 |
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の営業損失は8億39百万円(前年同四半期は85百万円の営業利益)となりました。これは主に、LPガスや電力の総利益悪化の影響に加えて、基盤整備に向けた人件費の増加によります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の営業損失は1億83百万円(前年同期は2億6百万円の営業損失)となりました。赤字幅が縮小した主な要因は、電力販売において調達コスト上昇の影響があった一方、石油事業において、原油市況の変動に対応した仕入施策が奏功したことに加え、船舶燃料部門にて長期契約案件の獲得により売上総利益が増加したことによります。
非エネルギー事業の営業利益は4億83百万円(前年同四半期比72.9%増加)となりました。これは主に、抗菌事業における需要一服の影響があった一方、シェアサイクル事業で拠点拡大と運営効率化が進み収益に貢献したことなどによります。
その他・調整額の営業損益には、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間取引消去、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれています。当第3四半期連結累計期間の営業利益は、上述の売上高の減少に加えて、当連結会計年度の重点施策として掲げているIT関連投資に係る支払手数料や人件費の増加などにより、74百万円(前年同四半期比83.3%減少)となりました。
③経常損失
当第3四半期連結累計期間の経常損益は、受取配当金2億円の計上等により営業外収益が6億35百万円となったものの、営業外費用4億円の計上等により、2億30百万円の損失となりました。
④親会社株主に帰属する四半期純損失
当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失は、東品川の土地の譲渡等、固定資産売却益を23億53百万円計上した一方、韓国における大型陸上発電事業に伴うのれん償却額4億9百万円、減損損失20億4百万円の計上により、7億76百万円となりました。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業上及び財務上の「対処すべき課題」について、重要な変更、進捗及び新たに発生した課題は以下のとおりです。
〔電力事業の収益力強化と新規事業の立ち上げ〕
当社グループでは、第二次中期経営計画において、電力事業の拡大を図っておりました。しかしながら、当連結会計年度は,前連結会計年度から続く燃料価格の高騰や卸電力市場の価格変動など電力事業の事業環境が大きく変化しており、2023年1月31日に通期業績予想を修正いたしました。当社グループといたしましては、収支悪化リスクの低減と収益力の強化を両立させるべく、電源調達コストの変動に対して需給管理を徹底させリスクマネジメントを高度化させる一方、調達ポートフォリオの見直しを図り卸電力市場への対応力を強化することで、安定的な事業運営の継続に向けた取り組みを進めていきます。
また、新規事業として進めている韓国における大型陸上風力発電事業につきましても、当連結会計年度において、都市計画条令の改正等の影響により減損処理と持分法による投資損失の計上を行なうこととなりました。しかしながら、当社グループは、これからも新規事業立ち上げのチャレンジを継続していきます。今後は、着実な新規事業立ち上げに向け、グループ全体を統括する当社と事業を推進するグループ会社の連携を強め、適切なリスク管理を行うプロジェクトマネジメント体制を整備・強化していきます。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、1億21百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。