第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

   (1)会社の経営の基本方針

     当社グループは、2017年度を最終年度とする中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第1ステージ(BF-1)において「既存事業の強化」と「新事業の創出」に取り組んでまいりました。数値目標とした連結売上高1,000億円、連結営業利益100億円につきましては、環境の変化や新製品が事業化に至らなかったこともあり未達となりましたが、成長市場である中国・アジアを中心とした生産・販売の強化による「既存事業の強化」と、医療機器・ヘルスケア機器事業分野ならびに電子資材事業分野における「新事業の創出」につながる新製品の開発につきましては、一定の成果を得ることができました。

     2018年度から2022年度までの5年間の中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第2ステージ(BF-2)では、既存事業の主力をなす自動車用ベルトにつきましては、自動車のEV化の進展により市場の縮小が予想されますので、伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」や高熱伝導放熱シート「HEATEX®(ヒートエクス)」、光学用透明粘着剤シート「Free Crystal®(フリークリスタル)」など、BF-1で創出した新製品を事業として育てることを最重要とする、新たな基本戦略を策定し、グループの総力を挙げて、その達成を目指してまいります。

 

   (2)目標とする経営指標(2022年度)

  売上高(連結)………1,200億円

  営業利益(連結)………120億円

  ROE(連結)…………………12%

  新事業・新製品比率… 30%以上(うち新事業10%以上)

 

(3)会社の対処すべき課題(BF-2の基本戦略)

  指針1.新事業の創出

 医療機器・ヘルスケア機器事業と電子資材事業の確立を中心とする新事業の創出に関する活動に対し

 優先的に経営資源を配分し、事業ポートフォリオの転換を図る。

  指針2.コア事業の拡大

 高付加価値製品の提供とお客様の利便性向上により、重点市場で市場地位トップを獲得する。

  指針3.ものづくりの深化と進化

 コア事業をグローバルに成長させ、かつ、収益力を向上させるため、革新製法の開発とグローバル

 全体最適を目指した製造原価低減活動など、ものづくりの技術と体制を進化させる。

  指針4.個人と組織の働き方改革

 働く環境と制度の整備、人材の育成と意識改革を通じて、自律的で創造的な働き方を推進する。

 

2【事業等のリスク】

    有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。

    なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

   (1)海外取引拡大に伴うリスク

     現在、相当程度の外貨建金銭債権について為替予約等のリスクヘッジを行っており、今後とも適切なリスクヘッジ対策を実施してまいりますが、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。

     また、当社グループは、海外の生産、販売体制の強化を進めておりますが、各地に係る経済状況等の変化は、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

   (2)リコール発生に伴うリスク

     当社は、部品メーカーであり、自動車メーカー、OA機器メーカーおよび消費生活用製品メーカー等に当社の製品を納入しております。

     また、当社の子会社および関連会社は、主としてこれら製品の製造、加工、販売を行っております。当社グループにおきましては、製品の品質を、現在の事業を維持、発展させるためのもっとも重要なものの1つであると考え、各種の施策、対策を実施し、製品の品質確保に最大限の注力を行っております。しかしながら、これらの製品(部品)を組み込んだ自動車等の不具合の原因が当社グループの供給した製品にある場合、リコール等の処置がなされる場合が考えられます。

     このような事態が発生した場合、契約上も、法律上もリコール等の処置にかかわる費用を負担しなければならない場合が考えられます。この場合、業績に影響を与える可能性があります。

 

   (3)原材料の市況変動および調達に伴うリスク

     当社グループでは、随時市況価格および需給状況を注視しながら取引業者との納期交渉や価格交渉にあたっておりますが、原油価格の上昇により原材料価格が高騰する可能性があります。需給の安定化のために代替材料の検討を進め、原材料の高騰に対しては製品価格の是正や値上げおよび総原価の低減の取り組みを強化しておりますが、需給の滞りや想定以上に材料、燃料等の値上げが続く場合、業績に影響を与える可能性があります。

 

   (4)地震等天災地変発生に伴うリスク

     東海地震あるいは東南海・南海地震の発生の可能性が指摘されております。また、台風や水害が発生する恐れもあります。このような場合、当社の南海工場を含めた各事業所において、生産設備等への損害発生、それに伴う一時的な操業停止という事態が予見されます。国内の4工場が、それぞれ被災したことを想定し、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定いたしました。そのなかで、復旧計画の策定や海外生産拠点との相互補完による製品供給体制の確立など、その被害を最小限に止めるための体制の整備に取り組んでおりますが、災害の規模によっては、業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  (1)経営成績等の状況の概要

    当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

   ①経営成績の状況

    当連結会計年度における世界経済は、米国の景気は堅調に推移し、欧州も緩やかな景気回復が持続いたしました。アジア地域においては世界的な景気回復を背景に輸出が成長をけん引し、中国も内外需要が堅調を維持したほか、日本も緩やかな回復基調が持続いたしました。

 当社グループの主要な市場である自動車分野におきましては、米国や欧州では、自動車生産台数が前年度を下回る状況で推移いたしました。中国では、自動車生産台数が前年並みで推移し、日本では、新型車の投入などにより生産台数が前年度を上回る状況で推移いたしました。

 このような状況のなか、当社グループは、中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第1ステージの最終年度として、自動車用、二輪車用、農業機械用および一般産業用の伝動ベルト、軽搬送用ベルトなどを主軸として、日本や中国、アセアン地域を中心に拡販活動を活発に展開いたしました。また、高い精度で固縛用ベルトの張力を数値管理でき、輸送の信頼性を高めることができる固縛ベルト用張力計「LASHINGBITE®(ラッシングバイト)」の販売を開始したほか、クリーンルーム等で問題となっている落下塵の可視化を実現した異物検査ツール「BANDO DEC-20™」を開発するなど、既存事業以外の分野の新製品開発も積極的に進めてまいりました。一方、収益力向上のため原価低減活動を徹底し、世界最適調達・生産・供給体制の構築によるグローバル競争力の強化などにも取り組んでまいりました。また、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業として、経済産業省と東京証券取引所から「健康経営銘柄」に、2年連続で選定されました。

 

    これらの結果、当年度は、売上高は912億6千3百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は63億3千6百万円(前年同期比7.5%増)、経常利益は65億9千8百万円(前年同期比0.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は47億9千5百万円(前年同期比3.1%減となりました。

 

    事業(セグメント)別の状況は、次のとおりであります。

 

  [自動車部品事業]

    国内においては、自動車生産台数が前年度を上回る状況で推移し、補機駆動用伝動ベルト(リブエース®など)の販売は増加いたしましたが、顧客の海外現地調達化の影響などもあり、補機駆動用伝動システム製品(オートテンショナなど)の販売が減少いたしました。

 海外においては、中国において主要顧客の生産台数の減少により販売が減少いたしましたが、アジア地域において積極的な顧客開拓に注力したことにより、補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品およびスクーター用変速ベルトなどの販売が増加いたしました。

 

 これらの結果、当セグメントの売上高は417億1百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は32億6千3百万円(前年同期比11.1%増)となりました。

 

  [産業資材事業]

    一般産業用伝動ベルトにつきましては、中国において農業機械用伝動ベルトなどの販売は減少いたしましたが、アセアン地域、米国および欧州における販売強化により農業機械用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加いたしました。また、国内においては、ロボットをはじめ民間設備投資需要が増加したことにより、産業機械用伝動ベルトおよびプーリの販売が増加いたしました。

 運搬ベルトにつきましては、国内の石炭火力発電所向けなどの案件が減少し、コンベヤベルトの販売が減少いたしました。

 

 これらの結果、当セグメントの売上高は323億6千9百万円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益は中国における農業機械用伝動ベルトの減少による影響が大きく19億7百万円(前年同期比4.2%減)となりました。

 

  [高機能エラストマー製品事業]

    機能フイルム製品につきましては、工業用および医療用フイルムの販売は減少いたしましたが、事業転換の一環として新たな用途開拓を進めている自動車・二輪車用外装フイルムの販売が増加いたしました。

精密機能部品につきましては、主要顧客であるOA機器メーカーの増産により高機能ローラおよびブレードの販売が増加いたしました。

 

 これらの結果、当セグメントの売上高は151億6千万円(前年同期比1.7%増)、セグメント利益は販売増に加え、販売構成の変化などにより4億2千9百万円(前年同期比46.0%増)となりました。

 

  [その他事業]

    その他の事業といたしましては、ロボット関連デバイス事業などを行っており、売上高は27億3千2百万円(前年同期比8.9%増)、セグメント利益は新製品開発のための先行投資もあり3億1千6百万円(前年同期比25.9%減)となりました。

 

   上記の各セグメント別売上高およびセグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。

 

   ②財政状態の状況

    当連結会計年度末における総資産は、流動資産が15億3千5百万円増加し、固定資産が10億5百万円増加した結果、前連結会計年度末に比べ25億4千万円増加し、992億3千6百万円となりました。

 負債は、流動負債が2億7千万円増加した一方、固定負債が23億8千3百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ21億1千2百万円減少し、358億4千1百万円となりました。

 純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益等の計上により利益剰余金が34億4千8百万円増加し、その他の包括利益累計額が12億5千7百万円増加した結果、前連結会計年度末に比べ46億5千3百万円増加し、633億9千4百万円となりました。

 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.5%から63.6%に上昇しました。

 

   ③キャッシュ・フローの状況

    当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億5千8百万円減少し、当連結会計年度末には184億7千6百万円となりました。各連結キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

   (営業活動によるキャッシュ・フロー)

     当連結会計年度において、営業活動による資金収支は89億9千5百万円の収入超過(前連結会計年度は67億9千9百万円の収入超過)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益64億1千3百万円によるものであります。

   (投資活動によるキャッシュ・フロー)

     当連結会計年度において、投資活動による資金収支は48億2百万円の支出超過(前連結会計年度は46億3千8百万円の支出超過)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出44億6千4百万円および無形固定資産の取得による支出5億7千5百万円によるものであります。

   (財務活動によるキャッシュ・フロー)

     当連結会計年度において、財務活動による資金収支は46億5百万円の支出超過(前連結会計年度は4億2千2百万円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出30億4千8百万円および親会社による配当金の支払額13億4千7百万円によるものであります。

 

   ④生産、受注及び販売の実績

    a.生産実績

      当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

自動車部品事業

41,328

95.6

産業資材事業

24,960

116.0

高機能エラストマー製品事業

13,574

121.0

報告セグメント計

79,863

105.1

その他

1,404

114.8

合計

81,267

105.3

 (注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

    b.受注実績

      当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

自動車部品事業

41,784

123.4

2,874

74.3

産業資材事業

33,266

104.0

5,336

119.7

高機能エラストマー製品事業

15,528

103.6

1,677

133.0

報告セグメント計

90,580

112.0

9,888

103.1

その他

2,173

88.8

188

134.9

合計

92,754

111.4

10,076

103.6

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

    c.販売実績

      当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

自動車部品事業

41,616

103.4

産業資材事業

32,281

102.9

高機能エラストマー製品事業

15,127

102.4

報告セグメント計

89,026

103.1

その他

2,237

111.4

合計

91,263

103.3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績で、総販売実績に対する割合が10%を超えるものはありません。

 

なお、「生産実績」「受注実績」および「販売実績」は、セグメント間取引消去後の金額を記載しております。

  (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

    経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

   ①重要な会計方針および見積り

    当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。

    なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

   ②当連結会計年度の経営成績等の状況

    当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。

    なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

    a.売上高

     売上高は912億6千3百万円となり、前連結会計年度に比べて3.3%増となりました。これは報告3セグメント全てで伸長したことおよび為替換算による増加などによるものであります。

    b.営業利益

     営業利益は63億3千6百万円となり、前連結会計年度に比べて7.5%増となりました。これは売上高が増加したことなどによるものです。

    c.経常利益

     経常利益は65億9千8百万円となり、前連結会計年度に比べて0.4%増となりました。これは営業利益が増益の一方、為替差損が悪化したことなどによるものです。

    d.親会社株主に帰属する当期純利益

     親会社株主に帰属する当期純利益は47億9千5百万円となり、前連結会計年度に比べて3.1%減となりました。これは特別損失が増加したことなどによるものです。

 

   ③経営成績に重要な影響を与える要因

    当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

   ④資本の財源および資金の流動性

    当社グループは、平成27年3月期より現金及び現金同等物の金額が有利子負債の残高を上回るネットキャッシュの状況にあり、当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物は184億7千6百万円、有利子負債(借入金および社債)は121億4千7百万円となりました。当連結会計年度では、返済期限が到来した借入金について借り換えを行わず返済を優先しましたが、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて2.4%の減少に留まり、十分な流動性を確保しております。

 

   ⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等

    当連結会計年度を最終年度とする中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第1ステージ(BF-1)の達成・進捗状況は、次のとおりであります。

指標

当連結会計年度

(実績)

当連結会計年度

(目標)

目標との乖離

売上高

91,263百万円

100,000百万円

8,736百万円減

(8.7%減)

営業利益

6,336百万円

10,000百万円

3,663百万円減

(36.6%減)

ROA

4.9%

6.0%

1.1ポイント減

    なお、目標との乖離要因につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)当社の技術導入契約

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

Litens Automotive

Partnership

カナダ

オートテンショナ

特許およびノウハウの実施許諾

平成2年4月1日から平成32年3月31日まで

 (注)上記については、ロイヤルティとして純売上高の一定率を支払っております。

 

(2)当社の技術供与契約

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

Sanwu Bando Inc.

台湾

ポリウレタン機能部品など

特許およびノウハウの実施許諾

平成29年4月1日から3年間 その後3か年毎に自動更新

Philippine Belt

Manufacturing Corp.

フィリピン

伝動ベルト製品など

特許およびノウハウの実施許諾

昭和53年10月1日から5年間 その後5か年毎に更新

Kee Fatt Industries

Sdn. Bhd.

マレーシア

伝動ベルト製品など

特許およびノウハウの実施許諾

昭和53年12月11日から5年間 その後5か年毎に更新

PT. Bando Indonesia

インドネシア

伝動ベルト製品・運搬ベルトなど

特許およびノウハウの実施許諾

昭和63年1月1日から5年間 その後4か年毎に更新

 (注)上記については、ロイヤルティとして売上高の一定率を受け取っております。

 なお、上記の他、当社は次の連結子会社との間でベルト、工業用品等に関わる特許、またはノウハウの実施許諾に関わる契約を締結しており、ロイヤルティとして売上高に対する一定率の支払を受けております。

・Bando USA, Inc.

・Bando Korea Co., Ltd.

・Bando Belt (Tianjin) Co., Ltd.

・Bando Manufacturing (Dongguan) Co., Ltd.

・Bando Siix Limited

・Bando Manufacturing  (Vietnam) Co., Ltd.

・Bando Manufacturing (Thailand) Ltd.

・Bando (India) Private Limited

・Bando Belt Manufacturing (Turkey), Inc.

 

 

5【研究開発活動】

    当社グループは、2013年度から2022年度までの中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第1ステージの最終年度として、10年後のありたい姿を目指し、5つの指針のもと、経営目標の達成に積極的に取り組んでまいりました。指針2の「製品の進化」においては、グローバル各地域の市場ニーズにマッチした「市場最適仕様」製品の開発を促進、お客様の「環境負荷低減・高効率・コンパクト化・機能複合化」に貢献する製品を連続的に生み出し育てていくことを目指しております(Incremental Innovation:持続的イノベーション)。また、指針4の「新事業の創出」においては、重点市場に向けてエラストマー・樹脂の配合・分散・複合化のコア技術に磨きをかけ、これに新技術を融合させて練り上げた「尖った技術」をベースに新製品の創出と新市場開拓を進め、次代の新事業の柱として育成することを目指しております(Radical Innovation:破壊的イノベーション)。なお、新製品のキーワードは「環境・省エネ・高機能」、重点市場はオプトエレクトロニクス・交通/自動車・エネルギー/ロボット、重点分野はパワーエレクトロニクス・印刷エレクトロニクス・福祉・介護、としております。これらの指針に基づき、研究開発は、R&Dセンター・ものづくりセンター・生産技術開発センター(当連結会計年度末人員139名)および伝動技術研究所(同人員68名)を中心に取り組んでおり、当連結会計年度における全体の改良開発を含む開発・研究に43億7千5百万円を投入いたしました。

    セグメント別の研究開発活動とその成果は次のとおりです。なお、自動車部品事業および産業資材事業での研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、両事業部を合わせて記載しております。

 

  [自動車部品事業・産業資材事業]

    当事業では、伝動技術研究所を中心として、伝動ベルトおよび伝動ベルトシステム製品、搬送ベルトおよび搬送周辺製品や農業・工業用ゴム製品、補修市場におけるサービタイゼーションの創出に関する研究開発に取り組んでおります。自動車部品事業においては、自動車電動化の進展に伴い、主力の補機駆動用ベルトの減少が予測されております。これを補完する製品として、先進国を中心に標準化が進んでいる電動パワーステアリング(EPS)向けのベルト開発を進めており、平成29年8月より販売を開始いたしました。産業資材事業においては、平成29年4月に山九株式会社(本社:東京都中央区)と共同開発を行っていた輸送貨物の固縛ベルト用張力計「LASHINGBITE®(ラッシングバイト)」の販売を開始いたしました。また、平成29年8月に「籾(もみ)」を「籾殻」と「玄米」に分離する籾摺り機での使用に最適なもみすりロールとして「イエローボーイ®」を開発し、販売を開始いたしました。

 

  [高機能エラストマー製品事業]

    当事業では、電子写真プロセス用のクリーニングブレード、現像ローラなどの高機能樹脂製品や装飾表示用フイルムなどの改良開発、システム製品である「BANDO MDEC®(Micro Dust Electric Cleaner:静電吸着ゴミ除去装置)」の開発を行っております。平成30年1月にクリーンルーム(準クリーンルームを含む)等で問題となっている、落下塵の可視化を実現した異物検査ツール「BANDO DEC-20™」を開発し、販売を開始いたしました。

 

  [その他事業]

    伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」の応用開発を進めました。当製品は、当社のコア技術であるゴム・ウレタン材料の配合設計、フイルムの加工技術に導電材料の分散技術を組み合わせすることで生まれました。当製品の柔らかさや伸びの大きさが人の動きと親和性が高いため、ベッドサイドで簡便に利用できる飲み込みをお知らせする機器や体表面から測定できる呼吸状態の計測機器などの介護支援分野への応用、関節の曲げ・捻りの計測から腰への負荷を可視化する健康分野への応用といった人の周りで使われるセンサとしての製品開発が進んでおります。また、熱伝導性フィラーを垂直配向した高い熱伝導率を有する放熱シート「HEATEX®(ヒートエクス)」の応用開発を進め、販売を開始いたしました。 当製品は発熱部品(CPU、LEDバックライト、パワーチップ)から発生する熱を効率的に冷却部材(ヒートシンク等)へ伝達するためのインターフェイスとして期待されております。

    これらは、平成29年9月の「第44回 国際福祉機器展H.C.R.2017」、平成29年12月の「SEMICON Japan 2017」、平成30年1月の「第4回 ウェアラブルEXPO」、「第9回 EV・HEV 駆動システム技術展 ~EV JAPAN~」に出展し、非常に多くの来場者を集め、好評を得ております。

 

    なお、改良開発を中心とした開発・研究として、自動車部品事業・産業資材事業に24億2千7百万円、高機能エラストマー製品事業に7億5千3百万円、その他事業に4千2百万円を投資した他、新規新製品の研究開発として11億5千2百万円を投入しております。