第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後の世界経済を見ますと、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるワクチンの接種が進み、回復基調を強めてまいりました。しかしながら、国内経済につきましては、ワクチン接種の遅れなどから再び大都市部を中心に感染が拡大し、これにより回復の遅れが懸念されており、先行きに不透明感を増しております。

また、石油業界におきましては、経済低迷による需要減少からの早期回復を図るとともに、石油元売各社を中心に、将来の低炭素・循環型社会の到来を見据えた、業界再編の動きも活発化することが予想されております。

このように大きく変化する環境の下で、当社グループは、長期ビジョンと新たな「中期経営計画(2021年度~2023年度)(以下「本中計」といいます。)」を次の通り策定いたしました。

 

① 長期ビジョン及び本中計策定の背景

地球温暖化対策に世界が動き出す中、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて社会の関心は加速度的に高まりを見せ、また、業界再編の動きも今後活発化することが見込まれていることから、当社を取り巻く事業環境は従来に増して劇的に変化します。

当社は、次世代液体エネルギーへの転換に合わせて、業界内での厳しい競争に勝ち抜くことができる供給体制を確立してシェアをより多く獲得することで、その後のイニシアチブをとることが可能と考えており、この変化を成長へのチャンスととらえています。このため、現在の当社の供給体制を最大限に拡充・強化しながら、無駄なく、間断なく、いち早く、次世代液体エネルギーの供給企業への変革を遂げられるよう、活動を開始することとし、長期ビジョン及び本中計を次のとおり定め、その実現に向け取り組むこととしました。

 

② 長期ビジョンの内容

 お客様が必要とするエネルギーの安定供給と、エネルギーの効率使用や環境負荷の低減に資する商品の提供を通じ、よりよい社会づくりを支える企業でありたい

 

・お客様にとって最適なエネルギー・サービス・ソリューションを提供します

・グリーン商品から次世代液体エネルギーまで幅広くお届けします

・地域のくらしと産業の持続的な豊かさと発展を支えます

・事業活動を通じてESGの取り組みを推進し、よりよい社会づくりに貢献します

 

③ 本中計の内容

ア.基本方針

 本中計の3年間を、この次世代液体エネルギーの供給企業への構造転換を果たしていくための大切なスタート期と位置付け、当社の意識変革、人材育成、外部からの人材の招聘等の組織・人事改革も同時に実施し、持続的に成長する企業に生まれ変わります。

 当社は、これらの実現に向けた基本方針を次のとおり定め、取り組んでまいります。

 

a.次世代液体エネルギーの取り扱いを前提としたサプライチェーンの拡充と強化

b.原油価格や天候の変動等外部環境による収益影響を受けにくい安定したビジネスモデルへの変革

c.AI・IoTの利用等あらゆる可能性を追求した効率の良いエネルギー供給体制の構築

d.新規事業及び既存成長事業の収益拡大に向けた積極投資の実施

 

 これらの実現のために、設備・人材・システム等への投資に加え、次世代液体エネルギーの供給企業として必要な規模・技術・ノウハウの確立に向けた協業・提携・M&Aを積極的に実施するべく取り組みます。

 また、手元資金を上記施策に係る投資に充てることによって収益性及び資本効率(ROE)の向上を促進し、このための投資を積極的に実施するとともに、得られた収益については可能な限り株主還元の拡充に努めてまいります。

 

イ.目標とする経営指標

 本中計基本方針に基づく事業別施策及び大胆な投資・株主還元により、“新生”富士興産として、最終年度である2023年度において、連結ベースで次の数値目標を目指します。

    経常利益:10億円以上 ROE:8%以上

 

ウ.投資・株主還元

a.投資

<川下戦略 ~小売会社との統合・提携~>

・小売マージン吸収や原油価格騰落時の価格スプレッド変動リスクを最小化するとともに、物流サービスの差別化により、エンドユーザーの囲い込みを行うことで、価格競争からの脱却を図る。

・上記、取り組みにより、水平戦略の展開時の交渉を有利に進め、次世代液体エネルギーへの転換を当社主導で推進する。

<水平戦略 ~同業他社との統合・提携~>

・規模拡大、シェア拡大を進め、物流機能の効率化、設備投資・コストの最小化を図る。

・次世代液体エネルギーへの転換における主導権を握り、業界内のプレゼンスを高める。

 

b.株主還元

    総還元性向100%を目安とした株主還元を実施(2022年3月期から2024年3月期)

  市場環境や資本の状況を勘案し、利益配当と自己株式取得を合わせて実施します。

 

(参考)                                (百万円)

 

2021年度

(2022年3月期)

2022年度

(2023年3月期)

2023年度

(2024年3月期)

目標総還元額

430

530

760

 

エ.コーポレート・ガバナンス

 本中計初年度より独立社外取締役を2名追加選任し、経営の監督体制を強化する予定です。本中計期間は、次世代液体エネルギーの供給企業への構造転換を果たしていくための大切なスタート期であり、大きな舵をとる上でより強固なガバナンス体制構築が必須であると考えております。引き続き、当社取締役会のスキルセットを考慮し長期ビジョン及び本中計を達成する上で必要な人材を選定してまいります。

 

以上、当社グループは、本中計の目標達成に向け、グループ全体で鋭意取り組んでまいります。

 

 

 

〈新型コロナウイルス感染症の事業活動への影響〉

 有価証券報告書の提出日(2021年6月24日)現在において判断した当社グループへの影響は、次のとおりであります。

 

営業体制

 新型コロナウイルスの感染防止対策として従業員には手洗いや咳エチケットの徹底、会議・出張・会合の制限、顧客訪問などの対面営業活動の一部自粛、テレワークや時差出勤の利用等により当社グループ内での感染防止に努めることにより、営業体制の維持を図っております。

 

供給体制

 取引先や一般消費者への製品やサービスの供給体制に特段の影響は生じておりません。

 

事業(セグメント)別の影響

(石油事業)

 経済活動の一部再開により、得意先である工場や施設、建設関連に需要回復が見られるものの、漁業関係や長距離輸送の運送関連では未だ需要は低調に推移しております。ただし、主力製品である暖房用の燃料油は冬期が需要期であり、不需要期である現時点では、損益に与える影響は小さいと考えております。

(ホームエネルギー事業)

 営業活動や顧客訪問の一部自粛により軽微な影響はあるものの、主力製品である暖房用のLPG・灯油は冬期が需要期であり、不需要期である現時点では、計画通りの進捗となっております。

(レンタル事業)

 経済活動の停滞による民間投資の減少があるものの、当社グループの事業領域への影響は少なく、計画通りの進捗となっております。

(環境関連事業)

 主たる事業であるメガソーラー発電事業には、直接的な影響はありません。

 

資金調達

 当社は従来より、複数の金融機関に十分な借入枠を有するとともに、総額20億円のコミットメントライン契約を主要取引金融機関と締結し、資金の流動性を補完しております。

 

今後の影響

 有価証券報告書の提出日(2021年6月24日)現在においては、新型コロナウイルス感染症による当社グループの事業計画に大きな影響はありません。

 ただし、今後の感染状況により、国内経済が更に低下し、これにより石油需要が減少した場合には当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 また、直接的な影響ではないものの、世界的なワクチン接種による経済活動の回復に伴い、原油需要が高まり原油価格が上昇するリスクが想定されますが、この影響については見込んでおりません。

 当社グループの業績に重要な影響が生じた場合は、適宜事業計画の見直しを行います。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

また、ここに記載するリスクは将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

(1) 天候リスク

当社グループの販売商品のうち灯油・A重油は、暖冬となった場合に販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、再生可能エネルギー事業は、豪雨・豪雪等の天候不良により発電量が減少する可能性があり、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(2) 公共投資リスク

当社グループの販売商品のうちアスファルトは、主として道路舗装用であるため、道路工事に対する公共投資が減少すると販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループのレンタル事業は、主として道路工事用機械のレンタルを行っているため、同様に、道路工事に対する公共投資が減少すると取引が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 得意先信用リスク

売上債権は回収する前に得意先が信用不安に陥り、貸倒れもしくは貸倒引当金計上の必要が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、与信管理制度に基づき、取引先の経営状況に応じた与信枠の設定、預り保証金の受け入れや製品の納入と代金の決済を同時に行うキャッシュ・オン・デリバリー取引を行うなど貸倒損失の発生防止に努めております。

また、各事業所に設置された「債権管理委員会」にて毎月取引先の債権管理の状況の確認を行い、取引先の債権回収に懸念が生じた時は、「債権管理委員会」の統括組織として本社に設置された「信用取引委員会」を開催し、債権保全に関する事項を審議する体制を構築しております。

(4) 石油製品市況リスク

当社グループは、主として石油製品を仕入れていますが、原油価格高騰等により仕入価格が高騰した際、販売価格に十分転嫁できない可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 仕入先依存度リスク

当社グループの石油製品の主要仕入先はENEOS株式会社であり、当連結会計年度の総仕入高に占める同社からの仕入高の割合は約8割であります。現行は同社との取引基本契約に基づき安定供給を受けているものの、取引関係が継続困難となった場合には受注に対する仕入ができなくなる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 環境規制リスク

当社グループは、様々な環境規制の適用を受けており、法規制を遵守し、将来の環境対策に関して合理的な見積額に基づき引当計上をしていますが、規制強化等により環境対策に必要な費用が増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため次世代液体エネルギーの取り扱いを前提として、サプライチェーンの拡充と強化に努めてまいります。

(7) 自然災害等リスク

当社グループは、火災・地震・台風・津波等の自然災害により所有資産及び営業活動に被害を受ける可能性があり、これらにより業績に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、重要な所有資産に損害保険を付保し、自然災害の影響を低減させるよう努めております。

(8) 固定資産の減損リスク

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、回収可能価額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 新型コロナウイルス感染拡大リスク

 当社グループの事業活動への影響については、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当期における我が国経済につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響から堅調であった輸出が減少傾向となりました。更に、国内では二度の緊急事態宣言発出の影響などから、民間消費や企業の設備投資が落ち込み、一部については、期末にかけて持ち直しの兆しが見えてきたものの、総じて停滞感を強めました。

このような経営環境の下で当社グループは、前年、前々年度と二期連続の暖冬による石油事業の業績不調と新型コロナウイルス感染拡大の影響を経営上の重要な懸念と捉え、当期においては、中期経営計画『「FK20 次代への進化と挑戦」~さらなる企業価値向上を求めて~』の最終年度の目標達成について、全社員と共有・徹底を図り、各事業に取り組んでまいりました。

当社グループのコア事業である石油事業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要の低迷に加え、感染拡大防止の観点から対面での営業活動に制限・自粛が要求される厳しい環境の中、全社員が新たな営業方法、取引関係を模索するとともに、採算の良い商品に適宜営業の重点を切り替えるなどにより前期の業績を上回ることができました。

また、ホームエネルギー事業の業績につきましては、巣ごもり需要などにより堅調に推移しましたが、事業規模拡大を図るべく新規顧客の獲得に注力し投資経費を当初の計画より大幅に増加させたことにより、前年を若干下回ることとなりました。

レンタル事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響による民間工事の減少などから、好調であった前期を下回りました。

環境関連事業として取り組んでいるメガソーラー発電事業につきましては、新たに取得した岩手県の2発電所がフル稼働となり、安定的に業績を上げることができました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、石油事業における原油価格下落に伴う製品販売価格の低下や販売数量の減少などの影響により、前期比142億円(25.2%)減少の423億円となりました。損益面では、売上総利益は、石油事業における採算の改善や在庫影響による利益の発生、環境関連事業の好調などから、前期比295百万円(7.7%)増加の4,146百万円となり、営業利益は、前期比314百万円(92.0%)増加の655百万円となりました。また、経常利益は、受取配当金の増加も加わり、前期比458百万円(111.1%)増加の871百万円となり、法人税等を調整した親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に投資有価証券売却益461百万円を計上した前期に比べ、67百万円(12.0%)増加の632百万円となりました。

これにより、新型コロナウイルス感染拡大の影響をはじめ、当社グループを取り巻く経営環境に厳しさが増す中、中期経営計画で揚げた最終年度(2020年度)の目標である連結経常利益8億円、ROE5%を上回ることができました。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

石油事業

石油業界におきましては、原油価格は、産油国の足並みの乱れや、世界経済低迷による需要の減少懸念などから急落し、4月にはドバイ原油で20ドル/バーレルを割り込みました。その後は産油国の協調減産の実施などの対応策から、上昇基調となり期末にかけては60ドル/バーレル台での動きとなりました。国内の石油製品需要は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などによる経済活動の停滞から、ほぼ全ての油種で前期を下回り、製品販売価格は原油価格の下落や安価な輸入製品の流入などから、前期と比べ安値での推移となりました。

このような厳しい環境の下で、当社グループは、採算重視の販売政策への対応に全社を挙げて取り組むとともに、新規需要家の獲得にも力を入れてまいりました。更に、経費の削減や在庫影響による利益の発生も加わり、損益面では前期の実績を上回ることができました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、需要の低迷による販売数量の減少や製品販売価格の下落などの影響から、前期比143億円(27.5%)減少の379億円となりました。その反面、営業利益は、採算の改善や在庫影響による利益の発生などから、256百万円の利益(前期は124百万円の損失)を計上しました。

 

ホームエネルギー事業

北海道道央地域に営業基盤を有するホームエネルギー事業(LPG・灯油など家庭用燃料小売事業)におきましては、LPGと灯油の家庭用需要は、需要期である12~2月の気温が昨年に比べ低く推移し、更に、新型コロナウイルスの感染予防による在宅率の上昇も加わったことから増加傾向となりました。

このような環境の下で、当社グループは、LPGの販売においては、積極的な営業活動と新規投資により、供給戸数の拡大を図るとともに、採算販売の徹底にも取り組みました。また、灯油の販売では、配送手段を委託配送から自社配送へ見直し、柔軟性のある配送により数量の拡大を図るなど増販に努めました。

更に、顧客の安全確保のため、保安活動・保安投資にも力を入れてまいりました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、製品販売価格の下落があったものの、販売数量の増加がこれを補い、前期比41百万円(2.4%)増加の1,721百万円となりました。また、営業利益は、新規顧客の獲得に係る経費の増加などから、前期比10百万円(6.7%)減少の150百万円となりました。

 

レンタル事業

北海道道央地域に営業基盤を有する建設機材レンタル事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響による北海道経済の落込みから、10月以降、民間工事を中心に工事件数が大幅に減少しました。また、記録的な小雪から、除雪関連機材の稼働も大きく落ち込みました。

このような厳しい環境の下で、当社グループは、需要の高い機材への投資を進め、保有機材の有効活用に努めるとともに、地元企業の需要取り込みに力を入れてまいりました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、工事件数の減少などから前期比112百万円(5.8%)減少の1,818百万円となり、営業利益は、前期比51百万円(30.6%)減少の116百万円となりました。

 

環境関連事業

当社グループが、新規事業として取り組んでいる環境関連事業のうち、メガソーラー発電事業につきましては、既存設備の発電量は前期並みになったものの、新規に取得した岩手県の2発電所のフル稼働が加わり、全体の発電量は前期を上回ることができました。また、グリーン商品であるアドブルーの販売につきましては、全社を挙げて増販に取り組み、販売数量は前期比4.9%の増販となりました。

この結果、当期の業績につきましては、売上高は、前期比181百万円(25.8%)増加の883百万円となり、営業利益は、前期並みの132百万円となりました。

(※)アドブルー(AdBlue):ディーゼル車の排ガス中の窒素酸化物(NOx)を無害化する「SCRシステム」に使われる高品位尿素水。

 

資産、負債、純資産の状況

当期末の連結総資産は、前期末に比べ109百万円減少して18,013百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の減少569百万円や商品及び製品の減少146百万円、受取手形及び売掛金143百万円などの減少要因の合計額が、現金及び預金の増加1,090百万円などの増加要因の合計額を上回ったことによるものであります。

また、連結負債合計は、前期末に比べ561百万円減少して8,020百万円となりました。この主な要因は、未払金の減少1,434百万円などの減少要因の合計が、支払手形及び買掛金の増加468百万円や未払法人税等の増加172百万円などの増加要因の合計額を上回ったことによるものであります。

連結純資産合計は、利益剰余金の増加503百万円が、減少要因である自己株式の増加64百万円を上回ったことなどにより、451百万円増加して9,993百万円となり、この結果、当期末における自己資本比率は55.5%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当期のキャッシュ・フローは、営業活動による資金の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を上回りました。これにより当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ1,090百万円増加して4,613百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、2,407百万円(前期は586百万円の獲得)となりました。これは主に仕入債務の増加額454百万円や税金等調整前当期純利益948百万円などの資金増加要因と、減価償却費673百万円などの非資金項目の合計額が、未払金の減少額193百万円などの資金減少要因の合計額を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、1,238百万円(前期は70百万円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,441百万円や無形固定資産の取得による支出343百万円などの資金減少要因が、解約返戻金による収入462百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、78百万円(前期は348百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払額129百万円や自己株式取得による支出64百万円などの資金減少要因が、自己株式取得のための預託金の減少額123百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の状況

当社グループは、石油製品の販売事業、ホームエネルギー事業(LPG・灯油等の家庭用燃料小売事業)、レンタル事業及びメガソーラー発電による売電等の環境関連事業を営んでおり、生産及び受注については、該当事項はありません。

 

販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

石油事業

37,969

72.5

ホームエネルギー事業

1,721

102.4

レンタル事業

1,818

94.2

環境関連事業

883

125.8

合計

42,391

74.8

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績の分析

第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載しております。

経営成績に重要な影響を与える要因

第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載しております。

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

連結経常利益(計  画)

750百万円

750百万円

800百万円

  (実  績)

418百万円

412百万円

871百万円

  (達成率)

55.8%

55.1%

109.0%

なお、ROEにつきましては、2021年3月期において目標5%に対し、6.5%を達成しております。

 

当社グループは、長期ビジョン及び中期経営計画(2021 年度~2023 年度)を策定いたしました。当社グループは、この中期経営計画の目標達成を目指して、グループ一丸となり、鋭意取り組んでまいります。

詳細につきましては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載しております。

資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

当社グループの資金需要のうち、運転資金の主な資金需要は、石油事業とホームエネルギー事業の営業活動における製品仕入や、各事業における販売費及び一般管理費等であります。また、投資資金の主な資金需要は、石油事業における油槽所設備の更新、ホームエネルギー事業におけるLPG設備の取得、レンタル事業におけるレンタル機械の更新購入等であります。

(財務政策)

当社グループのコア事業である石油事業は、原油価格や為替、季節的変動等のボラティリティの大きいリスクに晒されております。このような中で大きな財務リスクを抱えること無く、事業活動に必要な資金を安定的・効率的に確保するために、自己資金を優先的に活用することを基本方針としつつ、自己資金が不足する場合には金融機関からの借り入れにより資金調達することとしております。

また、当社は複数の金融機関に十分な借入枠を有するとともに、総額20億円のコミットメントライン契約を主要取引金融機関と締結し、資金の流動性を補完しております。

なお、重要な資本的支出及びその資金の調達源につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画]重要な設備の新設に記載しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載しているとおりであります。

当社グループは、見積りが必要となる事項については、合理的と考えられる基準に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債及び収益・費用に反映させ連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の事業計画等への影響については、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、回収可能価額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社が締結している継続的な売買契約

相手先の名称

契約内容

契約期間

ENEOS㈱

石油製品の継続的な売買契約

2017年10月1日より

2018年9月30日まで

(以降1年ごと自動延長)

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、研究開発活動を行っておりません。