第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第2四半期連結累計期間における海外経済は、米国では個人消費の増加と雇用・所得の改善などに支えられて景気の拡大基調が継続しました。欧州でも輸出の増加などを下支えとして景気は緩やかに回復しました。わが国経済は、企業収益の改善や個人消費の持ち直しなどにより、景気の緩やかな回復基調が続きました。
 このような状況のもと、当社グループは2017年を起点とする4ヵ年の新中期経営計画「中計'17」の目標達成に向けて、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、商品ミックスの最適化、開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築などに取り組みました。

その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,920億41百万円(前年同期比56億1百万円増、3.0%増)、営業利益は218億34百万円(前年同期比43億84百万円減、16.7%減)、経常利益は186億95百万円(前年同期比22億30百万円減、10.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は110億76百万円(前年同期比89億24百万円増、414.7%増)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① タイヤ事業

北米市場における市販用タイヤにおいては、当社が強みとする大口径ライトトラック用タイヤの販売が好調に推移したことにより、販売量、売上高ともに前年同期を上回りました。欧州市場における市販用タイヤについては、ロシアを中心に全体で販売が拡大したことにより、販売量・売上高ともに前年同期を大きく上回りました。
 新車用タイヤにおいては、海外市場では新規獲得した車種の販売が好調に推移しましたが、国内市場では当社品装着車種の販売が低調だったため、販売量、売上高ともに前年同期を下回りました。
 国内市販用タイヤにおいては、値上げに伴う駆け込み需要の影響もあり、販売量、売上高ともに前年同期を上回りました。

その結果、タイヤ事業の売上高は1,540億66百万円(前年同期比53億86百万円増、3.6%増)となり、営業利益は214億61百万円(前年同期比28億90百万円減、11.9%減)となりました。

 

② ダイバーテック事業

自動車用部品においては、防振ゴム、シートクッションの売上高は前年同期を上回りました。その他の製品については、輸送機器、産業・建築資材は伸長したものの、防水資材の需要が低迷したことから、売上高は前年同期並みとなりました。

その結果、ダイバーテック事業の売上高は379億51百万円(前年同期比2億24百万円増、0.6%増)となり、営業利益は3億25百万円(前年同期比11億5百万円減、77.2%減)となりました。

 

 

③ 当社免震ゴム問題に係る製品補償対策費及び製品補償引当金繰入額の状況

平成27年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していないとの事実及び建築用免震積層ゴムの国土交通大臣認定取得に際し、その一部に技術的根拠のない申請があった事実が判明しました。
 当第2四半期決算において、状況が進捗し算定可能となったことにより、補償費用等4億15百万円、諸費用5億21百万円(主として、免震ゴム対策本部人件費等)を計上した結果、18億55百万円(製品補償対策費14億93百万円、製品補償引当金繰入額3億61百万円)を特別損失として計上しております。
 現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、第3四半期以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。

 

(2) 財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の総資産は4,666億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ244億47百万円減少しました。これは、主として、現金預金や売上債権等が減少したことに加え、円高による影響で、為替換算後の有形固定資産等の残高が減少したことによります。
 また、負債は3,140億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ314億円減少しました。これは、主として、免震問題に係る対応の進捗により製品補償引当金が減少したことや仕入債務、未払金等が減少したことによります。なお、有利子負債は1,272億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億17百万円減少しました。
 当第2四半期連結会計期間末の純資産は1,525億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億52百万円増加しました。これは、主として、円高の影響により為替換算調整勘定が減少した一方、当期純利益の計上等により利益剰余金が増加したことによります。
 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて3.0%増加し、31.8%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動による収入が40億6百万円となり、投資活動による支出が110億14百万円となったため、純現金収支(フリーキャッシュ・フロー)は70億8百万円のマイナスとなりました。財務活動においては61億12百万円の支出となりました。以上の結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、これら収支に為替換算差額の減少額を合わせ242億92百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、製品補償関連の支払やたな卸資産の増加、仕入債務の減少等の減少要因があったものの、税金等調整前四半期純利益や減価償却費、売上債権の減少等の増加要因により、40億6百万円の収入(前年同期比83億12百万円減、67.5%減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出等により、110億14百万円の支出(前年同期比13億12百万円減、10.6%減)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等により、61億12百万円の支出(前年同期比12億22百万円増、25.0%増)となりました。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

当社は、当社の株式の大量取得を目的とする買付者(以下、買付者という。)としては、当社の企業価値及び株主共同の利益に資する者が望ましいと考えております。また、買付者の提案を許容するか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の買付や提案の中には、企業価値及び株主共同の利益に資さないものが存在する可能性もあり、そのような買付や提案は不適切なものであると考えております。

現在のところ、買付者が出現した場合の具体的な取組みをあらかじめ定めるものではありませんが、このような場合には直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとり得る体制を整えております。

具体的には、社外の専門家を含めて株式の買付や提案の検討・評価や買付者との交渉を行い、当該買付や提案及び買付者が当社の企業価値及び株主共同の利益に資するか否かを慎重に判断し、これに資さない場合には最も適切と考えられる措置を講じていきます。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は54億16百万円であります。

当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりであります。

 

当社グループの研究開発活動は、2017年から2020年に向けて新中期経営計画「中計'17」に沿って進めております。
 技術統括部門方針として、『技術革新と差別化技術により、顧客に「感動や驚き」のある商品を提供する』を掲げ、顧客感動に繋がる技術をスピーディーに具現化すべく取り組んでおります。
 基盤技術センターでは、事業部門と連携し、事業の成長戦略に繋がるテーマの選択と集中による研究資源の有効活用と開発のスピードアップをはかり、開発領域をモビリティー分野に定め、未来のニーズとそれに合致する新技術・新商品を確立、提供すべく先端的研究や基盤技術力の強化を行っております。
 また、「スピード感あふれる研究所」へ変革のため、技術人材育成計画を改訂いたしました。中堅・若手のスキル向上を目的として、研究開発に重要な資質「論理的思考・技術専門性・伝える力」や「技術シーズ先行型から顧客ニーズ思考型へ」を備えた人材を育成すべく教育を展開しております。

 

① タイヤ事業

国内市販用タイヤにおいては、NITTOブランドタイヤとして、ハイエンドカー向けのUHP(ウルトラ・ハイ・パフォ-マンス)タイヤ「NT555 G2(エヌティーゴウゴウゴウジーツー)」と優れた低燃費性能を持つSUV用タイヤ「NT421Q(エヌティーヨンニイイチキュー)」の新商品2種を発売いたしました。
 出力が高く、トルクの大きなエンジン性能を有するハイエンドカーには、路面をしっかり捉える優れたグリップ力がタイヤに求められますが、「NT555 G2」は操縦安定性や優れたドライグリップ性能を継承し、UHPタイヤでありながら転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を高い次元で両立した低燃費性能を備えております。また、広々とした車内空間を有するSUV(多目的スポーツ車)は普段使いの街乗りユースとしても高い人気がありますが、「NT421Q」は大口径タイヤに履き替えてカスタマイズを楽しむ街乗りSUVの愛好家にご提案する、SUV専用のラグジュアリー低燃費タイヤであります。ウェットグリップ性能と転がり抵抗性能を高次元で両立し、展開する全てのサイズで国内タイヤラベリング制度における転がり抵抗性能「A」/ウェットグリップ性能「b」を取得しております。ユニークでスタイリッシュな非対称トレッドパターンを採用し、街乗りでも快適な静粛性と乗り心地を実現しております。これら2商品は、双方ともに、当社独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」で高度に制御された材料開発をはじめ、求められる性能を引き出す構造設計やパターンデザインの採用によって生み出されたものであります。

 

また、TOYOブランドタイヤとして、SUV(多目的スポーツ車)用タイヤの新商品「OPEN COUNTRY A/T plus(オープンカントリーエーティープラス)」とUHPタイヤの当社グローバル・フラッグシップブランド「PROXES(プロクセス)」シリーズより、プレミアムスポーツタイヤ「PROXES Sport(スポーツ)」を発売いたしました。
 「OPEN COUNTRY A/T plus」は、オフロード走行における優れたトラクション性能を有しつつ、オンロード走行時での静粛性を確保したSUV用「All Terrain(A/T:オール・テレイン、全天候型)タイプ」のタイヤであります。オール・テレインは、従来、オフロード走行時のトラクション性能を向上させるため、独立した大きなブロック模様の溝をタイヤパターンとして配置しております。オンロード走行時では、このブロックに起因する騒音が発生しておりましたが、「OPEN COUNTRY A/T plus」は、リブパターン基調を採用することで、国際基準ECE R117-2(国連欧州経済委員会(UN/ECE)がタイヤ騒音の低減対策として策定した国際基準)をクリアした高い静粛性とトラクション性能も高い次元で両立させております。その他、新配合のトレッドコンパウンドによってウェットグリップ及び転がり抵抗性能の低減とロングライフを実現し、高剛性構造を採用することで高速操縦安定性を向上させております。また、「PROXES Sport」は、タイヤラベリング制度(グレーディングシステムに基づいて転がり抵抗性能とウェットグリップ性能の両性能を表示する等級制度)におけるウェットグリップ性能において、最高グレードの「a」を満たしたプレミアムスポーツタイヤであります。雨に濡れた道路での走行は、路面とタイヤの間に水膜ができるためにタイヤが滑りやすく、乾いた路面と比べて、ブレーキを踏んでから停止するまでの制動距離が長くなります。当社は、「Nano Balance Technology」によって実用化した新配合ゴムを開発に用い、転がり抵抗性能と高いレベルでのウェットグリップ性能という相反する性能の両立を実現いたしました。当社は、UHPタイヤの中でも、特にプレミアムスポーツタイヤとして期待される性能を実現するために、コンピューターシミュレ-ション技術を駆使してタイヤの挙動や構造にアプローチし、その最適化を図る商品開発を行いました。タイヤの路面接地面積にかかる圧力(接地圧)を解析し、その圧力を均一に分散することによって、今回、当社従来品(「PROXES T1 Sport(ティーワンスポーツ)」)比でウェットブレーキ性能を7%向上(制動距離を短縮)いたしました。また、ドライ操縦安定性やウェット操縦安定性能、ウェットグリップ性能、乗り心地、摩耗ライフ、転がり抵抗性能など、ワンランク上のスポーツタイヤとして求められる8つの性能をそれぞれ向上し、高い次元でバランスさせております。

 

② ダイバーテック事業

〔輸送機器〕

先行技術開発においては、次世代車両へ向けた高性能化、軽量化を軸に開発を進めており、タイヤ技術開発部門/基盤技術研究部門との連携強化により、カーメーカーへの総合的提案(モジュール化)を検討しております。
 解析技術においては、実車性能との相関を求めるなど、解析精度を高めることにより、最適設計(軽量化、コストダウン)に取り組んでおり、高機能部品の受注増と確実な開発を図っております。