文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、雇用・所得情勢が堅調に推移する中、個人消費は底を打ちつつあるものの依然停滞が続いております。世界経済についても先進国の成長率は緩やかに持ち直しておりますが、中国をはじめとした新興国の成長率が鈍化しており、一段と不透明感が増しております。
このような環境下、売上高は前年同期比6.1%減の14,614百万円となりました。また、営業利益は前年同期比30.1%増の1,241百万円となりました。経常利益は為替差損の影響で前年同期比1.9%減の1,425百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、厚生年金基金の解散に伴う特別損失294百万円の計上に加え、前年に日本シー・ビー・ケミカル株式会社の子会社化による負ののれん発生益541百万円の計上があった影響で、前年同期比51.9%減の731百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①日本
自動車生産台数の減少及び原油価格下落に伴う価格改定の影響により、セグメント売上高は前年同期比6.5%減の7,992百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は、前年同期比0.1%増の373百万円となりました。
②南北アメリカ
若干持ち直しの兆しが見え始めたものの依然景気低迷により伸び悩むブラジル子会社及び各国での為替の影響により、セグメント売上高は前年同期比3.9%減の2,620百万円となりました。セグメント利益は、原油安による原材料価格の下落及びメキシコ子会社での黒字化により前年同期比601.9%増の262百万円となりました。
③中国
日系自動車メーカー向けの売上高は前年を上回っているものの鉄鋼業界向けが減少したことにより、セグメント売上高は前年同期比13.6%減の2,033百万円となりました。セグメント利益は、原油安による原材料価格の下落がありましたが、減収の影響が響き前年同期比1.4%減の305百万円となりました。
④東南アジア/インド
各国とも成長率が鈍化する中、自動車生産台数も微増に留まっていますが、既存顧客でのシェアアップによりセグメント売上高は前年同期比1.7%増の1,967百万円となりました。セグメント利益は、インド子会社では依然赤字が続いておりますが、他の拠点での原油安による原材料価格の下落の影響で、前年同期比23.2%増の282百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、36,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,321百万円減少しました。主な要因は、「投資有価証券」が701百万円、「有形固定資産」が550百万円、「有価証券」が340百万円、「現金及び預金」が212百万円、「受取手形及び売掛金」が176百万円、「原材料及び貯蔵品」が129百万円減少したことによります。
負債は、10,431百万円となり、前連結会計年度末に比べ199百万円減少しました。主な要因は、「厚生年金基金解散損失引当金」が294百万円発生したものの、「未払金」が503百万円減少したことによります。
純資産は、26,415百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,121百万円減少しました。主な要因は、「利益剰余金」が208百万円増加したものの、「為替換算調整勘定」が1,996百万円減少し、「自己株式」が375百万円増加したことによります。
当第2四半期連結累計期間における、現金及び現金同等物の残高は、6,232百万円となり、前連結会計年度末に比べ548百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により1,123百万円の収入超過となりました。これは、法人税等の支払額360百万円、持分法による投資利益291百万円、売上債権の増加額150百万円等がありましたが、税金等調整前四半期純利益1,134百万円、減価償却費372百万円、厚生年金基金解散損失引当金の増加額294百万円等の収入によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により187百万円の支出超過となりました。これは、有形固定資産の取得による支出202百万円、投資有価証券の取得による支出104百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により1,154百万円の支出超過となりました。これは、自己株式の取得による支出375百万円、配当金の支払額346百万円、非支配株主への配当金の支払額243百万円等の支出によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①会社の支配に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針として、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社グループの企業価値・株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益を毀損するもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主や対象会社が株式の大規模買付行為の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が大規模買付提案に係る条件よりも有利な条件をもたらすために大規模買付提案者との協議・交渉を行うことを必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資さないものも少なくありません。
当社は、自動車業界とその関連業界及びビルメンテナンス業界に対して高品質の製品と技術サービスを提供することで、ユーザー各社から高い信頼を得ている専業メーカーです。特に主力となる金属加工油剤関連事業においては、主要ユーザーである自動車業界の海外進出にもグループ各社を通じて対応する等国内外において展開を拡大しつつあります。これらを踏まえ、当社は、当社の企業価値の源泉が、長年にわたって独自に蓄積してきたノウハウ及び株主の皆様、従業員、取引先、顧客、地域社会、その他の当社の利害関係者との良好な関係性にあると考えております。したがって、大規模買付行為を行う者が、このような当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で、これらを中期的に確保し、向上させるのでなければ、当社グループの企業価値・株主共同の利益が毀損されることになりかねません。
当社は、このような当社グループの企業価値及び株主共同の利益を毀損する大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
②基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社は、会社支配に関する基本方針の実現に資する取り組みとして、中期経営計画を策定し、その達成に向けてグループ一体となって取り組んでおります。
当社の主要顧客である自動車業界では、メーカー各社が生産の拠点を海外に移し、国内市場は縮小傾向にあります。一方、中国、新興国の成長市場ならびに北米市場の回復により、その生産台数は世界的にみれば増加傾向になると予測されますが、米州や欧州における金融政策正常化に向けた動きの影響や原油価格や為替の変動、地政学的リスクなどによっては、海外景気の下振れが影響する可能性もあり、不透明な事業環境が続くと見込まれます。当社の主力事業であります金属加工油剤の売上高は、自動車産業への依存度が大きく、今後、市場が拡大する地域には積極的に経営資源を投入し業績の拡大に繋げてまいります。また、原油価格や為替変動に左右されず、持続的に利益を確保できる戦略、体制を整え競争力を強化してまいります。
このような認識のもと、平成26年4月からの第17次中期計画において、以下の基本戦略をもって国内だけでなく、全世界を舞台にグローバルな視点を持った事業を展開しております。
(a) インド、メキシコに新たな生産拠点を稼動させ、東南アジア/インド、南北アメリカ、中国の3セグメントでの事業拡大を加速させる。
また、同時に各セグメントでの研究開発体制を強化し、タイでアセアンテクニカルセンターを稼動させ、アメリカには研究設備を増設し、メキシコを含めての技術対応、現地ニーズにあった製品開発、新製品投入を積極的に実施する。
(b) 国内は営業、技術一体の組織とし、顧客対応と製品開発のスピードアップで顧客満足度を向上させる。また、代理店網の再整備を行い販売強化に繋げる。
(c) ユシログローバルネットワークを活かし、原材料情報を的確に把握し最適サプライヤーの選択と各種製品群の最適生産拠点からの供給により国内外の利益改善を実施する。
(d) 土木、インフラ分野に適用できるケミカル品の育成、実績化を検討するとともに、技術導入、事業提携、M&Aを通し新規事業分野への参入を目指す。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成27年6月24日開催の第82回定時株主総会において、従前の当社株式に係る買収行為への対処方針(買収防衛策)を修正したうえで継続することを株主の皆様にご承認いただきました。(以下、修正後の当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を「本プラン」といいます。)
本プランは、大規模買付者に対して事前に大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報及び考慮・交渉のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断されること、当社取締役会が企業価値諮問委員会の勧告を尊重しつつ、当該大規模買付行為に対する賛否の意見または代替案を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために大規模買付者との交渉を行うこと等を可能とし、もって当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益の確保・向上を目的として導入されたものです。
なお、本プランの詳細につきましては、当社ホームページをご参照ください。
(http://www.yushiro.co.jp/ir/pdf/baisyu_bouei_150514.pdf)
本プランは当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、まさに上記当社の基本方針に沿うものです。特に本プランについては経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を充足していること、第82回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い企業価値諮問委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず企業価値諮問委員会の判断を経ることが必要とされていること、企業価値諮問委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は806百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社の経営成績は主要顧客である日系自動車関連業界における生産量の動向や原油価格及び外国為替相場の変動に重要な影響を受ける傾向にあります。国内では顧客の海外への生産拠点移転の流れは止まることがないため、自動車生産による需要増加は多くを望めない環境にあります。また、昨今の原油相場や外国為替レートの急激な変動により販売価格や原材料価格動向も極めて不透明な情勢に陥っております。
このような状況下、当社は国内での顧客満足度の向上を図ると同時にグローバルでのシェア拡大、原材料調達の最適化、技術導入や事業提携・M&Aを通じた新規分野への参入を基本戦略として業績向上に取り組んでおります。
すなわち国内販売強化のため営業、技術一体となった組織的な顧客対応と製品開発のスピードアップ及び代理店網の整備を行って参ります。海外では現地のテクニカルセンターを拡充し、顧客のニーズに合わせた製品を開発することとあわせて、中国・東南アジア・北米で事業拠点を新設し、グローバルでのシェアアップを目指して参ります。また、海外12拠点のネットワークを活かした原材料調達最適化により収益改善に努めます。
このような戦略によりコア事業である金属加工油剤の収益力を高めながら、隣接分野拡充のため、技術導入・事業提携・M&A等にも経営資源を投入して参ります。