第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前期の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社は、前連結会計年度末に、防振ゴム事業、化成品ソリューション事業の資産及び負債を売却目的で保有する資産及び直接関連する負債に分類し、当該事業を非継続事業に分類しております。

 これにより、当第3四半期連結累計期間においても、防振ゴム事業、化成品ソリューション事業を非継続事業に分類すると共に、前第3四半期連結累計期間についても、組み替えて表示しております。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

 

① 業績全般

 

当第3四半期

連結累計期間

前第3四半期

連結累計期間

増減

金額

比率

 

億円

億円

億円

売上収益

29,769

23,177

+6,592

+28

調整後営業利益

3,422

2,886

+536

+19

営業利益

3,072

2,767

+305

+11

税引前四半期利益

3,043

2,762

+281

+10

親会社の所有者に帰属する四半期利益

1,887

4,228

△2,341

△55

 

 当第3四半期連結累計期間(2022年1月1日から2022年9月30日)の当社グループを取り巻く環境は、COVID-19を起因とする経済活動制限が多くの国で緩和される一方、長期化するウクライナ情勢や中国でのロックダウンなどを背景とした原材料価格高騰やサプライチェーンの混乱が進行し、インフレが加速したことで、世界経済の先行き不透明感が強まりました。グローバルのタイヤ需要に関しては、米欧を中心とした景気減速が徐々に顕在化する中、市販用タイヤ需要の拡大に減速が見られ、乗用車及び小型トラック用タイヤの市販用需要が前年同期対比で概ね横ばいに留まった一方、トラック・バス用タイヤについては、旺盛な運送需要に支えられて相対的に堅調に推移し、前年同期比で需要が増加しました。また、新車用タイヤに関しては、当年前半は半導体不足に伴う車両減産影響による需要減少が続きましたが、第3四半期に入り車両生産が回復に転じたことにより、低迷していた需要に回復の兆しが見られました。また、コスト面では、地政学リスクを反映した原油価格の急騰に加え、海上運賃単価やエネルギーコスト、労務費などについても高騰が続き、当社グループの収益性を圧迫する要因となりました。

 そのような環境下、当社グループは、未曾有の原材料価格高騰とインフレ進行に迅速に対応すべく、各地域における「売値マネジメント」、「プレミアムビジネス戦略」をより一層強化すると共に、当社グループの強みであるグローバル生産体制を基盤としたフレキシブルな供給マネジメントによりタイヤ需要の増加に機動的に対応し、収益性確保と販売拡大の両立に取り組みました。

 それらの結果、当社グループの第3四半期連結累計期間の売上収益は29,769億円(前年同期比28%増)、調整後営業利益は3,422億円(前年同期比19%増)、営業利益は3,072億円(前年同期比11%増)、税引前四半期利益は3,043億円(前年同期比10%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,887億円(前年同期比55%減)となりました。

 なお、親会社の所有者に帰属する四半期利益が前年同期比減少しておりますのは、前第3四半期連結累計期間において、米国建築資材事業の譲渡に伴う売却益が計上されたことによるものであります。

 

② セグメント別業績

 

 

当第3四半期

連結累計期間

前第3四半期

連結累計期間

増減

金額

比率

 

日本

 

億円

億円

億円

売上収益

7,281

5,991

+1,290

+22

調整後営業利益

880

656

+225

+34

米州

売上収益

14,378

10,468

+3,910

+37

調整後営業利益

1,884

1,474

+411

+28

欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ

売上収益

6,451

5,075

+1,376

+27

調整後営業利益

585

324

+261

+81

中国・アジア・大洋州

売上収益

3,380

2,762

+618

+22

調整後営業利益

272

321

△49

△15

その他

売上収益

580

475

+105

+22

調整後営業利益

53

52

+2

+3

連結 合計

売上収益

29,769

23,177

+6,592

+28

調整後営業利益

3,422

2,886

+536

+19

 

 当第3四半期連結累計期間(2022年1月1日から2022年9月30日)の各セグメントにおける業績は、米欧を中心とした景気減速が徐々に顕在化する中、市販用タイヤ需要の拡大に減速が見られ、乗用車及び小型トラック用タイヤの市販用需要が前年同期対比で概ね横ばいに留まった一方、トラック・バス用タイヤについては、旺盛な運送需要に支えられて相対的に堅調に推移し、前年同期比で需要が増加しました。また、新車用タイヤに関しては、当年前半は半導体不足に伴う車両減産影響による需要減少が続きましたが、第3四半期に入り車両生産が回復に転じたことにより、低迷していた需要に回復の兆しが見られた結果、以下のとおりとなりました。

 

[日本]

 乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り好調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回りました。この結果、売上収益は7,281億円(前年同期比22%増)となり、調整後営業利益は880億円(前年同期比34%増)となりました。

 

[米州]

 北米タイヤ事業において、乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移しました。この結果、売上収益は14,378億円(前年同期比37%増)となり、調整後営業利益は1,884億円(前年同期比28%増)となりました。

 

[欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ]

 欧州では、乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回りました。この結果、売上収益は6,451億円(前年同期比27%増)となり、調整後営業利益は585億円(前年同期比81%増)となりました。

 

[中国・アジア・大洋州]

 乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り堅調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を下回りました。一方で、各国での値上げによる売値上昇や円安の進行により売上収益が押し上げられた結果、売上収益は3,380億円(前年同期比22%増)となり、調整後営業利益は272億円(前年同期比15%減)となりました。

 

(注) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。

 

(2) 財政状態の状況

 当第3四半期連結会計期間末における財政状態の状況は、以下のとおりであります。

 

(資産)

 資産合計は、現金及び現金同等物が防振ゴム事業及び化成品ソリューション事業の譲渡等により2,630億円減少したものの、営業債権及びその他の債権が2,356億円、棚卸資産が3,129億円、それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ5,565億円増加し、51,314億円となりました。

 

(負債)

 負債合計は、売却目的で保有する資産に直接関連する負債が323億円減少したものの、営業債務及びその他の債務が515億円、その他の流動負債が632億円、それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ1,399億円増加し、20,394億円となりました。

 

(資本)

 資本合計は、配当金(親会社の所有者)により1,190億円減少したものの、その他の資本の構成要素が4,179億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上により1,887億円、それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ4,166億円増加し、30,920億円となりました。

 その結果、親会社所有者帰属持分比率は、59.3%となり、前連結会計年度末に比べ1.8ポイントの増加となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 

 

当第3四半期

連結累計期間

前第3四半期

連結累計期間

増減

金額

 

億円

億円

億円

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,249

1,746

△497

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,773

1,830

△4,604

財務活動によるキャッシュ・フロー

△3,235

△3,487

+253

現金及び現金同等物に係る換算差額

1,140

323

+817

現金及び現金同等物の増減額

△3,619

413

△4,032

現金及び現金同等物の期首残高

7,875

8,105

△230

売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額

989

△16

+1,005

現金及び現金同等物の第3四半期末残高

5,246

8,502

△3,257

 

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、全体で2,630億円減少(前年同期は397億円の増加)し、当第3四半期連結累計期間末には5,246億円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金収支は、1,249億円の収入(前年同期比497億円の収入減)となりました。これは、営業債権及びその他の債権の増加額1,207億円(前年同期は382億円)や、棚卸資産の増加額1,895億円(前年同期は1,284億円)、法人所得税の支払額608億円(前年同期は1,162億円)などがあったものの、税引前四半期利益3,043億円(前年同期は2,762億円)や、減価償却費及び償却費2,095億円(前年同期は1,857億円)などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金収支は、2,773億円の支出(前年同期は1,830億円の収入)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,465億円(前年同期は1,145億円)などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金収支は、3,235億円の支出(前年同期比253億円の支出減)となりました。これは、短期借入れによる収入1,009億円(前年同期は602億円)などがあったものの、短期借入金の返済による支出716億円(前年同期は1,713億円)や、長期借入金の返済による支出524億円(前年同期は1,086億円)、社債の償還による支出400億円(前年同期はなし)、自己株式の取得による支出748億円(前年同期は7百万円)、配当金の支払額(親会社の所有者)1,189億円(前年同期は1,020億円)などによるものであります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は817億円であります。

 また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は次のとおりであります。

 

(研究成果)

 「Tirematics」を活用した新サービス「リアルタイムモニタリング」の提供開始

 タイヤの空気圧と温度をリアルタイムに遠隔モニタリングできる「Tirematics」と車両位置情報を通信できるデジタルタコグラフを活用することで、タイヤ起因の運行トラブルの未然防止、タイヤの異常発生時の早期復旧につながる新しいソリューションサービス「リアルタイムモニタリング」の提供を開始しました。タイヤセントリックソリューションとして安全運行とオペレーションコストの最適化に貢献してまいります。

 

(新たな取り組み)

①自動運転ソフトウェアを開発するスタートアップ ティアフォーに出資

 自動運転の技術・ノウハウを取り入れたモビリティの安全性や生産性の向上に貢献するタイヤ技術や、次世代のモビリティソリューションなどの開発を加速するため、自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発をリードする株式会社ティアフォーへ出資しました。ティアフォーとの共創を通じてグローバルで自動運転技術の研究開発や実用化などモビリティの進化に貢献してまいります。

②テレダイン社が主導する月面探査車の開発チームに参画

 有人月面探査車向けの新しいタイヤの研究開発を2019年にスタートし、過酷な月面環境においても長期にわたり安全に機能するタイヤを目指して、金属製のエアレスタイヤのコンセプトモデルの開発・検証を進めております。2022年9月よりテレダイン社がアメリカ航空宇宙局(NASA)の有人月面探査車開発に向けて結成したチームにタイヤ・ゴム業界のリーディングカンパニーとして参画してタイヤ開発を担い、国際的な宇宙開発ミッションに貢献してまいります。

 

(注) 当社グループの研究開発活動には、特定のセグメントに紐づかないものがあり、またその成果はセグメント横断的に効果があるため、セグメント別の状況及び金額の記載を省略しております。

 

(7) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当第3四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

日本

540,936

+17.8

米州

1,199,167

+40.1

欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ

582,412

+32.2

中国・アジア・大洋州

258,879

+12.4

合計

2,581,393

+30.0

  (注) 金額は、販売価格によっております。

 

② 受注実績

 当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、全て見込生産であります。

 

③ 販売実績

 当第3四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

日本

623,793

+19.0

米州

1,424,860

+37.1

欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ

636,003

+26.6

中国・アジア・大洋州

280,451

+18.3

その他

11,776

△20.0

全社又は消去

40

+39.9

合計

2,976,923

+28.4

 

(8) 主要な設備

(設備の新設、除却等)

 日本セグメントにおけるブリヂストン化成品株式会社等の化成品ソリューション事業について、EU社が組成・管理・運営するEUF-2への譲渡を前連結会計年度末において計画しておりましたが、2022年8月に譲渡が完了いたしました。

 なお、一部の会社については、後日個別譲渡を予定しております。

 

(設備の新設、除却等の計画)

 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の増強計画は以下のとおりであります。

会社名

(事業所名)

所在地

セグメントの

名称

設備の内容

投資予定金額

(百万円)

着手予定時期

完了予定時期

BRIDGESTONE AMERICAS

TIRE OPERATIONS, LLC

(WARREN PLANT)

米国

米州

生産設備

約70,000

2022年下期

2026年下期

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。