第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

今後の世界経済は、米中貿易摩擦に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大などにより、先行き不透明な状況で推移すると予測しております。とりわけ、新型コロナウイルス感染症は世界規模で急速な拡大により世界各国で緊急的な対応に追われており、我が国経済のみならず世界経済への長期的な影響が懸念されております。この影響に関しては、当社グループが事業を行っております各国政府の方針、事業別の環境等により異なります。

このような状況の下、各事業については以下のように見通しと取り組みを進めてまいります。

  (Digital Finance事業)

Digital Finance事業におきましては、これまで数年にわたり、創業国であるタイ以外の国での展開を進めてまいりました。すでにカンボジア、ラオス、インドネシア、ミャンマー、スリランカでのファイナンス免許を持っての活動を進めており、非都市部に集中し、高い競争力を持った、他にない事業を形成しております。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、各国においてロックダウンが再開、または継続されるなど、今後の状況は未だ不透明です。また、ミャンマーではクーデターの影響もあり、通常の事業活動が厳しい状況です。これらの政策対応によって、各国の景気が悪化していることは明らかであり、オートバイ等の当社グループ主力商品への需要減退と全般的に新規顧客の返済能力の低下がみられます。このため今後は各国の政策と景気状況を慎重に見極め、保守的に営業活動を進めるとともに、再拡大の機会を見定めてまいります。

  (食品事業) 

食品事業におきましては、当社連結子会社である明日香食品㈱グループが営んでおります。次期におきましては、商品企画の見直し、生産効率の良い商品への集中、外国人材、スポーツ人材を含む人材の定着、能力の向上、SNSを活用したブランディングにより、ついで買いから、明日香食品グループの商品の指名買いを推し進めてまいります。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、主要顧客であるスーパーの食品売上が巣ごもり需要により好調であることと、混雑緩和のためのチラシの削減や季節の行事が縮小されたことなどがプラスとマイナス両側に影響しております。全体としては当社の戦略的選択が一巡し、売上が増加に転じており、またここ数年の経営改革の成果により「無駄のない」「効率的な」営業から製造、品質管理に至る一貫した体制が出来上がりつつあり、収益性が上昇していることが、利益を増加させております。またSNSを活用した当社商品のブランディングに注力し、『「わらび餅」の明日香野』、『こし自慢明日香野』が定着しつつあり、知名度が上昇しつつあると考えております。これらにより、今後も売上、利益ともに拡大するものと考えております。

  (スポーツ事業)

スポーツ事業におきましては、大規模なイベントの中止・延期など、厳しい状況にありますが、引き続き「スポーツコミュニティを通して日本中の人々の元気を応援します」のスローガンの元、自らが業界の活性化に積極的に関わることで、主力製品である、ソフトテニスボール、ウェアの販売につなげていきます。近年では営業のデジタル化や製造の効率化、売上高のサービスシフトを進めており、これによって収益性が向上しつつありますので、これらの経営改革を進めてまいります。

一方近年同事業の成長をけん引している、テニスクラブ再生事業は、テニスクラブ数の増加を目指しております。ソフトテニスクラスの増加など既存の営業活動ともリンクさせ事業全体の最適化を測ってまいります。また、ランニングステーションとしての利用も開始しテニス以外の顧客獲得も目指します。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響は当事業では非常に大きなものとなっていますが、競技活動への支援、顧客とのリモートでの面談や、SNSを使った情報発信などで、顧客との接点を増やすことで市場での信頼を得ており、シェアの拡大をしてまいります。テニススクールでは会員は増加を続けており今後もさらなる会員獲得を目指します。このため今後は回復に向かうと考えております。

 

  (ゴム事業)

ゴム事業におきましては、日本国内において厳しいマクロ経済環境が続くものと予測されますが、競合耐食材メーカーの撤退により売上げ増が見込まれるなか国内での生産強化を図るとともに、海外事業会社との連携を高めることで、各国地域における長期的かつ緊密な相互互恵関係を築きつつあり、これらのアジア事業が今後同事業の中期的な発展を支えていくものと期待しております。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、現在のところ出ておりません。しかしながら、同時事業は景気悪化に対して半年程度遅行して影響が出る業種であり、今後の推移を注意してまいります。一方本年3月には日本の関東地方における最大のゴムライニングの競合が事業を廃業致しました。これは当社ゴム事業の中で最も収益性の高い、ゴムライニング売上を倍加させる要因です。今後この競合売上の取込み、並びにゴム事業の選択と集中を進めることで大幅に売上高と利益を増加させることができると考えており、これについても今後の推移に注意しつつ積極的かつ計画的に事業構造を改革してまいります。

  (コンテンツ事業)

コンテンツ事業におきましては、日本国内において売上高が増加を続けております。日本における出版業界は、低調な事業環境から未だ脱し切れておらず、構造改革を積極的に進め支出の削減を図ってまいります。一方、現在当社が編集に直接的に関わらせていただいております「鬼滅の刃」が人気を博しており、今後も当社成長の柱となると考えております。また「鬼滅の刃」と同じく、数年前のコンテンツ端境期にあって獲得してきた各種漫画等のコンテンツがそれぞれ大きく成長しており、今後これらのコンテンツにも期待しております。カードゲーム事業の海外展開に関しましては、特にベトナム並びにインドネシアで推進しております。ベトナムでは代理店数の増加が進み、インドネシアではカードゲームショップのフランチャイズ展開をしております。今後も同2国において販売チャネルの拡大によりコンテンツ事業の強化を図ってまいります。

これらに加え、事業経費の削減も着実に進んでおりますことから利益を生み出す組織が形成されつつありますので、この経営改革をさらに発展させてまいります。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響については、当事業は数年来リモートワークを推進していたこともあり、業務に大きな支障はありません。いくつかの受注が先送りされた影響はありますが、今後につきましても影響を払拭できるものと考えております。また、各種の開示でお知らせいたしましたように、海外展開を積極的に進めることで、本格的な事業拡大につなげる方針を継続してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務内容等に影響を及ぼす可能性がある事項には、次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 原材料の調達

当社グループの製品の主要原材料は、合成ゴム、天然ゴム、配合薬品等であり商品市況の高騰や急激な円安により購入価格の上昇や量的調達に支障が生じた場合は、製造コスト、生産量、そして業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 需要動向

当社グループの各事業について、市場情勢や販売先の経営方針が変動した場合は、受注高が減少して業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

① ゴム事業は、製品市場の設備投資の動向、材質の変更、輸入品との競合による市場縮小の影響並びに販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。また、一部製品が食品衛生法、薬事法の規制を受けており、生産設備の維持管理、製品のトレーサビリティ等安全性の確保に万全の体制を築いております。しかしながら、万一製品に事故が発生した場合、社会的責任を問われる可能性があります。

② ソフトテニスボール等のスポーツ事業は、競技人口の動向、消費者ニーズの変化、販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。

③ コンテンツ事業は、コンテンツ愛好者人口の動向、消費者ニーズの変化、販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。

④ Digital Finance事業は、タイ王国並びにカンボジア王国の景気動向、消費者ニーズの変化などにより影響を受けます。

⑤ 食品事業は、主力製品である和菓子等の主要販売先は、食品卸業及び小売業(スーパーマーケット等)であり、当社グループも大手数社に対して販売しておりますが、販売先の事業方針、営業施策等に変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 価格競争

当社グループの全事業について、競合他社との価格競争が激化した場合には、受注高及び製品損益が影響を受ける可能性があります。

(4) 製品品質

当社グループは、品質管理、コスト低減等の生産管理について万全の体制を敷いておりますが、製品の不具合やクレームの発生を全くゼロにすることは不可能であり、万が一これらの事態が生じた場合は、当企業集団の社会的信用や業績等が大きな影響を受ける可能性があります。

(5) 財務内容

当社グループは、「中期経営計画」を策定しておりますので、本計画に基づき業績改善に努めてまいりますが、経営計画の進捗状況によっては、業績、財務状況に影響が及ぶ可能性があります。

(6) 災害発生

当社グループは、安全衛生管理に対しては万全を期しておりますが、自然災害、人為的災害等に起因する操業の中断、これに伴う生産設備の復旧等により業績、財務状況が影響を受ける可能性があります。

(7) 法的規制

当社グループは、全事業についてそれぞれ法務、会計、税務に関する法令、規則等の規制を受けておりますので、将来において予期せぬ法令、規則の変更が生じた場合には業績、財務状況が影響を受ける可能性があります。

(8)為替等のリスク

当社グループは、タイ王国及びシンガポール共和国等東南アジアを中心に事業を展開しております。海外売上高比率が高く、利益の大半を海外関連会社に依存しております。このため、為替レートの変動による円換算後の連結財務諸表に影響を与えます。

(9)政治等のリスク

日本国ならびに海外拠点国の政治活動の激変、テロ、社会的混乱等および法改正等が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)貸し倒れ等のリスク

当社グループのDigital Finance事業におきましては、タイ王国をはじめとする東南アジアにおいて、オートバイ、農機具のファイナンス等を展開しております。当該融資については、新規契約時の取引審査を厳格に行うとともに、その後の与信管理にも万全を期しております。しかしながら、リース期間は平均32ヶ月と比較的短期ながら、この間に景気変動やその他の事由により延滞・貸倒れ等不測の事態を蒙ることもあります。

延滞については事態発生時に速やかに対応し、債権保全・回収に全力を挙げております。また、貸倒れが発生した場合には原則としてリース契約の解除手続を行い、リース物件の売却を図ります。また、自社での中古車オークションの開催等回収の極大化に努めております。

貸倒引当金については、貸付先の状況及びリース資産の担保価値等を見積り、個別に回収可能性を検討するほか、貸倒実績率等を考慮して計上しておりますが、予期できない貸倒れが発生した場合には貸倒引当金の積み増しをせざるを得ないこともあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(11)システムリスクについて

当社グループの各事業におきましては、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに一部依存しております。自然災害や事故などによって、通信ネットワークが切断された場合に営業・販売活動が困難な状況になります。また、アクセス増等一時的な過負荷によってサーバーが動作不能に陥ったり、購入者、参加者もしくはその他のシステム利用者のハードウェアまたはソフトウェアの欠陥等により、正常な売買等が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、コンピュータウィルス、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、ホームページが書き換えられたり、重要なデータを消去または不正に入手されたりする可能性もあります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの各事業に直接的損害が生じるほか、当社グループ自体の信頼を低下させる上、事業にも重大な影響を及ぼす可能性があります。

(12)個人情報の取扱について

当社グループのDigital Finance事業におきましては、オートバイローンの申込時に、また、一部のコンテンツ事業におきましては、ECサイト利用時に、住所・氏名・電話番号・クレジット番号等のユーザー個人を特定できる情報を取得できる環境にあります。これらの情報の管理において当社グループは、プライバシー及び個人情報の保護について最大限の注意を払い、各サービスにおける個人情報のセキュリティについても留意しております。しかしながら、これらの情報の外部流出や悪用等を理由に法的紛争に巻き込まれた場合等は、当社グループの信用が低下する可能性があると同時に業績にも影響が生じる可能性があります。

(13)新型コロナウイルス感染症に関するリスクについて

当社グループでは、取引先や社員の健康・安全を第一に考え、また更なる感染拡大リスクを防ぐために、出張制限、Web会議の活用、イベント実施に関する規制強化、可能な範囲内での時差出勤、テレワーク、在宅勤務の実施を行う等の安全対策を実施しております。しかしながら、今後、事態の長期化又は感染拡大が発生した場合、景気の更なる悪化を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14)タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について

タイSECは、2017年10月16日付で、タイ法務省特別捜査局(以下「タイDSI」)に対しGroup Lease  PCL.(以下「GL」という。)元最高経営責任者(CEO)であった此下益司氏が、偽計及び不正行為を行った可能性を指摘し、同氏に対して調査を進めるよう、タイDSIに対し申し立てをしたことを公表いたしました。

調査の対象となった取引は、GLの連結子会社であるGroup Lease Holdings PTE.LTD.(以下「GLH」という。)が貸主となり、キプロス及びシンガポールの借主に対する54百万USドルの融資取引(以下「GLH融資取引」という。)が、此下益司氏の指示により貸主グループ会社間で送金され、最終的にGLHへの分割弁済に充当されていること、また、そのGLH融資取引に係る年利14~25%利息収入が過大に計上されることで、GLの連結財務諸表は適正な開示を行っていないというものです。

当該事案は、タイDSIの調査の結果、刑事告訴に繋がる可能性が含まれており、これにより、此下益司氏は、GLの取締役並びに経営者の資格を喪失し、同日付けでそれらの地位を退任することとなりました。

また、タイSECは、2017年10月19日付で、GLが財務諸表の訂正を行わない場合、及びGLの取締役が財務諸表の訂正を行わず、虚偽又は不適切な財務諸表の提出をする場合には、タイ証券取引法に違反することになるとの通知を行いました。

2017年10月27日に、GL会計監査人のEY Office Limited(以下「EY」という。)から、GLの財務諸表に関して「無限定適正意見」から「意見不表明」に変更した修正監査報告書又は四半期レビュー報告書を受領しました。修正の対象となった財務諸表は過去に遡及し、

・2016年12月期の連結財務諸表(2017年2月28日発表)

・2017年12月期第1四半期財務諸表(2017年5月12日発表)

・2017年12月期第2四半期財務諸表(2017年8月15日発表)

と3回分となります。

(なお、上記3回分の報告書につきましては、2017年12月25日に、GLH融資取引の会計処理を除外事項とした限定付適正意見又は限定付結論に修正する報告書をGLは受領しております。)

また、GLは、2017年11月14日に、GLH融資取引に関連した貸付債権に対し、全額損失引当金を計上したことなど含む第3四半期(2017年9月)の決算を公表しており、EYからタイSECの指摘事項及びGLH融資取引の会計処理等を限定事項とする限定付結論の四半期レビュー報告書を受領しております。

当社グループでは、これらの事象に対して、GLにおいて、問題となるGLH融資取引の特定を進めるためにタイSECに対し照会等を行うなど、該当期間の財務諸表並びにGLH融資取引に関して、調査及び見直しを進めてまいりました。

GLでは、GLH融資取引に対して、独立した監査法人による特別監査を実施しましたが、タイSEC指摘の根拠を特定することはできておりません。

また、当社連結子会社の株式会社ウェッジホールディングスでは、GLH融資取引の実態、取引の適正性を調査するため、2017年11月17日に、第三者委員会を設置することを決議し、第三者委員会の調査に全面的に協力してまいりました。

2017年12月12日に、第三者委員会の中間報告書を受領しましたが、タイSECの指摘の根拠を特定するには至りませんでした。

GLは、上記のとおり財務諸表の内容やGLH融資取引に関する問題点を発見することができませんでしたが、GLの監査委員は検討の上、タイSECの要請に従い、GLの事業及び、GLの株主並びにステークホルダーに不利益が生じることを避けるために、決算を訂正し2018年7月31日に修正財務諸表を公表いたしました。

当該訂正に伴う影響につきましては、GLは将来発生する可能性がある損失全額に対して引当金を計上していたことから2017年12月末時点の純資産への影響はなく、また、GLの会計監査人による監査意見の変更はありませんでした。

当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

なお、捜査の動向次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

(15)JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求について

上記「(14)タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項について」に起因し、GLはGLの大口債権者であるJTRUST ASIA PTE.LTD.(以下「Jトラストアジア」という。)から、2017年11月30日付で、錯誤を理由として、契約解除と転換社債180百万USドルや投資等の即時一括弁済することなどを含む請求を受けました。

当社グループでは、法律専門家の意見等も踏まえ、GLがJトラストアジアとの契約に違反したことや、契約上も転換社債を即時返済する義務はないものと認識しており、当該請求は法的に無効と考えております。

なお、Jトラストアジアとの交渉等の結果次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

(16)Jトラストアジアによる訴訟提起について

上記「(14)タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項について」及び、「(15)JTRUST ASIA PTE.LTD. からの請求について」にも起因し、2018年1月12日にJトラストは、Jトラストアジアがタイ王国及びシンガポール共和国において、GL並びにGLHに対し法的手続きを開始した旨の公表を行っております。

 1.タイで開始された法的手続きについて

①民事訴訟の提起

Jトラストアジアは、2018年1月9日に、此下益司氏、GL、及びGLの取締役3名を被告として、民事裁判所に民事訴訟を提起しました(民事事件Black Case No.Por.83/2561)。訴状の内容は、不当行為の申し立て、取引無効の回避、及び損害賠償の請求に基づくもので、Jトラストアジアに対する損害賠償を被告全員に求めています。

②GLに対する会社更生の申し立て

Jトラストアジアは、2018年1月10日に、GLの会社更生申し立てを中央破産裁判所に行いました(再生事件 No.For.1/2561)。申し立ては、審理続行のため裁判所により受理され、第一審は2018年3月19日に行われましたが、中央破産裁判所は正式に棄却の命令を下しました。当該棄却に対して、Jトラストアジアは2018年4月17日に再審申立てを行っており、2018年4月18日にタイ中央破産裁判所はその再審申立てを受理しております。その後審議が進み、2019年8月15日にタイ中央破産裁判所は再審の申立てについても棄却の命令を下しました。Jトラストアジアは、2019年11月26日に控訴の申し立てをし、2020年9月29日にJトラストアジアの請求を全面的に棄却する判決が下され、当該訴訟は完全に終結しました。

③GLの見解及び対応について

JトラストアジアのGLに対する会社更生申立訴訟につきましては2020年9月28日付でJトラストアジアの請求を全面的に棄却する控訴審判決が下され完全に終結し、現在は上記1.①に記載の民事訴訟が継続しております。当該会社更生申立訴訟では、GLの正当性が認められた判決が下されましたので、GLといたしましては、引き続き今後必要且つ適切な法的措置を法律専門家と協議しつつ進めております。

 2.シンガポール共和国で開始された法的手続きついて

①GLH等に対する損害賠償請求及び資産凍結命令について

Jトラストアジアは、GLH及びその他の会社を被告とし、シンガポール共和国の裁判所にて訴訟手続きを開始しました。主な訴訟申立ての理由としては、GLHが他の被告と共謀し、JトラストアジアにGLに対する総額180百万USドル以上の投資をさせるために詐欺を行ったというものです。また、GLHは、GLの財務諸表を改ざんし、投資家に対してGLが健全な財務状況にあると誤解させ、GLへの投資を促し、貸付契約を結ばせたというものです。これにより大きな被害を被ったため、Jトラストアジアは、GLH及びその他の会社を被告とし、シンガポール共和国の裁判所にて訴訟手続きを開始しました。

これにより大きな損害を被ったため、JトラストアジアはGLHおよびその他被告に対し、230百万USドルの損害賠償請求を行うとの内容です。Jトラストアジアはシンガポール共和国の裁判所に暫定的資産凍結命令を申請しました。

これに対してGLHは、シンガポール共和国の裁判所へ申し立てた全ての訴状内容及び暫定的資産凍結命令に反証を行い、暫定的資産凍結命令については2018年2月23日に取り消し一切の効力を消失しました。

その後、Jトラストアジアは当該暫定的資産凍結命令の取り消しを不服として、暫定的資産命令の復活を求める控訴を行い、2018年6月1日に当該控訴審について、日常かつ適切な業務でなされる場合を除いて、180百万USドルまでの資産の取引ないし処分の禁止が命じられました。GLHについては全世界の資産が対象となります。

当該暫定的資産凍結につきましては、別途進行しております本訴たる損害賠償請求訴訟に付随するもので、当該本訴において原告が勝訴した場合の請求権を予め保全するため、本訴が終了するまで通常業務以外の資産移動が禁止されるというものであります。

当該暫定的資産凍結は最終的な差押えではないため、GLHの資産が裁判所により処分されたりすることはなく、また、JTA等の第三者に資産が移転するものではありません。

当該損害賠償請求につきましては、2020年2月12日シンガポール共和国の裁判所は、Jトラストアジアの請求をすべて棄却し、Jトラストアジアに対し被告に生じた費用を支払うよう命じる判決が下されました。その後、2020年2月13日にJトラストアジアによる控訴が申し立てられ、2020年10月6日にJトラストアジアの請求を一部認め、GLHに対し約74億円の支払いを命じる判決が下され、当該訴訟は終結しました。

②GLの見解及び対応について

Jトラストアジアによるシンガポール共和国の裁判所の暫定的資産凍結命令につきましては、当該損害賠償請求訴訟の判決によって確定した支払いについて、関係者間で支払方法等の調整を行っていることから現在も維持されております。従いましてこれまでと同様に、現時点におきましては、GLHの日常かつ適切な事業業務で生じる資産取引等は制限されておりませんので、当該資産凍結が当社グループの業績に与える影響は大きくないと判断しております。

 

③Engine Holdings Asia Pte.Ltd.(以下「EHA」)等に対する損害賠償請求及び暫定的資産凍結命令につい
 て

Jトラストアジアは、EHA他1社を被告とし、シンガポール共和国の裁判所にて2020年10月16日に訴訟手続きを開始しました。主な訴訟申立ての理由としては、JTAがGLに対して実施した投資(転換社債合計210百万USドル・日本円約223億円、及びGL株の購入他527百万タイバーツ)について、GLHが他の被告と共謀し、Jトラストアジアに投資を促す為に、GLの財務諸表を改ざんし投資家等に損害を与え、その行為にEHAも参画しているという主張からEHA他1社に対し損害賠償請求を求めております。また、当該損害賠償請求に伴い、2020年10月21日にEHAに対し、195百万USドルまでの通常の業務で生じる以外の資産取引の禁止、及びシンガポール共和国外への資産の移転・処分を禁止する命令(暫定的資産凍結命令)が下されております。

④当社の見解及び対応について

GL及びGLHは常に適正な財務諸表を公表しており、違法行為に関わった事実はありません。また、EHAにつきましても違法な行為に参画したことは一切ありません。よって、この度提起された損害賠償請求につきましては不当であると考えており、法律専門家とも協議を行い、当社グループの資産の保全、及び損害を回復すべく最善の手段を講じてまいります。暫定的資産凍結命令につきましては、EHAの日常かつ適切な事業業務で生じる資産取引等は制限されておりませんので、当該資産凍結が当社グループの業績に与える影響は大きくないと判断しております。

 

上記の他、GLは、2018年5月3日付けでJTA及びJTAの親会社であるJトラスト株式会社(以下「Jトラスト」という。)から、彼らが提起した訴訟に対して、GLが法的要件を満たさない等と公表しているリリースが不正行為であると主張し、名誉毀損による損害賠償(結論として20,271,232.88タイバーツ(2018年5月22日のレート3.46円換算で約70百万円))等を請求する訴訟を提起されて、2020年3月20日に判決が出る予定となっておりましたが、2020年1月16日にJトラストとJTA により当該訴訟は取り下げられました。

また、当社の連結子会社であるPT Group Lease Finance Indonesiaは、PT Bank JTrust Indonesia,Tbk.からJoint Financing Agreementにおいて契約違反があるという理由で、IDR3,636,408,863(1円をIDR130.21で換算すると約27百万円)及びIDR100,000,000,000(1円をIDR130.21で換算すると約767百万円)の損害賠償を請求する訴訟を提起されておりましたが、2019年12月3日にPT Bank JTrust Indonesia, Tbk.による損害賠償請求は棄却される判決が下されております。

(17)継続企業の前提に関する重要事象等

当連結会計年度において上記(14)、(15)、(16)の事象が発生しておりますが、これらについて、以下の対応策を実行していることから、当該事象の解消が実現できるものと考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

「(14)タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について」に記載した事項に関しましては、当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

「(15)JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求について」に記載した事項に関しましては、当社グループでは、法律専門家の意見等も踏まえ、GLがJトラストアジアとの契約に違反したことや、契約上も転換社債を即時返済する義務はないものと認識しており、当該請求は法的に無効と考えております。

「(16)Jトラストアジアによる訴訟提起について」2.①に記載した事項に関しましては、Jトラストアジアによるシンガポール共和国の裁判所の暫定的資産凍結命令につきましては、当該損害賠償請求訴訟の判決によって確定した支払いについて、関係者間で支払方法等の調整を行っていることから現在も維持されております。従いましてこれまで同様に、現時点におきましては、GLHの日常かつ適切な事業業務で生じる資産取引等は制限されておりませんので、当該資産凍結が当社グループの業績に与える影響は大きくないと判断しております。

「(16)Jトラストアジアによる訴訟提起について」2.③に記載した事項に関しましては、Jトラストアジアによるシンガポール共和国の裁判所の損害賠償請求及び暫定的資産凍結命令につきましては、GL及びGLHは常に適正な財務諸表を公表しており、違法行為に関わった事実はなく、また、EHAにつきましても違法な行為に参画したことは一切ありません。法律専門家とも協議を進めており、この度提起された損害賠償請求につきましては不当であると認識しております。暫定的資産凍結命令につきましては、EHAの日常かつ適切な事業業務で生じる資産取引等は制限されておりませんので、当該資産凍結が当社グループの業績に与える影響は大きくないと判断しております。

GL及び当社といたしましては、法律顧問と相談し検討を進めており、当該転換社債の早期償還に関する権利及び投資契約の解消の権利については、JTAが早期償還の権利を行使できる条件は何等整っておらず、また当該投資契約の解除事由は生じておりませんので、JTAによる投資契約の解消、及び、転換社債の早期償還要求は行えないものと認識しております。また、上記一連の訴訟についてはいずれも不当なもので、当社グループの事業運営は、現状上記一連の訴訟により影響を受けるものではありません。

GL及び当社といたしましては当社グループの正当性を主張すべく粛々と法的対応を進めて参る所存であり、JTAに対し必要且つ適切な法的処置を取って参ります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは当連結会計年度においては、累計で減収減益となりました。売上高は13,661,042千円(前年同期比11.7%減)、営業利益は606,852千円(前年同期は営業損失131,788千円)、経常損失は186,958千円(前年同期は経常損失704,344千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,228,250千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失602,658千円)となりました。

主な要因といたしましては、売上高につきましては、Digital Finance事業、スポーツ事業が減少、食品事業、ゴム事業、コンテンツ事業は増加いたしました。一方、利益に関しましては、食品事業が今年度を通じて好調を維持し、コンテンツ事業が年度後半に大きく売上を伸ばしたこと、ゴム事業も収益性の高い部門での売上が好調であったことなどに加え、近年の事業改革により支出面で、Digital Finance事業、食品事業、コンテンツ事業において事業経費削減が進んでいること、などが増益要因となっております。親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、第2四半期に計上いたしました訴訟損失引当金及び投資損失引当金を特別損失に計上したことが減益要因となっております。

新型コロナウイルス感染拡大の影響に関しては、当社グループが事業を行っております各国政府の方針、事業別の環境等により異なります。そのため、それぞれのセグメントの記載の中に記載しておりますので、ご参照ください。

当社といたしましては、今後とも短期的な景気判断や収益について適切に対処しながらも、それらに囚われることなく、中長期的視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社の成長を目指していくものです。

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

(Digital Finance事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、減収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は6,173,406千円(前年同期比24.5%減)、セグメント利益は707,526千円(前年同期比70.7%増)となりました。

 今年度におきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止政策として各国政府がロックダウンなどを行った結果、営業停止や休業となりました。当社グループはこの間、①営業貸付金の回収に注力、②景気悪化に備えて新規貸付審査厳格化と抑制を柱に活動いたしました。このため売上高は減少しましたが、営業活動を抑制したことに伴い費用削減が奏功し、利益を計上することができました。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、東南アジア各国は国ごとの感染者数や政策対応が大きく異なりますが、タイ、カンボジア、ラオス、インドネシアでは未だロックダウンなどが継続あるいは2021年になって新たに強化されるなどしており、通常の営業活動への復帰が待たれる状況です。また景気悪化は各国とも影響が大きく、特にオートバイ等の当社グループ主力商品への需要減退がみられます。現在の状況は未だ事業拡大に踏み切る段階ではないと判断しており、今後の事業再拡大への機会は慎重に判断してまいります。

なお、ミャンマーでのクーデターの影響につきましては、現時点では 直接的な被害は生じていないものの通常業務を営むには極めて厳しい状況であり、今後の事業の継続につきまして慎重に判断をしてまいる所存です。

(食品事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は4,217,698千円(前年同期比2.1%増)となり、セグメント利益は184,216千円(前年同期比129.3%増)となりました。

当事業は、明日香食品株式会社並びに同子会社グループが営む、和菓子等、とりわけあんこ餅(大福)、わらび餅、桜餅(道明寺)等の餅類、団子類、などの開発製造に独自性を持つ事業であります。

日本の人口減、スーパー店舗数減、消費の低調などの厳しい市場環境のなか、当事業の当連結会計年度における業績につきましては、期間の前半では当事業の戦略的選択と集中や新型コロナウイルス感染防止政策により売上高が減少しておりましたが、期間の後半ではそれが一巡し、売上高が増加に転じました。また、当該戦略的選択と集中に加え、自社工場の生産比率増加や効率化、リピート顧客を確実に獲得した新規商品などにより利益は大幅に増加しております。これはこの数年間の計画的な事業改革の結果であり、今年度にその成果が利益として現れたものとなりました。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、主要顧客であるスーパーの食品売上が巣ごもり需要により好調であったことと、混雑緩和のためのチラシの削減や季節の行事が縮小されたことなどがプラスとマイナス両側に影響いたしました。現在では、SNSを活用した当社商品のブランディングに注力してまいりましたことも影響し、戦略商品の拡販が進んでおります。2021年になってスーパーマーケットにおける巣ごもり需要による客数増は一巡し、昨年と対比して厳しい状況も見られます。『「わらび餅」の明日香野』、『こし自慢明日香野』、『「桜餅(道明寺)」の明日香野』が定着しつつありますので、今後の拡販にも期待をしております。これらにより、中期経営計画アクセルプランⅢ「再発進」の基本方針である「ついで買いから指名買いされる企業」を果たし、業績の拡大を図ってまいります。

(スポーツ事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。

当事業は、創業事業でありますアカエムソフトテニスボールを中心とした、ソフトテニス関連事業とテニスクラブ再生事業を柱としております。

新型コロナウイルスの感染防止政策として緊急事態宣言の発出を始めとした様々な制約の中、大会の中止、部活動の中止、公共運動施設の利用禁止などもあり競技活動が大きく制限されました。その為、ソフトテニスボール・テニスウェアなど全ての取扱商品で販売が低調に推移しました。また2021年においても緊急事態宣言などの影響が出ており、新型コロナウィルス感染防止政策の影響が日本国内の事業でもっとも厳しく出ている事業となります。

一方テニスクラブ再生事業では、4月より美原校を開校しました。12月で奈良校が建物の老朽化により閉校となりましたが、各校については会員数が順調に増加しております。

今年度全体を見ますと、2020年4月から緊急事態宣言によってソフトテニスボール等の製品の売上がほとんど消滅したと言って良い3ヶ月間があり、低調に推移したことにより売上、利益とも大きく押し下げました。その後の経営努力の中、年度後半はソフトテニス関連の収入も増加に転じており、テニスクラブ再生運営による収入の増加も相まって、第4四半期単独では、新型コロナウィルス感染防止政策の影響のなかった2019年度同四半期とほぼ同じ水準の売上高に復帰しました。また、この間の営業活動のデジタル化、サービスシフトが進んでいる事により、セグメント利益も拡大基調にあり、前年同四半期に比べ、増収増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は1,030,983千円(前年同期比9.0%減)となり、セグメント利益は77,030千円(前年同期比2.3%減)となりました

 新型コロナウイルス感染防止政策の影響は当事業では非常に大きなものとなりました。2021年4月からも大都市で緊急事態宣言が発出されるなど未だ収束の兆しは見えておりませんが、「スポーツコミュニティを通して日本中の人々の元気を応援します」のスローガンの元、競技活動が活発に行えるようにサポートを積極的に行ってきたことにより、市場の信頼を得てシェアは確実に伸ばしていると考えております。テニスクラブ再生事業も順調に会員数を伸ばしており、新型コロナウイルス感染防止政策の影響を受けつつではありますが、売上は回復に向かうと考えております。

(ゴム事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当事業は、当社グループの創業以来の事業であり、ゴムの配合・加工技術に独自性をもつ事業であります。海外事業におきましては、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどにおいても活動を継続しており着実に引合い件数を伸ばしております。

増収増益の理由につきましては、ライニング業界東日本における競合会社の撤退により多くの引き合いを取り込むことができました。これにより受注が安定し好調に推移しました。また、第4四半期単独でも増収増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高1,671,719千円(前年同期比6.2%増)となり、セグメント損失は47,333千円(前年同期はセグメント損失111,380千円)となりました。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、現在のところ大きな影響は出ておりません。しかしながら、同事業は景気悪化に対して半年程度遅行して影響が出る業種であり、2021年4月から9月(2022年3月期上半期)は極めて注意深く見守らなければならない時期であると考えております。今後の推移を注意してまいります。

今後はさらに残存者利益の獲得に取組み、並びにゴム事業の集中と選択を進めることで大幅に売上高と利益を増加させることができると考えており、これについても今後の推移に注意しつつ積極的に事業展開をしてまいります。

(コンテンツ事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は566,633千円(前年同期比23.2%増)、セグメント利益は181,136千円(前年同期はセグメント損失6,042千円)となりました。

当事業は、主にトレーディングカードゲーム制作やエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の制作、音楽並びに関連商品の製作を行っており、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画制作・編集・制作に独自性を持ち展開しております。

 当事業の業績につきましては、当社が編集に直接的に関わっていて、現在映画等でも大変好評を博している「鬼滅の刃」が特に今期の柱となるとともに、その他各種漫画の人気が好調であること、並びにゲーム攻略本を順調に受注できたことなどから、書籍編集の売上高が大幅に伸長いたしました。また当社が開発に直接的に関わっているトレーディングカードゲームも人気が高く、ロイヤリティ収入が堅調に推移しております。同時に事業経費も前年同期比16%削減しており、これも利益化に貢献いたしました。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響については、2021年に新たに緊急事態宣言が出され、いったん解除されたものの再度緊急事態宣言が出されましたが、当事業は数年来リモートネットワークを推進していたことから、業務の遂行に大きな支障は発生しませんでした。従いまして今後につきましても大きな影響はないものと考えております。また、各種の開示でお知らせいたしましたように、海外展開を積極的に進めることで、本格的な事業拡大につなげる方針を継続してまいります。

 

当連結会計年度末における資産残高は、39,840,308千円(前連結会計年度末比6,148,314千円減)となり、流動資産は、29,576,960千円(前連結会計年度末比6,382,352千円減)、固定資産は、10,263,348千円(前連結会計年度末比234,038千円増)となりました。

流動資産減少の主な原因は、がございましたが、Digital Finance事業における営業貸付金等の回収が進んだこと等による現金及び預金の増加要因がございましたが、短期借入金の返済及び1年内償還予定の転換社債の償還等による現金及び預金の減少(前連結会計年度末比270,477千円減)、営業貸付金の回収が進んだこと等による営業貸付金の減少(前連結会計年度末比5,753,317千円減)、主にDigital Finance事業における原材料及び貯蔵品の減少(前連結会計年度末比108,929千円減)、引当金繰入による貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比691,888千円増)といった減少要因によるものです。

固定資産増加の主な原因は、時価評価等による投資有価証券の増加(前連結会計年度末比735,875千円増)、差入れによる差入保証金の増加(前連結会計年度末比138,597千円増)といった増加要因、減価償却等によるのれんの減少(前連結会計年度末比204,371千円減)、持分法適用関連会社の株式評価減等による関係会社株式の減少(前連結会計年度末比122,638千円減)、繰延税金資産の減少(前連結会計年度末比114,282千円減)といった減少要因によるものです。

当連結会計年度末における負債残高は、25,756,534千円(前連結会計年度末比3,848,781千円減)となり、流動負債は、24,396,267千円(前連結会計年度末比10,384,533千円増)、固定負債は、1,360,266千円(前連結会計年度末比14,233,314千円減)となりました。

流動負債増加の主な原因は、1年内償還予定の転換社債において償還による減少はございましたが、固定負債からの振替による1年内償還予定の転換社債の増加(前連結会計年度末比8,841,320千円増)、未払利息増加等による未払費用の増加(前連結会計年度末比735,091千円増)、訴訟による損失に備えるため引当金を計上したことによる訴訟損失引当金の増加(前連結会計年度末比2,250,830千円増)といった増加要因、返済による短期借入金の減少(前連結会計年度末比1,832,085千円減)といった減少要因によるものです。

固定負債減少の主な原因は、振替による転換社債の減少(前連結会計年度末比14,183,039千円減)によるものです。

当連結会計年度末における純資産残高は、14,083,773千円(前連結会計年度末比2,299,532千円減)となりました。

純資産減少の主な原因は、親会社株主に帰属する当期純損失計上による利益剰余金の減少(前連結会計年度末比1,228,250千円減)及び非支配株主持分の減少(前連結会計年度末比1,220,374千円減)の減少要因、為替換算調整勘定の増加(前連結会計年度末比196,285千円増)によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ270,427千円減少し、11,626,881千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、7,411,972千円(前年同期は2,208,191千円の増加)となりました。これは、主にDigital Finance事業における営業活動が堅調に推移したことによる営業貸付金の減少7,302,018千円(前年同期は1,624,535千円の減少)、社債利息709,111千円(前年同期は850,614千円)の計上、非資金勘定として計上された訴訟損失引当金繰入額2,295,889千円(前年同期は―千円)、貸倒引当金繰入額793,225千円(前年同期は―千円)による増加要因、非資金勘定として計上された貸倒引当金の減少552,395千円(前年同期は772,656千円の増加)、利息の支払392,993千円(前年同期は295,963千円)、法人税等の支払327,538千円(前年同期は719,765千円)の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、357,174千円(前年同期は448,615千円の増加)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による資金の減少190,501千円(前年同期は73,552千円の減少)、差入保証金の増加131,625千円(前年同期は30,004千円の増加)の減少要因によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、6,755,419千円(前年同期は5,430,342千円の減少)となりました。これは、主として短期借入の返済による資金の減少2,071,143千円(前年同期は借入による132,163千円の増加)、社債の償還による資金の減少4,609,059千円(前年同期は5,151,039千円の減少)の減少要因によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

 

食品事業

4,445,764

 

+2.8

スポーツ事業

418,394

 

△16.0

ゴム事業

1,614,605

 

+7.7

コンテンツ事業

366,055

 

△15.2

その他

 

合計

6,844,819

 

+1.3

 

(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。

2 Digital Finance事業については、生産実績がないため記載を省略しております。

3 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、スポーツ事業におきまして、在庫調整等を行ったこと、コンテンツ事業におきましては、生産高は製造原価、仕入実績は仕入価格によっており、費用削減等コストダウンによるものであります。

4 金額には仕入実績を含んでおります。

 

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

食品事業

スポーツ事業

ゴム事業

1,672,577

+4.1

133,028

+0.6

コンテンツ事業

515,739

+66.2

42,210

+34.2

その他

合計

2,188,316

+14.1

175,238

+7.1

 

(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。

2 Digital Finance事業については、d.Digital Finance事業の取扱高及び期末残高をご参照ください。

3 スポーツ事業については、見込み生産を行っているため記載を省略しております。

4 コンテンツ事業の受注残高において著しい変動がありました。これは書籍編集関連の増加によるものであります。

5 食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先から日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残は無いため記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

6,173,406

△24.5

食品事業

4,217,698

+2.1

スポーツ事業

1,030,983

△9.0

ゴム事業

1,671,719

+6.2

コンテンツ事業

566,633

+23.2

その他

600

合計

13,661,042

△11.7

 

(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。

2 当連結会計年度において、販売高に著しい変動がありました。これは、Digital Finance事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による景気悪化に備えて新規貸付審査厳格化と抑制を柱とした営業方針を採っていたことによるためであります。コンテンツ事業におきましては、書籍編集関連の増加によるものであります。

 

d.Digital Finance事業の取扱高及び期末残高

当連結会計年度におけるDigital Finance事業の取扱高及び期末残高を示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

取扱高(千円)

前年同期比(%)

期末残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

8,435,173

△54.9

22,810,229

△20.1

 

(注) 1 取扱高は、当連結会計年度におけるDigital Finance事業の契約金額であり、期末残高は契約に伴う営業貸付金の期末残高であります。

2 取扱高及び期末残高に著しい変動がありました。これは主に新型コロナウイルス感染症による景気悪化に備えて新規貸付審査厳格化と抑制を柱とした営業方針を採っていたことによるためであります。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、営業貸付金に係る予想信用損失の評価については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

また、新型コロナウイルス感染症の今後の影響や収束時期等を含む仮定に関する情報は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (追加情報)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は13,661,042千円(前年同期比11.7%減)となりました。これは、主にDigital Finance事業においては新型コロナウイルス感染症による景気悪化に備えて新規貸付審査厳格化と抑制を柱とした営業方針による減少、食品事業においては堅調に推移し、スポーツ事業においては新型コロナウイルス感染防止政策による緊急事態宣言等の発出に伴う競技活動の制限によるソフトテニスボール販売、テニスウェア等物販売上の減少、ゴム事業においてはゴムライニング競合会社の撤退に伴う受注増による増加、コンテンツ事業においては書籍編集の売上高が大幅に伸長いたしました。これらの結果、減収となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における売上原価は6,180,408千円(前年同期比8.0%減)となり、売上高に対する割合は45.2%(前期は43.4%)となりました。主な減少要因は、Digital Finance事業において、営業活動を抑制したことに伴う費用削減、コンテンツ事業においてコスト削減を進めたことによります。販売費及び一般管理費につきましては、経費構造の見直しにも着手しており、Digital Finance事業、食品事業、コンテンツ事業において事業経費削減が進んでいることなどにより6,873,780千円(前年同期比22.7%減)となりました。

(営業外収益及び営業外費用)

当連結会計年度における営業外収益は404,397千円(前年同期比37.8%減)となりました。減少の主な要因は、為替差益173,817千円(前年同期は―千円)の増加要因がございましたが、受取利息172,776千円(前年同期比39.3%減)、持分法による投資利益―千円(前年同期は293,591千円)の減少要因によるものであります。営業外費用は1,198,208千円(前年同期比2.0%減)となりました。減少の主な要因は、持分法投資損失303,363千円(前年同期は―千円)の増加要因がございましたが、社債等の償還に伴う社債利息709,111千円(前年同期比16.6%減)の減少、為替差損―千円(前年同期は190,733千円)の減少要因によるものであります。

(特別利益及び特別損失)

当連結会計年度における特別利益につきましては、42,099千円(前年同期比66.8%減)となりました。減少の主な要因は、新株予約権の失効による新株予約権戻入益42,099千円(前年同期比207.8%増)の増加要因がございましたが、固定資産売却による固定資産売却益―千円(前年同期は111,234千円)の減少要因によるものあります。特別損失は3,154,081千円(前年同期比2,667,661千円増)となりました。増加の主な要因は、Digital Finance事業における訴訟に関連して発生する可能性のある損失に備えるため訴訟損失引当金繰入額2,295,889千円(前年同期は―千円)の計上、Digital Finance事業におけるSMEローン及び関連当事者取引等に関係する債権等に係る引当金計上による貸倒引当金繰入額793,225千円(前年同期は―千円)の計上による増加要因、投資有価証券の時価評価による投資有価証券評価損21千円(前年同期は478,268千円)の計上による減少要因であります。

上記の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高13,661,042千円(前年同期比11.7%減)、営業利益606,852千円(前年同期は営業損失131,788千円)、経常損失186,958千円(前年同期は経常損失704,344千円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,228,250千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失602,658千円)となりました。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当連結会計年度に計上した親会社株主に帰属する当期純損失は、訴訟に関連して発生する可能性のある損失に備えるため、及び保守的な観点で資産評価を厳格に見直し、現金収支を伴わない損失計上を行ったことが主な原因であり、今後の事業の収益力に影響ないものと判断しております。

b.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、営業貸付金の貸し出し資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資のための資金のほか、M&Aによる事業拡大を行うことを決定した場合等に発生するものでありますが、現時点ではM&A等の投資活動につきましては、より慎重に検討し抑制的に進めております。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

運転資金は自己資金及び金融機関からの借入や社債等により調達し、投資活動資金につきましては、より長期的な資金活用となることを想定し、社債並びに転換社債等により調達することを基本としております。また、当社グループの事業運営・成長に伴う安定的な資金の流動性並びに投資資金の獲得のため、適切な規模でのエクイティ・ファイナンスにつきましても適宜検討を進めてまいります。

なお、当連結会計年度において総額204,388千円の設備投資を行っておりますが、その資金の調達源は主に自己資金及び金融機関からの借入金によっております。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

業務提携基本契約

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

東洋ゴム工業㈱

2007年6月15日

 東洋ゴム工業㈱と工業用型物製品の生産提携契約を締結して、継続的な受託生産を開始します。

 

 

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発活動は、ライニング用ゴムの改良、環境・安全に配慮したゴム製品、インフラ関連のゴム開発を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の総額は28,021千円であります。

以下、事業のセグメントごとの活動内容は次のとおりです。

(ゴム事業)

当事業におきましては、ゴムライニングの自然加硫ゴム、現地施工用ゴムの改良、食品衛生(FDA)に適合するライニングゴム配合の開発、改良に注力してまいりました。事業に係わる研究開発費は22,025千円であります。

(スポーツ事業)

当事業におきましては、ソフトテニスボールの改良等を進めてまいりました。当事業に係わる研究開発費は3,734千円であります。

(食品事業)

当事業におきましては、付加価値を高めた健康志向の製品の開発、他社との提携製品の開発、季節製品の開発、既存製品のマイナーチェンジに注力してまいりました。当事業に係る研究開発費は2,260千円であります。

以上、今後も各事業周辺分野の新製品開発に鋭意努力してまいります。