第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

富士石油グループとして、以下の企業理念およびグループ経営方針を定めています。

① 企業理念

 エネルギーの安定供給

 安全の確保と地球環境の保全

 ステークホルダーとの共存共栄

 活力に満ちた働きがいのある職場

 

② グループ経営方針

 ステークホルダー価値の最大化

グループ企業が一体となって、ステークホルダーにとっての企業価値最大化を図る
● 経営の透明性の向上

コーポレート・ガバナンスを強化するとともに、リスクマネジメントおよびコンプライアンスの徹底、正確かつ適切な情報開示に努める

 安定的な経営・収益基盤の維持

袖ケ浦製油所の持つ立地優位性・高度な設備能力と、強固な顧客基盤を背景とする安定的な収益構造を盤石なものとし維持する

 株主への利益還元

中・長期的な事業発展のための内部留保の充実に留意しつつ、業績および資金バランス等を勘案の上、安定的な配当の維持に努める

 持続的な成長への挑戦

事業環境の変化を先取りした中期的経営戦略を立案し、これを着実に遂行することで、グループの持続可能な成長を実現する

 

(2) 経営戦略および対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の拡大による経済危機(コロナショック)により2020年の世界の石油需要は、2019年の全需要の10%に相当する日量約9百万バレルの減少となりましたが、先進国を中心とするワクチン接種の進展や各国の経済対策等を受けて早期の景気回復が期待されており、世界の石油需要もコロナショックからの力強いリバウンドが予想されます。一方、中国、インド、中東を中心に、今後数年間の石油需要の増加量を上回る規模で最新鋭の大型製油所の新増設が同時期に計画されており、その進捗次第では一段と厳しい競争環境が想定されます。

また、現在研究が進められている脱炭素化技術にはコストなどの課題があり、多くが未だ開発・実証の段階であるものの、2050年カーボンニュートラルに向けた動きとして、電気自動車の普及やバイオ燃料、合成燃料、水素等への燃料転換が進み、中長期的には石油需要の一定程度の喪失が予想されます。

このような事業環境認識のもと、当社は2021年5月に、2021~2024年度の4年間を対象とする第三次中期事業計画を策定しました。

石油精製事業を巡る事業環境は国内石油需要減少等により年々厳しさを増しており、更に我が国においても2050年カーボンニュートラルに向けた動きが本格化する中、当社においては収益の安定的拡大と環境負荷低減の両立を図るため、(1)石油精製事業の更なる基盤強化、(2)脱炭素社会に向けた取組強化を基本方針とし、本中期事業計画期間中に以下の課題に注力してまいります。

 

      ①稼働信頼性の維持・強化

ドローンによる点検やIoT、AⅠ等のデジタル技術を最大限活用することにより、装置に係る運転管理・保全の一層の高度化を推進してまいります。

②コスト競争力の強化、競争優位の確立

更なる精製コストの削減、エネルギー効率の改善、原料調達を含む生産最適化、高付加価値製品の増産に向けた設備改良、本社コストを含めた総経費の合理化等を進めコスト競争力を更に強化してまいります。

また、長足に進展するデジタル技術の最大限の導入・活用を更に図るとともに、業務フローの抜本的見直しと必要な組織の再編、2019年度に刷新した新人事制度の最適運用、人財育成の取組強化等により競争優位の土台となる人財・組織面での一層の変革を図ります。

③製油所の徹底した環境負荷低減

省エネルギーは収益性の改善と同時に製油所のCO2排出量の低減に最も確実に寄与することから、従来の取り組みを一層深化・加速させ、製油所の低炭素化を推進してまいります。

また、バイオETBEを配合したガソリンの供給といった従来の取組みに加え、アンモニアのボイラー燃料としての使用検討等、環境負荷に配慮した製品の供給や燃料の使用にも取り組んでまいります。

④脱炭素ビジネスの追求

我が国政府の目標である2050年カーボンニュートラルを踏まえ、現在研究開発を進めている次世代バイオ燃料については2020年代半ばの供給開始を目指すほか、CO2フリー水素、合成燃料など当社の既存インフラ・知見が活用できる脱炭素技術については、先ずは様々なステークホルダーとの連携を通じて積極的に追求していくことで脱炭素社会への貢献を果たしてまいります。

 

(3)目標とする経営指標等

 第三次中期事業計画(2021年5月策定)において目標として掲げた経営指標は以下の通りです。

①利益目標(2024年度):連結当期純利益 75億円

②ROE(2024年度):10%以上

③ネットD/Eレシオ(2024年度):1.5倍以下(※原油価格の変動に伴う短期運転資金の増減影響修正後)

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりです。

なお、以下の事項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらの事項に限られるものではありません。

 

①法的規制等の変更リスク

 当社グループの事業は、国内外の法律や諸規則、環境規制等に従って進められており、将来においてこれらの変更が当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。

 

②為替レートの変動リスク

 当社グループは、資産・負債の一部を米国ドル建てで保有しています。また、当社グループは、原材料の多くを米国ドル建てで購入しており、為替ヘッジ取引により為替レートの変動による影響の緩和に努めておりますが、為替変動リスクを完全に排除することは難しく、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

③市況変動リスク

 原油をはじめとする原材料価格が下落した場合、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)によるたな卸資産評価損が発生し売上原価を押し上げることになります。また、石油製品市況は需給や原油価格の動向といった外部要因によって大きく変動します。かかる市況変動リスクに対しては、原材料並びに生産製品の在庫管理を徹底するとともに、主に海外市況に左右され市場リスクに曝される取引においてヘッジ対応を適切に行い、その抑制に努めておりますが、市況変動リスクを完全に排除することは難しく、当社グループの業績に影響が生じます。また、タンカー市況が変動した場合にも、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

④金利変動リスク

 当社グループでは、長期・短期の有利子負債を有しており、金利が上昇した場合は営業外費用の増加要因となります。長期の有利子負債については金利の変動による影響を緩和すべく、金利スワップ取引等により金利の固定化を図っておりますが、金利が変動した場合には、当社グループの金融収支に影響が生じる可能性があります。

 

災害、事故等による操業リスク

 当社グループは、国内において生産設備、事務所を、また、海外において事務所を有していますが、自然災害や事故等により生産設備、情報システム等に障害が発生した場合には、生産活動の抑制または停止をせざるを得なくなる可能性があります。かかる状況に対処すべく、当社は事業継続計画(BCP)を策定しており、事業の継続・早期復旧を図るための体制を整備しておりますが、事業活動の抑制・停止が長期化した場合には当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

⑥感染症によるリスク

 新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の流行が発生した場合においても、当社は国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な重要インフラ事業者として、石油製品の供給継続に努めることを基本方針としておりますが、当社役職員に感染が確認された場合などにおいては、感染の拡大防止を図るべく出社人員の抑制等の措置をとる必要があることから事業規模の縮小を迫られる可能性があります。

 また、新型コロナウイルス感染症により全世界的に経済活動が停滞する中で、石油需要への影響が長期化した場合、当社グループの業績に深刻な影響が生じる可能性があります。

 

⑦原材料の調達リスク

 当社グループは、原油の多くを中東地域から調達している一方で、中東以外の地域からの原油調達も行っており、リスクの分散に努めておりますが、国際的な政治情勢の変動等により、原油調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業や業績に影響が生じる可能性があります。

 

 

⑧競争環境に関するリスク

 国内の石油製品需要は少子高齢化の進行や低燃費車の普及等によって構造的な内需減少傾向が続いており、国内の石油需要に対し精製設備能力が過剰となることで、国内需要を巡り激しい競争環境に曝される可能性があります。また、世界の石油需要については、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済危機からの力強いリバウンドが予想される一方、中国、インド、中東を中心に、今後数年間の石油需要の増加量を上回る規模で最新鋭の大型製油所の新増設が同時期に計画されていることから、その進捗次第では一段と厳しい競争環境が想定されます。当社グループは中長期的な経営戦略として、稼働信頼性の維持・強化やコスト競争力の強化、競争優位の確立のための石油精製業の更なる基盤強化に努めてまいりますが、これらの石油需要を巡る競争の激化により、当社グループの事業および業績に影響が生じる可能性があります。

 

⑨気候変動に関するリスク

 先進国を中心に地球温暖化ガスの削減、省エネ等地球環境に配慮した低炭素化・脱炭素化の動きが進展しています。当社グループは、低炭素・循環型社会への貢献が、企業としての社会的責務かつ、当社グループの未来のための最重要経営課題であると捉え、中長期的な経営戦略として脱炭素社会に向けた取組強化を進めてまいりますが、今後低炭素化・脱炭素化の動きの急激な進展により、想定を上回る速さで石油製品需要が減少した場合、当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

当社グループでは、重大な影響を及ぼすリスクの顕在化を未然に防止するとともに、経営危機に適切に対応し、経営危機発生に伴うグループの損失を最小化するために、平常時のリスク管理及び経営危機発生時の対応について体制並びに行動要領を定めた「リスク管理規程」を整備しております。

具体的には、取締役会で定めたリスク管理の基本方針に従い、平常時におけるグループのリスク管理全般を行うとともに、経営危機発生時においては社長の指揮のもと事案の処理に当たることとしています。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(業績等の概要)

期初1バレルあたり21ドル台で始まったドバイ原油価格は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動の停滞等により、4月下旬には13ドル台まで下落しました。その後はOPECプラスによる協調減産合意や経済活動再開の動きなどに伴う石油需給の引き締まりへの期待等により上昇しましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大による世界経済への停滞懸念等が上値を抑える展開となり10月までは概ね40ドル台前半で推移しました。その後、11月に入ると新型コロナワクチンの開発進展等により上昇基調となり、12月には51ドル台まで上昇しました。1月以降もOPECプラスによる協調減産の継続に加え、サウジアラビアによる自主的追加減産の実施等から上昇基調が継続し、3月末には63ドル台となりました。この結果、期中平均では前期を15ドル下回る約45ドルとなりました。

一方、期初1ドル107円台半ばで始まった外国為替相場は、一時的に109円台まで円安が進んだものの、その後は米中関係悪化懸念、米国での新型コロナウイルス感染症の拡大を背景とした大規模な財政出動と超緩和的な金融政策等を受けて円高が進み、1月には102円台後半となりました。その後、米国経済の早期正常化期待を背景とした米国金利の上昇等を受けて円安が進行し、3月末は110円台後半で終了しました。この結果、期中平均は前期より約3円の円高となる約106円となりました。

石油製品の国内需要につきましては、ガソリンは外出自粛による乗用車走行距離の減少等により前期比92.1%、ジェット燃料は旅客輸送需要の減少等により前期比53.1%、軽油は貨物輸送量の減少等により前期比94.7%となり、いずれも前期を下回りました。一方で灯油は、記録的な暖冬であった昨年度に比べ、強い寒波による堅実な需要があったことから前期比106.4%となりました。この結果、燃料油総量としては、前期比93.8%の需要となりました。

このような事業環境のもと、当期の連結業績につきましては、売上高は、前期の小規模定期修理の影響が解消したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大による需要減退に加え、原油価格が低位で推移したことを受けて販売価格が下落したことにより、前期を1,177億円下回る3,446億円となりました。

損益につきましては、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)が87億円の原価押し下げ要因(前期は203億円の原価押し上げ要因)となったことに加え、国内石油製品市況の回復等により、営業損益は前期と比較して357億円増益となる70億円の利益となりました。経常損益は、前期と比較して370億円増益となる82億円の利益となりました。

親会社株主に帰属する当期純損益は、前期と比較して355億円増益となる65億円の利益となりました。

なお、当期の在庫影響を除いた実質ベースの損益については、営業損失相当額は16億円(前期比67億円改善)、経常損失相当額は4億円(前期比80億円改善)となりました。

 

なお、当社グループは、石油精製/販売事業のみの単一セグメント・単一事業部門であるため、セグメント別の記載を省略しています。 

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産数量(千KL)

前期比(%)

石油精製/販売事業

6,982

△4.9

合計

6,982

△4.9

 

 

(2) 受注状況

当連結会計年度は、受注生産を行っていません。

 

(3) 販売実績

当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

石油精製/販売事業

344,612

△25.5

合計

344,612

△25.5

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれていません。

2  上記の金額には、揮発油税及び地方道路税を含めています。

3  最近連結会計年度の主要相手先別販売実績は、次のとおりです。

 

相手先

前連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

出光興産㈱

321,662

69.6

230,190

66.8

ENEOS㈱

44,963

9.7

45,403

13.2

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

     2 JXTGエネルギー(株)は2020年6月25日よりENEOS(株)に社名変更しました。

 

 

(財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析)

当期の財政状態及びキャッシュ・フローの分析は下記のとおりですが、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際に生じる結果とは大きく変わる可能性があります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。

この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。

なお、決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、また見積りを行う必要があり、過去の実績等を勘案し、合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

特に、たな卸資産の評価及び固定資産の減損については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比べ81億円増加の1,335億円となりました。主な要因は、たな卸資産の増加123億円、受取手形及び売掛金の減少111億円、現金及び預金の増加23億円、未収入金の増加23億円であります。

  (固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比べ6億円減少の1,195億円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の減少35億円、投資有価証券の増加21億円、建設仮勘定の増加20億円、建物及び構築物の減少5億円であります。

  (流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比べ54億円増加の1,572億円となりました。主な要因は、短期借入金の減少99億円、買掛金の増加82億円、未払法人税等の増加15億円、未払金の増加6億円であります。

  (固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比べ48億円減少の475億円となりました。主な要因は、長期借入金の減少72億円、修繕引当金の増加31億円であります。

  (純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比べ68億円増加の481億円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加114億円、資本剰余金の減少49億円であります。

 

 

2017年3月期

2021年3月期

備考

自己資本比率

(自己資本/総資産)

21.8%

19.0%

2.8ポイント悪化

ネット・デット・エクイティ・レシオ

((有利子負債-現預金)/純資産)

1.81倍

1.98倍

0.17ポイント悪化

純資産

 

628億円

481億円

147億円減少

長期借入金残高

 

656億円

364億円

292億円減少

 

当期の業績が親会社株主に帰属する当期純利益の計上となったことから前期末に比して一定の回復はあったものの、2020年3月期において多額の親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことを主因として、前回(第二次)中期事業計画の基準となる2017年3月末に比して、純資産が減少し、関連する自己資本比率、ネット・デット・エクイティ・レシオ等の財務指標が悪化しました。前述のとおり、第三次中期事業計画においてはネット・デット・エクイティ・レシオを1.5倍以下とする目標を掲げ内部留保の充実に留意してまいります。一方で長期借入金残高の指標については、子会社が保有していた外貨建債権の回収と返済への充当とを主因として減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 

区    分

前連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

4,917百万円

22,762百万円

投資活動によるキャッシュ・フロー

241百万円

△4,056百万円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△4,011百万円

△16,712百万円

現金及び現金同等物に係る換算差額

△57百万円

△131百万円

現金及び現金同等物の増加額または減少額(△)

1,090百万円

1,861百万円

現金及び現金同等物の期首残高

9,383百万円

10,474百万円

現金及び現金同等物の期末残高

10,474百万円

12,336百万円

 

 

  当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比して18億円増加し、123億円となりました。

  営業活動の結果、前期においては、たな卸資産の減少222億円、売上債権の減少165億円等による収入が、税金等調整前当期純損失283億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは49億円の収入となりました。一方、当期においても、売上債権の減少111億円等、仕入債務の増加82億円等による収入が、たな卸資産の増加123億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは227億円の収入となりました。

 投資活動の結果、前期においては、投資有価証券の売却による収入54億円等により、キャッシュ・フローは2億円の収入となりました。一方、当期においては、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得35億円等により、キャッシュ・フローは40億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資本等により賄いました。

 財務活動の結果、前期においては、返済が進んだことによる長期借入金の純減少57億円等による支出が、短期借入金の純増加36億円等の収入を上回ったことにより、キャッシュ・フローは40億円の支出となりました。一方、当期においても、返済が進んだことによる長期借入金の純減少66億円及び短期借入金の純減少97億円等による支出により、キャッシュ・フローは167億円の支出となりました。

 なお、当社の2017年度から2020年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は、(5)目標とする経営指標等の進捗状況において記載のとおりです。

 資本の財源及び資金の流動性に関連して、当社グループの資金需要の主なものは、当社における重要な経営課題のひとつである袖ケ浦製油所の稼働信頼性の維持・強化を目的とした同製油所における機器等の更新工事や安全対策に係る設備投資等であります。また、これらに充当する資金については、収益状況等に留意しつつ、金融機関からの借入金及び自己資金等で賄っていく予定としています。

 

 

(4)財務指標

キャッシュ・フロー関連指標の推移は次の通りです。

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

自己資本比率
(自己資本/総資産)

23.8%

16.8%

19.0%

時価ベースの自己資本比率
(株式時価総額/総資産)

6.5%

5.9%

7.0%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(有利子負債/営業キャッシュ・フロー)

25.8年

4.9年

インタレスト・カバレッジ・レシオ
(営業キャッシュ・フロー/利息支払額)

1.9倍

16.5倍

 

 

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
    しています。

 

 

 

(5)目標とする経営指標等の進捗状況

第二次中期事業計画(2017年5月策定)において目標として掲げた2017年度から2020年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は以下の通りです。

項    目

2017~2020年度累計

2017~2020年度実績

実績進捗率(%)

キャッシュ・イン

475億円

305億円

64%

 

 税引後純利益

205億円

△117億円

-

 

 減価償却費

270億円

254億円

94%

 

 長期債権回収(注)

-

168億円

-

キャッシュ・アウト(設備投資)

230億円

223億円

97%

フリー・キャッシュ・フロー

245億円

88億円

36%

 

(注)子会社が保有していた外貨建て長期債権の回収金

 

 利益性および長期性資金の資金計画として、4年間の税引後利益の累計額205億円、減価償却費の累計額270億円、両者を合計したキャッシュ・イン累計額として475億円を計画しておりました。これに対し、前半2年間、すなわち2017年度および2018年度が経過した時点でのキャッシュ・インは2年間合計で、343億円となっており、順調に推移しておりました。

 しかしながら、2019年度は小規模定期修理を実施したことや、原油価格急落による在庫評価損の影響等で通期税引後損益は290億円の赤字を計上するに至ったこと、2020年度においても前期在庫評価損の戻し等により通期税引後利益は65億円となりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う需要減少で製油所稼働が抑制されたこと等により、4年間累計のキャッシュ・インは305億円、フリー・キャッシュ・フローは88億円となりました。

 

 なお、2021年5月に策定した、第三次中期事業計画(対象年度:2021~2024年度)においては、資金計画としてキャッシュ・イン480億円、キャッシュ・アウト230億円、フリー・キャッシュ・フロー250億円を計画しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

    (1)石油製品取引契約

   当社は、住友化学㈱、出光興産㈱、日本航空㈱及びENEOS㈱と石油製品等の取引に関する契約を締結しています。

(2)特定融資枠契約

   当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と特定融資枠契約を締結しています。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。