当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった項目は以下のとおりであります。
財務制限条項付きの借入金を全額返済したことにより、前事業年度の有価証券報告書に記載した「(12) 財務制限条項による影響について」は消滅しております。
また、当第3四半期連結累計期間及び本四半期報告書提出日(2020年11月13日)現在において、前事業年度の有価証券報告書に記載の事業等のリスクに、以下の追加すべき事項が生じております。
(1) 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響
① 経営成績への影響
新型コロナウイルス感染症の更なる拡大や長期化、それに伴う各国政府の規制の継続等により、消費者の購入や企業の経済活動が停滞する状況が続くことが予想され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
引き続き今後の動向に注視してまいります。
② 従業員・取引先への感染拡大防止の対策措置
当社グループは、従業員及び取引先関係者の健康と安全の確保を最優先事項と位置づけ、感染拡大の防止に向けた各種対策措置を講じております。社内に設置した緊急対策本部が常に社内外の情報収集に努め、政府並びに各自治体のガイドラインを参照しながらタイムリーに必要な対策の検討と決定を行い、適時社内へ通達、対処徹底を図っております。
・情勢に応じた在宅勤務(出社制限)の徹底
・利用交通機関の混雑回避のための時差出勤の奨励、不要不急の出張自粛
・集合型各種行事・会議の制限、各種オンラインツールの積極活用とデジタル就業環境の整備
・出社時の施設内での対策徹底(マスク着用、手洗い・消毒・うがい、三密防止対策)等
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における経済環境は、米国では新型コロナウイルス感染症対策による行動制限措置が取られたことで景気の下押し圧力が強まりましたが、経済活動の再開に伴い回復基調にあります。欧州では新型コロナウイルス感染症対策で、各国で移動制限や店舗の営業禁止措置が取られ、それに伴う個人消費の急激な悪化により景気は大きく下押ししており依然として厳しい状況が続くと予想されます。わが国では、新型コロナウイルス感染症対策による外出自粛要請等により個人消費が下振れしていましたが、社会経済活動のレベルを引き上げていくなか、個人消費に持ち直しの動きがみられました。
このような状況のもと、当社グループは2017年を起点とする4ヵ年の中期計画「中計'17」の目標達成に向けて、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、商品ミックスの最適化、開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築などに取り組みました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は246,823百万円(前年同期比30,822百万円減、11.1%減)、営業利益は22,046百万円(前年同期比4,419百万円減、16.7%減)、経常利益は17,271百万円(前年同期比6,321百万円減、26.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,991百万円(前年同期比4,240百万円減、29.8%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① タイヤ事業
北米市場における市販用タイヤについては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている一方で、新商品OPEN COUNTRY A/TⅢ(オープンカントリー・エーティー・スリー)など大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤに加え、オールシーズンタイヤの販売が好調につき、販売量、売上高とも前年度並みとなりました。
欧州市場における市販用タイヤについては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、販売量、売上高ともに前年度を下回りました。
新車用タイヤについては、新型コロナウイルスの感染拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、国内、海外ともに前年度を大きく下回りました。
国内市販用タイヤについては、新型コロナウイルスの感染拡大による需要の減少、前年度の値上げ及び消費税増税前の駆け込み需要があった影響から販売量、売上高ともに前年度を大きく下回りました。
その結果、タイヤ事業の売上高は220,690百万円(前年同期比23,155百万円減、9.5%減)となり、営業利益は24,026百万円(前年同期比4,084百万円減、14.5%減)となりました。
自動車用部品において防振ゴムの売上高は、新型コロナウイルスの感染拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、自動車部品事業の売上高は26,097百万円(前年同期比7,650百万円減、22.7%減)と前年同期を下回り、営業損失は1,980百万円(前年同期は1,616百万円の損失)となりました。
2015年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していない等の事実が判明いたしました。
当第3四半期決算において、状況が進捗し算定可能となったことにより、補償費用等66百万円、諸費用428百万円(主として、免震ゴム対策統括本部人件費等)を計上した結果、2,244百万円(製品補償対策費1,983百万円、製品補償引当金繰入額261百万円)を特別損失として計上しております。
現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、翌四半期連結会計期間以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は445,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,545百万円減少しました。これは、主として、現金及び預金が増加した一方、たな卸資産や株価下落、売却により投資有価証券が減少したことによります。
また、負債は226,479百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,758百万円減少しました。これは、主として、免震問題に係る対応の進捗により製品補償引当金が減少したことに加え、買掛金等の仕入債務が減少したことによります。なお、有利子負債は121,182百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,637百万円増加しました。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は218,721百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,787百万円減少しました。これは、主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方、株価下落や投資有価証券の売却によりその他有価証券評価差額金、円高の影響により為替換算調整勘定が減少したことによります。
この結果、自己資本比率は48.7%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たに定めたものはありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、当社の株式の大量取得を目的とする買付者(以下、買付者という。)としては、当社の企業価値及び株主共同の利益に資する者が望ましいと考えております。また、買付者の提案を許容するか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の買付や提案の中には、企業価値及び株主共同の利益に資さないものが存在する可能性もあり、そのような買付や提案は不適切なものであると考えております。
現在のところ、買付者が出現した場合の具体的な取組みをあらかじめ定めるものではありませんが、このような場合には直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとり得る体制を整えております。
具体的には、社外の専門家を含めて株式の買付や提案の検討・評価や買付者との交渉を行い、当該買付や提案及び買付者が当社の企業価値及び株主共同の利益に資するか否かを慎重に判断し、これに資さない場合には最も適切と考えられる措置を講じていきます。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6,483百万円であります。
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりであります。
このたび、トラックやバスなど、運輸車両の個別運行状況に応じ、装着されているタイヤの状態変化をはじめ、走行環境情報を自動的に収集し、蓄積するシステムを開発しました。また、このシステムで収集したデータに、個々のタイヤの既定情報や天候データなど外部情報を加え、AIを駆使して、タイヤの使用(摩耗)状態を推定するモデルを構築しました。
タイヤの開発においては、素材のあり方からアプローチする「材料開発基盤技術」とシミュレーションの進化によってアプローチする「商品設計基盤技術」の基軸を両輪として、進めております。また、生産においては、工場のIoT化によるスマートファクトリーの具現化に着手しております。顧客接点においては、タイヤそのものの役割を高度に進化させたセンシングタイヤの開発構想、今回の新たなメンテナンス・ソリューションの実現など、デジタル情報を有機的に連関し、顧客使用状況から素材開発へのフィードバック、タイヤ設計への適用、最適生産へ展開といった「付加価値のループ」を循環させていきたいと考えております。
T-MODEの開発について、リアルタイムシミュレーションに活用する解析データを蓄積するデータマネージメントシステムの解析自動化技術開発を進めており、設計者が解析作業時にパラメータスタディを容易に実施できる環境を構築しました。タイヤセンシング技術については、データ分析を活用し、タイヤに取り付けられたセンサー情報から走行中のタイヤグリップ力とその限界(タイヤ力)をリアルタイムに検知する技術を開発しました。当社テストコースだけでなく、実際の公道条件における種々のデータ収集を進め、精度の向上を図ってまいります。
国内市販用タイヤについては、乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GIZ2(オブザーブ・ギズツー)」を新商品として8月1日より国内市場で発売しました。OBSERVE GIZ2は地球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能を追求し、ウェット性能を高めて冬道での路面変化に対応するとともに、ゴムの経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制、アイス路面での性能が長持ちするようにも配慮しました。SUV用で販売している全天候型のタイヤ「CELSIUS(セルシアス)」の適用対象車種を広げ、2020年11月より順次、サイズラインアップを拡充していく中で、新たに13サイズを加え、全19サイズで商品展開を図ってまいります。
トラック・バス用タイヤについては、新商品「NANOENERGY M171(ナノエナジー・エムイチナナイチ)」を北米市場で2020年7月より発売しております。増加しつつある新しい輸送形態に対応した商品で、独自のプロセス技術により生まれたポリマー「Nano Composite Polymer(ナノコンポジットポリマー)」を採用し、求められる低燃費性と摩耗性を高次元で達成しております。日本市場では小型トラック用スタッドレスタイヤ「DELVEX M935(デルベックス エムキュウサンゴ)」を2020年8月より発売しております。刻々と変化する冬の路面での小型トラックの使用環境を踏まえて、アイス性能と耐摩耗性能を高次元で両立することを追求した商品です。
〔自動車部品事業〕
次世代電気自動車向けとして高トルク負荷時の高周波数領域で低い動バネ定数を持つゴム製品の開発を行っており、先行技術開発においては、軽量化、コストダウンを軸に新製品の開発を進め、軽量化についてはゴムや金属の代替として樹脂の適用を進めております。また、自動運転に対応した乗り心地向上のため、タイヤと防振製品の独自技術とモデルベース開発を基盤としたサスペンションモジュールの開発も行っております。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。