第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

今後の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ロシアによるウクライナ侵攻及びロシアに対する経済制裁に伴う影響により、先行き不透明な状況で推移すると予測しております。我が国経済のみならず世界経済への長期的な影響が懸念されております。この影響に関しては、当社グループが事業を行っております各国政府の方針、事業別の環境等により異なります。

このような状況の下、各事業については以下のように見通しと取り組みを進めてまいります。

  (Digital Finance事業)

Digital Finance事業におきましては、これまで約10年にわたり、創業国であるタイ以外の国での展開を進めてまいりました。すでにカンボジア、ラオス、ミャンマー、スリランカでのファイナンス免許を持っての活動を進めており、非都市部に集中し、高い競争力を持った、他にない事業を形成しております。

当該事業の持分法適用関連会社への異動に伴い、GLおよびGLに連結されるDigital Finance事業の売上高及び営業損益は連結決算には取り込まれなくなるため、2021年10月以降、当該事業はセグメントではなくなりました。ただし連結財務諸表においては、営業外損益の持分法による投資損益に取り込まれるため、経常損益以下の各段階損益への大きな影響はございません。また、同事業はコロナ禍による各国のロックダウンと国境閉鎖、ミャンマーにおけるクーデターなどにより実質的に営業停止状態に陥るなど事業環境の大底とでも言うべき2年間となりました。このことを考慮し大きな損失引当を一気に実行もいたしました。今後は環境が改善すると考えられるとともに、財務体質も筋肉質になり、より利益貢献がしやすい状態になったと考えております。

同事業について、今後はコロナ禍からの東南アジア各国の復興がテーマとなります。ロックダウンの解除、旅行客制限の解除、各国政府の景気刺激策などにより、営業活動が再開できる状態になりつつあるとともに、顧客である旅行業従業者、飲食業従事者・その他が再度優良顧客として戻ってくることが期待されております。これにより、Digital Finance事業は急速な業績回復や成長への事業環境が徐々に整っていくものと期待されます。先行しましたカンボジアではすでに営業貸付金増加に入っております。タイにおいても競争環境を注視しながら営業拡大を準備しております。両国は、さらに規制緩和・入国制限緩和・景気対策などの実施が見込まれる情勢ですので、事業再拡大への機会を逃さないよう、これまでに回収した手許資金を活用してまいります。一方で為替安による景況悪化が続くラオス、同じくクーデターや為替安の悪影響の続くミャンマーは現在のウクライナ危機による燃料価格高騰や輸入難が重なり、今後とも慎重に対処してまいります。

また今後の経費面においては、当連結会計年度において厳格に損失引当等をいたしております。これにより財務的により筋肉質となっており、収益貢献ができる状態になったと考えております。翌期以降、最大の債務についての利息が計上されなくなりますので、より利益貢献がし易い状態になっております。

  (食品事業) 

食品事業におきましては、当社連結子会社である明日香食品㈱グループが営んでおります。主要顧客であるスーパーで、当連結会計年度の前半で巣ごもり需要は一巡し、昨年と対比して厳しい状況も見られます。

一方で次期におきましては、これまでに取り組んできた、SNSを活用した当社商品のブランディングが功を奏している現状を踏まえ、さらに戦略商品の拡販を進めてまいります。現状は『「わらび餅」の明日香野』、『こし自慢明日香野』『桜餅(道明寺)の明日香野』が定着しつつあり、さらに2017年に大ヒット商品となりました「ラムネわらび餅」を6月から再販いたしますが、当該ニュースがすでにインターネット上の話題になりつつあります。これらにより、今後の拡販にも期待をしております。これらにより、中期経営計画アクセルプランⅢ「再発進」の基本方針である「ついで買いから指名買いされる企業」を果たし、業績の拡大を図ってまいります。

更なる原料・資材・エネルギーの価格高騰が見込まれる状況ではあるものの、既存商品については価格転嫁がうまく進まず収益を圧迫することが予想されます。その中で利益を確保するために、商品企画の見直し、生産効率の良い商品への集中、人材育成による能力の向上、SNSを活用したブランディングなどのこれまで積み上げてまいりました施策が有効であると考えており、継続してまいります。より長期的視点からは少子高齢化が進む日本国内事業が大半であることから、今後とも主力国内事業の利益体質を堅持するとともに、中国で既に初めております当事業を、さらに東南アジアに拡大することを企図しており、守りの国内と攻めの海外とメリハリをつけて進めてまいります。

  (スポーツ事業)

スポーツ事業におきましては、新型コロナウイルス感染防止政策の影響は非常に大きなものとなりました。しかし同時にコロナ禍の中でも、中期経営計画アクセルプランⅢ「再発進」の基本方針である「サービスシフト」を進めるとともに、ソーシャルメディアの活用、新規スポーツへの進出などを継続しており、この2年間でも着実に成果は上がりつつあります。

コロナ明けの、今期は「テニス・ソフトテニス復興元年」をスローガンに、一昨年来取り組んできた、大会・講習会の開催など競技が活発に行えるようなサポート活動をさらに積極的に行うことでテニス・ソフトテニスの活性化を図っております。ソフトテニスは当社の前身が130年以上前に日本で初めて作りました軟式庭球のボール「赤M」がルーツになっており、今後とも自らが業界の活性化に積極的に関わることで、主力製品である、ソフトテニスボール、ウェアの販売につなげていきます。SNSを活用した情報発信も積極的に行い、業界の中での発信力を高めることで業界全体の活性化にも寄与できるように活動していきます。また、営業のデジタル化や製造の効率化、売上高のサービスシフトを進めており、これによって収益性が向上しつつあります。

一方近年同事業の成長をけん引している、テニスクラブ再生事業は、テニスクラブ数の増加を目指しております。ソフトテニスクラスの増加など既存の営業活動ともリンクさせ事業全体の最適化を図ってまいります。

また、新規事業としてランニング事業も開始しており、既存のテニスクラブを拠点として活用して、新規事業を進めております。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響は当事業では非常に大きなものとなっていますが、競技活動への支援、顧客とのリモートでの面談や、SNSを使った情報発信などで、顧客との接点を増やすことで市場での信頼を得ており、シェアの拡大につなげてまいります。テニススクールでは会員は増加を続けており今後もさらなる会員獲得を目指します。このため今後は回復に向かうと考えております。

  (ゴム事業)

ゴム事業におきましては、競合耐食材メーカーの撤退により売上げ増が見込まれるなか国内での生産強化を図るとともに、海外事業会社との連携を高めることで、各国地域における長期的かつ緊密な相互互恵関係を築きつつあり、これらのアジア事業が今後同事業の中期的な発展を支えていくものと期待しております。

今後このかつての競合売上の取込み、並びにゴム事業の選択と集中を進めることで大幅に売上高と利益を増加させることができると考えており、これについても今後の推移に注意しつつ積極的かつ計画的に事業構造を改革してまいります。

過去の3回にわたる中期経営計画アクセルプランにおいて継続的にライニング事業における「残存者利益」の確保を目指してまいりましたが、これが成果となって現れております。その中で既に進めておりました、ゴム事業の集中と選択を進めることや、製造体制の見直しを進めております。これにより売上高と利益を増加させることができると考えており、これについても今後の推移に注意しつつ積極的に事業展開をしてまいります。

  (コンテンツ事業)

コンテンツ事業におきましては、日本国内において売上高が増加を続けております。日本における出版業界は、低調な事業環境から未だ脱し切れておらず、構造改革を積極的に進め支出の削減を図ってまいります。数年前のコンテンツ端境期にあって獲得してきた各種漫画等のコンテンツがそれぞれ大きく成長しており、今後これらのコンテンツにも期待しております。海外展開に関しましては、ベトナム並びにインドネシア、タイで推進しております。

現在の好調には中期経営計画アクセルプランに基づき、5年以上の年月をかけて獲得してきたコンテンツが貢献するとともに、数年来の取り組みによる固定費の削減が進んでおりますことが寄与しております。現在においては上記実績による受注が好調であり、また、筋肉質な体質にもなっておりますので、利益も確保できると考えております。

また、現在、ベトナム・インドネシア・タイではコロナ禍のなかでも当社商品の販売店数の増加を進めておりました。この結果、コロナ禍を過ぎて売上拡大が再開しておりますので、今後の利益貢献を期待しております。

  (リゾート事業)

当事業は持分法適用関連会社の行う事業であり、セグメントではありませんが、2つの重要な持分法適用関連会社事業から収益が構成されることになることから今回より記載しております。

リゾート事業はタイ国クラビ県の離島ピピ島にある5つ星ホテルZeavola Resortを経営する事業です。当該ピピ島は自然の豊かな特別なリゾート島であり、タイでも有数の多種多様なダイビングスポットを有するスポットとなっております。その中で160mのプライベートビーチを有し、ホスピタリティに溢れたスタッフを有し、「最もロマンチック」「最もサステイナブル」などの部門で数々の世界的なホテル賞を獲得してきた同ホテルは周辺のホテルの中でも特別なホテルとなっており、収益性においても抜きん出るホテルとなっております。今後については、4月においては客室満室率が8割を大幅に超えるなど力強い回復を見せております。今後ともタイは6月には入国制限を撤廃するなど緩和方向にあり、欧米各国も入国制限は大幅に減少しておりますので観光客が出入国の利便性が向上しておりますので、観光客、中でも同ホテルのターゲット顧客である富裕層は先行して旅行を再開しておりますので、今後も力強い回復を見込んでおります。

また、前述のように、コロナ禍での経営悪化を受けて、のれんや固定資産の減損処理を行っており、翌期は償却負担(年間約50,000千円)がなくなり、より収益貢献ができる状態になったと考えております。当社グループの重要な持分法適用関連会社のリゾート事業についても積極的に経営に参画し、コロナ禍からの脱却しつつある経済状況の中で、営業活動の復帰を果たすことで、当社グループの成長を実現してまいります。減価償却費の減少等により、売上の再開の影響を超えて、今後は利益改善がさらに進むと考えております。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務内容等に影響を及ぼす可能性がある事項には、次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 原材料の調達

当社グループの製品の主要原材料は、合成ゴム、天然ゴム、配合薬品等であり商品市況の高騰や急激な円安により購入価格の上昇や量的調達に支障が生じた場合は、製造コスト、生産量、そして業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 需要動向

当社グループの各事業について、市場情勢や販売先の経営方針が変動した場合は、受注高が減少して業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

① ゴム事業は、製品市場の設備投資の動向、材質の変更、輸入品との競合による市場縮小の影響並びに販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。また、一部製品が食品衛生法、薬事法の規制を受けており、生産設備の維持管理、製品のトレーサビリティ等安全性の確保に万全の体制を築いております。しかしながら、万一製品に事故が発生した場合、社会的責任を問われる可能性があります。

② ソフトテニスボール等のスポーツ事業は、競技人口の動向、消費者ニーズの変化、販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。

③ コンテンツ事業は、コンテンツ愛好者人口の動向、消費者ニーズの変化、販売先の購買方針の変更等により影響を受けます。

④ Digital Finance事業は、タイ王国並びにカンボジア王国の景気動向、消費者ニーズの変化などにより影響を受けます。

⑤ 食品事業は、主力製品である和菓子等の主要販売先は、食品卸業及び小売業(スーパーマーケット等)であり、当社グループも大手数社に対して販売しておりますが、販売先の事業方針、営業施策等に変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 価格競争

当社グループの全事業について、競合他社との価格競争が激化した場合には、受注高及び製品損益が影響を受ける可能性があります。

(4) 製品品質

当社グループは、品質管理、コスト低減等の生産管理について万全の体制を敷いておりますが、製品の不具合やクレームの発生を全くゼロにすることは不可能であり、万が一これらの事態が生じた場合は、当企業集団の社会的信用や業績等が大きな影響を受ける可能性があります。

(5) 財務内容

当社グループは、「中期経営計画」を策定しておりますので、本計画に基づき業績改善に努めてまいりますが、経営計画の進捗状況によっては、業績、財務状況に影響が及ぶ可能性があります。

(6) 災害発生

当社グループは、安全衛生管理に対しては万全を期しておりますが、自然災害、人為的災害等に起因する操業の中断、これに伴う生産設備の復旧等により業績、財務状況が影響を受ける可能性があります。

(7) 法的規制

当社グループは、全事業についてそれぞれ法務、会計、税務に関する法令、規則等の規制を受けておりますので、将来において予期せぬ法令、規則の変更が生じた場合には業績、財務状況が影響を受ける可能性があります。

(8)為替等のリスク

当社グループは、タイ王国及びシンガポール共和国等東南アジアを中心に事業を展開しております。海外売上高比率が高く、利益の大半を海外関連会社に依存しております。このため、為替レートの変動による円換算後の連結財務諸表に影響を与えます。

(9)政治等のリスク

日本国ならびに海外拠点国の政治活動の激変、テロ、社会的混乱等および法改正等が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)貸し倒れ等のリスク

当社グループのDigital Finance事業におきましては、タイ王国をはじめとする東南アジアにおいて、オートバイ、農機具のファイナンス等を展開しております。当該融資については、新規契約時の取引審査を厳格に行うとともに、その後の与信管理にも万全を期しております。しかしながら、リース期間は平均32ヶ月と比較的短期ながら、この間に景気変動やその他の事由により延滞・貸倒れ等不測の事態を蒙ることもあります。

延滞については事態発生時に速やかに対応し、債権保全・回収に全力を挙げております。また、貸倒れが発生した場合には原則としてリース契約の解除手続を行い、リース物件の売却を図ります。また、自社での中古車オークションの開催等回収の極大化に努めております。

貸倒引当金については、貸付先の状況及びリース資産の担保価値等を見積り、個別に回収可能性を検討するほか、貸倒実績率等を考慮して計上しておりますが、予期できない貸倒れが発生した場合には貸倒引当金の積み増しをせざるを得ないこともあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(11)システムリスクについて

当社グループの各事業におきましては、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに一部依存しております。自然災害や事故などによって、通信ネットワークが切断された場合に営業・販売活動が困難な状況になります。また、アクセス増等一時的な過負荷によってサーバーが動作不能に陥ったり、購入者、参加者もしくはその他のシステム利用者のハードウェアまたはソフトウェアの欠陥等により、正常な売買等が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、コンピュータウィルス、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、ホームページが書き換えられたり、重要なデータを消去または不正に入手されたりする可能性もあります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの各事業に直接的損害が生じるほか、当社グループ自体の信頼を低下させる上、事業にも重大な影響を及ぼす可能性があります。

(12)個人情報の取扱について

当社グループのDigital Finance事業におきましては、オートバイローンの申込時に、また、一部のコンテンツ事業におきましては、ECサイト利用時に、住所・氏名・電話番号・クレジット番号等のユーザー個人を特定できる情報を取得できる環境にあります。これらの情報の管理において当社グループは、プライバシー及び個人情報の保護について最大限の注意を払い、各サービスにおける個人情報のセキュリティについても留意しております。しかしながら、これらの情報の外部流出や悪用等を理由に法的紛争に巻き込まれた場合等は、当社グループの信用が低下する可能性があると同時に業績にも影響が生じる可能性があります。

(13)新型コロナウイルス感染症に関するリスクについて

当社グループでは、取引先や社員の健康・安全を第一に考え、また更なる感染拡大リスクを防ぐために、出張制限、Web会議の活用、イベント実施に関する規制強化、可能な範囲内での時差出勤、テレワーク、在宅勤務の実施を行う等の安全対策を実施しております。しかしながら、今後、事態の長期化又は感染拡大が発生した場合、景気の更なる悪化を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14)持分法適用関連会社Group Lease Holdings PTE.LTD.が保有するタイSEC指摘GLH融資取引に関する悪影響について

当社持分法適用関連会社であるGroup Lease PCL.(以下「GL」という。)の子会社Group Lease Holdings PTE.LTD.が保有する貸付債権等(以下「GLH融資取引」という。)に関連して、GLは、2017年10月16日及び同月19日に、タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)からGL元役員の不正行為や利息収入の過大計上などの指摘を受けました。当該タイSEC指摘GLH融資取引については、この問題の発覚時の2018年3月期決算において、全額損失処理済ですが、タイ法務省特別捜査局による調査が継続しております。現在も未解決事項となっており、当社グループは、タイSECの指摘の根拠を特定することはできておりません。また、後述の(追加情報)に関する注記(JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について)に記載のとおり、当該タイSEC指摘GLH融資取引に関連し、JTRUST ASIA PTE.LTD.からタイ王国及びシンガポール共和国等で、各種の訴訟が提起され係争中となっております。

当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

なお、捜査の動向次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について

当社持分法適用関連会社であるGLが発行した総額180百万米ドルの転換社債保有者であったJTRUST ASIA PTE.LTD.(以下「JTA」という。)は、GLがタイSECから2017年10月16日及び同月19日にGL元役員の不正行為や利息収入の過大計上、関連する決算の訂正などについて指摘を受けたことに起因し、タイ王国及びシンガポール共和国において当社グループに対して各種の訴訟が提起されており、一部終結に至ったものの、現在も係争中となっております。

JTAが行っている訴訟の概要につきましては、以下のとおりです。

 

①JTAが行っている訴訟の概要

 

(GL)損害賠償請求訴訟

(EHA)暫定的資産凍結命令申立訴訟

(EHA)損害賠償請求訴訟

(当社他)損害賠償請求訴訟

(GLH他)暫定的資産凍結命令申立訴訟

1.訴訟提起日

2018年1月9日

2020年10月21日

2020年11月16日

2021年6月21日

2021年8月3日

2.訴訟の原因及び提起されるに至った経緯

Jトラスト株式会社の子会社であるJTAは、当社持分法適用関連会社GLの転換社債(合計2億1千万米ドル)を引き受ける投資契約を締結し、当該転換社債を保有しておりましたが、JTAはGLに対し当該投資契約解除及び未転換の転換社債(1億8千万米ドル相当)の全額一括返済を要求しておりました。GLといたしましては、当該投資契約の解除要件に抵触した事実は何一つなく、転換社債の期限前償還に応じなければならない条件は何ら整っていなかったことから、これらの要求にはお断りをしつつも、円満解決に向け誠実に対応して参りました。しかしながら、交渉は妥結に至ることはなく、JTAは、GL及びGLH等が、投資家に対し1億8千万米ドル以上の投資を促すために、同社グループの財務諸表を改ざんし、GLが健全な財政状況であると誤解させ、投資家等に損害を与えたということを理由として、GL及びGLHに対し損害賠償請求を求めるべく、訴訟を提起したものです。

(EHA)損害賠償請求に伴い、2020年10月21日にEHAに対し、1億95百万米 ドルまでの通常の業務で生じる以外の資産取引の禁止、及びシンガポール共和国外への資産の移転・処分を禁止する命令(暫定的資産凍結命令)が下されております。

JTAは、当社連結子会社のEngine Holdings Asia PTE.LTD.(以下「EHA」という。)他1社を被 告とし、2020年11月16日にシンガポール共和国の裁判所にて訴訟手続きを開始しました。主な訴訟申立ての理 由としては、JTAがGLに対して実施した投資(転換社債合計2億1千万米ドル・日本円約223億円、及びGL 株の購入他5憶27百万タイバーツ)について、GLHが他の被告と共謀し、JTAに投資を促すために、GLの財務 諸表を改ざんし投資家等に損害を与え、その行為にEHAも参画しているという主張からEHA他1社に対し 損害賠償請求を求めております。

JTAが当社及び当社連結子会社株式会社ウェッジホールディングス並びに当社親会社筆頭株主であるA.P.F.GroupCo.,Ltd.※に対して、此下益司氏及びGLとの共同不法行為に基づく損害の 一部として、24百万米ドル(約26億円)の支払を求める損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提起しました。

JTAがシンガポール共和国高等法院にて、GLHほか此下益司氏及び4社に対し、2020年10月の判決に含まれていなかった投資金額1億24百万米ドルに係る損害の回復を求める訴訟を提起し、同高等法院は、2021年8月4日、JTAの求めに応じて、1億30百万米ドル(日本円約142億円)の資産凍結命令を発令した旨の適時開示をJト ラストが2021年8月5日に公表しております。

3.訴訟を提起した者の概要

(商号)

J TRUST ASIA PTE.LTD.

(所在地)

シンガポール共和国

(代表者の役職・氏名)

代表取締役 藤澤信義

同左

同左

同左

同左

 

 

 

 

(GL)損害賠償請求訴訟

(EHA)暫定的資産凍結命令申立訴訟

(EHA)損害賠償請求訴訟

(当社他)損害賠償請求訴訟

(GLH他)暫定的資産凍結命令申立訴訟

4.訴訟内容

JTAは、タイ王国において、GL、GL取締役3名、並びに此下益司氏に対し、JTAの投資額(最低2億1千万米ドル)の損害賠償を求め訴訟を提起しております。

シンガポール共和国において、1億95百万米ドルまでの通常の業務で生じる以外の資産取引の禁止、及びシンガポール共和国外への資産の移転・処分を禁止する命令(暫定的資産凍結命令)となります。

JTAは、シンガポール共和国において、GLH、此下益司氏、並びに当社グループ会社ではないその他5社に対し、JTAの投資額(最低2億1千万米ドル)の損害賠償を求め訴訟を提起しております。

JTAが24百万米ドル(約26億円)の損害賠償の支払いを当社及び当社連結子会社株式会社ウェッジホールディングス並びに当社親会社筆頭株主であるA.P.F.GroupCo.,Ltd.※に求める訴訟であります。

暫定的資産凍結命令が発令された旨の通知を原告代理人弁護士から受けております。今後、訴訟進行に応じて、その内容を確認の上適切な対応を進めてまいります。

5.裁判の進展

係争中です。

暫定的資産凍結命令が発令されており現在も継続しております。

係争中です。

係争中です。

係争中です。

 

※実質的に当社の株式を保有しているか確認中です。

 

(16)継続企業の前提に関する重要事象等

当連結会計年度において上記(14)、(15)の事象が発生しておりますが、これらについて、以下の対応策を実行していることから、当該事象の解消が実現できるものと考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

「(14)持分法適用関連会社Group Lease Holdings PTE.LTD.が保有するタイSEC指摘GLH融資取引に関する悪影響について」に記載した事項に関しましては、当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

「(15)JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について」に記載した事項に関しましては、当社グループでは、法律専門家の意見等も踏まえ、GLがJトラストアジアとの契約に違反したことや、契約上も転換社債を即時返済する義務はないものと認識しており、当該請求は法的に無効と考えております。

GL及び当社といたしましては、法律顧問と相談し検討を進めており、上記一連の訴訟についてはいずれも事実に基づかない不当なものであると考えており、GL及び当社といたしましては、当社グループの正当性を主張すべく粛々と法的対応を進めてまいる所存であり、JTAに対し必要且つ適切な法的処置を取ってまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは当連結会計年度においては、累計で減収減益となりました。売上高は9,785,218千円(前年同期比28.4%減)、営業損失は98,004千円(前年同期は営業利益606,852千円)、経常損失は490,857千円(前年同期は経常損失186,958千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は917,325千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,228,250千円)となりました。 

売上高については、第3四半期より売上高最大のDigital Finance事業が連結子会社から持分法適用関連会社へ異動したことで売上高が計上されなくなったことが減少の最大要因となりました。また、東南アジア各国政府によるロックダウンなどの新型コロナウイルス感染拡大防止策やミャンマーにおけるクーデターにより、Digital Finance事業が抑制的な営業を継続していることから貸付金を減少させて回収を強化していることも売上高を下振れさせております。また、スポーツ事業についてはソフトテニスボールが日本のマーケットシェアが60%近く、主力商品となっております。このため今期においては継続的に日本の学校クラブ活動が全面的に停止、自粛などされていたために売上高が低迷しました。

営業利益・経常利益につきましては、上記の新型コロナウイルス感染拡大防止策やクーデターなどの特殊要因での減益により低調となりましたが、一方で日本国内で主力事業である食品事業が好調を維持し、コンテンツ事業が手がけております各種コンテンツが人気を博しており、ゴム事業もゴムライニングが好調であり、スポーツ事業においてもテニスクラブ経営が好調となりました。これらは各事業において10年以上かけて戦略的に事業を選択集中させるとともに海外事業を含めて新規事業に取り組み、営業拡大を図り、同時に生産効率の改善、コストの適正化を図ってまいりました成果が身を結んでいる結果、利益改善が進んでおります。

純利益につきましては、新型コロナウイルス感染症防止策やクーデターの影響、それらの影響による景況と業績の悪化を考慮し、これらは一時的な影響であるとしても2年間にわたって継続していることから保守的にDigital Finance子会社やリゾート事業子会社の資産などについて減損処理を行いました。これを当連結会計年度に取り込み大幅な減益となりました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響に関しては、特にDigital Finance事業、スポーツ事業、リゾート事業に悪影響が出ました。また、当社グループが事業を行っております各国政府の方針、事業別の環境等により異なります。それぞれのセグメントの記載の中に記載しておりますので、ご参照ください。

当社といたしましては、短期的な景気判断や収益について一つ一つ適切に対処しつつも、中長期的視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社の成長を目指しております。

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

(Digital Finance事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。

当連結会計年度における売上高は2,188,638千円(前年同期比64.5%減)、セグメント損失は47,377千円(前年同期はセグメント利益707,526千円)となりました。

第3四半期より同事業は連結子会社から持分法適用関連会社へ異動したことで売上高が計上されなくなったことが減少の最大要因となりました。2020年以来新型コロナウイルス感染拡大防止策として各国政府がロックダウンなどを行い、かつミャンマーにおいてクーデターが起こりました。この結果各国とも景気が悪化したとともに、ミャンマーチャット、ラオスキープ等の為替安の急激な進展が両国において当社主力商品であるオートバイ価格(両国とも輸入100%)を急速に押し上げて、顧客の購買意欲を減少させました。また当社自身もロックダウンやクーデター等で、営業停止や休業となり、保守的にリスクマネジメントのために新規貸付を抑制し、回収に注力してきました。この結果、営業貸付金が減少し、現金及び預金が増加して、売上高・セグメント利益ともに減少となっております。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、2020年に新型コロナウイルス感染症が広まっていなかった、タイ、ミャンマー、カンボジア、ベトナムなどで新型コロナウイルス感染症が広まり、当社グループが事業を行っております各国政府の対応もロックダウンなどの強い規制が2021年9月まで継続しておりました。2021年10月以降は各国とも規制緩和・入国制限緩和が進み、経済状況の回復傾向がみられます。これらが今後の事業環境の改善をもたらすと考えております。当社グループもこれまでの営業貸付金回収に注力していた方針から徐々に貸し出しを行い、ポートフォリオを増加させる方向へ舵を切りはじめた段階に入りました。

 

(食品事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は4,268,008千円(前年同期比1.2%増)となり、セグメント利益は184,475千円(前年同期比0.1%増)となりました。

当事業は、明日香食品株式会社並びに同子会社グループが営む、和菓子等、とりわけあんこ餅(大福)、わらび餅、桜餅(道明寺)等の餅類、団子類、などの開発製造に独自性を持つ事業であります。

日本の人口減、スーパー店舗数減、消費の低調などの厳しい市場環境、2020年の「すごもり需要」の追い風の終了という事業環境の悪化がありました。しかし、当事業の連結会計年度における業績につきましては、厳しい市場環境にもかかわらず売上高が増加いたしました。同時に、連結会計年度の後半には急速に円安や資源高の影響で電気料金、ガス料金の高騰、原料資材の値上げがおこりました。非常に厳しい事業環境となりましたが、数年来の収益構造改革の結果、高い水準の利益を継続して確保いたしました。

(スポーツ事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収減益となりました。

当事業は、創業事業でありますアカエムソフトテニスボールを中心とした、ソフトテニス関連事業とテニスクラブ再生事業を柱としております。

新型コロナウイルスの感染拡大防止政策として緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が発出される中でソフトテニスボールの最大の顧客である学校でのクラブ活動が大幅に制限されました。学校やクラスの閉鎖、大会の中止や無観客での実施、部活動の中止や活動時間の短縮など競技活動が大きく制限されました。

その為、主力製品であるソフトテニスボールの売上に大きな影響があり低調に推移しました。また、テニスウェア等用品においても大会数の減少により購入機会が減ったことで低調に推移しました。2022年においても、オミクロン株の流行により、まん延防止等重点措置が発出されるなどまだまだ予断を許さない状況が続いております。

一方テニスクラブ再生事業では、9月より守口校を開校し合計7校となりました。新型コロナウイルスの影響を受けながらも各校については会員数が順調に増加しております。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は1,059,574千円(前年同期比2.8%増)となり、セグメント利益は19,747千円(前年同期比74.4%減)となりました。

 新型コロナウイルス感染防止政策の影響は当事業では非常に大きなものとなりました。しかし同時にこれらにより、中期経営計画アクセルプランⅢ「再発進」の基本方針である「サービスシフト」を進めるとともに、ソーシャルメディアの活用、新規スポーツへの進出などを継続しており、この2年間でも着実に成果は上がりつつあり、売上高の「サービスシフト」とIT等の活用によって、営業経費などの削減が進んでおります。

(ゴム事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当事業は、当社グループの創業以来の事業であり、ゴムの配合・加工技術に独自性をもつ事業であります。海外事業におきましては、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどにおいても活動を継続しており着実に引合い件数を伸ばしております。同事業は1970年代半ばから、海外も含めた競争環境の悪化や工場内の不効率な慣行横行により、継続的に営業赤字となっており、グループ全体の下振れ要因となっておりました。

増収増益の理由につきましては、2021年3月をもってライニング業界東日本における競合会社が撤退して以来、積極的に営業拡大を進めました結果、より多くの事業案件引き合いを取り込むことができました。これにより受注が安定し好調に推移しました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高1,677,378千円(前年同期比0.3%増)となり、セグメント利益は24,220千円(前年同期はセグメント損失47,333千円)となりました。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響ですが、現在のところ大きな影響は出ておりません。しかしながら、同事業は景気悪化に対して半年程度遅行して影響が出る業種であり、2022年4月から9月(2023年3月期上半期)は極めて注意深く見守らなければならない時期であると考えております。

また、長期化するウクライナ情勢の影響による、エネルギー料金の値上げや物流コストの値上げ、原材料の値上げなどについても、今後の推移に注意してまいります。

 

(コンテンツ事業)

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は591,018千円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益は204,175千円(前年同期比12.7%増)となりました。

当事業は、主にトレーディングカードゲーム制作やエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の制作、音楽並びに関連商品の製作を行っており、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画制作・編集・制作に独自性を持ち展開しております。

当事業の当連結会計年度における業績につきましては、前連結会計年度に好調であった「鬼滅の刃」による効果が一巡しましたが、当社が担当するそれ以外の漫画作品の人気が好調であること、ゲーム攻略本も順調に受注できたことなどから、書籍編集の売上高は堅調を維持しました。また当社の手がけましたトレーディングカードゲームや書籍等も人気が高く、ロイヤリティ収入が順調に推移しております。

新型コロナウイルス感染防止政策の影響については、当事業は数年来リモートネットワークを推進していたこともあり、業務の遂行に大きな支障はありません。また、各種の開示でお知らせいたしましたように、海外展開を積極的に進めることで、本格的な事業拡大につなげる方針を継続してまいります。

(リゾート事業)

当事業は連結セグメントではなく、持分法適用関連会社の事業になっておりますが、当社グループの重要な資産を保有しているため解説をしております。

当事業の当連結会計年度における業績は減収増益となりました。

当連結会計年度における売上高は61,235千円(前年同期比68.7%減)、純損失は133,764千円(前年同期は純損失145,444千円)となりました。

当事業はタイ王国ピピ島においてリゾートホテルであるZeavola Resortを運営しております。欧米の富裕層を中心にした顧客層から支持を受ける環境に配慮した循環型のサステイナブルリゾートとして多くの表彰を受賞するファイブスターリゾートとして、高単価の宿泊・サービス収入を得ております。2020年3月から2021年11月まで、新型コロナウイルスの影響により外国人の入国には厳しい制限が加えられており、観光客が入国することがほぼありませんでした。

このため、2020年4月から基本的に閉鎖しているために売上高がなく、従業員への給与支払い、設備維持費、減価償却などが重く、損失を計上いたしておりました。これらを鑑みて、今期、リゾート事業についてはすでにのれんの減損処理を行なっており、固定資産などの償却資産の減損処理を厳格に実行(244,000千円)しております。

なお、タイ政府の入国規制緩和により2021年12月に営業を開始したことにより、当第4四半期連結会計期間においては前年同四半期を大きく上回る売上高増収となりました。

 

当連結会計年度末における資産残高は、6,182,960千円(前連結会計年度末比33,657,348千円減)となり、流動資産は、2,607,128千円(前連結会計年度末比26,969,831千円減)、固定資産は、3,575,831千円(前連結会計年度末比6,687,516千円減)となりました。

流動資産減少の主な原因は、短期借入金の返済、一年内償還予定の転換社債の償還及び訴訟判決による賠償請求額の支払い等現金及び預金の減少要因がございましたが、当連結会計年度においてDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたこと等による現金及び預金の減少(前連結会計年度末比11,287,119千円減)、営業貸付金の減少(前連結会計年度末比22,810,229千円減)、未収入金の減少(前連結会計年度末比791,910千円減)、その他の減少(前連結会計年度末比1,870,997千円減)といった減少要因、貸倒引当金の減少(前連結会計年度末比9,943,372千円減)といった増加要因によるものです。

固定資産減少の主な原因は、当連結会計年度においてDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたこと並びに食品事業における固定資産売却等による建物及び構築物の減少(前連結会計年度末比187,798千円減)及び土地の減少(前連結会計年度末比306,576千円減)、当連結会計年度においてDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによる使用権資産の減少(前連結会計年度末比124,325千円減)、のれんの減少(前連結会計年度末比914,472千円減)、無形固定資産その他の減少(前連結会計年度末比293,833千円減)、繰延税金資産の減少(前連結会計年度末比498,023千円減)、差入保証金の減少(前連結会計年度末比343,415千円減)、時価評価等による投資有価証券の減少(前連結会計年度末比2,557,726千円減)及び関係会社株式の減少(前連結会計年度末比1,508,658千円減)によるものです。

当連結会計年度末における負債残高は、3,355,463千円(前連結会計年度末比22,401,071千円減)となり、流動負債は、2,362,160千円(前連結会計年度末比22,034,106千円減)、固定負債は、993,302千円(前連結会計年度末比366,964千円減)となりました。

流動負債減少の主な原因は、短期借入金の返済、一年内償還予定の転換社債の償還及び訴訟判決による賠償請求額の支払い、未払費用の支払い等の減少要因がございましたが、当連結会計年度においてDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによる短期借入金の減少(前連結会計年度末比548,349千円減)、一年内償還予定の転換社債の減少(前連結会計年度末比14,425,002千円減)、未払費用の減少(前連結会計年度末比3,792,577千円減)、訴訟損失引当金の減少(前連結会計年度末比2,250,830千円減)、その他の減少(前連結会計年度末比777,885千円減)によるものです。

固定負債減少の主な原因は、当連結会計年度においてDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによる繰延税金負債の減少(前連結会計年度末比151,136千円減)及び退職給付に係る負債の減少(前連結会計年度末比125,242千円減)によるものです。

当連結会計年度末における純資産残高は、2,827,496千円(前連結会計年度末比11,256,276千円減)となりました。

純資産減少の主な原因は、親会社株主に帰属する当期純損失計上等による利益剰余金の減少(前連結会計年度末比882,900千円減)、為替換算調整勘定の減少(前連結会計年度末比1,009,970千円減)及び非支配株主持分の減少(前連結会計年度末比9,367,597千円減)によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ493,303千円増加し、Group Lease PCL.及びPT SHOWA RUBBER INDONESIAを連結の範囲から除外したことに伴い11,770,521千円減少したため349,663千円(前年同期比11,277,218千円減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、826,857千円(前年同期は7,411,972千円の増加)となりました。これは、主にDigital Finance事業において営業活動が堅調に推移したことによる営業貸付金の減少3,116,530千円(前年同期は7,302,018千円の減少)、社債利息375,369千円(前年同期は709,111千円)、投資有価証券売却損161,780千円(前年同期は―千円)の計上、非資金勘定として計上された減損損失522,522千円(前年同期は3,604千円)、貸倒引当金の増加860,662千円(前年同期は552,395千円の減少)、投資有価証券評価損973,248千円(前年同期は21千円)の増加要因、非資金勘定として計上された債務整理益143,255千円(前年同期は―千円)、訴訟関連の支払い等による訴訟損失引当金の減少2,237,931千円(前年同期は―千円)、利息の支払377,028千円(前年同期は392,993千円)、法人税等の支払128,261千円(前年同期は327,538千円)の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、432,935千円(前年同期は357,174千円の減少)となりました。これは、主として有形固定資産の売却による資金の増加215,116千円(前年同期は―千円)、投資有価証券の売却による資金の増加330,432千円(前年同期は―千円)の増加要因、有形固定資産の取得による資金の減少118,076千円(前年同期は190,501千円)の減少要因によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,306,875千円(前年同期は6,755,419千円の減少)となりました。これは、主として短期借入の返済による資金の減少76,203千円(前年同期は返済による2,071,143千円の減少)、社債の償還による資金の減少1,183,792千円(前年同期は4,609,059千円)の減少要因によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

 

食品事業

4,510,728

 

+1.5

スポーツ事業

483,885

 

+15.7

ゴム事業

1,614,581

 

△0.0

コンテンツ事業

364,371

 

△0.5

その他

 

合計

6,973,566

 

+1.9

 

(注) 1 Digital Finance事業については、生産実績がないため記載を省略しております。

2 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、スポーツ事業におきまして、在庫調整等を行ったことによるものであります。

3 金額には仕入実績を含んでおります。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

食品事業

スポーツ事業

ゴム事業

1,631,824

△2.4

87,474

△34.2

コンテンツ事業

540,653

+4.8

51,736

+22.6

その他

合計

2,172,477

△0.7

139,210

△20.6

 

(注) 1 Digital Finance事業については、d.Digital Finance事業の取扱高及び期末残高をご参照ください。

2 食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先から日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残は無いため記載を省略しております。

3 スポーツ事業については、見込み生産を行っているため記載を省略しております。

4 当連結会計年度において、受注残高に著しい変動がありました。これは、ゴム事業におきましては、主にゴムライニング関連及び工業用品型物関連の減少によるものであります。また、コンテンツ事業におきましては、トレーディングカードゲーム関連の増加によるものであります。

 

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

2,188,638

△64.5

食品事業

4,268,008

+1.2

スポーツ事業

1,059,574

+2.8

ゴム事業

1,677,378

+0.3

コンテンツ事業

591,018

+4.3

その他

600

合計

9,785,218

△28.4

 

(注) 1 当連結会計年度において、販売高に著しい変動がありました。これは、Digital Finance事業におきまして、2021年9月30日をみなし異動日とし、Group Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによるものであります。

 

d.Digital Finance事業の取扱高及び期末残高

当連結会計年度におけるDigital Finance事業の取扱高及び期末残高を示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

取扱高(千円)

前年同期比(%)

期末残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

2,162,318

△74.4

△100.0

 

(注) 1 取扱高は、当連結会計年度におけるDigital Finance事業の契約金額であり、期末残高は契約に伴う営業貸付金の期末残高であります。

2 当連結会計年度において、取引高及び期末残高に著しい変動がありました。これは、Digital Finance事業におきまして、2021年9月30日をみなし異動日とし、Group Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによるものであります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、営業貸付金に係る予想信用損失の評価については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

また、新型コロナウイルス感染症の今後の影響や収束時期等を含む仮定に関する情報は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (追加情報)」に記載しております。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は9,785,218千円(前年同期比28.4%減)となりました。これは、主に第2四半期連結会計期間末において、Digital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社へ異動したため、第3四半期よりDigital Finance事業の売上高が計上されなくなったことが最大要因であります。また、Digital Finance事業においては新型コロナウイルス感染拡大防止政策やミャンマーにおけるクーデターによる景気悪化に備えて新規貸付審査厳格化と抑制的な営業方針を継続していることから減少、食品事業においては堅調に推移し、スポーツ事業においては新型コロナウイルス感染拡大防止政策による緊急事態宣言等が発出される中で継続的に日本の学校クラブ活動が全面的に停止、自粛などされていたためにソフトテニスボール、テニスウェア等用品の売上高が低迷しましたが、テニスクラブ再生事業では新たにテニスクラブの開校等により会員数が増加したことにより売上高が増加、ゴム事業においてはゴムライニング競合会社が撤退して以来、積極的に営業拡大を進めた結果、事業案件引き合い、受注増による増加、コンテンツ事業においては書籍編集、トレーディングカードゲームや書籍等が好調に推移したため売上高が増加いたしました。これらの結果、減収となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における売上原価は5,801,784千円(前年同期比6.1%減)となり、売上高に対する割合は59.3%(前期は45.2%)となりました。主な減少要因は、第2四半期連結会計期間末において、Digital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社へ異動したため、第3四半期よりDigital Finance事業の売上原価及び一般管理費が計上されなくなったことが最大要因であります。また、Digital Finance事業において営業活動を抑制したことに伴う費用削減、ゴム事業において製造体制の見直し、生産効率の改善を進めたことによります。販売費及び一般管理費につきましては、主に第2四半期連結会計期間末において、Digital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社へ異動したことによる減少が最大要因でありますが、各事業において経費構造の見直しにも着手しており、事業経費削減が進んでいることなどにより4,081,438千円(前年同期比40.6%減)となりました。

(営業外収益及び営業外費用)

当連結会計年度における営業外収益は260,436千円(前年同期比35.6%減)となりました。減少の主な要因は、受取利息89,842千円(前年同期比48.0%減)、為替差益97,597千円(前年同期比43.9%減)の減少要因によるものであります。営業外費用は653,289千円(前年同期比45.5%減)となりました。減少の主な要因は、支払利息44,582千円(前年同期比175.4%増)、貸倒引当金繰入額38,813千円(前年同期比213.2%増)の増加要因がございましたが、社債等の償還による社債利息375,369千円(前年同期比47.1%減)の減少、持分法による投資損失56,287千円(前年同期比81.4%減)の減少要因によるものであります。

(特別利益及び特別損失)

当連結会計年度における特別利益につきましては、163,505千円(前年同期比288.4%減)となりました。増加の主な要因は、新株予約権の失効による新株予約権戻入益―千円(前年同期は42,099千円)の減少要因がございましたが、貸倒引当金戻入額20,250千円(前年同期は―千円)、債務整理益143,255千円(前年同期は―千円)の増加要因によるものあります。特別損失は1,851,145千円(前年同期比41.3%減)となりました。減少の主な要因は、Digital Finance事業及びスポーツ事業において収益性の低下による固定資産の減損損失522,522千円(前年同期は3,604千円)、有形固定資産の売却による固定資産売却損115,439千円(前年同期は―千円)、投資有価証券売却損161,780千円(前年同期は―千円)、投資有価証券の時価評価による投資有価証券評価損973,248千円(前年同期は21千円)の計上による増加要因がございましたが、Digital Finance事業における訴訟に関連して発生する可能性のある損失に備えるための訴訟損失引当金繰入額―千円(前年同期は2,295,889千円)、Digital Finance事業におけるSMEローン及び関連当事者取引等に関係する債権等に係る引当金計上による貸倒引当金繰入額15,930千円(前年同期比98.0%減)の計上による減少要因であります。

上記の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高9,785,218千円(前年同期比28.4%減)、営業損失98,004千円(前年同期は営業利益606,852千円)、経常損失490,857千円(前年同期は経常損失186,958千円)、親会社株主に帰属する当期純損失917,325千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,228,250千円)となりました。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当連結会計年度に計上した親会社株主に帰属する当期純損失は、保守的な観点で資産評価を厳格に見直し、現金収支を伴わない損失計上を行ったことが主な原因であり、また、社債の償還が完了したことにより今後社債利息の発生が無いことなどから、今後の事業の収益力に影響ないものと判断しております。

b.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、営業貸付金の貸し出し資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資のための資金のほか、M&Aによる事業拡大を行うことを決定した場合等に発生するものでありますが、現時点ではM&A等の投資活動につきましては、より慎重に検討し抑制的に進めております。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

運転資金は自己資金及び金融機関からの借入や社債等により調達し、投資活動資金につきましては、より長期的な資金活用となることを想定し、社債並びに転換社債等により調達することを基本としております。また、当社グループの事業運営・成長に伴う安定的な資金の流動性並びに投資資金の獲得のため、適切な規模でのエクイティ・ファイナンスにつきましても適宜検討を進めてまいります。

なお、当連結会計年度において総額120,955千円の設備投資を行っておりますが、その資金の調達源は主に自己資金及び金融機関からの借入金によっております。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

業務提携基本契約

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

東洋ゴム工業㈱

2007年6月15日

 東洋ゴム工業㈱と工業用型物製品の生産提携契約を締結して、継続的な受託生産を開始します。

 

 

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発活動は、ライニング用ゴムの改良、環境・安全に配慮したゴム製品、インフラ関連のゴム開発を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の総額は26,425千円であります。

以下、事業のセグメントごとの活動内容は次のとおりです。

(ゴム事業)

当事業におきましては、ゴムライニングの自然加硫ゴム、現地施工用ゴムの改良、食品衛生(FDA)に適合するライニングゴム配合の開発、改良に注力してまいりました。事業に係わる研究開発費は19,069千円であります。

(スポーツ事業)

当事業におきましては、ソフトテニスボールの改良等を進めてまいりました。当事業に係わる研究開発費は4,118千円であります。

(食品事業)

当事業におきましては、付加価値を高めた健康志向の製品の開発、他社との提携製品の開発、季節製品の開発、既存製品のマイナーチェンジに注力してまいりました。当事業に係る研究開発費は3,237千円であります。

以上、今後も各事業周辺分野の新製品開発に鋭意努力してまいります。