当社グループは当連結会計年度(2017年1月1日から2017年12月31日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
日本基準とIFRSの調整の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 34.初度適用」をご参照ください。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
|
|
百万円 |
百万円 |
% |
|
|
売上収益 |
574,048 |
646,272 |
12.6 |
|
|
|
タイヤ |
428,359 |
459,949 |
7.4 |
|
|
MB |
112,188 |
114,099 |
1.7 |
|
|
ATG |
25,473 |
63,433 |
149.0 |
|
|
その他 |
8,028 |
8,792 |
9.5 |
|
事業利益 |
45,775 |
58,265 |
27.3 |
|
|
|
タイヤ |
37,760 |
41,889 |
10.9 |
|
|
MB |
7,384 |
7,757 |
5.0 |
|
|
ATG |
11 |
7,568 |
67,654.1 |
|
|
その他 |
714 |
1,171 |
64.1 |
|
|
調整額 |
△94 |
△120 |
― |
|
営業利益 |
37,843 |
54,224 |
43.3 |
|
|
税引前利益 |
24,076 |
54,891 |
128.0 |
|
|
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
9,362 |
39,975 |
327.0 |
|
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
当期における当社グループをとり巻く環境は、国内では、堅調な雇用情勢や個人消費の回復、世界景気の回復を背景とした輸出の増加など、企業収益の改善が続き、景気は緩やかに回復しました。
また、海外においても、米国では堅調な個人消費が持続しているほか、株価も上昇するなど、引き続き景気の拡大が見られました。欧州では輸出の増加などにより景気の回復が持続し、加えて中国でも、景気は底堅く推移しました。
国内のタイヤ業界においては、新車用タイヤ、市販用タイヤともに前年を上回るなど堅調に推移しました。
こうした経営環境の中、当社グループは、販売力の強化、業務の効率化、コスト削減、タイヤのメーカー出荷価格改定などに取り組み、当期の連結売上収益は6,462億72百万円(前期比12.6%増)となりました。利益面では、事業利益が58,265百万円(前期比27.3%増)、連結営業利益が542億24百万円(前期比43.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は399億75百万円(前期比327.0%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① タイヤ
売上収益は4,599億49百万円(前期比7.4%増)で、総売上収益の71.2%を占めております。
事業利益は418億89百万円(前期比10.9%増)となり、事業利益全体の71.9%を占めております。
新車用タイヤの販売は、アジアを中心とした海外が好調で、販売量、売上高ともに前期を上回りました。
また、プレミアムカーへの新車装着も順調で、国内外のカ―メーカーに数多く採用されました。
市販用タイヤの販売は、国内では9月に発売したスタッドレスタイヤの新商品「iceGUARD 6(アイスガード シックス)」が好調に推移したほか、11月には、ヨコハマ史上最高の静粛性を提供するプレミアムコンフォートタイヤ「ADVAN dB V552((アドバン・デシベル・ブイゴーゴーニ)」を発売するなど、高付加価値商品の販売を中心に好調に推移し、販売量、売上高ともに前期を上回りました。
また、海外においても、東南アジア、ロシアを中心に好調に推移しました。
② MB(MB:マルチプル・ビジネスの略)
売上収益は1,140億99百万円(前期比1.7%増)で、総売上収益の17.7%を占めております。
事業利益は77億57百万円(前期比5.0%増)となり、事業利益全体の13.3%を占めております。
ホース配管事業は、中国及び国内での建機市場の回復を受け、売上高は前期を上回りました。
工業資材事業は、海外におけるコンベヤベルト及び国内での土木市場関連商品が好調だったことに加え、為替等の影響もあり、売上高は前期を上回りました。
ハマタイト・電材事業は、国内及び海外で自動車用接着剤が引き続き好調で、前期を上回りました。
一方、航空部品事業は、民間航空機向けが低調で売上高は前期を下回りました。
③ ATG
売上収益は634億33百万円で、総売上収益の9.8%を占めております。
事業利益は75億68百万円となり、事業利益全体の13.0%を占めております。
新車用タイヤ、補修用タイヤとも、農業用機械需要が回復したことから、売上高は想定どおりに推移しました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて24億60百万円増加し、583億5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、604億66百万円(前連結会計年度比172億58百万円の収入減少)となりました。
これは主として、税引前利益548億91百万円の計上等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、297億46百万円(前連結会計年度比1,369億38百万円の支出減少)となりました。
これは主として、国内、海外の生産設備増強に伴う有形固定資産の取得による支出359億84百万円等で
あります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、280億91百万円(前連結会計年度は992億3百万円の資金の増加)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出274億52百万円等であります。
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2016年12月31日) |
当連結会計年度 (2017年12月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
350,421 |
370,350 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
298,908 |
302,857 |
|
無形固定資産 |
143,561 |
132,925 |
|
投資その他の資産 |
110,100 |
122,898 |
|
固定資産合計 |
552,569 |
558,680 |
|
資産合計 |
902,990 |
929,030 |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
201,408 |
205,529 |
|
固定負債 |
346,538 |
331,559 |
|
負債合計 |
547,946 |
537,088 |
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
298,330 |
325,211 |
|
その他の包括利益累計額 |
50,421 |
58,715 |
|
非支配株主持分 |
6,294 |
8,016 |
|
純資産合計 |
355,045 |
391,942 |
|
負債純資産合計 |
902,990 |
929,030 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
|
売上高 |
596,194 |
668,050 |
|
売上原価 |
383,776 |
433,560 |
|
売上総利益 |
212,417 |
234,489 |
|
販売費及び一般管理費 |
170,100 |
182,556 |
|
営業利益 |
42,317 |
51,933 |
|
営業外収益 |
4,896 |
6,685 |
|
営業外費用 |
8,081 |
5,730 |
|
経常利益 |
39,132 |
52,888 |
|
特別利益 |
― |
5,434 |
|
特別損失 |
7,124 |
5,554 |
|
税金等調整前当期純利益 |
32,008 |
52,768 |
|
法人税等 |
12,523 |
16,671 |
|
当期純利益 |
19,486 |
36,097 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
698 |
879 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
18,788 |
35,218 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
|
当期純利益 |
19,486 |
36,097 |
|
その他の包括利益合計 |
1,627 |
8,551 |
|
包括利益 |
21,113 |
44,648 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
20,413 |
43,511 |
|
非支配株主に係る包括利益 |
700 |
1,136 |
前連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|||
|
|
株主資本 |
その他の |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
290,184 |
48,796 |
5,709 |
344,689 |
|
当期変動額 |
8,146 |
1,625 |
585 |
10,356 |
|
当期末残高 |
298,330 |
50,421 |
6,294 |
355,045 |
当連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|||
|
|
株主資本 |
その他の |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
298,330 |
50,421 |
6,294 |
355,045 |
|
当期変動額 |
26,881 |
8,294 |
1,723 |
36,897 |
|
当期末残高 |
325,211 |
58,715 |
8,016 |
391,942 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
75,373 |
59,620 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△166,493 |
△29,628 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
100,224 |
△27,448 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
2,178 |
△302 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
11,281 |
2,243 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
41,084 |
54,785 |
|
連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の |
2,419 |
1,096 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
54,785 |
58,123 |
前連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(連結の範囲に関する事項)
(増加) 16社 Alliance Tire Group B.V. 他15社(株式取得及び重要性が増したことによる増加)
(減少) 3社 ㈱ヨコハマタイヤ館山 他2社(清算による減少)
2016年7月1日付で、株式の取得によりAlliance Tire Groupを新たに連結の範囲に含めております。当該連結の範囲の変更は、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与えます。当該影響の概要は、連結損益計算書の売上高等の増加であります。
(持分法の適用に関する事項)
ヨコハマコンチネンタルタイヤ㈱は解散したため、持分法適用の範囲から除外しております。
当連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
(連結の範囲に関する事項)
(増加) 5社 アライアンス・タイヤ・グループ㈱他4社(株式取得及び重要性が増したことによる増加)
(減少) 3社 ㈲第一タイヤサービス 他2社(株式売却及び清算による減少)
前連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 34.初度適用」をご参照下さい。
当連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については償却年数を見積り、その年数で均等償却を行っておりましたが、IFRSではIFRS移行日以降、償却せず毎期減損テストを行っております。
この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、「販売費及び一般管理費」が4,373百万円減少しております。
(表示組替)
日本基準において、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」、「特別損失」として表示していた項目を、IFRSでは財務関連損益については「金融収益」及び「金融費用」として表示し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」として表示しております。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
タイヤ |
338,049 |
11.3 |
|
M B |
91,875 |
2.3 |
|
ATG |
50,567 |
215.9 |
|
そ の 他 |
369 |
1.9 |
|
合 計 |
480,861 |
17.3 |
(注) 1 金額は、販売価格を基礎として算出しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、ごく一部を除いてすべて見込生産であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
タイヤ |
459,949 |
7.4 |
|
M B |
114,099 |
1.7 |
|
ATG |
63,433 |
149.0 |
|
そ の 他 |
8,792 |
9.5 |
|
合 計 |
646,272 |
12.6 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループでは、以下を経営方針とし、基本理念である「心と技術をこめたモノづくりにより幸せと豊かさに貢献します」の実現を目指しております。
・技術の先端に挑戦し、新しい価値を創り出す
・独自の領域を切り拓き、事業の広がりを追及する
・人を大切にし、人を磨き、人が活躍する場をつくる
・社会に対する公正さと、環境との調和を大切にする
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2020年度に売上収益7,000億円、営業利益700億円、営業利益率10.0%の達成に向けて取り組んでまいります
(3) 経営環境及び経営戦略・対処すべき課題
当社グループは、2006年度から取り組んできた中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」の終了を受け、2020年度までの新中期経営計画「GD2020(ジーディー ニイゼロニイゼロ)」を2018年度からスタートさせます。
当社グループの強みを再定義し、独自路線を強めた各事業の成長戦略を通じて経営基盤を強化し、2020年代のさらなる飛躍に備えることをGD2020の位置づけとしています。
なお、2020年度の定量目標として、売上収益7,000億円、営業利益700億円、営業利益率10%を目指しています。
各分野の戦略は、次のとおりです。
■タイヤ消費財事業
拡大の見込まれるプレミアムタイヤ市場をターゲットに、横浜ゴムの存在感をさらに向上すべく4つの戦略を推進していきます。
①プレミアムカー戦略 :技術と品質で選ばれるタイヤメーカーを目指す
②ウィンタータイヤ戦略 :国内、欧州、ロシア・北欧向けウィンタータイヤで性能No.1を目指す
③ホビータイヤ戦略 :レースやクラシックカーなどあらゆる自動車趣味に対応する商品ラインアップの拡充を図る
④お客様とのコミュニケーションを活性化:
「クルマのある生活をもっと楽しく!」を体現するタイヤメーカーを目指す
■タイヤ生産財事業
オフハイウェイタイヤを成長ドライバーとした事業拡大と北米事業基盤を生かしたトラック・バス用タイヤの拡販に取り組みます。
①オフハイウェイタイヤ
・ATGの農業機械用・林業機械用タイヤ、愛知タイヤ工業株式会社の産業車両用タイヤ及び横浜ゴムの建設車
両用タイヤを最大限に活用し、事業ポートフォリオのさらなる拡充を図ります。
・インドを拠点としたATGの持つ圧倒的なコスト競争力を強みに拡販します。
・競争優位な特殊用途タイヤをさらに強化します。
②トラック・バス用タイヤ
・米国ミシシッピ州に建設した最新鋭の設備を持つトラック・バス用タイヤ工場の高い品質と柔軟な供給体制を
強みに、世界最大級の北米市場での拡販を図ります。
・独自技術「 SpiraLoop (スパイラループ)」を採用した超偏平シングルタイヤを積極的に展開していきます。
■MB事業
得意分野への資源集中をテーマに掲げ、自動車部品ビジネスの拡大と海洋事業での確固たる世界No.1を目指します。
①自動車部品ビジネス
・自動車用ホース配管や接着剤などのグローバル展開をさらに加速します。
・次世代技術・商品の開発を推進します。
②海洋事業
・日本、インドネシア、イタリアの3拠点生産体制を最大限に活用し、世界的に高評価を得ているマリンホー
スや空気式防舷材などを拡販します。
・独自技術による商品開発をさらに推進します。
■技術戦略
強みである独自の特性コントロール技術とグローバル開発体制により、卓越した性能と品質の商品を作り出し、GD2020の事業戦略を支えます。また、先行技術開発として重要なモータースポーツ活動を今後も積極的に進め、最高レベルの技術を追求していきます。
■ブランド戦略
2015年より開始した英国プレミアリーグ「チェルシーFC」とのパートナー契約を今後も最大限活用し、グローバルでのブランド強化を図ります。
■経営基盤強化
「CSR」、「人事施策」、「コーポレート・ガバナンス」、「リスクマネジメント」、「財務戦略」に取り組んでまいります。中でも「財務戦略」では、成長戦略の着実な推進によって創出されたキャッシュ・フローとグループ資金の有効活用により、有利子負債削減等の財務基盤の強化と適正な株主還元の両立を目指します。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは下記のようなものがあります。なお文中における将来等に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経済状況
当社グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車用タイヤの需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、北米、欧州、アジアなどの主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の減少は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、競業他社との販売競争激化による市場シェアダウン及び価格競争の熾烈化による販売価格の下落も、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替レートの影響
当社グループは主として円建で一般商取引、投融資活動等を行っておりますが、米ドルその他の外国通貨建でもこれらの活動を行っております。今後一層の事業のグローバル化の進行に伴い、海外事業のウエイトが高まることが予想されます。したがって、従来以上に外国通貨建の一般商取引、投融資活動等が増加し、外国為替の変動により当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける度合いが大きくなります。為替予約の実施等、為替レートの変動によるリスクを最小限にとどめる努力を行っておりますが、当該リスクを完全に回避することはきわめて困難であります。
(3) 季節変動の影響
当社グループの業績は上半期と下半期を比較した場合、下半期の業績がよくなる傾向にあります。特に、寒冷地域で冬場の降雪時に使用する自動車用タイヤ(スタッドレスタイヤ)の販売が下半期に集中することが主な理由であります。従って、降雪時期の遅れや降雪量の減少等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 原材料価格の影響
当社グループの製品の主要な原材料は、天然ゴム及び石油化学製品であります。従って、天然ゴム相場の大幅な上昇及び国際的な原油価格の高騰があった場合、当社製品の製造コストが影響を受ける可能性があります。これらの影響を最小限にとどめるべく各種対策を実施しておりますが、吸収できる範囲を超えた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 資金調達力及びコストの影響
当社グループは資金調達の安定性及び流動性の保持を重視した財務運営を行っておりますが、日本を含めた世界の主要な金融市場で混乱が発生した場合、計画通りに資金調達を行うことができない可能性があります。また、格付会社より当社グループの信用格付けが大幅に下げられた場合、資金調達が制約されるとともに調達コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 有利子負債の影響
当社グループの総資産に占める有利子負債の割合は、約34.3%(2017年12月31日現在)であります。グループファイナンスの実施によりグループ資金の効率化を行うことで財務体質の改善に取り組んでおりますが、今後の金利動向によっては当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの一部の借入契約には財務制限条項が付されております。
(7) 保有有価証券の影響
当社グループが保有する市場性のある有価証券のうち日本株式への投資が大きな割合を占めております。従って、日本の株式市場の変動及び低迷等による有価証券評価損の計上等で、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 投資等に係る影響
当社グループは世界的な自動車用タイヤの需要に対応すべく、アジアを中心に生産拠点の拡大及び生産能力の増強のための投資を行っております。この投資により製品の品質向上を図るとともに需要増にも対応でき、当社グループの信頼を高め、シェアアップが期待できます。しかしながら、現地の法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態が生じた場合、期待した成果を得ることができなくなるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) M&A、資本・業務提携による影響
当社グループは、さらなる成長の実現に向けた競争力強化のため、他社の買収や他社との資本・業務提携を行うことがあります。2016年7月1日付けにてグローバルに生産財タイヤ事業を展開するAlliance Tire Groupの買収(連結子会社化)を行っております。万一対象会社の業績が買収時の想定を下回る場合、または事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合にはのれん等の減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は割引率等の一定の前提条件に基づいて数理計算を行っております。実際の割引率等が前提条件と異なる場合、つまり、金利低下、年金資産の時価の下落、運用利回りの低下等があった場合や退職金制度、年金制度を変更した場合、将来の退職給付債務の増加により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 災害等の影響
当社グループは地震等の自然災害に備え、各種対応策を検討し、計画的に実施しておりますが、生産拠点及び原材料の主要な仕入先などに予想外の災害が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 知的財産権の影響
当社グループは技術ノウハウの蓄積と知的財産権の保護に努めておりますが、第三者の知的財産権の侵害を効果的に防止できないことがあります。また、当社グループの製品または技術が、第三者から知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、それが認められた場合には、グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 製品の品質による影響
当社グループは、品質管理を経営の最重要課題とし、品質管理体制の万全を期しておりますが、製品の欠陥や不良を皆無にすることは困難であります。大規模なリコールや欠陥に起因する多額の損害賠償が起きた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 法律・規制・訴訟の影響
当社グループは、事業活動を行っている各国において、投資、貿易、為替管理、独占禁止、環境保護など、当社グループが、展開している様々な事業に関連する法律や規制の適用を受けております。
将来において、新たな法律や規制により、事業活動の制約やコストの上昇など当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、国内外における予期せぬ法律や規制の変更などにより、当社グループの事業活動に制約を受け、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらの他、当社グループは国内外の事業活動に関連して、訴訟や各国当局による捜査・調査の対象となる可能性があります。重要な訴訟が提起された場合や、各国当局による捜査・調査が開始された場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
該当する事項はありません。
当社グループの研究開発は、会社の基盤技術に関する研究開発活動を研究本部が、直接商品に係る研究開発活動をタイヤ、MB、ATG及びその他の技術部門が担当となり、世界的な技術の先端に挑戦し、世界初の商品を市場に提供することで、お客様にご満足いただくべく努力を重ねています。
当連結会計年度における研究開発費の総額は、150億95百万円であります。
当社研究本部においては、環境貢献企業における研究部門として、精緻でかつ高度な分析・解析技術をベースに物質構造や反応機構等の解明による新素材開発やシミュレーション技術の開発を行い、環境にやさしいタイヤ材料の開発や電子材料用素材・省エネルギー関連への適用技術の開発などを中心に技術の先端に挑戦しています。
研究本部の研究開発費の金額は、12億8百万円であります。
・マテリアルズ・インフォマティクスによるゴム材料開発技術を確立
マテリアルズ・インフォマティクスによるゴム材料の開発技術を確立しました。本技術は、当社が革新的なゴム材料設計の発想を得るために研究を進めてきたシミュレーション技術と実際のゴムを使った設計・加工、分析・計測の研究結果から得たデータを統合し、さらにAI(機械学習)による情報・知識探査を導入したものです。これにより、今までにない高機能なゴム開発の精度とスピードを飛躍的に高めることが期待できます。
・インフォマティクス技術を活用したタイヤ設計技術を開発
タイヤのゴム材料と形状設計にインフォマティクス技術を活用したタイヤ設計技術を開発しました。本技術はAI(機械学習)による情報・知識探査を活用したことが最大の特長で、高性能タイヤの開発精度や開発スピードを飛躍的に高めることが期待できます。
従来は、技術者が主観的に行っていた情報と知識の探査過程において、AI(機械学習)を活用することにより、様々な商品カテゴリーに合った性能バランスを実現するために重要な設計因子を、客観的かつ定量的に短時間で導き出すことが可能となりました。
また、既存の検討範囲を超えた広大な設計空間でのデータ取得が可能となり、ブレイクスルーに繋がる設計因子の獲得、さらにその設計因子が重要となるメカニズムも解析可能となり、今後、そのメカニズムに基づいた新たな開発アプローチの発想を得ることも期待できます。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1)タイヤ
グローバル市場における独自の存在感の確立及び高付加価値商品のグローバル展開を目標とし、以下のような活動をしました。
研究開発費の金額は、107億9百万円であります。
1)新型「トヨタ ヴィッツ」・「トヨタ ハイラックス」、新型「SUBARU XV」・「SUBARU WRX STI」、
「マツダ CX-5」及び新型「Jeep Compass」に新車装着
・2017年1月からトヨタ自動車株式会社が発売し、日本、オーストラリア及びニュージーランドで販売の新型「ヴィッツ」の新車装着(OE)用タイヤとして「YOKOHAMA dB E70(ヨコハマ・デシベル・イーナナマル)」、「BluEarth E70(ブルーアース・イーナナマル)」及び「S73(エスナナサン)」を納入開始しました。
「YOKOHAMA dB E70」は、静粛性にプライオリティを置いて開発しており、ハイレベルな静粛性に加え、優れた走行安定性、高い剛性、快適な乗心地を実現させたほか、低燃費性能も追求しています。
「BluEarth E70」及び「S73」は、「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術 を採用し、低燃費性能を高めながら安全性能と快適性能をバランスさせた乗用車用サマータイヤです。
また、2017年9月から13年ぶりに国内販売を再開したピックアップトラック新型「ハイラックス」の新車装着(OE)用タイヤとして「GEOLANDAR A/T G94(ジオランダー・エイティー・ジーキューヨン)」の納入を開始しました。「GEOLANDAR A/T G94」は、SUV用オールテレーンタイヤで、当社の先進タイヤ技術「BluEarth」テクノロジーを採用しており、様々な路面を走破するユーティリティ性能に加え、優れた低燃費性能や快適性能、安全性能を発揮します。
・2017年2月、株式会社SUBARUが大幅改良して発売した「WRX STI」の新車装着(OE)用タイヤとして、グローバル・フラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V105(アドバン・スポーツ・ブイ・イチマルゴ)」を納入開始しました。
「ADVAN Sport V105」はハイパワー・プレミアムカー向けタイヤで、高いドライビングパフォーマンスを発揮するとともに、優れた快適性や安全性を高次元でバランスさせています。
また、2017年5月に株式会社SUBARUが国内で発売した新型「SUBARU XV」の新車装着(OE)用タイヤとして「BluEarth E70」を納入開始しました。
「BluEarth E70」は、「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術 を採用し、低燃費性能を高めながら安全性能と快適性能をバランスさせた乗用車用サマータイヤです。
・2017年2月にマツダ株式会社が発売したクロスオーバーSUVの新型「マツダ CX-5」の新車装着(OE)用タイヤとして「GEOLANDAR G98(ジオランダー・ジー・キューハチ)」」の納入を開始しました。
「GEOLANDAR G98」は、SUV用タイヤ「GEOLANDAR」に「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術を採用し、低燃費性能を高めながら、高級SUVに相応しい走行性能や安全性能、快適性能をバランスさせたタイヤです。
・2017年4月、FCA US LLC(所在地:米国ミシガン州、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の子会社)が2017年6月から北米で発売した新型「Jeep Compass」の新車装着(OE)用タイヤとして「GEOLANDAR G055(ジオランダー・ジーゼロゴーゴ)」を納入開始しました。
「GEOLANDAR G055」は、横浜ゴムの先進タイヤ技術「BluEarth」テクノロジーにより開発したSUV用タイヤで、世界的に人気の都市型クロスオーバー車や中・小型SUVなどオンロード走行を重視した車両をターゲットとして、様々な路面を走破するユーティリティ性能に加え、優れた低燃費性能、快適性能、安全性能を実現させています。
2)ハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤ「ADVAN FLEVA V701」に15サイズを追加
2017年3月、「楽しいハンドリング」をテーマに開発された「ADVAN」の新たなハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤ「ADVAN FLEVA V701(アドバン・フレバ・ブイナナマルイチ)」に15サイズを追加拡充し、スポーツカーをはじめ、コンパクトカーからミドルセダン、インチアップユーザーからのニーズに幅広く対応する全39サイズとなりました。
「ADVAN」の“走る歓び”をより多くのドライバーに提供することを開発のコンセプトとして、通常の市街地での街乗りやワインディングロード、高速道路などの様々なシーンでスポーティーなハンドリングをドライバーに提供します。
さらに、全39サイズについて、国内タイヤラベリング制度におけるウェットグリップ性能で最高グレード「a」を獲得しており、雨の日のドライビングでの安心感を確保しています。
また、ハイパフォーマンス・スポーティータイヤに対する多くの軽自動車ユーザーからの要望に応え、軽自動車向けサイズを3サイズ追加し、2017年10月から日本国内にて販売を開始しました。これらは、国内で販売されているハイト系軽自動車純正タイヤサイズとして業界で初めて国内タイヤラベリング制度のウェットグリップ性能最高グレード「a」を獲得しました。また、転がり抵抗性能においても全サイズ「A」を獲得しています。この3サイズ追加により、当社のウェットグリップ性能最高グレード「a」を実現したサイズの数は、業界初の215サイズとなります。
3)ハイト系コンパクトカー・軽自動車向けタイヤ「BluEarth RV-02CK」を発売
2017年3月、ハイト系コンパクトカー及び軽自動車向け専用商品となる「BluEarth RV-02CK(ブルーアース・アールブイ・ゼロツー・シーケー)」を日本で発売しました。
ハイト系のコンパクトカーや軽自動車は、装備などの充実化にともない、従来より車高は高く、重量は重くなってきており、タイヤの「しっかり感」を求めるお客様が増えています。
「BluEarth RV-02CK」は、「低燃費で雨に強い」をコンセプトに「背の高い車や重量の重い車で起こりがちなふらつきと偏摩耗の抑制」と「優れた静粛性」を発揮するミニバン専用タイヤ「BluEarth RV02(ブルーアース・アールブイゼロツー)」をベースに開発し、パターンデザインの最適化などにより、お客様のニーズに対応しているほか、国内タイヤラベリング制度では、転がり抵抗性能は「A」を獲得し、またウェットグリップ性能は「b」にランクされます。
また、「BluEarth RV-02」は、3月から発売したクロスオーバーSUV向けの新サイズを含めると、全35サイズとなり、Lクラスミニバンからハイト系軽自動車までを幅広くカバーしています。
4)タクシー用タイヤ「TAXI TOURING 898」を発売
2017年4月からタクシー用タイヤの新商品「TAXI TOURING 898(タクシー・ツーリング・ハチキューハチ)」を発売しました。
「TAXI TOURING 898」は、タクシー用タイヤに求められる耐摩耗性能とグリップ性能を両立させる新しいトレッドパターンと専用コンパウンドを採用しました。さらに、アーチ型の断面形状を持つ「マウンド・プロファイル」を搭載し、ブロックの接地圧をきめ細かくコントロールすることで偏摩耗を抑制し、低燃費性能にも配慮しています。
また、2017年10月から、トヨタ自動車株式会社が国内で発売した次世代タクシー「JPN TAXI」の新車装着(OE)用タイヤとして納入を開始しました。
5)SUV・ピックアップトラック向けマッドテレーンタイヤ「GEOLANDAR M/T G003」を発売
2017年8月、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR」のマッドテレーンタイヤの新商品「GEOLANDAR M/T G003(ジオランダ―・エムティー・ジーゼロゼロサン)」を発売し、10月には「2017年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
「GEOLANDAR M/T G003」は、従来品の「GEOLANDAR M/T+(ジオランダー・エムティー・プラス」の発売から13年ぶりとなる、特にオフロードユーザー向けの新商品で、マッド、ロック、ダート、砂利などあらゆる路面でのオフロード性能を追求するとともに、耐久性・耐摩耗性の向上による優れたロングライフ性能を追求しました。
6)スタッドレスタイヤの最高傑作「iceGUARD 6」を発売
2017年9月、乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD」の新商品「iceGUARD 6(アイスガード シックス)」を発売し、10月には「2017年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
「iceGUARD 6」は、「iceGUARD」の基本コンセプトである「氷に効く」、「永く効く」、「燃費に効く」に加え、第4のベネフィットとしてウェット性能(「ウェットに効く」)が新たに追加され、スタッドレスタイヤの最重要性能である氷上制動を大幅に向上させつつ、ウェット性能を一段と高めることを目指して開発されました。
7)世界初、ゴムとスチールコードの接着劣化を3次元で解析する技術を開発
東北大学多元物質科学研究所内の陣内研究室と株式会社日立ハイテクノロジーズが共同で、タイヤ内のゴムとスチールコードの接着劣化を3次元で解析する技術を世界で初めて開発しました。同技術により、接着劣化しにくい材料配合や新素材などの研究が可能となり、耐久性を大幅に高めた高品質タイヤの開発などを期待することができます。
タイヤの補強材として使用されるスチールベルトは、ゴムとスチールコードを接着してベルト状にしたもので、ゴムとスチールコードの接着保持力は、タイヤの耐久性において極めて重要となります。これまでも接着界面を解析する研究が行われてきましたが、2次元の解析では、タイヤが劣化した後の接着界面の正確な把握が困難だったため、タイヤの開発には十分に活かされていませんでした。
今般、集束イオンビーム(FIB)による数ナノメートル単位での接着界面の断面作製と走査型電子顕微鏡(SEM)による断面画像収集を自動で繰り返し、接着界面の3次元構造を構築できる株式会社日立ハイテクノロジーズの最新のリアルタイム3DアナリティカルFIB-SEM複合装置「NX9000」を活用し、これに陣内研究室が開発した画像処理技術を組み合わせることにより、劣化した接着界面の正確な把握と劣化によって発生する元素レベルでの組成変化を解析することに成功し、2017年5月に開催された日本ゴム協会の「2017年年次大会」及び「第66回高分子学会年次大会」で発表しました。
今後はさらに研究を進め、乗用車用タイヤはもちろん、より過酷な条件下で使用されるトラック・バス用タイヤやOR(オフ・ザ・ロード)タイヤの開発でも同技術を活用していくほか、ゴムとスチールコードの接着部材を使用しているタイヤ以外の商品(コンベヤベルトなど)への応用も検討していきます。
8)スポーツ走行を強く意識したストリートラジアルタイヤ「ADVAN A08B」の 16インチをモデルチェンジ
2017年9月、ストリートラジアルタイヤ「ADVAN A08B(アドバン・エイゼロハチ・ビー)」の16インチサイズをモデルチェンジしました。
今回のモデルチェンジでは、パターン、コンパウンド、構造の見直しを図り、従来モデルで定評のあった高速域での優れた操縦安定性をさらに向上しつつ、ドライ・ウェット性能を高次元で両立させています。
また、過去に2年連続でシリーズチャンピオンを獲得した「GAZOO Racing 86/BRZ Race」プロフェッショナルシリーズのレギュレーションを満たしており、10月にスポーツランドSUGOで開催された同シリーズの第7戦で表彰台を独占しました。
9)「ADVAN」装着車が「SUPER GT 2017開幕戦 GT300クラス」で優勝、「全日本ダートトライアル選手権」の
トップクラスでシリーズチャンピオンを獲得し5連覇を達成
・2017年4月、岡山国際サーキット(岡山県)で開催された「SUPER GT 2017シリーズ開幕戦 GT300クラス」で「ADVAN」レーシングタイヤを装着した「グッドスマイル 初音ミクAMG」が優勝しました。「ADVAN」レーシングタイヤ装着車は、昨シリーズのGT300クラスでシリーズチャンピオンを獲得しており、2年連続チャンピオンに向けて好スタートを切りました。
・2017年7月、輪島市門前モータースポーツ公園(石川県)で開催された「全日本ダートトライアル選手権」のトップクラスであるDクラスにおいて、「ADVAN」ラリー・ダートトライアル用タイヤを装着した「ADVAN トラスト クスコ WRX」が、2戦を残してシリーズチャンピオンを獲得し、5連覇の偉業を達成したことで、「ADVAN」の高い戦闘力を実証しました。
・2017年11月、ツインリンクもてぎ(栃木県)で開催された「SUPER GT 2017最終戦 GT300クラス」で、「ADVAN」レーシングタイヤの装着車が3位入賞を果たし、シリーズチャンピオンを獲得しました。GT300クラスでのヨコハマタイヤ勢のシリーズチャンピオン獲得は、昨年に続き2年連続となり、横浜ゴム創立100周年の年に有終の美を飾りました。
10)「第45回東京モーターショー2017」に出展
2017年10月、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「第45回東京モーターショー2017」に出展しました。同年同月に創立100周年を迎えることを記念し、長い歴史の中でエキサイティングな走りを提供してきた過去と現在のヒット商品を展示するほか、”YOKOHAMA”の高い技術力を象徴するゴムの技術や未来へ向けた次世代技術を訴求しました。
ブースでは日本初のコードタイヤ「ハマタウン」(1921年製造)の再現モデルや横浜ゴム初のラジアルタイヤ「G.T. スペシャル」(1967年発売)、スポーツラジアルという新しいカテゴリーを切り拓いた「ADVAN HF(アドバン エイチエフ)」(1978年発売)などの歴史的商品と併せて、秋から販売した「ADVAN HF Type D(アドバン エイチエフ タイプディー)」や高い走行性能を発揮するストリートスポーツタイヤ「ADVAN A052(アドバン・エイ・ゼロゴーニ)」などの過去から現在に渡りモーターファンを魅了させたタイヤを展示し、100年の歴史の中で脈々と受け継がれてきたチャレンジスピリッツを伝えるとともに、そこから生まれた先進かつハイパフォーマンスな商品を紹介しました。
ゴムの技術では、特にウェットグリップ技術を訴求し、”YOKOHAMA”史上最高の静粛性を提供するプレミアムコンフォートタイヤ「ADVAN dB V552(アドバン・デシベル・ブイゴーゴーニ)」や多くのプレミアムカーに新車装着されているグローバル・フラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V105」、ハイパフォーマンス低燃費タイヤ「BluEarth-A(ブルーアース・エース)」など多くの商品で高いウェットグリップ性能を実現していることをアピールしました。
時代を見据えた次世代技術としては、省資源化による環境貢献を目的として、大幅に軽量化を実現したライトウエイトタイヤや、車体が受ける空気の流れをコントロールし燃費や安全性能を高めるエアロダイナミクスタイヤの進化モデルなどを参考出展しました。
11)最新の軽量化設計技術を採用したライトウエイト低燃費タイヤ「BluEarth-air EF21」を開発
創立100周年を記念し、最新の軽量化設計による環境貢献を目指した先進技術コンセプトタイヤ「BluEarth-air EF21(ブルーアース・エアー・イーエフ・ニーイチ)」を開発しました。
「BluEarth-air EF21」は、燃費向上を目的とした車両全体の軽量化への寄与、使用材料の省資源化による環境貢献を目指し、最新の軽量設計技術を採用しており、軽量で薄くかつ高剛性な構造を実現し、質量において約25%の軽量化を達成したほか、新たに開発した専用コンパウンドと最先端のゴム混合技術「A.R.T. Mixing」を採用しました。
また、国内タイヤラベリング制度において、転がり抵抗性能「AAA」、ウェットグリップ性能「a」の最高グレードを獲得しており、優れた低燃費性能とウェット性能を発揮します。
(2)MB
お客様の満足と環境への貢献を念頭に置いて、幅広い産業分野での高機能新商品の開発と、新規事業を目指した技術開発を積極的に行っており、以下のような活動をしました。
研究開発費の金額は、25億99百万円であります。
1)ホース配管事業
・高圧ホースは、建設機械、産業機械、船舶や港湾設備向けの油圧機器用に幅広く使用されております。このうち、船舶や港湾設備で使用される高圧ホースは、各国または国際的な船級協会の認証を取得する必要があります。このため、すでに米国のSAE規格あるいは欧州のEN規格適合品として建設機械、産業機械向けを中心に海外販売を行っている「SAE100R1S」及び「SAE100R2S」について、さらなる市場拡大を狙い、DNV GL(ノルウェー・ドイツ船級協会)の船級認証を取得しました。
・2017年11月、高圧ホースとして地盤改良に用いられるグラウト工法用の水・グラウトホース「GTシリーズ」に最高使用圧力42MPa「GT420」(5サイズ)を追加発売しました。グラウト工法とは、地下鉄やトンネル、ビルなどの建設にあたり、地中に固化材(グラウト)を注入して地盤改良や強化を図る工法で、近年、工期短縮のため超高圧化したグラウト注入に対応した超高圧グラウトホースが求められていました。そこで、「GT420」は従来35MPa高圧ホースの実績を生かし、ホース補強層構造には耐久性に優れたスパイラル構造を採用したほか、ホース取扱い時のホースへの外傷による寿命低下に対応するため、汎用高圧ホースに比べて耐摩耗性の高いホースカバーを使用しているのが特徴です。今後、耐震補強工事や液状化対策工事、さらに都市部の社会基盤整備の需要増加が見込まれます。
2)ハマタイト・電材事業
・波長選択型ブルーライトカット
中国では、スマートフォンやタブレットに使用されるブルーライトカット保護フィルムの需要が伸びており、従来の青色光を失った光を透過させるため、補色である黄色光が強く見えてしまう「吸収」タイプに代わり、薄っすらと表面が青く光り、意匠性においても好まれる「反射」タイプが人気となっています。
当社が開発した反射する光の波長をコントロールする技術を活かして、ブルーライトカットフィルムの「反射」機能をもつコーティング材として「HR380-553」を発売し、中国のフィルム加工メーカーでPETフィルムへの塗布・加工に使用されています。
本技術は、各色反射の意匠性向上や赤外線反射等にも応用可能です。
・易剥離性弾性ホットメルト
優れた柔軟性及び粘着性を有し、かつ容易に剥離することができる粘着材(ホットメルト材)を開発しました。また、剥離可能であることから、この粘着財が使用された製品が不要となった際には、部品のリサイクルを促進することができるので、自動車、建築、家電市場におけるリサイクル要求への対応手段として期待できます。
(3)ATG
革新、技術、低コスト生産により、商品のライフサイクルを通じて最も安いコストで最高の価値をお客様に提供するべく以下のような活動をしました。
研究開発費の総額は、2億51百万円であります。
1)各種農機具展示会への出展
2017年2月から3月にかけては、欧州最大級の農業機械展示イベントであるSIMA(シマ)、世界最大規模の建設車両展示イベントであるCONEXPO(コネクスポ)などの展示会へ出展しました。
2017年5月から6月にかけては、中近東最大の国際自動車アフターマーケット展示会であるAUTOMECHANIKA Dubai(オートメカニカ ドバイ)、世界最大級の林業機械展であるElmia Wood(エルミア・ウッド)など、様々な農業機械、建設車両、林業機械の展示会へ出展し、ATG製品を理解していただく場を設けました。
2017年10月から12月にかけては、世界最大級の自動車アフターマーケットの見本市であるSEMA Show(セマ ショー)、世界最大規模の農業機械展であるAGRI TECHNICA(アグリ テクニカ)などの展示会へ出展しました。
2)新商品の発売
多くの商品を市場に投入し、販売拡大に努めております。
当連結会計年度において発売した商品は、主に次のものとなります。
[ALLIANCEブランド]
・337 DEEP LUG(337 ディープ ラグ):
水田等走行時に求められるトラクション性能およびセルフクリーニング性能を兼ね備え、オン&オフ問わず乗り心地も快適なトラクター用バイアスタイヤ(2017年2月発売)
・374 AGRI-STAR(374 アグリ スター):
段状のラグにより、水田やサトウキビ畑等にて求められるトラクション、グリップ性能を実現し、セルフクリーニング性能にも優れるトラクター用ラジアルタイヤ(2017年3月発売)
・AGRIFLEX+ 389(アグリフレックスプラス 389):
一般的なフローテーションタイヤと比べて空気圧が30%低い状態での走行を可能にしたことにより、接地面を拡げ、土壌への接地圧を低減した農業トレーラー用VFフローテーションラジアルタイヤ(2017年5月発売)
・MH-504(エムエイチ 504):
マテリアルハンドリング(生産や物流の拠点内における原材料や製品等の移動)に求められる高い耐荷重性、安定性を有し、最適化されたトレッドパターンにより舗装路面上で優れたパフォーマンスを発揮するフォークリフト用タイヤ(2017年8月発売)
・392:
高速かつ高荷重でのオペレーションを可能とし、対カット・パンク性やトラクション性に優れ、同時に土壌接地圧・転がり抵抗を低減させた軟質路面向け農業機械用ラジアルタイヤ(2017年11月発売)
[Galaxyブランド]
・MIGHTY MOW - TS(マイティー モウ - ティーエス):
接地面積を最適化したトレッドパターンにより、芝生へのダメージを軽減すると同時に高い磨耗性能を実現した芝刈り機用バイアスタイヤ(2017年4月発売)
・YARDMASTER SDS(ヤードマスター エスディーエス):
パンクによるダウンタイムをなくすことに加えて、長いタイヤ寿命を実現することで、現場の生産性改善とコスト削減に貢献するフォークリフト用プレミアムノーパンクタイヤ(2017年9月発売)
・HM 500S(エイチエム 500エス):
超深溝のスムーストレッドパターン、特別に開発したケーシング及びトレッドコンパウンドにより、摩耗しやすい舗装路面において優れた耐久性を発揮する港湾荷役機械用バイアスタイヤ(2017年11月発売)
[PRIMEXブランド]
・GRADE ROCK XT Ⅱ(グレード ロック エックスティー ツー):
特別なトレッドコンパウンドと広い接地面を有するパターンにより、耐カット・パンク性に優れ、同時に耐磨耗性、トラクション性を高次元でバランスさせた建設・産業車両向けタイヤ(2017年8月発売)
上記のほか、ゴルフクラブ等のスポーツ用品にかかる研究開発費が 3億29百万円あります。
・売上収益
当連結会計年度の売上収益は、6,462億72百万円(前期比12.6%増)となりました。詳細につきましては、本報告書「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載しておりますセグメント別の業績をご参照下さい。
・営業利益
当連結会計年度の営業利益は、542億24百万円(前期比43.3%増)となりました。
・親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は399億75百万円(前期比327.0%増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて318億27百万円増加し、9,207億76百万円となりました。
流動資産は売上債権が増加したこと等により、3,624億10百万円(前期比6.6%増)となりました。非流動資産は投資有価証券の時価評価による増加等により、5,583億66百万円(前期比1.7%増)となりました。
流動負債は仕入債務の増加等により、2,068億91百万円(前期比1.9%増)となりました。非流動負債は長期借入金の返済等により、3,261億33百万円(前期比4.4%減)となりました。
資本合計は親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により3,877億52百万円(前期比12.5%増)となりました。
・キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。