第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間及び本四半期報告書提出日(2020年5月12日)現在において、前事業年度の有価証券報告書に記載の事業等のリスクに、以下の追加すべき事項が生じています。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症拡大に伴うリスク

新型コロナウイルス感染症の更なる拡大や長期化、それに伴う各国政府の規制の継続等により、消費者の購入や企業の経済活動が停滞する状況が続くことが予想され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 引き続き今後の動向に注視してまいります。

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における経済環境について、米国では、2月まで良好であった雇用・所得環境が、3月に新型コロナウイルス感染者の増大による行動制限措置がとられたことで、急激に悪化し、個人消費の下振れが懸念されるなど景気の下押し圧力が強まりました。欧州では、新型コロナウイルス対策で、各国で移動制限や店舗の営業禁止措置が取られ、それに伴う個人消費の急激な悪化により景気は大きく下押ししました。わが国では、景気は緩やかな回復基調にありましたが、3月の新型コロナウイルス対策による外出自粛要請等のため個人消費が下振れし、景気後退の懸念が強まりました。
 このような状況のもと、当社グループは2017年を起点とする4ヵ年の中期計画「中計'17」に基づく施策を実施する一方で、新型コロナウイルス感染拡大による需要減少、各国での外出制限措置等による販売活動の低下、完成車メーカーの生産調整の影響等を受けました。

この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は82,094百万円(前年同期比8,049百万円減、8.9%減)、営業利益は6,936百万円(前年同期比3,238百万円減、31.8%減)、経常利益は3,737百万円(前年同期比5,669百万円減、60.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,141百万円(前年同期比3,494百万円減、62.0%減)となりました。

 

セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。

① タイヤ事業

北米市場における市販用タイヤについては、トラックバス用タイヤは販売量、売上高ともに前年度より微増となりましたが、乗用車用タイヤ、ライトトラック用タイヤにおいては販売量、売上高ともに前年度を下回り、全体では販売量、売上高ともに前年度を下回りました。

欧州市場における市販用タイヤについては、販売量は前年度並みを維持したものの、市況が軟調に推移したことで売上高は前年度を下回りました。

新車用タイヤについては、新型コロナウイルスの感染拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、国内、海外ともに前年度を下回りました。

国内市販用タイヤについては、天候要因による履き替え需要の遅れと新型コロナウイルスによる需要の減少により販売量、売上高ともに前年度を下回りました。

その結果、タイヤ事業の売上高は72,297百万円(前年同期比6,462百万円減、8.2%減)、営業利益は7,399百万円(前年同期比3,143百万円減、29.8%減)となりました。

 

 

② 自動車部品事業

自動車用部品において防振ゴムの売上高は、新型コロナウイルスの感染拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、自動車部品事業の売上高は9,782百万円(前年同期比1,586百万円減、14.0%減)と前年同期を下回り、営業損失は474百万円(前年同期は382百万円の損失)となりました。

 

③ 当社免震ゴム問題に係る製品補償対策費及び製品補償引当金繰入額の状況

2015年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していない等の事実が判明いたしました。
 当第1四半期決算において、状況が進捗し算定可能となったことにより、補償費用等466百万円、諸費用590百万円(主として、免震ゴム対策本部人件費等)を計上した結果、1,056百万円(製品補償対策費691百万円、製品補償引当金繰入額365百万円)を特別損失として計上しております。
 現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、翌四半期連結会計期間以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。

 

(2) 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の総資産は446,500百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,246百万円減少しました。これは、主として、棚卸資産等が増加した一方、売上債権や有形固定資産、株価下落や売却により投資有価証券が減少したことによります。
 また、負債は233,897百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,340百万円減少しました。これは、主として、借入金やコマーシャル・ペーパー等が増加した一方、未払金や仕入債務、免震問題に係る対応の進捗により製品補償引当金が減少したことによります。なお、有利子負債は125,039百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,494百万円増加しました。
 当第1四半期連結会計期間末の純資産は212,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,905百万円減少しました。これは、主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方、株価下落や投資有価証券の売却によりその他有価証券評価差額金、円高の影響により為替換算調整勘定が減少したことによります。
 この結果、自己資本比率は47.3%となりました。

 

(3) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たに定めたものはありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

当社は、当社の株式の大量取得を目的とする買付者(以下、買付者という。)としては、当社の企業価値及び株主共同の利益に資する者が望ましいと考えております。また、買付者の提案を許容するか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の買付や提案の中には、企業価値及び株主共同の利益に資さないものが存在する可能性もあり、そのような買付や提案は不適切なものであると考えております。

現在のところ、買付者が出現した場合の具体的な取組みをあらかじめ定めるものではありませんが、このような場合には直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとり得る体制を整えております。

具体的には、社外の専門家を含めて株式の買付や提案の検討・評価や買付者との交渉を行い、当該買付や提案及び買付者が当社の企業価値及び株主共同の利益に資するか否かを慎重に判断し、これに資さない場合には最も適切と考えられる措置を講じていきます。

 

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,711百万円であります。

当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりであります。

 

〔タイヤ事業〕

当社は、データ分析やAI技術を活用し,タイヤに取り付けられたセンサー情報から走行中のタイヤグリップ力とその限界(タイヤ力)をリアルタイムに検知し,可視化するセンシング技術を開発いたしました。今回構築した「タイヤセンシング技術」を用いて、更なるモビリティ進化の実現に寄与できるよう、外部のさまざまな知見や技術との統合(オープンイノベーション)を進めてまいります。
 国内市販用タイヤについては、国内市場に投入しているSUV用タイヤ「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリーアールティー)」において、2020年4月下旬より、新サイズを加え、サイズラインアップを拡充しております。「OPEN COUNTRY R/T」はマッドテレインとオールテレインの特徴を兼ね備えた新カテゴリのタイヤとして、国内では軽自動車からSUVまで、充実のラインアップを取り揃えております。
 トラック・バス用タイヤについては、新商品「NANOENERGY M176(ナノエナジーエムイチナナロク)」を国内市場で2020年1月より発売しております。独自のプロセス技術により、ゴムコンパウンドのエネルギ-ロスを約20%低減できるポリマー「Nano Composite Polymer(ナノコンポジットポリマー)」を、今回国内市場向け商品としては初めて「NANOENERGY M176」に採用することで、転がり抵抗を当社従来品比で約9%低減すると同時に、高い摩耗性を維持しております。また、同じく国内市場向けにオールウェザータイヤ「M646(エムロクヨンロク)」を新商品として、2020年3月より発売しております。「M646」は昨今の運輸業界において、メンテナンスや輸送体制の効率化に向けた取り組みが加速する中、環境変化に伴うニーズを踏まえて、耐摩耗性能とウェット駆動力を高次元で両立した商品であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。