第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策や日銀の金融緩和政策を背景に、企業収益や雇用情勢が改善するなど、緩やかな回復基調が続きました。しかし一方で、英国のEU離脱問題、新興国経済の減速、米国新大統領の政策動向等による世界経済の不確実性や金融資本市場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況にありました。

当社グループを取り巻く環境につきましては、公共投資は底堅く推移したものの、受注競争の激化や資材価格の変動など、引き続き厳しい状況にありました。

当社グループはこのような環境の中で、中期経営計画『Next 2020』の初年度として「市場の拡大と深耕」を最重点課題とする成長戦略に基づき、各施策に取り組んでまいりました。

当連結会計年度の業績につきましては、売上高は54,439百万円前期比11.8%増)、営業利益は5,742百万円前期比31.0%増)、経常利益は5,872百万円前期比31.2%増)、税金等調整前当期純利益は5,560百万円前期比24.5%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は3,762百万円前期比40.8%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(アスファルト応用加工製品事業)

アスファルト応用加工製品事業につきましては、自社製品および工法の設計・受注活動を推進するとともに、経費の削減等に努めてまいりました。売上高は15,638百万円前期比0.6%減)となり、セグメント利益(営業利益)は4,576百万円前期比17.7%増)となりました。

(道路舗装事業)

道路舗装事業につきましては、発注物件への工法提案や受注活動に加え、原価管理の強化を進めてまいりました。売上高は38,522百万円前期比17.8%増)となり、セグメント利益(営業利益)は3,137百万円前期比51.6%増)となりました。

(その他)

その他につきましては、不動産賃貸収入などにより、売上高は279百万円前期比1.2%減)となり、セグメント利益(営業利益)は211百万円前期比0.5%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

区 分

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

比較増減

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

5,447

5,640

192

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,790

△2,607

182

財務活動によるキャッシュ・フロー

△1,020

△611

408

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

1,593

2,401

808

現金及び現金同等物の期首残高

15,293

16,887

1,593

現金及び現金同等物の期末残高

16,887

19,289

2,401

 

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前期末に比べて、2,401百万円増加し、19,289百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローで増加した資金は5,640百万円前期比3.5%増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益5,560百万円売上債権の増加1,806百万円仕入債務の増加1,517百万円などによるものです。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローで支出した資金は 2,607百万円前期比6.5%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,149百万円などによるものです。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローで支出した資金は611百万円前期比40.0%減)となりました。これは、配当金の支払額571百万円などによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

アスファルト応用加工製品事業

17,385

2.5

合計

17,385

2.5

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 道路舗装事業、その他については、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

商品仕入高(百万円)

前期比(%)

アスファルト応用加工製品事業

2,326

10.6

合計

2,326

10.6

 

(注) 1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 道路舗装事業、その他には、商品仕入実績はないため記載しておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

アスファルト応用加工製品事業

15,612

△1.1

165

△13.6

道路舗装事業

40,223

19.6

6,022

39.4

合計

55,835

13.0

6,187

37.1

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 その他には、受注実績がないため記載しておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

アスファルト応用加工製品事業

15,638

△0.6

道路舗装事業

38,522

17.8

その他

279

△1.2

合計

54,439

11.8

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「道」創りを通して社会に貢献するため、次に示す3つの事項を一体化し、株主をはじめ幅広い顧客の皆様から信頼される「道」創りになくてはならない収益性に優れた企業グループであり続けるとともに、社員一人ひとりが能力を発揮でき、働きがいのあるグループ企業であることを経営理念としております。

◇ 優れた機能とコストを満足する道路舗装材料ならびに工法の提供
 ◇ 国民の共有資産である「道」をいつも見守る高度なコンサルティング
 ◇ ユーザーから信頼される施工技術

これらの理念を遂行するための活動にあたり、法令を遵守するとともに環境保全、安全に十分配慮することを基本としております。

この経営理念と今日では当社グループの企業文化そのものとなっている『種を播き、水をやり、花を咲かせて実らせる』、たゆみない努力の積み重ねによって絶えず新しい仕事を創造していく「種播き精神」をあわせて“企業理念”と位置づけております。

 

平成29年度は、中期経営計画『Next 2020』の2年目として下記の重点施策に取り組み、「市場の拡大と深耕」を推進し、強固な企業体制・経営基盤の構築を図ってまいります。

中期経営計画『Next 2020』の概要

1) 計画期間

◇2016年度(平成28年度)~2020年度(平成32年度)[5ヵ年]

2) 当社グループが目指す姿

一人ひとりが能力を発揮して、技術力、営業力、財務体質を強化し、持続的な成長を遂げることにより、「道」創りになくてはならない企業グループであり続けることを目指します。

3) 経営環境

当社グループを取り巻く経営環境として以下の点があげられます。

① 国内外の政治・経済動向

② 政府の公共事業政策(国土強靱化政策、防災・減災対策等)による影響

③ 東京オリンピック関連事業の動向

④ 原油価格をはじめとする資材価格の動向

⑤ 企業の社会的責任の増大

4) 基本方針

「新たなる成長」~次のステージへ~

『市場の拡大と深耕』

環境変化への適応力をさらに高め、持続的に成長する企業グループを目指すため、『市場の拡大と深耕』を推進し、強固な企業体制・経営基盤の構築を図ります。

5) 重点施策

重点施策を以下に示します。

① 顧客の拡大

・エリア経営体制を強化し、各エリアとグループ本社が一体となって顧客に対応していきます。

・質と精度の高いソリューションを提案し、顧客要望に応えていきます。

② 研究開発力の強化

・研究開発を軸に、顧客満足度の高い製品・工法をスピーディーに開発し、新しい価値を創造していきます。

・調査技術の開発と活用により、コンサルティング力を強化し、新たな市場を開拓していきます。

③ コーポレート・ガバナンスの強化

・グループ経営体制の強靱化と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスを強化していきます。

・新たなる成長に向けて、人材の開発・育成を推進していきます。

6) 数値目標(2020年度目標)

本計画の最終年度の数値目標を以下に示します。

連結売上高    63,000百万円

連結営業利益   6,000百万円

連結経常利益   6,000百万円

 

今後の情勢につきましては、国内景気は緩やかな回復基調にあるものの、海外景気の下振れ、地政学的な不確実性など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要があります。また当社グループを取り巻く環境につきましては、「21世紀型のインフラ整備」や震災復興などによる公共投資の増加が見込まれる一方、熾烈な受注競争や資材価格の変動など、厳しい状況が続くことが予想されます。

当社グループはこのような環境の中で、中期経営計画『Next 2020』の遂行により企業体質の強化を図ってまいります。

また、常に企業価値の向上と社会貢献に努めるとともに、グループとしてコーポレート・ガバナンスと内部統制の充実に取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性が考えられる主な事業リスクは、次のようなものがあります。

(1) 公共事業の動向

国、地方自治体等の財政が厳しいなか、また政府の公共事業政策等によっては、業績に影響を及ぼすことが考えられます。

(2) 原材料価格の変動および供給動向

製品の主原材料であるストレートアスファルトおよび副資材は原油を原料としているため、原油価格に大きく依存しております。原油価格が高騰し、諸原材料の値上がり相当分を製品販売価格に転嫁できない場合、あるいは諸原材料が安定的に供給されない事態が生じた場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます

(3) 価格競争の激化

市場の価格競争がさらに激化し製品販売価格、工事受注価格が下落した場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます

(4) 信用リスク

事業環境の変化等により、取引先に信用不安が発生した場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます

(5) カントリーリスク

海外事業を進めているため、その国の政治・経済情勢の変化、予期せぬ法律・規制の変化が業績に影響を及ぼすことが考えられます。

(6) 災害等のリスク

予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼすことが考えられます

 

なお、上記のリスクは、当連結会計年度末現在において判断したものであり、当社グループのすべてのリスクを表したものではございません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発活動は、従来に引き続き、アスファルト応用加工製品事業および道路工事・床版防水工事等の道路舗装事業に取り組んでいます。研究開発では「創造性と独自性に富んだ製品・工法の開発」を基本とし、特に社会的要請が高い、「長寿命化・高性能化」、「防災・安全」、「コスト縮減と道路資産の効率的保全」、「環境負荷低減」をキーワードに製品・工法の開発を進めております。

当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は706百万円でありますが、当社における研究開発は各事業に共通するものであり、セグメント別に区分することが困難であります。

各事業分野の研究開発活動は次のとおりであります。

(1) アスファルト応用加工製品事業

アスファルト応用加工製品事業では、高性能、安全および予防保全等を念頭に製品開発を行っております。昨今では、橋梁および港湾等、インフラ施設の長寿命化に貢献できる「高性能」な改質アスファルトや、低温・湿潤時でも施工可能で摩耗抵抗性に優れた路面補修材を開発いたしました。

また、交通の「安全」対策として、耐久性を高めた舗装の穴埋め材料や段差修正材を開発し、様々な現場で使用して頂いております。

(2) 道路舗装事業

道路舗装事業では、限られた予算の中でいかに効率よく、経済的に道路を保全していくかが重要なテーマとなっています。特に、道路を資産として捉えた管理手法が求められる中、ライフサイクルコストの縮減に寄与する、改質アスファルト乳剤を用いた新たな舗装延命化工法、環境負荷低減を目指した常温舗装工法やリサイクル工法、「橋梁の長寿命化」に寄与する高耐久型の床版防水工法など、小規模から大規模補修にわたる様々な工法を整備し、幅広く顧客のニーズに応えられるよう研究開発を行っております。

また、当社グループは、「調査・診断、設計、施工および管理」の道路に関する行為を一連の流れとして捉え、システム化と運用効果の最大化に取り組んでおります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

 

区 分

前連結会計年度

当連結会計年度

比較増減

金 額

(百万円)

構成比

(%)

金 額

(百万円)

構成比

(%)

金 額

(百万円)

伸率

(%)

流動資産

37,654

63.7

42,716

65.3

5,061

13.4

固定資産

21,489

36.3

22,689

34.7

1,199

5.6

流動負債

12,363

20.9

15,255

23.3

2,891

23.4

固定負債

3,803

6.4

3,381

5.2

△421

△11.1

純資産額

42,977

72.7

46,768

71.5

3,791

8.8

総資産額

59,144

100.0

65,406

100.0

6,261

10.6

 

当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)に比べて6,261百万円増加し、65,406百万円となりました。

①流動資産

流動資産は、前期末に比べて5,061百万円増加し、42,716百万円となりました。これは、主として現金及び預金が2,103百万円受取手形及び売掛金が2,580百万円商品及び製品が174百万円原材料及び貯蔵品が135百万円増加したことなどによるものです。

②固定資産

固定資産は、前期末に比べて1,199百万円増加し、22,689百万円となりました。これは、主として建物及び構築物が1,719百万円増加建設仮勘定が791百万円減少したことなどによるものです。

③流動負債

流動負債は、前期末に比べて2,891百万円増加し、15,255百万円となりました。これは、主として買掛金が1,493百万円未払金が457百万円未払法人税等が150百万円増加したことなどによるものです。

④固定負債

固定負債は、前期末に比べて421百万円減少し、3,381百万円となりました。これは、主として退職給付に係る負債が618百万円減少したことなどによるものです。

⑤純資産額

純資産額は、前期末に比べて3,791百万円増加し、46,768百万円となりました。これは、主として利益剰余金が3,189百万円その他有価証券評価差額金が388百万円退職給付に係る調整累計額が213百万円増加したことなどによるものです。

この結果、自己資本比率は前期末の72.7%から71.5%となりました。

 

(2) 資本の財源および資金の流動性の分析

①キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

②資金の流動性

当社グループは、連結経営強化のため、財務機能の一元化による資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。

 

 

(3) 経営成績の分析

 

区   分

前連結会計年度

当連結会計年度

比較増減

金 額

(百万円)

百分比

(%)

金 額

(百万円)

百分比

(%)

金 額

(百万円)

伸率

(%)

売上高

48,713

100.0

54,439

100.0

5,726

11.8

 アスファルト応用加工製品事業

15,729

32.3

15,638

28.7

△90

△0.6

 道路舗装事業

32,701

67.1

38,522

70.8

5,820

17.8

 その他

282

0.6

279

0.5

△3

△1.2

売上総利益

11,216

23.0

13,324

24.5

2,107

18.8

営業利益

4,382

9.0

5,742

10.5

1,359

31.0

経常利益

4,474

9.2

5,872

10.8

1,397

31.2

親会社株主に帰属する当期純利益

2,671

5.5

3,762

6.9

1,091

40.8

 

①売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前期」という。)に比べて5,726百万円前期比11.8%増)増収の54,439百万円となりました。

セグメント別の売上高は次のとおりであります。

アスファルト応用加工製品事業につきましては、自社製品および工法の設計・受注活動を推進するとともに、経費の削減等に努めてまいりました。売上高は90百万円(前期比0.6%減)減収15,638百万円なりました。

道路舗装事業につきましては、発注物件への工法提案や受注活動に加え、原価管理の強化を進めてまいりました。売上高は5,820百万円(前期比17.8%増)増収38,522百万円となりました。

その他につきましては、不動産賃貸収入などにより、前期に比べて3百万円(前期比1.2%減)減収279百万円となりました。

②売上総利益

売上総利益は、前期に比べて2,107百万円(前期比18.8%増)増益13,324百万円となりました。

③営業利益

営業利益は、前期に比べて1,359百万円(前期比31.0%増)増益5,742百万円となりました。

④経常利益

経常利益は、前期に比べて1,397百万円(前期比31.2%増)増益5,872百万円となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が、5,560百万円となり、前期に比べて1,091百万円(前期比40.8%増)増益3,762百万円となりました。

この結果、1株当たり当期純利益金額は131円24銭自己資本利益率は8.4%となりました。