第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

富士石油グループとして、以下の企業理念及びグループ経営方針を定めています。

① 企業理念

 エネルギーの安定供給

 安全の確保と地球環境の保全

 ステークホルダーとの共存共栄

 活力に満ちた働きがいのある職場

 

② グループ経営方針

 ステークホルダー価値の最大化

グループ企業が一体となって、ステークホルダーにとっての企業価値最大化を図る
● 経営の透明性の向上

コーポレート・ガバナンスを強化するとともに、リスクマネジメント及びコンプライアンスの徹底、正確かつ適切な情報開示に努める

 安定的な経営・収益基盤の維持

袖ケ浦製油所の持つ立地優位性・高度な設備能力と、強固な顧客基盤を背景とする安定的な収益構造を盤石なものとし維持する

 株主への利益還元

中・長期的な事業発展のための内部留保の充実に留意しつつ、業績及び資金バランス等を勘案の上、安定的な配当の維持に努める

 持続的な成長への挑戦

事業環境の変化を先取りした中期的経営戦略を立案し、これを着実に遂行することで、グループの持続可能な成長を実現する

 

(2) 経営戦略及び対処すべき課題

「世界の石油需要については、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済危機からの力強いリバウンドが予想される一方、中国、インド、中東を中心に、今後数年間の石油需要の増加量を上回る規模で最新鋭の大型製油所の新増設が同時期に計画されていることから、その進捗次第では一段と厳しい競争環境が想定される。また、2050年カーボンニュートラルに向けた動きの中で、電気自動車の普及やバイオ燃料、合成燃料、水素等への燃料転換が進むことで、中長期的には石油需要の一定程度の喪失が予想される。」との事業環境認識のもと、当社は2021年5月に、2021~2024年度の4年間を対象とする第三次中期事業計画を策定しました。

その後、新型コロナウイルス変異株の世界的流行や、ロシア軍のウクライナ侵攻といった予想外の事態が発生し、世界経済やグローバルなエネルギー需給にも大きな混乱が生じておりますが、本中期事業計画の前提である石油精製事業を巡る事業環境について、国内石油需要減少等により年々厳しさを増しており、更に我が国においても2050年カーボンニュートラルに向けた動きが本格化するとの認識に変化はなく、当社においては収益の安定的拡大と環境負荷低減の両立を図るため、①石油精製事業の更なる基盤強化、②脱炭素社会に向けた取組み強化を基本方針とし、引き続き以下の課題に注力してまいります。

 

(取り組むべき課題)

①石油精製事業の更なる基盤強化

a.稼働信頼性の維持・強化

ドローンによる点検やIoT、AⅠ等のデジタル技術を最大限活用することにより、装置に係る運転管理・保全の一層の高度化を推進してまいります。

b.コスト競争力の強化、競争優位の確立

更なる精製コストの削減、エネルギー効率の改善、原料調達を含む生産最適化、高付加価値製品の増産に向けた設備改良、本社コストを含めた総経費の合理化等を進めコスト競争力を更に強化してまいります。

また、長足に進展するデジタル技術の最大限の導入・活用を更に図るとともに、業務フローの抜本的見直しと必要な組織の再編、2019年度に刷新した新人事制度の最適運用、人財育成の取組み強化等により競争優位の土台となる人財・組織面での一層の変革を図ります。

②脱炭素社会に向けた取組み強化

a.製油所の徹底した環境負荷低減

省エネルギーは収益性の改善と同時に製油所のCO2排出量の低減に最も確実に寄与することから、従来の取組みを一層深化・加速させ、製油所の低炭素化を推進してまいります。

また、バイオETBEを配合したガソリンの供給といった従来の取組みに加え、アンモニアのボイラー燃料としての使用検討等、環境負荷に配慮した製品の供給や燃料の使用にも取り組んでまいります。

b.脱炭素ビジネスの追求

我が国政府の目標である2050年カーボンニュートラルを踏まえ、現在研究開発を進めている次世代バイオ燃料については2020年代半ばの供給開始を目指すほか、CO2フリー水素、合成燃料など当社の既存インフラ・知見が活用できる脱炭素技術については、先ずは様々なステークホルダーとの連携を通じて積極的に追求していくことで脱炭素社会への貢献を果たしてまいります。

 

なお、第三次中期事業計画においては、当社は2050年カーボンニュートラル社会の実現に貢献すべく、本中期事業計画において達成すべき目標として以下の環境目標を定めました。

●製油所における省エネルギー量15,000kL-coe(※)/年(目標年度:2025年度)

 ※Crude Oil Equivalent(原油換算)

 2021年度から2025年度までの省エネ投資/活動により、省エネ対策を行わない場合と比較して、原油換算で年間

 15,000kL 分のエネルギー使用量の削減達成を目指します。

●中期においては、2030年度に自社事業で発生する年間CO2排出量を2014年度と比較して20%以上削減するこ

  とを目指します。

●長期においては、各要素技術のイノベーションの進展による技術確立と経済性の両立を前提としたうえで、 

 2050年度には自社事業で排出するCO2をネットゼロとすることを目指すとともに、供給するエネルギーの低

 炭素化等を図ることにより、社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献してまいります。

 

(ご参考)気候変動対応(TCFD提言への対応)

当社は、2021年7月に気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下「TCFD」)提言に賛同表明をいたしました。また、同月には環境省が実施する「令和3年度TCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」の支援対象企業に選定され、TCFD提言の開示推奨項目のうち、「戦略」項目において推奨されるシナリオ分析を行いました。

今後もこうした取組みを継続し、TCFD提言に沿った情報開示を積極的に行っていくとともに、環境負荷の低減及び地球環境の保全に資する取組みをより一層推進してまいります。

 

 

(3)目標とする経営指標等

 第三次中期事業計画(2021年5月策定)において目標として掲げた経営指標は以下のとおりです。

①利益計画(連結:2024年度)

営業利益

(除在庫影響)

100億円

(100億円)

経常利益

(除在庫影響)

85億円

(85億円)

当期純利益

75億円

 

②財務目標(連結:2024年度)

ROE:10%以上

ネットD/Eレシオ:1.5倍以下(※原油価格の変動に伴う短期運転資金の増減影響修正後)

③資金計画(連結:2021年度から2024年度累計)

項    目

2021~2024年度累計

キャッシュ・イン

480億円

 

 税引後純利益

172億円

 

 減価償却費

308億円

キャッシュ・アウト(設備投資)

230億円

フリー・キャッシュ・フロー

250億円

 

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりです。

なお、以下の事項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらの事項に限られるものではありません。

 

①法的規制等の変更リスク

 当社グループの事業は、国内外の法律や諸規則、環境規制等に従って進められており、将来においてこれらの変更が当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。

 

②為替レートの変動リスク

 当社グループは、資産・負債の一部を米国ドル建てで保有しています。また、当社グループは、原材料の多くを米国ドル建てで購入しており、為替ヘッジ取引により為替レートの変動による影響の緩和に努めておりますが、為替変動リスクを完全に排除することは難しく、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

③市況変動リスク

 原油をはじめとする原材料価格が下落した場合、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)による棚卸資産評価損が発生し売上原価を押し上げることになります。また、石油製品市況は需給や原油価格の動向といった外部要因によって大きく変動します。かかる市況変動リスクに対しては、原材料並びに生産製品の在庫管理を徹底するとともに、主に海外市況に左右され市場リスクに曝される取引においてヘッジ対応を適切に行い、その抑制に努めておりますが、市況変動リスクを完全に排除することは難しく、当社グループの業績に影響が生じます。また、タンカー市況が変動した場合にも、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

④金利変動リスク

 当社グループでは、長期・短期の有利子負債を有しており、金利が上昇した場合は営業外費用の増加要因となります。長期の有利子負債については金利の変動による影響を緩和すべく、金利スワップ取引等により金利の固定化を図っておりますが、金利が変動した場合には、当社グループの金融収支に影響が生じる可能性があります。

 

災害、事故等による操業リスク

 当社グループは、国内において生産設備、事務所を、また、海外において事務所を有していますが、自然災害や事故等により生産設備、情報システム等に障害が発生した場合には、生産活動の抑制又は停止をせざるを得なくなる可能性があります。かかる状況に対処すべく、当社は事業継続計画(BCP)を策定しており、事業の継続・早期復旧を図るための体制を整備しておりますが、事業活動の抑制・停止が長期化した場合には当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

⑥感染症によるリスク

 新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の流行が発生した場合においても、当社は国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な重要インフラ事業者として、石油製品の供給継続に努めることを基本方針としておりますが、当社役職員に感染が確認された場合などにおいては、感染の拡大防止を図るべく出社人員の抑制等の措置をとる必要があることから事業規模の縮小を迫られる可能性があります。

 また、感染症の流行により経済活動の停滞が長期化し石油需要へ大きな影響を及ぼす場合、当社グループの業績に深刻な影響が生じる可能性があります。

 

⑦原材料の調達リスク

 当社グループは、原油の多くを中東地域から調達している一方で、中東以外の地域からの原油調達も行っており、リスクの分散に努めておりますが、国際的な政治情勢の変動等により、原油調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業や業績に影響が生じる可能性があります。

 

 

⑧競争環境に関するリスク

 国内の石油製品需要は少子高齢化の進行や低燃費車の普及等によって構造的な内需減少傾向が続いており、国内の石油需要に対し精製設備能力が過剰となることで、国内需要を巡り激しい競争環境に曝される可能性があります。また、世界の石油需要については、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済危機からの力強いリバウンドが予想される一方、中国、インド、中東を中心に、今後数年間の石油需要の増加量を上回る規模で最新鋭の大型製油所の新増設が同時期に計画されていることから、その進捗次第では一段と厳しい競争環境が想定されます。当社グループは中長期的な経営戦略として、稼働信頼性の維持・強化やコスト競争力の強化、競争優位の確立のための石油精製業の更なる基盤強化に努めてまいりますが、これらの石油需要を巡る競争の激化により、当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

⑨気候変動に関するリスク

 先進国を中心に地球温暖化ガスの削減、省エネ等地球環境に配慮した低炭素化・脱炭素化の動きが進展しています。当社グループは、低炭素・循環型社会への貢献が、企業としての社会的責務かつ、当社グループの未来のための最重要経営課題であると捉え、中長期的な経営戦略として脱炭素社会に向けた取組強化を進めてまいりますが、今後低炭素化・脱炭素化の動きの急激な進展により、想定を上回る速さで石油製品需要が減少した場合、当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

当社グループでは、重大な影響を及ぼすリスクの顕在化を未然に防止するとともに、経営危機に適切に対応し、経営危機発生に伴うグループの損失を最小化するために、平常時のリスク管理及び経営危機発生時の対応について体制並びに行動要領を定めた「リスク管理規程」を整備しております。

具体的には、取締役会で定めたリスク管理の基本方針に従い、平常時におけるグループのリスク管理全般を行うとともに、経営危機発生時においては社長の指揮のもと事案の処理に当たることとしています。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(業績等の概要)

期初1バレルあたり61ドル台で始まったドバイ原油価格は、欧米での新型コロナワクチン接種の進展に伴う景気回復期待等から上昇基調となり、その後、大型ハリケーンの米国メキシコ湾岸石油生産施設への接近や一部の産油国からの供給障害による需給の引き締まりなどを背景に、10月下旬には84ドル台に達しました。11月下旬には新たな変異株であるオミクロン株の感染拡大によるリスク回避の動きから調整色を強める局面がありましたが、米国を中心とした景気回復の持続力の強さとエネルギー需要の底堅さに支えられるとともに、1月以降はウクライナ情勢が緊迫化するなど地政学リスクが意識され更に上昇を続けました。2月末にはロシア軍がウクライナに侵攻し、欧米各国がロシアへの経済制裁に踏み切ったことで同国産原油の供給への影響が懸念され、3月に一時127ドルまで上昇しました。この結果、期中平均では前期を33ドル上回る約78ドルとなりました。

一方、期初1ドル110円台後半で始まった外国為替相場は、米国金利の上昇一服等を理由に一時107円台半ばまで円高が進んだものの、その後は、米国連邦公開市場委員会(FOMC)において早期の利上げが意識されたことから111円台後半まで円安が進みました。11月に入ると、米国におけるインフレへの警戒が強まりFRBが量的緩和の縮小に着手したことなどを背景に、115円台半ばまで円安が進みました。その後1月にはウクライナ情勢の緊迫化を受けドル円は拮抗する状態となりましたが、3月にはFRBが利上げに踏み切ったことと対照的な日銀の金融緩和を維持する姿勢による日米の金利差拡大の見込みからドル買い・円売りが進み、一時125円台まで円安が進みました。この結果、期中平均は前期より約6円の円安となる約112円となりました。

石油製品の国内需要につきましては、ガソリンは外出自粛等により減少した前期からの反動による増加要因はあったものの、ガソリン乗用車保有台数の減少や低燃費化の進展等により前期比97.8%となりました。ジェット燃料は旅客貨物輸送需要の回復等により前期比121.2%、軽油は貨物輸送を中心とした底堅い需要等により前期比100.2%となりました。一方で灯油は、強い寒波による堅調な需要があった前期からの反動等から前期比93.2%となりました。この結果、燃料油総量としては前期比101.0%の需要となりました。

このような事業環境のもと、当期の連結業績につきましては、売上高は大規模定期修理等の影響により販売数量が減少したものの、原油価格の上昇を受け販売価格が上昇したことなどにより、前期を1,406億円上回る4,853億円となりました。

損益につきましては、第4四半期中の原油価格の急騰により、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)が187億円の原価押し下げ要因(前期は87億円の原価押し下げ要因)となったことに加え、国内石油製品市況の急激な上昇により製品マージンが改善したことなどにより、営業損益は前期と比較して84億円増益となる155億円の利益となりました。経常損益は前期と比較して77億円増益となる160億円の利益となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前期と比較して86億円増益となる152億円の利益となりました。

なお、原油価格の高騰を受けて実施された政府による燃料油価格激変緩和措置により、当期の製品販売の一部について7億円の値引き(売上高の減少)を実施している一方で、当該値引相当額が補助金(営業外収益に計上)として支給されております。このため、当該値引額7億円が売上高の減少によって営業損益には減益に影響するものの、同額が営業外収益に計上されていることから経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益には影響ありません。

また、当期の在庫影響を除いた実質ベースの損益については、営業損失相当額は32億円(前期比16億円減益)、経常損失相当額は27億円(前期比22億円減益)となりました。

 

なお、当社グループは、石油精製/販売事業のみの単一セグメント・単一事業部門であるため、セグメント別の記載を省略しています。 

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産数量(千KL)

前期比(%)

石油精製/販売事業

6,560

△6.0

合計

6,560

△6.0

 

 

(2) 受注状況

当連結会計年度は、受注生産を行っていません。

 

(3) 販売実績

当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

石油精製/販売事業

485,302

+40.8

合計

485,302

+40.8

 

(注) 1  上記の金額には、揮発油税及び地方道路税を含めています。

2  最近連結会計年度の主要相手先別販売実績は、次のとおりです。

 

相手先

前連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

出光興産㈱

230,190

66.8

307,053

63.3

ENEOS㈱

45,403

13.2

62,519

12.9

 

 

(財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析)

当期の財政状態及びキャッシュ・フローの分析は下記のとおりですが、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際に生じる結果とは大きく変わる可能性があります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。

この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。

なお、決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、また見積りを行う必要があり、過去の実績等を勘案し、合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

特に、棚卸資産の評価及び固定資産の減損については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。

 

(2)財政状態の分析

  (流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比べ914億円増加の2,249億円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加495億円、棚卸資産の増加372億円、未収入金の増加97億円、現金及び預金の減少37億円であります。

  (固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比べ83億円増加の1,278億円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加65億円、投資有価証券の増加25億円、建設仮勘定の減少9億円であります。

  (流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比べ898億円増加の2,471億円となりました。買掛金の増加451億円、短期借入金の増加379億円、未払金の増加115億円であります。

  (固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比べ64億円減少の411億円となりました。主な要因は、修繕引当金の減少62億円であります。

  (純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末と比べ163億円増加の645億円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加144億円、為替換算調整勘定の増加22億円であります。

 

2021年3月期

2022年3月期

備考

自己資本比率

(自己資本/総資産)

19.0%

18.2%

0.8ポイント悪化

ネット・デット・エクイティ・レシオ

((有利子負債-現預金)/純資産)

1.98倍

2.18倍

0.20ポイント悪化

純資産

 

481億円

645億円

163億円増加

長期借入金残高

 

364億円

400億円

36億円増加

 

    当期は大規模定期修繕を実施したのにも関わらず、製品市況の改善により、一定の利益を計上し、純資産は増加 

     しております。又、原油価格上昇に伴う売掛金及び棚卸資産増加及び大規模定修年による固定資産の増加等により

     総資産も増加しました。一方、原油価格の上昇や円安等により短期借入金及び長期借入金が増加しました。

    結果、関連する自己資本比率、ネット・デット・エクイティ・レシオ等の財務指標が悪化しました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 

区    分

前連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

22,762百万円

△31,999百万円

投資活動によるキャッシュ・フロー

△4,056百万円

△12,546百万円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△16,712百万円

39,940百万円

現金及び現金同等物に係る換算差額

△131百万円

182百万円

現金及び現金同等物の増加額又は減少額(△)

1,861百万円

△4,423百万円

現金及び現金同等物の期首残高

10,474百万円

12,336百万円

現金及び現金同等物の期末残高

12,336百万円

7,912百万円

 

 

  当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比して44億円減少し、79億円となりました。

  営業活動の結果、前期においては、売上債権の減少111億円、仕入債務の増加82億円等による収入が、棚卸資産の増加123億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは227億円の収入となりました。

一方、当期においては、売上債権の増加495億円、棚卸資産の増加372億円等による支出が、仕入債務の増加451億円等による収入を上回ったことにより、キャッシュ・フローは319億円の支出となりました。

 投資活動の結果、前期においては、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得35億円等により、キャッシュ・フローは40億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。

一方、当期においても、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得126億円等により、キャッシュ・フローは125億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。

 財務活動の結果、前期においては、返済が進んだことによる長期借入金の純減少66億円及び短期借入金の純減少97億円等による支出により、キャッシュ・フローは167億円の支出となりました。

一方、当期においては、短期借入金の純増加378億円等による収入により、キャッシュ・フローは399億円の収入となりました。

 なお、当社の2021年度から2024年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は、(5)目標とする経営指標等の進捗状況において記載のとおりです。

 資本の財源及び資金の流動性に関連して、当社グループの資金需要の主なものは、当社における重要な経営課題のひとつである袖ケ浦製油所の稼働信頼性の維持・強化を目的とした同製油所における機器等の更新工事や安全対策に係る設備投資等であります。また、これらに充当する資金については、収益状況等に留意しつつ、金融機関からの借入金及び自己資金等で賄っていく予定としています。

 

 

(4)財務指標

キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりです。

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

自己資本比率
(自己資本/総資産)

16.8%

19.0%

18.2%

時価ベースの自己資本比率
(株式時価総額/総資産)

5.9%

7.0%

5.8%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(有利子負債/営業キャッシュ・フロー)

25.8年

4.9年

インタレスト・カバレッジ・レシオ
(営業キャッシュ・フロー/利息支払額)

1.9倍

16.5倍

 

 

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
    しています。

 

 

 

(5)目標とする経営指標等の進捗状況

第三次中期事業計画(2021年5月策定)において目標として掲げた2024年度の経営指標に対する2021年度の実績は以下のとおりです。

 ①利益計画(連結:2024年度)

項    目

2021年度実績

2024年度計画

営業利益

(除在庫影響)

162億円※

(▲25億円)

100億円

(100億円)

経常利益

(除在庫影響)

160億円

(▲27億円)

85億円

(85億円)

当期純利益

152億円

75億円

 

 ※2021年度の営業利益は、燃料油価格激変緩和補助金相当分7億円(営業外収益)を加算補正

財務目標(連結:2024年度)

項    目

2021年度実績

2024年度計画

ROE

27%

10%以上

ネットD/Eレシオ

2.2倍

1.5倍以下※

 

 ※原油価格の変動に伴う短期運転資金の増減影響修正後

③資金計画(連結:2021年度から2024年度累計)

項    目

2021年度実績

2021~2024年度

計画(累計)

実績進捗率(%)

キャッシュ・イン

222億円

480億円

46%

 

 税引後純利益

152億円

172億円

88%

 

 減価償却費

70億円

308億円

23%

キャッシュ・アウト(設備投資)

123億円

230億円

54%

フリー・キャッシュ・フロー

99億円

250億円

40%

 

 

 利益目標及び財務目標(連結)として、2024年度の営業利益100億円、経常利益85億円、当期純利益75億円、ROE 10%以上、ネットD/Eレシオ1.5倍以下を掲げております。

 これに対し、2021年度につきましては期中における原油価格の急騰に伴う在庫影響の拡大等により152億円の連結純利益を計上した一方で、在庫影響を除いた実質ベースの損益については、袖ケ浦製油所の大規模定期修理の実施による販売数量の減少等により、営業損失相当額は32億円、経常損失相当額は27億円となりました。

 このような状況を踏まえ、当社といたしましては、製油所装置の安定稼働による販売機会の最大化やコスト削減の更なる徹底等により、収益性の向上に引き続き努めるとともに、原油価格動向等の事業環境の変化も踏まえつつ、財務体質の改善にも取り組むことで、中期事業計画で掲げる利益目標及び財務目標の達成を目指してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

    (1)石油製品取引契約

   当社は、住友化学㈱、出光興産㈱、日本航空㈱及びENEOS㈱と石油製品等の取引に関する契約を締結しています。

(2)特定融資枠契約

   当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と特定融資枠契約を締結しています。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。