文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「調和と誠実の精神をもって、社会のニーズに沿った新たな付加価値とより高い品質を日々創造、提供し、お客様をはじめとする社会の信頼に応え、社業の発展を期するとともに、バンドーグループの従業員たることに誇りを持ち、社会に貢献することを期する」ことを経営理念としております。
この理念のもとに、当社グループは、ゴム・プラスチック製品メーカーのパイオニアとして、お客様のニーズに応えるべく、新技術や新製品を開発し、これらを社会に提供することにより、当社グループの企業価値を高め、お客様をはじめとして、株主、取引先、従業員および社会の期待に応えるとともに、企業倫理を遵守し、環境保全に配慮した事業経営をすすめることにより、企業としての社会的責任を全うしてまいりたいと考えております。
(2)目標とする経営指標(2022年度)
当社グループは、2018年度から2022年度までを中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第2ステージ(BF-2)と位置づけ、次のとおり経営目標を設定し、全社一丸となって、この目標の達成を目指してまいります。
売上収益(連結)……………120,000百万円
コア営業利益(連結)………12,000百万円
ROE(連結) …………………12.0%
新事業・新製品比率…………30%以上(うち新事業10%以上)
※コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
(3)会社の対処すべき課題(BF-2の基本戦略)
今後の見通しにつきましては、海外においては英国のEU離脱問題や米中貿易摩擦、中国およびアジア地域における経済減速懸念など、不透明な状況が続くと予想されます。国内においては、各種経済政策のもと、緩やかな景気回復の持続が期待されるものの、世界経済の減速に伴う輸出の伸び悩みや消費税率の引き上げによる消費マインドの落ち込みなど、リスクを孕んだ状況で推移する見通しであります。
このような情勢のもと、当社グループは、BF-2の2年目として、次の4つの指針のもと、経営目標の達成を目指してまいります。
指針1.新事業の創出
医療機器・ヘルスケア機器事業と電子資材事業を中心として新事業の創出に優先的に経営資源を配分し、事業ポートフォリオの転換を図ってまいります。
具体的には、医療機器・ヘルスケア機器事業においては、伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」の製品化・事業化に、電子資材事業においては、精密研磨材「TOPX®(トップエックス)」、光学用透明粘着剤シート「Free Crystal®(フリークリスタル)」、高熱伝導放熱シート「HEATEX®(ヒートエクス)」、低温焼成型金属ナノ粒子製品「FlowMetal®(フローメタル)」などの事業化に取り組んでまいります。当連結会計年度においては、ガラス基板ラップ工程で優れた研削性を有する精密研磨材「TOPX®」の量産販売を開始いたしました。
加えて、当社は、2019年5月8日をもって、株式会社Aimedic MMTの全株式を取得いたしました。今後は同社が有する高いブランド力と販売力を活用することにより、当社グループの医療機器事業を成長させてまいります。また、引き続き、当社のコア技術であるゴム製品の配合・分散・加工技術やフイルムの加工技術を活かした新製品開発を進め、新事業の創出を目指してまいります。
指針2.コア事業の拡大
高付加価値製品を提供し、お客様の利便性向上を図ることにより、重点市場における市場地位トップを目指してまいります。
具体的には、重点市場におけるリーディングカンパニーに対する販売拡大に注力し、高付加価値製品をてこにして市場開拓を進めてまいります。当連結会計年度においては、ベトナムにおけるスクーター用変速ベルトの需要拡大に対応するため、現地新工場を稼働させたほか、樹脂コンベヤベルト「サンライン®ベルト」の新たなラインナップとして、非付着性に優れた「ミスターウルトラミラー™」や食品用高グリップベルト「ミスタースパイク™」の販売を開始いたしました。また、高負荷対応の歯付ベルト「Ceptor®-X(セプターテン)」による新規顧客開拓を実現するなど、新製品の販売拡大に注力いたしました。なお、独自に開発した平ベルト駆動システム「HFD®システム」は、一般社団法人省エネルギーセンターが主催する2018年度「省エネ大賞」(製品・ビジネスモデル部門)において、高い省エネルギー性を評価され、「省エネルギーセンター会長賞」を受賞いたしました。
今後も、高付加価値製品を連続して開発し、お客様の利便性の向上を図ることにより、重点市場における市場地位トップを目指してまいります。
指針3.ものづくりの深化と進化
コア事業をグローバルに成長させるとともに収益力を向上させるため、革新製法の開発やグローバル全体最適を目指した製造原価の低減など、ものづくりの技術と体制を進化させてまいります。
具体的には、連結売上原価率70%以下の定着を図るため、自動車用ベルトや一般産業用伝動ベルトなどの主要製品について、革新製法の開発や自働化ラインの構築など既存製造ラインの原価低減を推進してまいります。また、需要地生産を基本とした世界最適生産体制の構築を推進してまいります。
指針4.個人と組織の働き方改革
働く環境と制度の整備、人材の育成と意識改革を通じて、自律的で創造的な働き方を推進してまいります。
具体的には、2018年4月に新設した働き方改革部を通じて、全社における業務のスリム化や改善を図り、総労働時間の削減に取り組んでまいります。また、従業員の心身の健康こそがグループ発展の基盤となり、生産性の向上に寄与するという考えのもと、職場環境の改善や、従業員の健康増進に取り組んでまいります。当連結会計年度においては、これらの取組みが評価され、経済産業省と東京証券取引所から「健康経営銘柄」に3年連続で選定され、さらに経済産業省と日本健康会議からは「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されました。今後も、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入など業務の効率化と働き方改革を推進し、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できる組織を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)海外取引拡大に伴うリスク
現在、相当程度の外貨建金銭債権について為替予約等のリスクヘッジを行っており、今後とも適切なリスクヘッジ対策を実施してまいりますが、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、海外の生産、販売体制の強化を進めておりますが、各地に係る経済状況等の変化は、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)リコール発生に伴うリスク
当社は、部品メーカーであり、自動車メーカー、OA機器メーカーおよび消費生活用製品メーカー等に当社の製品を納入しております。
また、当社の子会社および持分法適用会社は、主としてこれら製品の製造、加工、販売を行っております。当社グループにおきましては、製品の品質を、現在の事業を維持、発展させるためのもっとも重要なものの1つであると考え、各種の施策、対策を実施し、製品の品質確保に最大限の注力を行っております。しかしながら、これらの製品(部品)を組み込んだ自動車等の不具合の原因が当社グループの供給した製品にある場合、リコール等の処置がなされる場合が考えられます。
このような事態が発生した場合、契約上も、法律上もリコール等の処置にかかわる費用を負担しなければならない場合が考えられます。この場合、業績に影響を与える可能性があります。
(3)原材料の市況変動および調達に伴うリスク
当社グループでは、随時市況価格および需給状況を注視しながら取引業者との納期交渉や価格交渉にあたっておりますが、原油価格の上昇により原材料価格が上昇する可能性があります。需給の安定化のために代替材料の検討を進め、原材料の上昇に対しては製品価格の是正や値上げおよび総原価の低減の取り組みを強化しておりますが、需給の滞りや想定以上に材料、燃料等の値上げが続く場合、業績に影響を与える可能性があります。
(4)地震等天災地変発生に伴うリスク
東海地震あるいは東南海・南海地震の発生の可能性が指摘されております。また、台風や水害が発生する恐れもあります。このような場合、当社の南海工場を含めた各事業所において、生産設備等への損害発生、それに伴う一時的な操業停止という事態が予見されます。国内の4工場が、それぞれ被災したことを想定し、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定いたしました。そのなかで、復旧計画の策定や海外生産拠点との相互補完による製品供給体制の確立など、その被害を最小限に止めるための体制の整備に取り組んでおりますが、災害の規模によっては、業績に大きな影響を与える可能性があります。
(5)保有資産の価値変動に伴うリスク
当社グループは、様々な有形固定資産や無形資産を保有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待通りのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより減損処理が必要となる場合があり、減損処理した場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
|
|
|
2018年3月期 (百万円) |
2019年3月期 (百万円) |
増減額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
売上収益 |
90,798 |
94,318 |
3,520 |
3.9 |
|
|
|
自動車部品事業 |
41,690 |
41,650 |
△40 |
△0.1 |
|
|
産業資材事業 |
31,918 |
34,814 |
2,896 |
9.1 |
|
|
高機能エラストマー製品事業 |
15,160 |
15,237 |
77 |
0.5 |
|
|
その他 |
2,733 |
3,880 |
1,147 |
42.0 |
|
|
調整額 |
△704 |
△1,264 |
△560 |
- |
|
コア営業利益(セグメント利益) |
6,688 |
6,503 |
△185 |
△2.8 |
|
|
|
自動車部品事業 |
3,401 |
3,182 |
△219 |
△6.4 |
|
|
産業資材事業 |
1,928 |
1,959 |
31 |
1.6 |
|
|
高機能エラストマー製品事業 |
552 |
799 |
247 |
44.7 |
|
|
その他 |
348 |
530 |
182 |
52.3 |
|
|
調整額 |
458 |
31 |
△427 |
- |
|
営業利益 |
7,156 |
6,815 |
△341 |
△4.8 |
|
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
5,100 |
5,457 |
356 |
7.0 |
|
(注)コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
当連結会計年度における世界経済は、米国では民間部門主導の自律的な景気回復の動きが継続いたしました。日本においても底堅い内需に支えられ、緩やかな景気回復が持続いたしました。一方、欧州では海外景気の減速や政治をめぐる不確実性の高まりなどにより、中国では米中貿易摩擦の影響などにより、それぞれ景気は減速いたしました。また、アジア地域の景気も、中国経済の成長鈍化に伴って、輸出を中心に減速いたしました。
当社グループの主要な市場である自動車分野におきましては、米国やタイをはじめとするアジア地域では、好調な内需に支えられ、自動車生産台数が前年度を上回る状況で推移いたしました。日本では、自動車生産台数が前年水準で推移いたしましたが、欧州および市場の減速感が強まる中国では、自動車生産台数が前年度を下回る状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第2ステージの初年度として、新事業の創出、コア事業の拡大、ものづくりの深化と進化、個人と組織の働き方改革の4つの指針を掲げ、グローバルで「際立つ」サプライヤーを目指して活動してまいりました。新製品としては、高い非付着性を有し、小さなプーリ径にも対応したフッ素樹脂ベルト「ミスターウルトラミラー™」やベルト表面のグリップ性能とスパイク形状の耐久性に優れた食品用高グリップベルト「ミスタースパイク™」の販売を開始いたしました。また、独自開発した平ベルト駆動システム(当社製品名:HFD®システム)は、一般社団法人省エネルギーセンター主催の省エネ大賞「製品・ビジネスモデル部門」において、高い省エネルギー性が評価され、「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。さらに、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業として、経済産業省と東京証券取引所から「健康経営銘柄」に3年連続で選定され、経済産業省と日本健康会議が共同で進める「健康経営優良法人(大規模法人部門)」にも認定されました。
これらの結果、当連結会計年度は、売上収益は94,318百万円(前年同期比3.9%増)、コア営業利益は6,503百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は6,815百万円(前年同期比4.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,457百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
事業(セグメント)別の状況は、次のとおりであります。
[自動車部品事業]
国内においては、自動車生産台数が前年水準で推移し、補機駆動用伝動ベルト(リブエース®など)および補機駆動用伝動システム製品(オートテンショナ、バンドースムースカップラー®など)の販売は横ばいで推移いたしました。
海外においては、アジア地域において積極的な顧客開拓に注力したことにより、補機駆動用伝動システム製品およびスクーター用変速ベルトなどの販売が増加いたしましたが、米国および中国において販売が減少いたしました。
これらの結果、当セグメントの売上収益は41,650百万円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益は3,182百万円(前年同期比6.4%減)となりました。
[産業資材事業]
一般産業用伝動ベルトにつきましては、国内においては、機械受注に足踏みがみられたものの、産業機械用伝動ベルトの販売は増加いたしました。また、米国、中国およびアジア地域においては、販売強化により農業機械用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加いたしました。
運搬ベルトにつきましては、国内において鉄鋼向けなどの販売が増加いたしました。
これらの結果、当セグメントの売上収益は34,814百万円(前年同期比9.1%増)、セグメント利益は取引先への不具合対応により原価が増加した影響もあり、1,959百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
[高機能エラストマー製品事業]
機能フイルム製品につきましては、建装材業界への販売強化により、建築資材用および工業資材用フイルムの販売が増加いたしましたが、医療関連製品および装飾表示製品の販売は減少いたしました。
精密機能部品につきましては、OA機器メーカーの生産台数が横ばいで推移したものの、主要顧客向け高機能ローラおよびブレードの販売は増加いたしました。
これらの結果、当セグメントの売上収益は15,237百万円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益は高付加価値製品への転換が進んだことなどにより799百万円(前年同期比44.7%増)となりました。
[その他事業]
その他の事業といたしましては、ロボット関連デバイス事業などを行っているほか、電子資材事業の貢献もあり、売上収益は3,880百万円(前年同期比42.0%増)、セグメント利益は530百万円(前年同期比52.3%増)となりました。
上記の各セグメント別売上収益およびセグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、流動資産が66百万円増加した一方、非流動資産が756百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ689百万円減少し、102,557百万円となりました。
負債は、流動負債が1,790百万円減少し、非流動負債が1,823百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ3,613百万円減少し、34,424百万円となりました。
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益等の計上により利益剰余金が3,705百万円増加した一方、その他の資本の構成要素が926百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ2,923百万円増加し、68,132百万円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の62.9%から66.2%に上昇しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ946百万円減少し、当連結会計年度末には17,530百万円となりました。各連結キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金収支は6,602百万円の収入超過(前連結会計年度は9,183百万円の収入超過)となりました。これは主に、税引前当期利益7,166百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金収支は4,575百万円の支出超過(前連結会計年度は5,008百万円の支出超過)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,986百万円および無形資産の取得による支出568百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金収支は3,133百万円の支出超過(前連結会計年度は4,588百万円の支出超過)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,772百万円および親会社の所有者への配当金の支払額1,421百万円によるものであります。
④生産、受注および販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業 |
40,841 |
99.2 |
|
産業資材事業 |
25,462 |
101.7 |
|
高機能エラストマー製品事業 |
14,285 |
106.6 |
|
報告セグメント計 |
80,589 |
101.2 |
|
その他 |
2,182 |
140.4 |
|
合計 |
82,772 |
101.9 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業 |
41,048 |
101.9 |
1,600 |
73.8 |
|
産業資材事業 |
34,222 |
98.7 |
5,870 |
92.4 |
|
高機能エラストマー製品事業 |
14,728 |
92.5 |
1,355 |
73.1 |
|
報告セグメント計 |
89,999 |
98.8 |
8,826 |
85.1 |
|
その他 |
2,748 |
122.7 |
99 |
80.8 |
|
合計 |
92,748 |
99.6 |
8,925 |
85.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業 |
41,615 |
100.0 |
|
産業資材事業 |
34,702 |
109.0 |
|
高機能エラストマー製品事業 |
15,227 |
100.7 |
|
報告セグメント計 |
91,546 |
103.4 |
|
その他 |
2,772 |
123.8 |
|
合計 |
94,318 |
103.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績で、総販売実績に対する割合が10%を超えるものはありません。
なお、「生産実績」「受注実績」および「販売実績」は、セグメント間取引消去後の金額を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等
(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメントごとの経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
a.売上収益
売上収益は94,318百万円となり、前連結会計年度に比べて3.9%増となりました。これは産業資材事業で伸長したことなどによるものであります。
b.コア営業利益
コア営業利益は6,503百万円となり、前連結会計年度に比べて2.8%減となりました。これは売上原価が増加したことなどによるものであります。
c.営業利益
営業利益は6,815百万円となり、前連結会計年度に比べて4.8%減となりました。これはその他の費用が増加したことなどによるものであります。
d.親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は5,457百万円となり、前連結会計年度に比べて7.0%増となりました。これは為替差益が増加したことなどによるものであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源および資金の流動性
当社グループは、2015年3月期より現金及び現金同等物の金額が有利子負債の残高を上回るネットキャッシュの状況にあり、当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物は17,530百万円、有利子負債(社債及び借入金)は10,404百万円となりました。当連結会計年度では、下請法運用基準見直し対応により現金支払が増加したことに加え、借入金の約定弁済を行ったものの、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて5.1%の減少に留まり、十分な流動性を確保しております。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度を初年度とする中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第2ステージ(BF-2)の達成・進捗状況は、次のとおりであります。
|
指標 |
当連結会計年度(実績) |
2022年度(目標) |
目標との乖離 |
|
売上収益 |
94,318百万円 |
120,000百万円 |
25,681百万円減 (21.4%減) |
|
コア営業利益 |
6,503百万円 |
12,000百万円 |
5,496百万円減 (45.8%減) |
|
ROE |
8.2% |
12.0% |
3.8ポイント減 |
(3)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章および第8章を除く。以下、「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、次のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
①要約連結貸借対照表(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2018年3月31日) |
当連結会計年度 (2019年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
53,767 |
53,708 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
29,409 |
29,348 |
|
無形固定資産 |
1,563 |
1,419 |
|
投資その他の資産 |
14,249 |
14,038 |
|
固定資産合計 |
45,222 |
44,806 |
|
資産合計 |
98,990 |
98,515 |
|
|
|
|
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
25,043 |
23,170 |
|
固定負債 |
10,552 |
9,847 |
|
負債合計 |
35,595 |
33,017 |
|
|
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
61,897 |
65,200 |
|
その他の包括利益累計額 |
1,265 |
40 |
|
非支配株主持分 |
231 |
256 |
|
純資産合計 |
63,394 |
65,497 |
|
負債純資産合計 |
98,990 |
98,515 |
②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
売上高 |
91,263 |
94,157 |
|
売上原価 |
63,731 |
66,550 |
|
売上総利益 |
27,532 |
27,607 |
|
販売費及び一般管理費 |
21,196 |
21,215 |
|
営業利益 |
6,336 |
6,392 |
|
営業外収益 |
1,097 |
1,668 |
|
営業外費用 |
836 |
504 |
|
経常利益 |
6,598 |
7,556 |
|
特別損失 |
184 |
1,288 |
|
税金等調整前当期純利益 |
6,413 |
6,267 |
|
法人税等合計 |
1,582 |
1,590 |
|
当期純利益 |
4,831 |
4,677 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
35 |
31 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
4,795 |
4,645 |
要約連結包括利益計算書
|
(単位:百万円) |
|
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前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
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当期純利益 |
4,831 |
4,677 |
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その他の包括利益合計 |
1,243 |
△1,214 |
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包括利益 |
6,074 |
3,463 |
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(内訳) |
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親会社株主に係る包括利益 |
6,053 |
3,421 |
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非支配株主に係る包括利益 |
20 |
41 |
③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
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(単位:百万円) |
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株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
58,513 |
7 |
220 |
58,741 |
|
当期変動額合計 |
3,383 |
1,257 |
11 |
4,653 |
|
当期末残高 |
61,897 |
1,265 |
231 |
63,394 |
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
61,897 |
1,265 |
231 |
63,394 |
|
当期変動額合計 |
3,302 |
△1,224 |
24 |
2,103 |
|
当期末残高 |
65,200 |
40 |
256 |
65,497 |
④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
8,995 |
6,498 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△4,802 |
△4,455 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△4,605 |
△3,149 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△45 |
159 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△458 |
△946 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
18,935 |
18,476 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
18,476 |
17,530 |
⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(退職給付制度の改訂に係る会計処理)
当社および一部の連結子会社は、2019年4月1日付で、確定給付企業年金制度をリスク分担型企業年金制度へと移行しております。日本基準においては、「リスク分担型企業年金の会計処理等に関する実務上の取扱い」を適用し、当連結会計年度に移行に伴う損失を特別損失に計上いたしますが、IFRSにおいては、2020年3月期第1四半期に移行に伴う損失を「その他の費用」に計上する予定であります。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、税引前当期利益が806百万円増加しております。
(研究開発費の資産計上)
日本基準において、研究および開発における支出は、すべて発生時に費用処理しておりましたが、IFRSにおいては、資産計上の要件を満たすものを無形資産として認識しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」が120百万円減少しております。
(1)当社の技術導入契約
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
Litens Automotive Partnership |
カナダ |
オートテンショナ |
特許およびノウハウの実施許諾 |
1990年4月1日から2020年3月31日まで |
(注)上記については、ロイヤルティとして純売上収益の一定率を支払っております。
(2)当社の技術供与契約
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
Sanwu Bando Inc. |
台湾 |
伝動ベルト製品など |
特許およびノウハウの実施許諾 |
2017年4月1日から3年間 その後3か年毎に更新 |
|
Philippine Belt Manufacturing Corp. |
フィリピン |
伝動ベルト製品など |
特許およびノウハウの実施許諾 |
1978年10月1日から5年間 その後5か年毎に更新 |
|
Kee Fatt Industries Sdn. Bhd. |
マレーシア |
伝動ベルト製品など |
特許およびノウハウの実施許諾 |
1978年12月11日から5年間 その後5か年毎に更新 |
|
PT. Bando Indonesia |
インドネシア |
伝動ベルト製品・運搬ベルトなど |
特許およびノウハウの実施許諾 |
1988年1月1日から5年間 その後4か年毎に更新 |
(注)上記については、ロイヤルティとして売上収益の一定率を受け取っております。
なお、上記の他、当社は次の連結子会社との間でベルト、工業用品等に関わる特許、またはノウハウの実施許諾に関わる契約を締結しており、ロイヤルティとして売上収益に対する一定率の支払を受けております。
・Bando USA, Inc.
・Bando Korea Co., Ltd.
・Bando Belt (Tianjin) Co., Ltd.
・Bando Manufacturing (Dongguan) Co., Ltd.
・Bando Siix Limited
・Bando Manufacturing (Vietnam) Co., Ltd.
・Bando Manufacturing (Thailand) Ltd.
・Bando (India) Private Limited
・Bando Belt Manufacturing (Turkey), Inc.
(3)買収による契約
当社は、2019年4月5日付で株式会社Aimedic MMTの全株式を取得する株式売買契約を締結し、2019年5月8日付で全株式を取得し、子会社化しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表連結財務諸表注記 37.後発事象」に記載のとおりであります。
2018年度の当社グループは、2013年度から2022年度までの中長期経営計画“Breakthroughs for the future”(未来への躍進)の第2ステージの初年度として、4つの指針のもと、経営目標の達成に積極的に取り組んでまいりました。
指針1の「新事業の創出」においては、重点市場に向けてエラストマー・樹脂の配合・分散・複合化のコア技術に磨きをかけ、これに新技術を融合させて練り上げた「尖った技術」をベースに新製品の創出と新市場開拓を進め、次代の新事業の柱として育成を加速することを目指しております。なお、優先的に経営資源を配分する領域は医療機器・ヘルスケア機器事業、電子資材事業およびその他の新規事業分野としております。
また、指針2の「コア事業の拡大」においては、グローバル各地域の市場ニーズにマッチした「市場最適仕様」製品の開発を促進、お客様の「環境負荷低減・高効率・コンパクト化・機能複合化」に貢献する製品を連続的に生み出し育てていくことを目指しております。これらの指針に基づき、研究開発は、新事業推進センター、ものづくりセンター、基盤技術研究所および伝動技術研究所(当連結会計年度末人員227名)を中心に取り組んでおり、当連結会計年度における全体の改良開発を含む開発・研究に
セグメント別の研究開発活動とその成果は次のとおりであります。なお、自動車部品事業および産業資材事業での研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、両事業部を合わせて記載しております。
[自動車部品事業・産業資材事業]
当事業では、基盤技術研究所・伝動技術研究所を中心として、伝動ベルトおよび伝動ベルトシステム製品、搬送ベルトおよび搬送周辺製品や農業・工業用ゴム製品、補修市場におけるサービタイゼーションの創出に関する研究開発に取り組んでおります。自動車部品事業においては、主力の補機駆動用ベルトにおいて革新製法を用いた新製品開発を進め、量産にこぎつけました。また、電動パワーステアリング(EPS)向けベルトなど、電動化市場への参入・拡販を狙った製品開発を進めております。産業資材事業においては、軽搬送用ベルト「サンライン®ベルト」の新たなラインナップとして、2018年11月に小プーリ対応フッ素樹脂ベルト「ミスターウルトラミラー™」、2019年2月には食品用高グリップベルト「ミスタースパイク™」の販売を開始いたしました。
[高機能エラストマー製品事業]
当事業では、電子写真プロセス用のクリーニングブレード、現像ローラなどの高機能樹脂製品や装飾表示用フイルムなどの改良開発を行っております。新製品としては、クリーンルーム(準クリーンルームを含む)等で問題となっている落下塵の除去や可視化を実現したシステム製品である「BANDO MDEC®(Micro Dust Electric Cleaner:静電吸着ゴミ除去装置)」、異物検査ツール「BANDO DEC-20™」およびタッチパネルディスプレイ製品の各部材の貼り合わせに用いられる超厚膜光学用透明粘着剤「Free Crystal®(フリークリスタル)」の開発を進めました。
[その他事業]
医療機器・ヘルスケア機器事業では、伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®(シーストレッチ)」の応用開発を進めました。当製品は、当社のコア技術であるゴム・ウレタン材料の配合設計、フイルムの加工技術に導電材料の分散技術を組み合わせすることで生まれました。当製品の柔らかさや伸びの大きさが人の動きと親和性が高く、医療機器・ヘルスケア機器用センサとして適用できます。呼吸や嚥下に関する領域で影響力を持つ医師(Key Opinion Leader :KOL)のいる大学と共同開発契約を結び、開発に取り組んでおります。
電子資材事業では、ガラス研磨用のTOPX®ラッピングパッドの量産販売をスタートさせました。熱伝導性フィラーを垂直配向した高い熱伝導率を有する放熱シート「HEATEX®(ヒートエクス)」は、発熱部品(CPU、LEDバックライト、パワーチップ)から発生する熱を効率的に冷却部材(ヒートシンク等)へ伝達するためのインターフェイスとしてお客様での評価が進んできました。これらは、2018年6月の「第22回 機械要素技術展(M-Tech)」、2018年12月の「第9回 高機能フィルム展(フィルムテック ジャパン)」「第5回 ウェアラブルEXPO」に出展し、非常に多くの来場者を集め、好評を得ております。
なお、改良開発を中心とした開発・研究として、自動車部品事業・産業資材事業に