(1) 業績
当期における我が国経済につきましては、企業業績は好調に推移したものの、賃上げに対する動きは鈍く、国内消
費の回復は当初の予想を下回りました。また、中国など新興国向けを中心とした輸出の低迷もあり、全体的に停滞感
の強い展開となりました。
このような経営環境の下で、当社グループは当期を初年度としてスタートした新中期経営計画『FK17変革とチ
ャレンジ!~強固な事業基盤の再構築を目指して~』の基本方針と事業別施策に沿って、事業に取り組んでまいりま
した。特に、当社グループのコア事業である石油事業におきましては、採算販売に比重を置いた営業活動に全社を挙
げて傾注し、暖冬などの影響から、販売数量は減少したものの、利益は前期を上回ることができました。
子会社が営むホームエネルギー事業は、順調に推移し、前期を上回る利益を計上したものの、レンタル事業は、公
共工事の大幅な減少から苦戦しました。また、新規事業として取り組んでいるメガソーラー発電事業につきまして
は、2ヶ所目となる発電所を群馬県に開所し、昨年9月より売電を開始しました。
この結果、当期の連結業績につきましては、売上高は、原油価格の下落による製品販売価格低下などの影響によ
り、前期比290億円(36.7%)減少の501億円となりました。損益面では、石油事業の採算改善などから、売上総利益
は、前期比34百万円(0.9%)増加の3,877百万円となりました。また、営業利益は、販売費及び一般管理費の削減額
100百万円の効果も加わり、前期比134百万円(27.1%)増加の631百万円となり、経常利益も前期比148百万円
(25.2%)増加の736百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益など270百万円
を特別利益に、環境対策引当金繰入額など330百万円を特別損失に計上した結果、前期比17百万円(4.0%)増加の
450百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
石油事業
期初には一時持ち直しの気配の見えた原油価格は、世界経済の減速懸念や、OPECの生産枠維持などの影響によ
り、期中より下げ基調となり、一時30ドル/バーレルを割り込む動きとなりました(貿易統計CIF価格より)。国
内の石油製品需要につきましては、需要期である冬場の気温が高めに推移したことなどの影響から、ガソリンなど一
部の油種を除きほぼ全ての油種で前期を下回りました。また、製品販売価格は、原油価格下落や円高の影響により低
下傾向が続きました。
このような環境の下で当社グループは、暖冬などの影響による販売数量減少や、製品仕入価格の低下に伴う在庫影
響による損失の発生はあったものの、採算販売に比重を置いた営業活動に全社を挙げて取り組むとともに、新規顧客
の開拓に傾注したことなどにより、石油事業の利益は、前期を上回ることができました。
この結果、当期の業績につきましては、売上高は、製品販売価格の低下などの影響により、前期比288億円
(37.8%)減少の475億円となりましたが、営業利益は、採算改善や経費の削減効果の影響により154百万円
(53.5%)増加して441百万円となりました。
ホームエネルギー事業
北海道道央地域に営業基盤を有するホームエネルギー事業(LPG・灯油など家庭用燃料小売事業)におきましては、節約志向の定着や暖冬などの影響から、暖房用灯油の販売数量は減少傾向となりました。また、原油価格の下落から、製品販売価格も下げ基調が続きました。
このような環境の下で当社グループは、LPGの積極的な営業活動と新規投資による供給戸数拡大を図るとともに、製品販売価格が下げ基調となる中で、採算販売の徹底にも努めました。
この結果、当期の業績につきましては、売上高は、製品販売価格の低下などの影響により、前期比116百万円(8.2%)減少の1,291百万円となりましたが、営業利益は、前期比10百万円(7.9%)増加の140百万円となりました。
レンタル事業
北海道道央地域に営業基盤を有する建設機材レンタル事業におきましては、公共工事の発注額が、前期を大幅に下
回ったことなどの影響から、工事件数が減少し、期を通して低調に推移しました。
このような環境の下で当社グループは、前期に新たに開設した営業拠点を活用し、地元企業の需要取り込みに力を
入れるとともに、機材に対する投資を増やし、保有機材の有効活用に努めました。しかしながら、需要減少の影響は
大きく、損益面では厳しい状況が続きました。
この結果、当期の業績につきましては、売上高は、前期比37百万円(2.9%)減少の1,249百万円となり、営業利益
は、前期比29百万円(37.6%)減少の48百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
また、第2[事業の状況]に記載した金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フロー
当期のキャッシュ・フローは、営業活動による資金の増加が、投資活動及び財務活動による資金の減少を上回りま
した。これにより当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ601百万円増加して4,418百万円となりまし
た。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,355百万円(前期は358百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減
少額2,251百万円や税金等調整前当期純利益677百万円などの資金増加要因と、減価償却費369百万円などの非資金項目の合計額が、仕入債務の減少額1,730百万円や法人税等の支払額278百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、539百万円(前期は1,230百万円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産
の取得による支出921百万円などの資金減少要因が投資有価証券の売却による収入389百万円などの資金増加要因を上
回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、214百万円(前期は230百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払額
139百万円や割賦債務の返済による支出72百万円などの資金減少要因によるものであります。
当社グループは、石油製品の販売事業、ホームエネルギー事業(LPG・灯油等の家庭用燃料小売事業)及びレンタル事業を営んでおり、生産及び受注については、該当事項はありません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
石油事業 |
47,568 |
62.2 |
|
ホームエネルギー事業 |
1,291 |
91.8 |
|
レンタル事業 |
1,249 |
97.1 |
|
合計 |
50,109 |
63.3 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
今後の我が国経済につきましては、景気刺激のための金融緩和政策も限界が指摘され、国内消費や輸出の持ち直し
の動きは鈍く、景気の先行きは不透明感を強めております。
石油業界におきましては、国内の石油需要が漸減する中で、石油元売各社を中心に、需要に見合った生産体制の確
立や総合エネルギー企業への転換を目的とした業界再編・事業再編が、急速に進むことが予想されております。ま
た、これらの動きが今後の国内市場に大きく影響を及ぼすものと考えられます。
このような厳しい経営環境の下で、当社グループは、中期経営計画の2年目にあたり、当社グループを取り巻く事
業環境を再認識するとともに、市場からの情報収集と分析を更にきめ細かく行ってまいります。そのうえで、機動的
かつ柔軟に行動することによって、お客様のニーズに応え、販売の拡大と販路の安定化を図ってまいります。また、新規事業の拡充にも積極的に取り組んでまいります。
当社グループは、大きく変動する事業環境に対応するため、コア事業である石油事業の販売基盤再構築に取り組むとともに、非石油事業の育成・展開を行い、強固な事業基盤の確立とグループ事業ポートフォリオの最適化を目指します。加えて、適正なガバナンスとCSRの実践を通じた企業価値の向上により、ステークホルダーの期待に応えてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項には、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
また、ここに記載するリスクは将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 天候リスク
当社グループの販売商品のうち灯油・A重油は、暖冬となった場合に販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 公共投資リスク
当社グループの販売商品のうちアスファルトは、主として道路舗装用であるため、道路工事に対する公共投資が減少すると販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループのレンタル事業は、主として道路工事用機械のレンタルを行っているため、同様に、道路工事に対する公共投資が減少するとレンタル量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 得意先信用リスク
売上債権は回収する前に得意先が信用不安に陥り、貸倒れもしくは貸倒引当金計上の必要が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 石油製品市況リスク
当社グループは、主として石油製品を仕入れていますが、原油価格高騰等により仕入価格が高騰した際、販売価格に十分転嫁できない可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 仕入先依存度リスク
当社グループの石油製品の主要仕入先はJXエネルギー株式会社であり、当連結会計年度の総仕入高に占める同社からの仕入高の割合は約8割であります。現行は同社との取引基本契約に基づき安定供給を受けているものの、取引関係が継続困難となった場合には受注に対する仕入ができなくなる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 資産保有リスク
当社グループは、有価証券、不動産等の資産を保有していますが、時価の変動等により減損処理が必要となる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 金利変動リスク
当社グループは、有利子負債があり、金利が上昇した場合に利息の支払いが増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 内部統制及びヒューマンエラーリスク
当社グループは、規模に応じた管理体制の下で内部統制の強化を図っているものの、法令違反、ヒューマンエラー、従業員不正等のリスクが考えられ、これらにより直接的、間接的な損失を被る可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報漏洩リスク
当社グループは、事業活動を通じて多くの顧客情報を取り扱っており情報管理には細心の注意を払っていますが、顧客情報漏洩のリスクが考えられ、これらにより直接的、間接的な損失を被る可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) システムリスク
当社グループのコンピュータシステムについては、データのバックアップ確保等の安全対策を講じ万全を期していますが、不測のトラブル発生により受発注等を中心としたシステム機器や通信回線の故障等、システムが停止するといった障害が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 環境規制リスク
当社グループは、様々な環境規制の適用を受けており、法規制を遵守し、将来の環境対策に関して合理的な見積額に基づき引当計上をしていますが、規制強化等により環境対策に必要な費用が増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 訴訟リスク
当社グループは、事業活動を行う過程において法令遵守に努めていますが、訴訟を提起される可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 自然災害等リスク
当社グループは、火災・地震・台風・津波等の自然災害により所有資産及び営業活動に被害を受ける可能性があり、これらにより業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が締結している継続的な売買契約
|
相手先の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
JXエネルギー㈱ |
石油製品等の継続的な売買契約 |
平成13年4月1日より 平成14年3月31日まで (以降1年ごと自動延長) |
当社グループは、研究開発活動を行っておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載しているとおりであります。
当社グループは、見積りが必要となる事項については、合理的と考えられる基準に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債及び収益・費用に反映させ連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
経営成績の分析については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、第2[事業の状況]4[事業等のリスク]に記載しております。
(4) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、第2[事業の状況]3[対処すべき課題]に記載しております。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資産、負債、純資産の状況
当期末の連結総資産は、前期末に比べ1,628百万円減少して14,673百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び売掛金の減少2,251百万円や投資有価証券の減少446百万円などの減少要因が、現金及び預金の増加601百万円や有形固定資産の増加608百万円などの増加要因を上回ったことによるものであります。
また、連結負債合計は、前期末に比べ1,757百万円減少して5,901百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の減少1,731百万円などによるものであります。
連結純資産合計は、利益剰余金の増加310百万円などにより129百万円増加して8,771百万円となり、この結果、当期末における自己資本比率は、59.8%となりました。
②連結キャッシュ・フローの状況
連結キャッシュ・フローの状況については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローに記載しております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、第2[事業の状況]3[対処すべき課題]に記載しております。