文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「道」創りを通して社会に貢献するため、次に示す3つの事項を一体化し、株主をはじめ幅広い顧客の皆様から信頼される「道」創りになくてはならない収益性に優れた企業グループであり続けるとともに、社員一人ひとりが能力を発揮でき、働きがいのあるグループ企業であることを経営理念としております。
◇ 優れた機能とコストを満足する道路舗装材料ならびに工法の提供
◇ 国民の共有資産である「道」をいつも見守る高度なコンサルティング
◇ ユーザーから信頼される施工技術
この理念を遂行するために、法令を遵守するとともに環境保全、安全に十分配慮することを基本としております。
この経営理念と今日では当社グループの企業文化そのものとなっている『種を播き、水をやり、花を咲かせて実らせる』、たゆみない努力の積み重ねによって絶えず新しい仕事を創造していく「種播き精神」をあわせて“企業理念”と位置づけております。
2020年度は、中期経営計画『Next 2020』の最終年度として下記の重点施策に取り組み、「市場の拡大と深耕」を推進し、強固な企業体制・経営基盤の構築を図ってまいります。
中期経営計画『Next 2020』の概要
1) 計画期間
◇2016年度~2020年度[5ヵ年]
2) 当社グループが目指す姿
一人ひとりが能力を発揮して、技術力、営業力、財務体質を強化し、持続的な成長を遂げることにより、「道」創りになくてはならない企業グループであり続けることを目指します。
3) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境として以下の点があげられます。
① 国内外の政治・経済動向
② 政府の公共事業政策(国土強靱化政策、防災・減災対策等)による影響
③ 新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響
④ 原油価格をはじめとする資材価格の動向
⑤ 企業の社会的責任の増大
4) 基本方針
「新たなる成長」~次のステージへ~
『市場の拡大と深耕』
環境変化への適応力をさらに高め、持続的に成長する企業グループを目指すため、『市場の拡大と深耕』を推進し、強固な企業体制・経営基盤の構築を図ります。
5) 重点施策
重点施策を以下に示します。
① 顧客の拡大
・エリア経営体制を強化し、各エリアとグループ本社が一体となって顧客に対応していきます。
・質と精度の高いソリューションを提案し、顧客要望に応えていきます。
② 研究開発力の強化
・研究開発を軸に、顧客満足度の高い製品・工法をスピーディーに開発し、新しい価値を創造していきます。
・調査技術の開発と活用により、コンサルティング力を強化し、新たな市場を開拓していきます。
③ コーポレート・ガバナンスの強化
・グループ経営体制の強靱化と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスを強化していきます。
・新たなる成長に向けて、人材の開発・育成を推進していきます。
6) 数値目標(2020年度目標)
本計画の最終年度の数値目標を以下に示します。
連結売上高 63,000百万円
連結営業利益 6,000百万円
連結経常利益 6,000百万円
今後の情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が続くと見込まれ、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要があります。当社グループを取り巻く環境につきましては、災害復旧・復興や道路インフラ老朽化対策などへの建設需要の高まりがあるものの、企業間の熾烈な受注競争や、原油価格・為替レートの変動による原材料価格への影響もあり、引き続き厳しい事業環境が予測されます。また、新型コロナウイルスの感染拡大による当社グループの業績に与える影響については、現時点では不透明な状況にあります。
このような中、当社グループは中期経営計画『Next 2020』の各施策を着実に遂行することで、外部環境に左右されない企業体質への改善を図り、グループの持続的成長を目指してまいります。
また、常に企業価値の向上と社会貢献に努めるとともに、グループとしてコーポレート・ガバナンスと内部統制の充実に取り組んでまいります。
当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性が考えられる主な事業リスクは、次のようなものがあります。
(1) 原材料価格の変動および供給動向
アスファルト応用加工製品事業では製品の主原材料であるストレートアスファルトおよび副資材は原油を原料としているため、原油価格に大きく依存しております。原油価格が高騰し、諸原材料の値上がり相当分を製品販売価格に転嫁できない場合、あるいは諸原材料が安定的に供給されない事態が生じた場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(2) 公共事業の動向
道路舗装事業では公共事業の占める割合が高いため、国および地方公共団体の財政状態による公共事業予算の削減ならびにコスト縮減や予算執行状況等によっては、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(3) 価格競争の激化
市場の価格競争がさらに激化し製品販売価格、工事受注価格が下落した場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(4) 信用リスク
取引に際しては、与信・債権管理を徹底し、信用リスクの軽減に努めておりますが、急激な事業環境の変化等により、取引先に信用不安が発生した場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(5) カントリーリスク
海外事業を進めているため、その国の政治・経済情勢の変化、予期せぬ法律・規制の変化が業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(6) 情報セキュリティ
当社グループは、様々な情報システムを使用して事業活動を行っており、その重要性が高まっています。そのため、情報セキュリティの確保に取り組んでいますが、ウイルス感染等による大量のデータ逸失、情報漏えい、システム障害等が発生した場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(7) 自然災害、感染症等のリスク
当社グループは、地震・台風等の自然災害や感染症発生に備え、事業の継続や早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、危機管理の徹底に取り組んでおります。しかしながら、自然災害や感染症の発生が、当社グループの想定を超える規模にまで拡大した場合には、事業活動が縮小されるなど、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
(8) 法的規制等によるリスク
建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の関連法令による法的規制を受けており、当社グループはコンプライアンス体制の充実に努めておりますが、法的規制による行政処分等が生じた場合には、業績に影響を及ぼすことが考えられます。
なお、上記のリスクは、当連結会計年度末現在において判断したものであり、当社グループのすべてのリスクを表したものではございません。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって緩やかな回復が続きましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、期末にかけて大幅に下押しされ、厳しい状況に陥りました。
当社グループを取り巻く環境につきましては、公共投資は堅調に推移したものの、台風による自然災害の影響や受注競争の激化など、引き続き厳しい状況にありました。
当社グループはこのような環境の中で、中期経営計画『Next 2020』の4年目として、「顧客の拡大」「研究開発力の強化」「コーポレート・ガバナンスの強化」の重点施策に取り組み、「市場の拡大と深耕」を推進し、強固な企業体制・経営基盤の構築を図ってまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は66,725百万円(前期比6.0%増)、営業利益は6,009百万円(前期比7.4%増)、経常利益は6,225百万円(前期比8.6%増)となりました。また、独占禁止法関連損失2,577百万円を特別損失に計上したこと等により、税金等調整前当期純利益は3,942百万円(前期比27.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,821百万円(前期比49.2%減)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による直接的な影響は受けておりません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
アスファルト応用加工製品事業につきましては、「長寿命化・高性能化」「安全」「環境負荷低減」に寄与する自社製品および工法の設計・受注活動の推進と、経費の削減等に務めてまいりました。売上高は20,495百万円(前期比7.8%増)となり、セグメント利益(営業利益)は4,853百万円(前期比16.3%増)となりました。
道路舗装事業につきましては、災害復旧・復興や道路インフラ老朽化対策などの工事発注物件への工法提案や受注活動と工事の着実な執行により、売上高は45,930百万円(前期比5.3%増)となりました。一方、原価管理の徹底や工事経費の削減に努めてまいりましたが、受注競争の激化などにより、セグメント利益(営業利益)は3,695百万円(前期比2.5%減)となりました。
その他につきましては、不動産賃貸収入などにより、売上高は299百万円(前期比2.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は221百万円(前期比6.9%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)に比べて1,190百万円増加し、71,487百万円となりました。
(流動資産)
流動資産は、前期末に比べて2,254百万円増加して45,836百万円となりました。これは、現金及び預金が214百万円、受取手形及び売掛金が1,682百万円、電子記録債権が338百万円増加したことなどによるものです。
(固定資産)
固定資産は、前期末に比べて1,063百万円減少して25,650百万円となりました。これは、機械装置及び運搬具が331百万円、投資有価証券が724百万円減少したことなどによるものです。
(流動負債)
流動負債は、前期末に比べて1,770百万円増加して16,542百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が822百万円、電子記録債務が992百万円増加したことなどによるものです。
(固定負債)
固定負債は、前期末に比べて518百万円減少して2,117百万円となりました。これは、繰延税金負債が408百万円、退職給付に係る負債が83百万円減少したことなどによるものです。
(純資産額)
純資産は、前期末に比べて61百万円減少して52,827百万円となりました。これは、利益剰余金が904百万円増加、その他有価証券評価差額金が694百万円減少したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は前期末の75.2%から73.9%となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前期末に比べて、1,185百万円減少し、17,181百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローで増加した資金は3,203百万円(前期比40.9%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益3,942百万円、投資有価証券売却益608百万円、売上債権の増加1,670百万円、仕入債務の増加786百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローで支出した資金は3,352百万円(前期比38.9%減)となりました。これは、定期預金の預入による支出2,810百万円、有形固定資産の取得による支出1,551百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローで支出した資金は1,027百万円(前期比21.6%増)となりました。これは、配当金の支払額915百万円などによるものです。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 道路舗装事業、その他については、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 道路舗装事業、その他には、商品仕入実績はないため記載しておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 その他には、受注実績がないため記載しておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し顧客のニーズに合った製品・工法を提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは、従来から製品売上・工事売上等の営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済などに備えるために、自己資金のほか金融機関からの借入により資金調達を図っております。当社は、国内金融機関からの借入れについて相対での借入枠を十分確保しており、コミットメントラインを設定し、長期・短期のバランスを考慮して安定的に資金調達しております。当社グループは連結経営強化のため、財務機能の一元化による資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
事業活動にかかる運転資金は、営業活動で獲得した資金を主な財源としておりますが、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的かつ効率的に使用することで金融負債の極小化を図っております。今後の投資についてはICT関連投資、老朽化した工場設備の更新等を進める方針でありますが、これら投資資金については自己資金及び金融機関からの借入れにより調達する予定であります。
今後とも入出金の厳格な管理により「営業活動によるキャッシュ・フロー」の拡大を実現し、財務体質の向上に努めていく所存であります。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、実績の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度における研究開発活動は、地球環境の保全および持続可能な社会の実現に貢献すべく、アスファルト応用加工製品事業および道路工事・床版防水工事等の道路舗装事業に取り組んでいます。研究開発では「創造性と独自性に富んだ製品・工法の開発」を基本とし、特に社会的要請が高い、「長寿命化・高性能化」、「防災・安全」、「コスト縮減と道路資産の効率的保全」、「環境負荷低減」をキーワードに製品・工法の開発を進めております。
当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は
各事業分野の研究開発活動は次のとおりであります。
(1) アスファルト応用加工製品事業
アスファルト応用加工製品事業では、高性能、安全および予防保全等を念頭に製品開発を行っております。昨今では、老朽化が進行し、メンテナンスが必要とされる膨大な舗装ストックに対して長寿命化に貢献できる「高性能」な改質アスファルトや、予防保全に応える路面性能の回復を図るオールシーズン施工可能な表面処理材料を開発いたしました。
また、交通の「安全」対策としての耐久性を高めた舗装穴埋め材料および段差修正材や、「環境負荷軽減」に寄与する夏季の路面温度上昇抑制工法の自動施工システムを開発し、様々な現場で使用していただいております。
(2) 道路舗装事業
道路舗装事業では、限られた予算の中でいかに効率よく、経済的に道路を保全していくかが重要なテーマとなっています。特に、道路を資産として捉えた管理手法が求められる中、ライフサイクルコストの縮減に寄与する、改質アスファルト乳剤を用いた新たな舗装延命化工法、環境負荷低減を目指した常温舗装工法やリサイクル工法、「橋梁の長寿命化」に寄与する高耐久型の床版防水工法、ICT等を活用した現場での施工および管理の生産性向上の取り組みなど、小規模から大規模補修にわたる様々な工法を整備し、幅広く顧客のニーズに応えられるよう研究開発を行っております。
また、当社グループは、「調査・診断、設計、施工および管理」の道路に関する行為を一連の流れとして捉え、システム化と運用効果の最大化に取り組んでおります。