第2 【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1)業績

当期における世界経済は、米国では個人消費の増加に加え、大統領選挙後のトランプ新政権の経済政策への期待などから株価が上昇するなど景気回復が持続し、中国でも小型車減税措置などの経済対策により景気減速が一服しました。加えて欧州でも英国のEU離脱に伴う先行きの不透明感はあるものの、景気は緩やかに改善いたしました。
 わが国経済は、平成28年半ばまでは円高とそれに伴う輸出の停滞などが続いたものの、その後の経済対策や米国の大統領選挙の影響を受けた円安、株高などにより景気は緩やかに回復しました。
 国内タイヤ業界においては、新車用タイヤは、軽自動車税増税などの影響等が大きかったことから前年を下回り、市販用タイヤは前年並みとなりました。
 こうした経営環境の中、当社グループは、販売力の強化、業務の効率化、コスト削減などに取り組んだ結果、当期の連結売上高は5,961億93百万円(前期比5.3%減)となりました。利益面では、連結営業利益が423億17百万円(前期比22.4%減)、連結経常利益が391億31百万円(前期比20.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は187億87百万円(前期比48.3%減)となりました。
 当期における各事業の連結決算の状況は、次のとおりであります。
 なお、平成28年7月1日付で、Alliance Tire Group B.V.(本社所在地オランダ、子会社を併せて以下「Alliance Tire Group」または「ATG」という。)の全株式を取得し、連結子会社化しているため、当期の連結損益計算書にAlliance Tire Groupの平成28年7月1日から平成28年12月31日までの業績が含まれております。
 また、これにより、当社グループが営む事業を種類別に管理する報告セグメントは、従来からの「タイヤ」、「MB(マルチプル・ビジネスの略)」に新設の「ATG」を加えた3セグメントで構成されております。

 

① タイヤ

売上高は4,505億62百万円(前期比10.0%減)で、総売上高の75.6%を占めております。

営業利益は363億29百万円(前期比15.6%減)となり、営業利益全体の85.9%を占めております。

国内新車用タイヤの販売は、年初からの自動車生産台数の減少や価格下落の影響が大きく、低調に推移しました。
国内市販用タイヤは、需要低迷もあり販売量、売上高は前年同期を下回りました。
 こうした状況の中、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」から新たなハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤ「ADVAN FLEVA V701(アドバン・フレバ・ブイナナマルイチ)」とSUV用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダ―)」からは「GEOLANDAR A/T G015(ジオランダ―・エイティジーゼロイチゴ)」を発売したほか、アイスガードブランドからは、初のSUV用スタッドレスタイヤ「ice GUARD SUV G075(アイスガード エスユーヴィ ジーゼロナナゴ)」を発売するなど、高付加価値商品を中心に販売を強化しました。
 海外市販用タイヤは、円高や価格競争の影響を受け減収となりましたが、海外全体としての販売量は増加し、北米では、新車用タイヤが好調に推移しました。また、欧州でも新規の販路が寄与するなど好調に推移したほか、中国では小型車向けの減税による自動車販売の回復等により新車用タイヤが好調でした。

 

② MB

売上高は1,121億30百万円(前期比7.9%減)で、総売上高の18.8%を占めております。

営業利益は74億90百万円(前期比28.9%減)となり、営業利益全体の17.7%を占めております。

ホース配管事業は、市場環境が厳しく、自動車用ホースの需要減少など低調に推移しました。
 工業資材事業は、円高に加え、資源価格の下落など市場環境の悪化等により低調でした。
 ハマタイト・電材事業では、建築用シーリング材が低調であったことと円高の影響により、売上高は前期を下回りました。
 航空部品事業は、官需向けは好調でしたが、民間航空機向けの受注減と円高の影響により、売上高は前期を下回りました。

 

 

③ ATG

 売上高は254億73百万円で、総売上高の4.3%を占めております。

農業機械用・産業車両用タイヤを始めとするオフハイウェイタイヤは、穀物価格の下落等による市場の需要低迷が続き、価格競争が激化する中、積極的な販売活動により販売量および売上高は想定どおりに推移しました。
 営業損益については、株式取得関連費用(販売費及び一般管理費)を計上したことに加え、のれん等の償却もあり、21億9百万円の営業損失となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて137億円増加し、547億84百万円となりました。
 
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動による資金の増加は、753億73百万円(前連結会計年度比178億28百万円の収入増加)となりました。
 増加要因は、税金等調整前当期純利益320億8百万円の計上等であります。
 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動による資金の減少は、1,664億93百万円(前連結会計年度比1,114億15百万円の支出増加)となりました。
 これは主として、Alliance Tire Group B.V.の株式取得による、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,323億12百万円等であります。
 
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動による資金の増加は、1,002億23百万円(前連結会計年度は63億95百万円の資金の減少)となりました。 
 これは主として、長期借入れによる収入1,753億17百万円等であります。

  

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの変更をしております。詳細は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)1 報告セグメントの概要(報告セグメントの変更等に関する事項)」をご覧ください。

 

セグメントの名称

生産金額(百万円)

 前年同期比(%)

タイヤ

303,859

△13.2

M B

89,766

△12.1

ATG

16,008

そ の 他

362

3.8

合  計

409,997

△9.4

 

(注) 1 金額は、販売価格を基礎として算出しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 前連結会計年度までのセグメントは「タイヤ」「MB」「その他」に区分しておりましたが、平成28年7月1日付で、Alliance Tire Groupを連結子会社化したことから、当連結会計年度より新しい区分として「ATG」を追加しております。

 

(2) 受注状況

当社は、ごく一部を除いてすべて見込生産であります。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの変更をしております。詳細は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)1 報告セグメントの概要(報告セグメントの変更等に関する事項)」をご覧ください。 

 

セグメントの名称

販売金額(百万円)

 前年同期比(%)

タイヤ

450,562

△10.0

M B

112,130

△7.9

ATG

25,473

そ の 他

8,028

6.7

合  計

596,193

△5.3

 

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 前連結会計年度までのセグメントは「タイヤ」「MB」「その他」に区分しておりましたが、平成28年7月1日付で、Alliance Tire Groupを連結子会社化したことから、当連結会計年度より新しい区分として「ATG」を追加しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、2006年度から中期経営計画「グランドデザイン100(以下「GD100」という。)」に取り組んでおり、2017年度はGD100の最終年度となります。GD100は、「創業100周年にあたる2017年に企業価値・市場地位において、独自の存在感を持つグローバルカンパニーを目指す」というビジョンを掲げ、財務目標として、2017年に「売上高1兆円」、「営業利益1,000億円」、「営業利益率10%」を目指してスタートしました。これまで目標達成に向け努力を続けてきましたが、この間の経済・社会情勢の変化で当初の売上高1兆円などの財務目標達成は、2020年以降になるものと見込んでおります。
 GD100では、3年ごとに4つのフェーズに分かれており、現在はGD100フェーズⅣ(2015年~2017年)に取り組んでいます。フェーズⅣはGD100の集大成であり、次の100年における飛躍に向けた布石を打つフェーズとなります。そのため、これまでに積み残された課題を払拭するフェーズと位置付け、財務目標を2017年において売上高7,700億円、営業利益800億円、営業利益率10.4%としてスタートしましたが、2017年の業績予想はフェーズⅣでの財務目標に届かない見通しとなっております。
 フェーズⅣの基本的な考え方は、「次の100年も、お客様に必要とされるタイヤ・ゴム製品メーカーで在り続けるために、顧客価値を高め、グローバルに規模を拡大する」ことです。
そのために、「全社一丸で、あらゆる行動を、お客様満足度向上に繋げる」などの方針を立てて、タイヤ事業、MB事業などで下記のような戦略を展開しております。

 

1)タイヤ事業戦略(ATGを含む)

「ヨコハマタイヤ」の最大の強み・特色は、高性能を生み出す「高い技術力」です。低燃費性能はもとより「走りのヨコハマ」の基本となる高速走行性能、グリップ力、ウェット性能など、様々な面で高い技術を保有しています。その高い技術を実証しているのが、世界有数の自動車メーカーへのOEタイヤ納入実績であり、生産財タイヤ事業であり、継続的なモータースポーツ活動の展開です。
 当社では、こうした強み・特色を鮮明に打ち出すことで、新興タイヤメーカーが得意とする廉価の「コモディティ商品(日用品タイヤ)」との差別化を図り、価格競争に巻き込まれることなく、大需要市場、得意市場での事業強化を図っていきます。
 以下にご紹介する事業戦略は、こうした考え方に基づき実施中のものです。

 

①グローバルOE(新車装着)市場への注力

当社の海外OE事業は拡大を続けており、海外納入比率は、2014年に35%だったものを2017年に55%、さらに2020年には70%と、2014年比で倍増の計画を立てております。
OE納入は、自動車メーカーから高い性能や品質が求められ、それに対応できる技術を持ったわずかなタイヤメーカーしか納入できません。当社の強みである低燃費性能やウェットグリップ性能などの高い技術力への信頼性は高く、昨年もポルシェを始め新型プレミアムカーに数多く装着されました。
 また、ドイツ・コンチネンタルAG社と締結していたOEM合弁契約を2016年3月をもって解除し、ヨコハマコンチネンタルタイヤ株式会社(YCC)を発展的に解消しました。これにより、当社は、独自のグローバル生産ネットワークを活用し、さらなる海外新車装着事業の拡大を図る計画です。

 

②大需要・得意市場でプレゼンス向上

2015年に締結したイングランドプレミアリーグ「チェルシーFC」とのスポンサー契約は、北米、欧州、中国などの大需要市場、日本やロシアなどの得意市場をはじめ、グローバルにヨコハマブランドの認知度を高める強力な施策です。すでに欧州、アジアではチェルシーとの契約が販売に寄与し始めており、今後もチェルシーを活用した認知度向上により、世界各国で販売強化を図っていきます。

 

 

③生産財タイヤ事業の拡大

本事業戦略においては、2016年7月にオフハイウェイタイヤの専門メーカーである、「Alliance Tire Group」を買収したのに続き、2017年3月には産業車両用タイヤメーカーである、「愛知タイヤ工業株式会社(以下「愛知タイヤ工業」という。)」の買収を完了するなど、積極的な事業戦略を展開いたしました。この2件の企業買収により、当社グループの生産財タイヤのポートフォリオは、一段と充実いたします。
 これまで当社は、トラック・バス用、小型トラック用、産業車両用、建設車両用タイヤを取り扱ってきましたが、「Alliance Tire Group」の買収によって、新たに、農業機械用タイヤ・林業機械用タイヤが加わりました。さらに愛知タイヤ工業の買収により、産業車両用タイヤのラインナップも拡大します。特に、農業機械用タイヤは、中長期的に全世界で高い成長が見込まれる市場であることから、トラック・バス用タイヤ、産業車両用タイヤなどと並び、生産財タイヤ事業を牽引する大きな柱になると見込んでおります。

 

2)MB事業戦略

①自動車部品ビジネスのグローバル展開

現在当社グループは、自動車用部品のビジネスとして、ホース・配管の生産拠点を6カ国に、自動車窓枠用接着材の生産拠点を4カ国に設置し、グローバルに事業を展開しています。タイの生産拠点であるヨコハマラバー(タイランド)カンパニーLTDからは、ディーゼルターボ用のオイル供給ホース配管を日系カーメーカーに納入しております。

 

②得意の海洋商品でNo.1カテゴリーの拡大

海洋商品のマリンホースや空気式防舷材は、現在、世界シェア1、2位を競う有力商品です。マリンホースの生産・販売を行うヨコハマ工業品イタリアS.R.L.では、Seaflexブランドのマリンホースの生産を開始し、販売を本格化いたしました。また、インドネシアの生産拠点では、空気式防舷材の生産をスタートさせました。

 

③グローバルでの建機・鉱山ビジネス強化

長期的に拡大が見込まれる世界の資源開発に対応し、建設機械用高圧ホースやコンベヤベルトの拡販を強化します。昨年は、鉄鉱石や石炭を貯蔵敷地から運搬するリクレーマー用に、世界トップレベルの耐摩耗性を実現したコンベヤベルト「Tuftex α(タフテックス アルファ)」を開発しました。

 

④独自技術を応用した新規事業の拡大

昨年は、耐圧82メガパスカルの水素ホース、「ibar HG82(アイバーエイチジーハチニー)」の販売を開始しました。また、主としてレース走行向けに、自動車窓ガラス用接着剤「ハイパー・シーラント」を開発しました。高弾性の接着剤でフロント・リアガラスを窓枠に接着させることにより、クルマの剛性を高め、走行安定性、操舵性の向上を実現するものです。

 

3)技術戦略

①お客様に満足いただくYOKOHAMA品質

現在当社は、タイヤ開発センター・テストコースのグローバル展開を積極的に推進しています。2016年9月には、米国ノースカロライナ州にタイヤ開発センターを新設しました。従来、日本、米国各地で分散して行っていた北米向けタイヤの研究開発活動を1拠点に集約することで、地産地消型の事業体制をより強化します。タイヤ開発センターの設立は、日本、中国、タイに次いで4カ国目になります。

 

②モータースポーツ活動を通じて世界レベルの技術追求

モータースポーツ活動は、タイヤの先端的技術開発において欠くことができない場です。当社は、昨シーズンからアジア最高峰のフォーミュラレースである「全日本スーパーフォーミュラ選手権」のワンメークタイヤ供給を開始しました。
 また、市販車をベースとした車両で戦われる昨年の「SUPER GT」シリーズ・GT500クラスでは、「ヨコハマタイヤ」装着車が3勝し、タイヤメーカー勝利数で最多タイとなりました。2017年度からSUPER GTに参戦する名門チーム「TEAM MUGEN」の「HONDA NSX-GT」にもADVANレーシングタイヤの供給を開始する計画です。

 

4)全社共通戦略

2006年からスタートした「ムダ取り活動」をフェーズⅣでも引き続き展開しています。重要課題を定めたプロジェクト、製造原価に焦点を当てたプロジェクトなどにより、フェーズⅣの3年間で300億円規模の総コスト低減を目指しています。

 

5)CSRへの取り組み

当社グループは、組織の社会的責任に関する国際規格である「ISO26000」をベースに、2014年から独自に6つの「横浜ゴムの重要課題」を定めてCSRに取り組んでいます。
 重要課題のひとつ「地球環境」への対応では、2016年10月に当社の気候変動への対応が優れるとして、国際NGO(CDP)によりAリスト(日本企業22社認定)に認定されました。
 また、「地域社会」への対応では、2016年5月から、障がい者の自立と社会参画を支援するため、社会福祉法人、プロップ・ステーションと提携し、活動を開始いたしました。
 このほか、植樹、震災などによる被災地支援、コミュニティ再生、生物多様性保全などの活動を世界各地でグループ会社とともに展開しています。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは下記のようなものがあります。なお文中における将来等に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経済状況
 当社グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車用タイヤの需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、北米、欧州、アジアなどの主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の減少は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、競業他社との販売競争激化による市場シェアダウン及び価格競争の熾烈化による販売価格の下落も、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替レートの影響
 当社グループは主として円建で一般商取引、投融資活動等を行っておりますが、米ドルその他の外国通貨建でもこれらの活動を行っております。今後一層の事業のグローバル化の進行に伴い、海外事業のウエイトが高まることが予想されます。したがって、従来以上に外国通貨建の一般商取引、投融資活動等が増加し、外国為替の変動により当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける度合いが大きくなります。為替予約の実施等、為替レートの変動によるリスクを最小限にとどめる努力を行っておりますが、当該リスクを完全に回避することはきわめて困難であります。

(3) 季節変動の影響
 当社グループの業績は上半期と下半期を比較した場合、下半期の業績がよくなる傾向にあります。特に、寒冷地域で冬場の降雪時に使用する自動車用タイヤ(スタッドレスタイヤ)の販売が下半期に集中することが主な理由であります。従って、降雪時期の遅れや降雪量の減少等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 原材料価格の影響
 当社グループの製品の主要な原材料は、天然ゴム及び石油化学製品であります。従って、天然ゴム相場の大幅な上昇及び国際的な原油価格の高騰があった場合、当社製品の製造コストが影響を受ける可能性があります。これらの影響を最小限にとどめるべく各種対策を実施しておりますが、吸収できる範囲を超えた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 資金調達力及びコストの影響
 当社グループは資金調達の安定性及び流動性の保持を重視した財務運営を行っておりますが、日本を含めた世界の主要な金融市場で混乱が発生した場合、計画通りに資金調達を行うことができない可能性があります。また、格付会社より当社グループの信用格付けが大幅に下げられた場合、資金調達が制約されるとともに調達コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 有利子負債の影響
 当社グループの総資産に占める有利子負債の割合は、約37.3%(平成28年12月31日現在)であります。グループファイナンスの実施によりグループ資金の効率化を行うことで財務体質の改善に取り組んでおりますが、今後の金利動向によっては当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの一部の借入契約には財務制限条項が付されております。

(7) 保有有価証券の影響
 当社グループが保有する市場性のある有価証券のうち日本株式への投資が大きな割合を占めております。従って、日本の株式市場の変動及び低迷等による有価証券評価損の計上等で、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 投資等に係る影響
 当社グループは世界的な自動車用タイヤの需要に対応すべく、アジアを中心に生産拠点の拡大及び生産能力の増強のための投資を行っております。この投資により製品の品質向上を図るとともに需要増にも対応でき、当社グループの信頼を高め、シェアアップが期待できます。しかしながら、現地の法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態が生じた場合、期待した成果を得ることができなくなるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) M&A、資本・業務提携による影響
 当社グループは、さらなる成長の実現に向けた競争力強化のため、他社の買収や他社との資本・業務提携を行うことがあります。平成28年7月1日付けにてグローバルに生産財タイヤ事業を展開するAlliance Tire Groupの買収(連結子会社化)を行っております。万一対象会社の業績が買収時の想定を下回る場合、または事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合にはのれん等の減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 退職給付債務
 当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は割引率、年金資産の期待運用収益率等の一定の前提条件に基づいて数理計算を行っております。実際の割引率、運用収益率等が前提条件と異なる場合、つまり、金利低下、年金資産の時価の下落、運用利回りの低下等があった場合や退職金制度、年金制度を変更した場合、将来の退職給付債務の増加により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 災害等の影響
 当社グループは地震等の自然災害に備え、各種対応策を検討し、計画的に実施しておりますが、生産拠点及び原材料の主要な仕入先などに予想外の災害が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 知的財産権の影響
 当社グループは技術ノウハウの蓄積と知的財産権の保護に努めておりますが、第三者の知的財産権の侵害を効果的に防止できないことがあります。また、当社グループの製品または技術が、第三者から知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、それが認められた場合には、グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 製品の品質による影響
 当社グループは、品質管理を経営の最重要課題とし、品質管理体制の万全を期しておりますが、製品の欠陥や不良を皆無にすることは困難であります。大規模なリコールや欠陥に起因する多額の損害賠償が起きた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(14) 法律・規制・訴訟の影響
 当社グループは、事業活動を行っている各国において、投資、貿易、為替管理、独占禁止、環境保護など、当社グループが、展開している様々な事業に関連する法律や規制の適用を受けております。
 将来において、新たな法律や規制により、事業活動の制約やコストの上昇など当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 また、国内外における予期せぬ法律や規制の変更などにより、当社グループの事業活動に制約を受け、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 これらの他、当社グループは国内外の事業活動に関連して、訴訟や各国当局による捜査・調査の対象となる可能性があります。重要な訴訟が提起された場合や、各国当局による捜査・調査が開始された場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成28年3月25日開催の取締役会において、Alliance Tire Group各社の持株会社であるAlliance Tire Group B.V.の全株式を取得することを決議し、平成28年7月1日付ですべての手続きが完了し、Alliance Tire Groupは当社の連結子会社となりました。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。

なお、当社は、Alliance Tire Group B.V.の全株式を取得するために必要な資金を調達するため、株式会社みずほ銀行との間で総額1,575億円の借入契約(ブリッジローン)を締結し、平成28年7月1日付で当該契約を実行しました。

また、株式会社みずほ銀行をアレンジャーとし、アレンジャー及び当社の合意する金融機関11行を借入先とする総額720百万USドル及び54,240百万円のシンジケーション方式タームローン契約(財務制限条項付)をそれぞれ締結し、平成28年8月31日付で当該契約に基づく借り換えを実行しました。
 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、会社の基盤技術に関する研究開発活動を研究本部が、直接商品に係る研究開発活動をタイヤ、MB、ATG及びその他の技術部門が担当となり、世界的な技術の先端に挑戦し、世界初の商品を市場に提供することで、お客様に満足いただくべく努力を重ねています。

当連結会計年度における研究開発費の総額は、144億83百万円であります。

 

当社研究本部においては、環境貢献企業における研究部門として、精緻でかつ高度な分析・解析技術をベースに物質構造や反応機構等の解明による新素材開発やシミュレーション技術の開発を行い、環境にやさしいタイヤ材料の開発や電子材料用素材・省エネルギー関連への適用技術の開発などを中心に技術の先端に挑戦しています。

研究開発費の金額は、12億65百万円であります。

 

・日本ゴム協会から「優秀論文賞」受賞

平成28年5月に当社の従業員3名と共同研究者である小澤助教(東京工業大学理工学研究科)によるゴム技術の研究に関する論文が、一般社団法人日本ゴム協会から「第63回優秀論文賞」を受賞しました。
 この「優秀論文賞」は、今年で63回目となる歴史がある賞で、過去3年間に同協会誌に発表された論文の中から特に優秀なもの2件が表彰されました。

 

・流体音響シミュレーション技術がHPCI利用研究課題の「優秀成果賞」受賞

当社と宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所による「次世代低騒音タイヤ開発に向けた高精度流体解析とデータマイニング」が、平成28年10月、HPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)一般利用枠研究課題の「優秀成果賞」を受賞しました。
 HPCIとは、文部科学省が構築を進めている「京」と全国の大学や研究機関に設置されたスーパーコンピューターを高速ネットワークで結び、革新的な共用計算環境を実現する基盤システムです。HPCIシステムを運用する一般財団法人高度情報科学技術研究機構では、1年間に同システムを利用して実施された一般利用枠研究課題の中から特に成果が認められた課題を優秀成果賞として表彰しており、今年度は、全134課題の中から9課題が「優秀成果賞」に選ばれました。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(1)タイヤ

タイヤ事業においては、グローバル市場における独自の存在感の確立及び高付加価値商品のグローバル展開を目標とし、以下のような活動をいたしました。

研究開発費の金額は、100億26百万円であります。

 

1)北海道旭川市の冬用タイヤテストコース開所

平成28年1月に北海道旭川市の冬用タイヤテストコース「北海道タイヤテストセンター(Tire Test Center of
Hokkaido=TTCH)」で開所式が執り行われました。 同テストコースは、敷地面積は東京ドームの19倍強に当る906,462㎡あり、直線距離が約1キロにおよぶ圧雪路のほか、氷盤路、登坂路、雪上・氷上旋回路、ハンドリング路を備えています。乗用車で時速100キロメートル以上のテスト走行ができるほか、トラックやバスについても登坂など様々な路面状況での制動・発進・加速テストを行うことができます。
 氷点下の気温が安定的に続く12月末から翌年2月末までの厳冬期に冬用タイヤのテストを行い、それ以外の季節は、夏用タイヤのテストに活用しています。

 

 

2)バス停での乗降をスムーズにするバリアフリー縁石の実証実験に協力

平成28年1月に新潟市、新潟交通株式会社等の協力を得て、公益社団法人日本交通計画協会が主催するバス停のバリアフリー縁石の実証実験に参加しました。
 従来のバス停は、バスの車体と縁石を密着させることが難しく、乗降口と歩道の間に生まれる隙間は高齢者や車椅子、ベビーカーの使用者が乗降する際に大きな負担となっていますが、バリアフリー縁石にはこの隙間を解消する効果があります。
 使用されたバリアフリー縁石は、既に欧州市場にて実用化されている縁石(欧州製)と、日本国内で開発中の縁石の計2種類あり、いずれも車道に面した側面が内側にカーブを描くように加工されている特殊な縁石で、タイヤのショルダー部をカーブに沿うように接触させながら停車することで縁石側面がタイヤのガイドとなって車体を正確に縁石側まで寄せることが可能となります。
 バリアフリー縁石の使用にあたっては、縁石に接触するタイヤショルダー部の耐久性が重視されるため、夏タイヤの「MY777(エムワイ ナナナナナナ)」とスタッドレスタイヤの「ZEN 903ZW(ゼン・キューマルサン・ゼットダブル)」を使用し、タイヤ形状の違いによる耐久性への影響や正しい位置に車両を停車することなどを確認しました。
 現時点では国内におけるバリアフリー縁石の導入事例はないものの、東京都の都心と臨海副都心を結ぶBRT(Bus Rapid Transit)システムをはじめ、全国各地において導入を検討する動きがはじまっています。

 

3)「東京 オートサロン2016」、「インド オートエキスポ2016」、「スイス ジュネーブモーターショー2016」、
 「上海 国際展覧会」、「横浜 ジャパントラックショー2016」、「北九州 ゴム・エラストマー技術展」に出展

・カスタムカーの祭典「東京オートサロン2016」

平成28年1月に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されたカスタムカーの祭典「東京オートサロン2016」に出展しました。タイヤブースとホイールブースを展開し、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」の全15種をフルラインアップで展示し、未発表のスポーツラジアルタイヤのプロトタイプも参考出品したほか、平成27年7月からパートナーシップ契約を開始したバークレイズ・プレミアリーグ「チェルシーFC」コーナーも設置しました。
 タイヤブースでは平成28年から「ADVAN」レーシングタイヤをワンメイク供給する国内最高峰のフォーミュラレースである全日本スーパーフォーミュラ選手権のマシンとSUPER GTの参戦マシンを展示し、“ADVAN=走り”を強力に印象づける「ADVAN Sport V105(アドバン・スポーツ・ブイ・イチマルゴ)」の高い技術力と走行性能をアピールしました。

 

・インド最大のモーターショー「オートエキスポ2016」

平成28年2月にインドの現地法人であるヨコハマ・インディア PVT. LTD. は、インド最大のモーターショーである「第13回 オートエキスポ2016」に出展しました。同モーターショーは隔年開催で、ヨコハマ・インディアPVT. LTD. は平成20年から5回連続で出展しています。
 メイン商品として、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」やSUV用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、インド専用の「YOKOHAMA Earth-1(ヨコハマ・アースワン)」やスポーツタイヤ「S.drive(エス・ドライブ)」を展示しました。
 さらに、日本で販売している低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」から低燃費フラッグシップタイヤ「BluEarth-1 EF20(ブルーアース・ワン・イーエフ・ニーマル)」を参考出品し、環境問題への意識が高まっているインド国内のユーザーにヨコハマタイヤの優れた環境技術を訴求しました。

 

 

・スイスの「ジュネーブモーターショー2016」

平成28年3月にスイスで開催された「第86回ジュネーブモーターショー2016」に出展しました。
 タイヤ周辺の空気の流れをコントロールすることで、車の燃費と安定性の向上に貢献する新形状エアロダイナミクスタイヤや最新の軽量化技術を織り込んだコンセプトモデルを展示し、YOKOHAMAの先進技術を訴求しました。
 また、世界有数のハイパフォーマンスカーに新車装着されているフラッグシップモデル「ADVAN Sport V105(アドバン・スポーツ・ブイイチマルゴ)」を紹介するほか、平成27年7月からパートナーシップ契約を開始したバークレイズ・プレミアリーグ「チェルシーFC」のロゴを刻印した「BluEarth-A CHELSEA FC EDITION(ブルーアース・エース・チェルシー・エフシー・エディション)」なども展示しました。

 

・上海の自動車部品及び関連サービスに関する「国際展覧会」

平成28年6月に中国の事業統括会社である優科豪馬橡膠有限公司は、上海で開催された自動車部品及び関連サービスなどに関する国際展覧会「Shanghai International Auto Parts and Service Exhibition Auto New
 Energy Source Service Exhibition Auto New Energy Source Technology & Auto Intelligence Show 2016」に出展しました。乗用車用からトラック・バス用、建設・鉱山車両用(OR)タイヤまで豊富な商品のラインアップに加え、最新のタイヤテクノロジーを紹介し、大需要地域である中国での存在感を高めました。
 乗用車用タイヤとして、中国で高い評価を得ている低燃費タイヤブランド「BluEarth」をはじめ、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」や人気が高まっているSUV向けブランド「GEOLANDAR」を展示しました。
 併せて、世界有数のハイパフォーマンスカーやプレミアムカーに選ばれてきた実績やモータースポーツ活動を紹介し、YOKOHAMAの高性能・高品質に対する信頼性を高め、モータースポーツファンに人気の「ADVAN NEOVA AD08R(アドバン・ネオバ・エイディー・ゼロハチ・アール)」などのスポーツタイヤも展示しました。
 技術訴求では、タイヤ周辺の空気の流れをコントロールすることで車の燃費と安定性の向上に貢献する新形状エアロダイナミクスタイヤを紹介し、次世代を見据えたYOKOHAMAの先進性をアピールしました。

 

・「横浜 ジャパントラックショー2016」

平成28年9月、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された日本最大級のトラック関連総合展示会「ジャパントラックショー2016」に出展し、従来一軸で片側2本必要だったリアタイヤを1本にすることで、軽量化による燃費向上や省資源に寄与するほか、積載スペースの拡大によって積載効率を高めることができる大型トラック、トレーラー、バス用の超偏平シングルタイヤを参考出品しました。
 また、タイヤ個別のコンディションや運行履歴、点検状況などを一元管理することで、安全性が高く無駄のないタイヤの運用や管理・メンテナンスの省力化をサポートする「タイヤ個体管理サービス」のひとつとして、タイヤの空気圧とタイヤ内空気温度をリアルタイムで監視する空気圧モニタリングシステム「HiTES(ハイテス)」の新型プロトタイプを展示しました。
 “次世代”をテーマに安全性、経済性、環境性に貢献するタイヤとサービスを紹介することで、運輸・輸送業界での存在感を高めていきます。

 

・IRC 2016 Kitakyushu「ゴム・エラストマー技術展」

平成28年10月、福岡県北九州市で開催された『IRC 2016 Kitakyushu「ゴム・エラストマー技術展」』に出展し、「環境技術」をテーマにタイヤ、ホース配管、工業資材の各種製品を幅広く展示するほか、バイオマス(生物資源)から合成ゴムの原料を合成する新技術を紹介しました。
 「ゴム・エラストマー技術展」は、世界中のゴム・エラストマー分野の関係者が一堂に会す「IRC(International Rubber Conference=国際ゴム技術会議)2016 Kitakyushu」と併催され、ゴム・エラストマーの製品や技術に関連する企業、大学、研究機関などが出展する展示会です。
 当社は、国内タイヤラベリング制度で最高グレードの転がり抵抗性能「AAA」とウェットグリップ性能「a」を獲得した環境フラッグシップタイヤ「BluEarth-1 EF20」と優れたトータルバランスを実現した低燃費タイヤ「BluEarth-A」を展示したほか、タイヤ周辺の空気の流れをコントロールすることで車の燃費と安定性向上に貢献する「エアロダイナミクスタイヤ」を参考出展しました。

 

 

 

4)「クライスラー パシフィカ」、「トヨタ プリウス」、「トヨタ オーリス」のハイブリッドモデル、
 「マツダ CX-4、CX-9」、「日産 セレナ」、「スバル インプレッサ」及び「ポルシェ 新型モデル
 3車種」に新車装着

・平成28年2月からクライスラーブランドの車両を生産する FCA US LLC. (Fiat Chrysler Automobiles)の新型ミニバンであるクライスラー「パシフィカ」の新車装着用(OE)タイヤとして、「AVID S34(エイビッド・エスサンヨン)」の納入を開始しました。
「AVID S34」は、北米市場で販売している乗用車用オールシーズンタイヤである「AVID」に「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術を投入して開発しており、優れた走行性能と安全性能を確保しながら低燃費性能も高めております。

 

・平成28年3月からトヨタ自動車株式会社が発売した新型「プリウス」への新車装着用(OE)タイヤの納入を開始しました。
日本、オセアニア、欧州向けとして乗用車用サマータイヤの「BluEarth E70(ブルーアース・イーナナマル)」、北米向けには乗用車用オールシーズンタイヤ「BluEarth S34(ブルーアース・エスサンヨン)」、また、その他の国向けとして「ASPEC A349(アスペック・エーサンヨンキュウ)」が装着されます。

 

・平成28年3月からトヨタ自動車株式会社が発売した新型スポーツハッチバック「オーリス」のハイブリッドモデルの新車装着用(OE)タイヤとして、「ADVAN dB(アドバン・デシベル)」の納入を開始しました。
「ADVAN dB」は、横浜ゴムのプレミアムコンフォートタイヤで、優れた静粛性を誇るパターンを採用しながら、「ADVAN」の開発技術を惜しみなく搭載し、ハイレベルな走行性能と快適性を実現させ、さらに低燃費性能も向上させています。

 

・平成28年6月からマツダ株式会社が中国で発売した新型クロスオーバーSUVl「CX-4」の新車装着用(OE)タイヤとして、「GEOLANDAR G91(ジオランダー・ジーキュウイチ)」の納入を開始しました。
「GEOLANDAR G91」は、SUV用タイヤ「GEOLANDAR」にYOKOHAMAの先進タイヤ技術「BluEarth」テクノロジーを投入して開発され、SUV用タイヤならではのユーティリティ性能に加え、都市型クロスオーバー車や中・小型SUVに求められる低燃費性能や安全性能、快適性能を実現しています。

 

・マツダ株式会社が今春より北米で発売した新型3列ミッドサイズクロスオーバーSUV「CX-9」の新車装着用(OE)タイヤとして「GEOLANDAR H/T G056(ジオランダー・エイチティ・ジーゼロゴーロク)」の納入を開始しました。
「GEOLANDAR H/T G056」は、世界的に販売が増加している中・大型SUV向けに開発したハイウェイテレーンタイヤで、ユーザーが求める耐摩耗性能や耐久性、静粛性や快適性、ハンドリング性能などを高レベルでバランスすることを追求して開発し、都市やハイウェイでの快適な走りを実現しています。

 

・平成28年8月、日産自動車株式会社が発売した新型「セレナ」の新車装着用(OE)タイヤとして「BluEarth E52(ブルーアース・イーゴーニー)」の納入を開始しました。
「BluEarth E52」は、「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術を採用し、低燃費性能を高めながら安全性能と快適性能をバランスさせた乗用車用サマータイヤです。

 

 

・富士重工業株式会社が発売する新型「インプレッサ」の新車装着(OE)用タイヤとして、国内及び豪州では「ADVAN Sport V105(アドバン・スポーツ・ブイイチマルゴ)」、北米では「AVID S34(エイビッド・エスサンヨン)」の納入を開始しました。
 「ADVAN Sport V105」は、高いドライビングパフォーマンスを発揮するとともに、優れた快適性や安全性を高次元でバランスさせたハイパワー・プレミアムカー向けサマータイヤです。また、「AVID S34」は、北米市場で販売している乗用車用オールシーズンタイヤ「AVID」に「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術を採用し、優れた走行性能と安全性能を実現しながら低燃費性能も高めています。

 

・グローバル・フラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V105(アドバン・スポーツ・ブイイチマルゴ)」がポルシェ社の新型「911」、「718ボクスター」及び「718ケイマン」に新車装着されました。
「ADVAN Sport V105」は、ハイパワー・プレミアムカー向けタイヤで、高いドライビングパフォーマンスを発揮するとともに優れた快適性や安全性を高次元で実現しています。また、今回新車装着されたタイヤはポルシェ社と共同開発したもので、タイヤサイドには同社の承認を示す「N0」マークが刻印されています。1989年に初めてポルシェ社の技術承認を取得し「YOKOHAMA A008P」が911のタイプ964に装着されたのを皮切りに、その後も数多くの車両に新車装着されています。

 

5)ラリー・ダートトライアル用ラジアルタイヤ「ADVAN A053」に新サイズを追加

平成28年6月、ラリー・ダートトライアル用ラジアルタイヤ「ADVAN A053(アドバン・エイ・ゼロゴーサン)」に新サイズを追加し、すでに販売中の2サイズと合わせて全3サイズとなりました。
 同商品は左輪用と右輪用で異なるパターンを採用し、ラリーでの耐久性を重視したMコンパウンドとダートトライアルやショートステージ用のSコンパウンドを用意しています。
 「ADVAN A053」は、硬く締まった路面から柔らかい土質まで様々に変化するグラベルステージに対応すると共に、ハイスピードな道はもちろん、低中速コーナーでも高いトラクション性能を発揮し、「FIAプロダクションカー世界ラリー選手権」や「全日本ラリー選手権」においてその高い戦闘力を実証しております。

 

6)SUV用オールテレーンタイヤ「GEOLANDAR A/T G015」を日本で発売、「2016年度グッドデザイン賞」を受賞

平成28年8月、SUV用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダ―)」のオールテレーンタイヤの新商品「GEOLANDAR A/T G015(ジオランダ―・エイティジーゼロイチゴ)」を日本で発売しました。
 「GEOLANDAR A/T G015」は「GEOLANDAR」ブランド20周年を記念する商品で、アクティブなライフスタイルを楽しむドライバーをターゲットに、オフロードでの走破性と耐久性を向上させつつ、オンロードでの快適性や静粛性も高めるなど全面的に改良し、定評のあるオフロード性能をレベルアップすると共に、ウェット性能や雪上性能を向上させました。
 また、トレッドパターンやタイヤショルダーには新しいデザインを採用し、力強くスタイリッシュなイメージを創出しました。
 コンパウンドは、オレンジオイル配合技術をはじめとするYOKOHAMAの先進技術を結集し、優れた耐摩耗性能に加え、様々な路面への対応力を高め、オフロードはもちろん、オンロードでの高速走行時にも安定感のある走りを発揮するよう、構造とプロファイルを最適化しました。これらにより、従来品(GEOLANDAR A/T-S)に比べ、耐摩耗性能を17%、ウェット制動性能を4%、パターンノイズ性能を22%(騒音エネルギー低減率)、ロードノイズ性能を11%(騒音エネルギー低減率)向上させています。
 さらに、平成28年9月、「2016年度グッドデザイン賞」を受賞しました。審査委員からは、「乗用車テイストの強い都市型SUV(スポーツユーティリティーヴィークル)が増える一方、あえてオフロード色を強めることで差別化を図るユーザーもいる中で、オフロードタイヤのようなタフなデザインを採用しつつ、通常路面での性能にも考慮しているのが特徴で、特にショルダー部のアグレッシブなデザインは、SUVで個性を主張したい人の目に魅力的に映るだろう。」と評価されました。

 

 

7)ハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤ「ADVAN FLEVA V701」を発売

平成28年8月、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」の新商品「ADVAN FLEVA V701(アドバン・フレバ・ブイナナマルイチ)」全24サイズを日本で発売しました。
 「ADVAN FLEVA V701」は、「ADVAN」の“走る歓び”をより多くのドライバーに提供するため、「楽しいハンドリング」というテーマに基づき「ADVAN Sport V105」をベースに開発されたハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤで、スポーツカーをはじめ、コンパクトカーからミドルクラスセダン、CUV、チューニングカーなど多くの車種に幅広く対応し、市街地、ワインディングロード、高速道路など様々なシーンでスポーティーなハンドリングを実現します。
 トレッドパターンにはウェット性能や静粛性を高めながら「ADVAN」らしい“攻めのスタイル”を感じさせる方向性パターンを開発し、また、コンパウンドにはウェット性能、耐摩耗性能、低燃費性能を高レベルでバランスした「ナノブレンドゴム」を採用しています。
 さらに、グローバル・フラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V105」のプロファイルを継承し、近年日本国内でも人気の高い欧州プレミアムカーのニーズを満たす優れた操縦安定性を実現しています。

 

8)乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD」初のSUV用タイヤ「iceGUARD SUV G075」を発売

平成28年9月、乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD(アイスガード)」初のSUV用タイヤ「iceGUARD SUV G075(アイスガード エスユーヴィ ジーゼロナナゴ)」を発売しました。
 「iceGUARD SUV G075」は、「SUVに、飛躍の氷上性能を」をテーマとし、「iceGUARD」の基本コンセプト「氷に効く」「永く効く」「燃費に効く」を踏襲しつつ、最新技術を惜しみなく搭載し、SUVユーザーの最も高いニーズである氷上性能の向上に主眼を置いて開発したほか、性能の永持ちと省燃費に加え、近年人気の都市型SUVに対応するため、静粛性も追求しました。
 「氷に効く」では、スリップの原因となる水膜を吸水する「iceGUARD」の最新コンパウンド技術「スーパー吸水ゴム」が「iceGUARD」のパターン技術を取り入れた専用トレッドパターンとの相乗効果により、高い接地性とエッジ効果を発揮し、氷上制動性能は従来品(「GEOLANDAR I/T-S」)に比べ23%向上しました。
 「永く効く」では、「スーパー吸水ゴム」に配合した「ブラックポリマーⅡ」と「エボ吸水ホワイトゲル」が低温時でもゴムの柔らかさを維持し、長期間にわたって高レベルの氷上性能を持続します。
 「燃費に効く」では、低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」の技術を応用した「低発熱トレッドゴム」を採用し、発熱によるエネルギーロスを抑え、転がり抵抗を5%低減しました。
 さらに、当社独自のシミュレーション技術により溝配置を適正化することで、パターンノイズを28%低減(騒音エネルギー低減率での比較)するなどの静粛性を高めています。

 

9)ストリートスポーツタイヤ「ADVAN A052」を発売

平成28年8月、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」のストリートスポーツタイヤの新商品「ADVAN A052(アドバン・エイ・ゼロゴーニ)」を日本で発売しました。全開発サイズ19のうち7サイズの発売を開始しました。
 「ADVAN A052」は、「ADVAN」最強のストリートスポーツタイヤ「ADVAN NEOVA AD08R」を凌ぐグリップ力とハンドリング性能を発揮しつつ、騒音や燃費も配慮した次世代のストリートスポーツラジアルタイヤです。先進のレーシングテク10ノロジーから生まれた構造技術「マトリックス・ボディ・プライ(ADVAN Sport V105に搭載)」の採用に加え、フラッグシップ低燃費タイヤ「BluEarth-1 EF20」で活用した「多目的設計探査」を駆使し、コーナリングフォースを最大化するプロファイルと構造を開発しました。
 また、ドライグリップとウェットグリップを高次元で両立した専用コンパウンドを新規開発したことにより、サーキットで速いラップタイムを安定して刻むことや周回を重ねてからのタイムドロップの抑制、素直で扱いやすいハンドリング特性を実現しました。
 なお、ウェットグリップ性能、騒音、転がり抵抗に係る規制を定めた国際基準「UN/ECE Regulation No.117 02
Series(R117-02)」をクリアしており、走りだけでなく環境や人に優しいタイヤとなっています。

 

 

10)ADVANレーシングタイヤ装着車が「SUPER GT第3戦 GT500クラス・GT300クラス」、「SUPER GT第4戦 GT500クラス」、「SUPER GT第7戦 GT500クラス・GT300クラス」で優勝

平成28年7月、「SUPER GT第4戦 GT500クラス」で「ADVAN」レーシングタイヤを装着した「フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R」は、決勝レースでタイヤ無交換作戦を敢行するも、ADVANレーシングタイヤがしっかりと足元を支え、優勝しました。

平成28年10月には「SUPER GT第7戦 GT500クラス・GT300クラス」でポール・トゥ・ウィンを達成しました。

さらに、平成28年11月開催の「SUPER GT第3戦」では、「GT500クラス・GT300クラス」で優勝しました。当社は、SUPER GT 2016シリーズにおいて「GT500クラス」で通算3勝を挙げ、最多勝利タイヤメーカーとなったほか、「GT300クラス」では、チームのシリーズチャンピオンが決定しました。

 

11)米国ノースカロライナ州に「タイヤ研究開発センタ」ー設立

米国ノースカロライナ州に「タイヤ研究開発センター」を新設し、平成28年9月からシャーロット地域で研究開発活動を開始しました。
 当社は、「地産地消」をテーマとして市場に近い地域でのタイヤ研究開発活動を強化しており、これまでにもドイツの「ニュルブルクリンク・テストセンター」、タイの「タイヤテストセンターオブアジア」、中国の「優科豪馬中国技術センター」を設立しましたが、本研究開発センターは機能・人員数で海外最大の技術開発拠点となります。
 また、本研究開発センターでは、消費財タイヤの設計から開始し、生産財タイヤの設計、試験・評価、技術サービス、品質保証など業務の範囲を拡大していく予定です。また、現在北米向けタイヤの研究開発活動を米国の複数の州と日本に分散して行っていますが、研究開発体制の強化や市場に適したスピーディーな新製品投入を目的として、近い将来、これらの研究開発活動拠点を集約し、研究開発活動機能の統合に伴い、北米の研究開発スタッフを倍増する予定です。

 

(2)MB
 MB事業においては、お客様の満足と環境への貢献を念頭に置いて、幅広い産業分野での高機能新商品の開発と、新規事業を目指した技術開発を積極的に行っており、以下のような活動をしました。

研究開発費の金額は、27億62百万円であります。

 

1)ホース配管事業

環境貢献商品の開発における取り組みとして、将来の燃料電池自動車の普及に備えた水素ステーション機器用の高圧水素用樹脂ホースを水素ステーションに継続的に納入しており、市場実績の積み上げと共に水素社会の普及に貢献していきます。
 燃料電池自動車に水素を充填するディスペンサー用ホース「ibar HG82(アイバー・エイチジーハチニー)」を開発し、平成28年8月より販売を開始しました。法改正による水素ステーションの昇圧化に伴い、82MPaでの水素充填に対応するほか、軽量で柔軟性に優れており、運搬や充填作業がしやすいのが特徴です。
 「ibar HG82」は、従来品である「ibar HG70」の開発で培った技術をベースに開発し、繊維と鋼線を組み合わせたハイブリッド構造(特許出願済)とすることにより、高圧対応に加え軽量化と柔軟性および耐久性を実現しています。同時に、これまでの評価で得られた知見を活用し、実際の水素ステーションでの使用環境を想定した独自のホース評価試験法を開発、実施することで安全性を追求した高圧水素ガス用ホースとなっています。
 また、昇圧仕様の87.5MPa用についても、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託業務を継続しており、耐久性向上にむけた開発を進めております。

 

 

2)工業資材事業

・イタリアのマリンホース製造販売子会社が国際規格の認証を取得し「Seaflex」の製造・販売を開始

工業資材事業の主力商品の一つであるマリンホース「Seaflex(シーフレックス)」は、その品質と信頼性が市場から高く評価され、55 年以上にわたり原油荷役で主要な役割を担っています。当社では市場でより確固たる地位を確立するため、平成26年12月、アメリカ石油協会(API)が発行する規格「API Specification Q1 9th Edition」(=API Spec Q1)の認証を取得しました。同規格は歴史が古く、石油業界における世界的権威となっており、石油、石油化学、天然ガスに関わる産業で事業を行う組織の品質マネジメントシステム(生産現場におけるリスクアセスメントや変更管理など)に関し厳しく定められているものです。

また、当社のマリンホース製造販売子会社であるヨコハマ工業品イタリアS.R.L.が、「Seaflex(シーフレックス)」ブランドのマリンホースにて石油会社国際海事評議会(OCIMF)が制定する「GMPHOM2009」の型式認定を取得し、平成28年上期より販売活動を開始しました。これにより、為替変動リスクが低減され競争力が高まるため、アフリカ・中東地域での販売強化が図れます。
 当社は、これらの認証取得を契機に積極的な営業活動を展開し、マリンホースのトップメーカーとしてのブランド力強化及びシェア向上を図ります。

 

・新型道路ジョイント「YHT-N」型が首都高速1号羽田線で採用

当社の道路橋用伸縮装置(道路ジョイント)は、全てのタイプにおいて内部の伸縮止水ゴムと側板を一体化させる加硫接着構造を採用しているため、長期にわたり信頼性の高い止水性能を維持することができるのが特徴です。
 また、「YHT-N(ワイ・エッチ・ティー・エヌ)」タイプは、伸縮止水用ゴム部分の厚みをさらに増すことで機械的損傷への耐性を強化するとともに、道路ジョイント装置内部を全てゴムで覆う被覆構造とし、鋼材部の露出を極力なくすことで本体内部の腐食を防ぎ、より長期にわたって性能確保することが可能です(特許出願済)。
 今般、首都高速道路株式会社の採用条件となる騒音・振動試験を当社のタイヤテストコース「D-PARC」にて実施し、その結果首都高速道路株式会社から認定され、首都高速1号羽田線での採用に至りました。

 

・世界トップレベルの耐摩耗性を実現したコンベヤベルト「Tuftex α」の生産・販売を開始

工業資材事業の主力商品の一つであるコンベヤベルトは、その品質と信頼性が市場から高く評価され、長年にわたり多くのお客様に使用されております。
 平成28年8月、鉄鉱石や石炭を貯蔵敷地から運搬するリクレーマー用に、世界トップレベルの耐摩耗性を実現したコンベヤベルト「Tuftex α」(タフテックス アルファ)を発売しました。リクレーマーは高速でコンベヤベルトを回し、短時間に大量の運搬物を運ぶため、ベルトの水平方向に激しい摩擦が加わることから、耐摩耗性の向上によりベルトの交換周期が伸長され、ランニングコストを削減できるメリットがあります。
 「Tuftex α」は、独自の摩耗評価法を用いて現場でのトライアルを繰り返した結果、ゴムを素材から見直すことで、従来品の超耐摩耗性コンベヤベルトに比べ耐摩耗性を64%向上させました。さらに、炎天下で紫外線に長時間さらされる過酷な使用環境にも対応する優れた耐久性を実現しています。
 当社は、日本と中国にコンベヤベルト工場を保有し、石炭や鉱石などの資源開発用として、北米、中南米、豪州、中国などに数多く納入し、高い信頼を獲得しております。現在、コンベヤベルトのブランド強化を進めており、耐久性に優れた付加価値商品として「Tuftex」ブランドを市場に投入し、今後さらなるラインナップの拡充を計画しています。また、ユーザーの様々なニーズに応えた商品開発を進め、新規ユーザーの開拓を図ります。

 

 

3)ハマタイト・電材事業

・建築用シーリング材のブランドリニューアルと付加価値商品の上市

ハマタイト・電材事業及び建築用シーリング材のブランドリニューアルに合わせ、付加価値を向上した製品を開発し、上市しました。

 

[2成分形ポリサルファイド系シーリング材「SC-PS2」]

従来品「SC-500NB」の高耐候性と低石目地汚染を継承しつつ、作業性を極限まで追求した「SC-PS2」を平成28年11月に上市しました。完全な2成分の反応硬化形とすることで硬化性を向上させたほか、材料を建物に施工する際の作業性を向上させたほか、容器を見直して開けやすい缶になりました。

 

[1成分形変成シリコーン系シーリング材「SC-MS1NB-LM」]

 従来の「スーパーワンLM」に塗装適正(ノンブリード性能)を付加しつつ コストパフォーマンスを向上させた汎用型1成分形変成シリコーン系シーリング材としてリニューアルしました。

 

[1成分形変成シリコーン系シーリング材「SC-SD1NB」]

戸建サイディングボード用として、これまでの「さいでぃんクン+1」に塗装適正(ノンブリード性能)を付加しつつ、作業性を大幅に向上させ、幅広いお客様のご希望にお応えする製品となりました。

 

・プライマーレス樹脂用接着剤

自動車を取り巻く環境の一環として部材の樹脂化による軽量化が進む中、自動車部材に採用される難接着な樹脂部材に対して、前処理(プライマー処理)を不要とする接着技術を開発しました。このプライマーレス樹脂用接着剤は、車両軽量化に貢献するのみならず、有機溶剤を含有しているプライマーを使用しなくて済む点でも環境負荷低減に貢献することができ、カーメーカーへの納入を開始しております。

 

・シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム用多機能ハードコート

タッチパネル周辺には多くの樹脂フィルムが使用されていますが、近年その複屈折の小ささからCOPフィルムがPETフィルムに代わって使用され始めています。それらのフィルムには、傷防止、アンチブロック性のハードコートが必須ですが、COPはその難密着かつ脆い性質から、ハードコートの密着性を確保するのが難しく、かつ割れ防止の性能も必要となります。機能付与と密着性は両立しえない場合が多く、COP用のコーティング材の多機能化は非常に困難でしたが、当社の高い密着技術によりCOP密着性、割れ防止、高濡れ性、アンチブロック性、高透明性の全てを併せ持つハードコートを開発することに成功しました。 

 

 

(3)ATG
 ATGにおいては、革新、技術、低コスト生産により、商品のライフサイクルを通じて最も安いコストで最高の価値をお客様に提供するべく以下のような活動をいたしました。

 研究開発費の総額は、1億24百万円であります。

 

1)各種農機具展示会への出展

平成28年8月に米国最大の農産業の屋外イベントであるFarm Progress(ファームプログレス)、10月はインド最大級の農機具展示会であるKrishi Darshan Expo(クリシダーシャンエキスポ)、11月にはイタリアで開催の世界60カ国以上から2,000社近くが出展する国際農機具展示会であるEIMA(イーアイエムエー)など、様々な農機具の展示会へ出展し、ATG製品を理解していただく場を多く設けました。

 

2)新商品の発売

多くの商品を市場に投入し、販売拡大に努めております。平成28年下期に発売した商品は主に次のものとなります。

[Galaxyブランド]

PORT MAX(ポートマックス):軽量化することで発熱を低減すると同時に、構造面を見直し、高い耐久性を実現した港湾リーチスタッカー用タイヤ(平成28年7月発売)

SUPER SMOOTH SDS(スーパースムース エスディーエス): 高い耐久性を有したスキッドステアローダー用ソリッドタイヤ(平成28年12月発売)

 

[Primexブランド]
ROCK MINE LUG PLUS(ロック マイン ラグ プラス):特殊コンパウンドの使用により耐パンクや耐切断性能を強化し、タイヤ内部の構造を最適化したことによりリトレッド性能も高めた鉱山車両専用に開発されたタイヤ(平成28年12月発売)

 

 上記のほか、ゴルフクラブ等のスポーツ用品にかかる研究開発費が 3億4百万円あります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

・売上高
 当連結会計年度の売上高は、5,961億93百万円(前期比5.3%減)となりました。詳細につきましては、本報告書「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載しておりますセグメント別の業績をご参照下さい。

 

・営業利益
 当連結会計年度の営業利益は、価格競争の激化による影響等により、423億17百万円(前期比22.4%減)となりました。

 

・経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
 当連結会計年度の経常利益は、391億31百万円(前期比20.7%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は187億87百万円(前期比48.3%減)となりました。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

・財政状態
 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,922億73百万円増加し、9,029億90百万円となりました。
 流動資産は現預金及び棚卸資産等が増加したこと等により、3,504億21百万円(前期比8.0%増)となりました。固定資産は無形固定資産の増加等により、5,525億68百万円(前期比43.1%増)となりました。
 流動負債は短期借入金の返済等により、2,014億8百万円(前期比10.4%減)となりました。固定負債は社債の発行や長期借入金の増加等により、3,465億37百万円(前期比145.4%増)となりました。
 純資産は親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により3,550億44百万円(前期比3.0%増)となりました。
 

・キャッシュ・フロー

  キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。