第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当期における我が国経済につきましては、世界経済の持ち直しによる輸出の増加に加え、期末にかけては、民間設備投資や国内消費に持ち直しの兆しが見え始めたことから、景気回復の動きを強めました。

このような経営環境の下で、当社グループは、事業環境の把握に努め、そのうえで2年目となる中期経営計画『「FK17変革とチャレンジ」~強固な事業基盤の再構築を目指して~』の基本方針と事業別施策に沿って、各事業に取り組んでまいりました。特に、当社グループのコア事業である石油事業では、採算販売に比重を置いた営業活動に努め、損益面では在庫影響による利益も加わり、前期を上回ることができました。

子会社が営むホームエネルギー事業とレンタル事業の業績につきましては、ホームエネルギー事業は、設備投資に係る関連経費の増加はあったものの、好調であった前期並みの利益を計上することができ、レンタル事業も民間工事などの持ち直しの動きなどから、前期を上回る利益を確保することができました。

また、環境関連事業として取り組んでいるメガソーラー発電事業につきましては、当期中に2ヶ所の発電所を開所し、現在、合計4ヶ所の発電所で売電を行っております。

この結果、当期の連結業績につきましては、売上高は、原油価格下落による製品販売価格の下落などの影響により、前期比28億円(5.6%)減少の473億円となりました。損益面では、石油事業における在庫影響による採算改善などから、売上総利益は、前期比161百万円(4.2%)増加の4,039百万円となりました。また、営業利益は、前期比157百万円(24.9%)増加の788百万円となり、経常利益も前期比134百万円(18.3%)増加の871百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失の額が減少したことにより、前期比156百万円(34.7%)増加の606百万円となりました。

 

事業別の業績は、次のとおりであります。

 

前期まで「石油事業」に含めていた「環境関連事業」につきましては、事業規模が拡大し、経営における重要性が増したため事業区分を独立し、当期より事業別業績は、4区分に変更して記載しております。

なお、前期との比較は、変更後の区分により作成した情報に基づいて記載しております。

 

石油事業

石油業界におきましては、原油価格は、中東などの地政学的リスクやOPECによる減産合意の影響などから、それまでの低迷していた状態から上昇傾向に転じたものの、期を通した平均価格は前期を下回りました。国内の石油製品需要につきましては、需要回復の動きは鈍く、冬期入り後の気温の低下から増加した灯油・A重油を除き、ほぼ全ての油種で前期並みとなりました。

このような厳しい環境の下で、当社グループは、計画の数値目標に拘り、採算販売に比重を置いた営業活動に取り組むとともに、新規顧客の獲得にも努めてまいりました。これにより、需要の低迷などから、販売数量は若干減少したものの、収益面では、在庫影響による利益も加わり、前期を上回ることができました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、製品販売価格の下落などの影響により前期比31億円(6.7%)減少の441億円となったものの、営業利益は前期比112百万円(27.1%)増加の525百万円となりました。

 

ホームエネルギー事業

北海道道央地域に営業基盤を有するホームエネルギー事業(LPG・灯油など家庭用燃料小売事業)におきましては、節約志向の定着による需要の低迷はあったものの、冬期入り後の気温低下などの影響により、暖房用灯油の販売数量は前期を上回りました。また、LPGの一戸当たりの単位消費量も増加傾向となりました。

このような環境の下で、当社グループは、積極的な営業活動と新規投資によりLPGの供給戸数拡大を図るとともに、採算販売の徹底にも努めました。また、顧客の安全・安心を最重要視し、保安投資も計画的に進めてまいりました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、販売数量の増加などの影響により、前期比105百万円(8.2%)増加の1,396百万円となりました。営業利益は、新規顧客獲得のための設備投資に係る関連費用の増加があったものの、ほぼ前期並みの135百万円を計上することができました。

 

レンタル事業

北海道道央地域に営業基盤を有する建設機材レンタル事業におきましては、北海道全体の公共工事の発注額は前期を上回ったものの、工事案件は道央以外の地域に分散し、本地域の工事件数は低調なまま推移しました。また、民間工事は、観光関連を中心に期末にかけて回復傾向となりました。

このような環境の下で、当社グループは、地道な営業活動により地元企業の需要を取り込むとともに、使用頻度の高い機材の充実を図り、保有機材の有効活用に努め、損益面では前期を上回ることができました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、前期比132百万円(10.6%)増加の1,382百万円となり、営業利益は、前期比9百万円(18.7%)増加の57百万円となりました。

 

環境関連事業

当社グループは、新たな事業として環境関連事業の展開に力を入れてまいりました。このうち、メガソーラー発電事業につきましては、今期、新たに鹿児島県と茨城県の発電所を開所し、従来の施設(千葉県・群馬県)と合わせ4ヶ所の発電所が稼働しました。また、グリーン商品であるアドブルー(※)の販売にも力を入れ、販売数量はまだ少ないものの、前期比で32.0%の増販を達成しました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、前期比144百万円(58.7%)増加の389百万円となり、営業利益は、前期比40百万円(141.2%)増加の68百万円となりました。

(※)アドブルー(AdBlue):ディーゼル車の排ガス中の窒素酸化物(NOx)を無害化する「SCRシステム」に使われる高品位尿素水。

 

また、第2[事業の状況]に記載した金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローは、投資活動及び財務活動による資金の減少が、営業活動による資金の増加を上回りました。これにより当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ397百万円減少して4,021百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、838百万円(前年同期は1,355百万円の獲得)となりました。これは主に仕入債務の増加額2,147百万円や税金等調整前当期純利益867百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加額1,801百万円や法人税等の支払額295百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、1,054百万円(前年同期は539百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,036百万円などの資金減少要因によるものであります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、181百万円(前年同期は214百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払額122百万円や割賦債務の返済による支出58百万円などの資金減少要因によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、石油製品の販売事業、ホームエネルギー事業(LPG・灯油等の家庭用燃料小売事業)、レンタル事業及びメガソーラー発電による売電等の環境関連事業を営んでおり、生産及び受注については、該当事項はありません。

販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

石油事業

44,137

93.3

ホームエネルギー事業

1,396

108.2

レンタル事業

1,382

110.6

環境関連事業

389

158.7

合計

47,306

94.4

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後の我が国経済につきましては、輸出の増加や国内消費の上昇の動きなどから顕著となった景気回復の流れが、当面は続くと考えられているものの、中東やアジアの一部における地政学的リスクが不安材料となっております。

石油業界におきましては、国内の石油需要が漸減する中で、石油元売各社を中心に、需要に見合った生産体制の確立や総合エネルギー企業への転換を目的とした業界再編・事業再編が、急速に進んでおります。また、これらの動きが今後の国内市場に大きく影響を及ぼすものと考えられます。

このような厳しい経営環境の下で、当社グループは、中期経営計画の最終年度にあたり、当社グループを取り巻く事業環境を再認識するとともに、市場からの情報収集と分析を更にきめ細かく行ってまいります。そのうえで、環境変化に対して機動的かつ柔軟に対応することによって、お客様のニーズに応え、販売の拡大と販路の安定化を図ります。また、新規事業の拡充にも積極的に取り組んでまいります。

 

 

中期経営計画『FK17変革とチャレンジ!~強固な事業基盤の再構築を目指して~』の基本方針、事業別施策、株主還元方針並びに目標とする経営指標は、次のとおりであります。

 

①基本方針

激変する事業環境に対応すべく全社員が変革意識をもち、コア事業である石油事業の販売基盤の再構築を優先課題として取り組むとともに、非石油事業の積極的な育成・展開を行い、強固な事業基盤の確立とグループ事業ポートフォリオの最適化を目指します。加えて、適正なガバナンスとCSRの実践を通じた企業価値の向上により、ステークホルダーの期待に応えてまいります。

 

計画の基本方針は以下のとおりであります。

 

a.石油事業における安定的な販路確保と新規顧客開拓による収益基盤の強化

b.非石油事業の育成・展開によるFKグループ事業ポートフォリオの最適化

 

②事業別施策

a.石油事業

・新規顧客開拓と既存顧客への営業強化による需要漸減克服への挑戦

・取扱い商材を相互活用した販売機会の拡大

・供給インフラおよび特約店網ならびに営業拠点の連携による地域密着の営業強化

 

b.ホームエネルギー事業

・LPG事業への適正投資と営業基盤の拡大

・保安体制の強化と顧客満足の追求による基盤の安定化

 

c.レンタル事業

・建設機械の計画的な刷新による顧客ニーズへの対応

・拠点ネットワークを最大限に活かした顧客の取り込み

 

d.新規事業

・再生可能エネルギー事業のさらなる推進

・グリーン商品の販売拡大

 

③株主還元方針

会社業績に応じた配当を基本としつつ、中期的な収益見通しおよび将来の事業展開に備えるための内部留保の充実等を勘案し、安定した配当の継続に努めてまいります。

 

④目標とする経営指標

計画の基本方針と事業別施策の達成に取り組むことにより、中期経営計画の最終年度である平成29年度において、連結ベースで下記の数値目標を目指します。

 

 経常利益 : 7億円以上

 ROE  : 5%以上

 

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項には、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
 また、ここに記載するリスクは将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

(1) 天候リスク

 当社グループの販売商品のうち灯油・A重油は、暖冬となった場合に販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、再生可能エネルギー事業は、豪雨・豪雪等の天候不良により発電量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 公共投資リスク

 当社グループの販売商品のうちアスファルトは、主として道路舗装用であるため、道路工事に対する公共投資が減少すると販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループのレンタル事業は、主として道路工事用機械のレンタルを行っているため、同様に、道路工事に対する公共投資が減少するとレンタル量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 得意先信用リスク

 売上債権は回収する前に得意先が信用不安に陥り、貸倒れもしくは貸倒引当金計上の必要が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 石油製品市況リスク

 当社グループは、主として石油製品を仕入れていますが、原油価格高騰等により仕入価格が高騰した際、販売価格に十分転嫁できない可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 仕入先依存度リスク

 当社グループの石油製品の主要仕入先はJXエネルギー株式会社(現:JXTGエネルギー株式会社)であり、当連結会計年度の総仕入高に占める同社からの仕入高の割合は約8割であります。現行は同社との取引基本契約に基づき安定供給を受けているものの、取引関係が継続困難となった場合には受注に対する仕入ができなくなる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 資産保有リスク

 当社グループは、有価証券、不動産等の資産を保有していますが、時価の変動等により減損処理が必要となる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 金利変動リスク

 当社グループは、有利子負債があり、金利が上昇した場合に利息の支払いが増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 内部統制及びヒューマンエラーリスク

 当社グループは、規模に応じた管理体制の下で内部統制の強化を図っているものの、法令違反、ヒューマンエラー、従業員不正等のリスクが考えられ、これらにより直接的、間接的な損失を被る可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 情報漏洩リスク

 当社グループは、事業活動を通じて多くの顧客情報を取り扱っており情報管理には細心の注意を払っていますが、顧客情報漏洩のリスクが考えられ、これらにより直接的、間接的な損失を被る可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) システムリスク

 当社グループのコンピュータシステムについては、データのバックアップ確保等の安全対策を講じ万全を期していますが、不測のトラブル発生により受発注等を中心としたシステム機器や通信回線の故障等、システムが停止するといった障害が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 環境規制リスク

 当社グループは、様々な環境規制の適用を受けており、法規制を遵守し、将来の環境対策に関して合理的な見積額に基づき引当計上をしていますが、規制強化等により環境対策に必要な費用が増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 訴訟リスク

 当社グループは、事業活動を行う過程において法令遵守に努めていますが、訴訟を提起される可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 自然災害等リスク

 当社グループは、火災・地震・台風・津波等の自然災害により所有資産及び営業活動に被害を受ける可能性があり、これらにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社が締結している継続的な売買契約

相手先の名称

契約内容

契約期間

JXエネルギー㈱

(現:JXTGエネルギー㈱)

石油製品等の継続的な売買契約

平成13年4月1日より

平成14年3月31日まで

(以降1年ごと自動延長)

 

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、研究開発活動を行っておりません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載しているとおりであります。
 当社グループは、見積りが必要となる事項については、合理的と考えられる基準に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債及び収益・費用に反映させ連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 経営成績の分析については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載しております。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、第2[事業の状況]4[事業等のリスク]に記載しております。

(4) 経営戦略の現状と見通し

 経営戦略の現状と見通しについては、第2[事業の状況]3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①資産、負債、純資産の状況

 当連結会計年度末の連結総資産は、前連結会計年度末に比べ2,222百万円増加して16,895百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び売掛金の増加1,801百万円や有形固定資産の増加613百万円などの増加要因が、現金及び預金の減少397百万円などの減少要因を上回ったことによるものであります。

 また、連結負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,718百万円増加して7,619百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の増加2,147百万円などの増加要因が、環境対策引当金の減少276百万円などの減少要因を上回ったことによるものであります。

 連結純資産合計は、利益剰余金の増加484百万円などにより503百万円増加して9,275百万円となり、この結果、当連結会計年度末における自己資本比率は54.9%となりました。

②連結キャッシュ・フローの状況

 連結キャッシュ・フローの状況については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローに記載しております。

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針については、第2[事業の状況]3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。