文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは地球の環境問題、食糧需給のアンバランス、飢餓・貧困等諸問題に大きく関わりを持つ人口爆発に対処すべく、世界市場を舞台に選び、意義ある事業を発展させ、真の意味での豊かな社会作りに貢献することを目指して全社員で日々挑戦しております。社員のその取組みにおける基本姿勢は、社会変化を素早く、的確に捉え、ユーザーや消費者の方々が求める高品質、高付加価値の商品・サービスを独自の発想の開発手法と企画力を駆使して提供することにあります。
また、今までに世に送り出してきた当社製品が象徴するように、他社に安易に追随する類似製品の上市やマーケティング手法の模倣を極力排除し、ユーザーや消費者の方々が求める高品質で個性溢れるユーティリティーの高い製品・サービスを提供することを念頭に日々業務にあたっております。
当社の発展の尺度については必ずしも量的追及に主眼を置かず、利益の最大化及びユーザーや消費者並びに株主の満足度の最大化をその規準としております。
従いまして、当社の基本的方針のキーワードは、以下のように表されると存じます。
物心両面での豊かな社会作り
高価値商品・サービスの提供
利益の最大化
創造性重視
社員の自己啓発と自主性の醸成
柔軟性と即応性を持った経営
グローバリゼーション対応
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上規模の拡大に終始することなく、高い収益性を確保する営業利益率や経常利益率及び財務の健全性を維持する純資産比率に力点を置き、また株主に対して安定した配当を維持することを目標としております。
(3) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響による世界的な消費の落ち込みや生産活動の停滞等から世界経済が大きく減速することが懸念されており、当社グループのヘルスケア事業・プラスチック製品事業においても、国内では外出自粛や訪日外国人の減少による需要への影響が予想され、また、各国の輸出先の動向が海外売上高に与えるインパクトや、海外生産拠点での操業度の進捗状況などにも影響を及ぼす可能性があります。
こうした中で、当社グループは、現代の変化の激しい国際化の進行する不確実性時代に、大局的見地から経営の在り方を見つめ、情報活用、科学的思考、自由闊達の精神を基盤に、時代に即したビジネスを展開する所存です。安易な選択・集中戦略に陥ることなく、手掛けた分野各々について粘り強い努力により今後も持続的発展を目指します。
当社グループの照準とする領域は主として世界人口77億人の上位10%の高所得者層で、モノを超えたユーザーのニーズに応える高付加価値の商品・サービスの提供に心掛け、高収益を確保する「小さくても光る会社」を標榜いたします。
成長に対する姿勢では、ビジネスの短兵急な拡大路線に邁進せず、能力に見合った着実な成長で長期的繁栄を求め、国際戦略では国内外の有為の人材を広く登用しつつ各市場の特性を踏まえた政策で、真の国際企業を実現すべく開かれた経営を模索いたします。
創業80余年の当社は、新製品の研究・開発、生産システムの見直し、新販売法の研究、社員及び次世代経営層の育成、新事業の起業等々あらゆる側面でイノベーションマインドを発揮して、将来に亘る磐石な経営基盤を確立すべく積極的な施策を展開いたします。
国境を越えた情報やモノの移動により、マーケットが未曾有に広がりを見せ、eコマースの台頭により、販売開始から20年が経過したポリウレタン製コンドーム・サガミオリジナルが広く流布され、需要が急増する中で、今後も潤沢な商品供給を図るために、次のステップに向けた生産設備の拡充並びに、高品質な製品を安定して提供する生産体制の構築をさらに進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 為替相場の変動による影響
当社グループの事業には、海外における製品の生産及び販売、海外からの原料、製品等の輸入が含まれております。また、海外の連結子会社の財政状態及び経営成績は、連結財務諸表作成のために、円換算されており、為替変動によって、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。
(2) 原材料の仕入価格の変動による影響
当社グループの事業の内、プラスチック製品事業の主原料は石油化学製品であるため、国際的な原油価格の変動が原材料の仕入価格の動向に影響を及ぼす傾向があります。
(3) 海外進出による影響
海外市場への事業進出には、予期しない法律または規制の変更、政治的または経済的な要因、インフラが生産活動に及ぼす影響等いくつかのリスクが内在しております。
(4) 金利変動による影響
当社グループは、資金需要や事業の拡大等に対し、その内容や金融環境を考慮し、主に、金融機関等から資金調達をしております。今後の金利の変動に備え、金額、期間等を判断し資金調達をしておりますが、金利に著しい変動が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 大規模災害や感染症等による影響
大規模地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの社屋の損壊や本社機能をはじめ物流及び営業機能の停止、停電や交通網の遮断等による事業環境の悪化等の影響により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また新型コロナウイルス感染症においては、国内外での感染拡大により、当社グループの国内及び海外拠点の稼働停止等、製造・販売活動に影響を与えております。今後の感染拡大や収束時期の長期化によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、期初からの米中貿易摩擦の影響により製造業の景況感が停滞したことに加え、下期は自然災害や消費増税、年度末からの新型コロナウイルスの世界的感染拡大による国境封鎖や外出自粛でヒトとモノの移動が止まり、生産活動の停止やサプライチェーンの混乱により急速に減速懸念を強めました。
このような環境のもと、生産設備の拡充や安定した高度な品質を維持する仕組みを探求し、グローバルな事業展開による収益力の強化と持続的な成長に取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度において売上高は65億63百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は12億95百万円(前年同期比15.6%増)、経常利益は13億37百万円(前年同期比45.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億2百万円(前年同期比63.1%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
ヘルスケア事業
ヘルスケア事業は、国内市場においてはサガミオリジナル0.01(ゼロゼロワン)に牽引されたポリウレタン製コンドームの売上が伸長し、輸出においても国内外の需給を考慮しサガミオリジナル0.01(ゼロゼロワン)を出荷してまいりました。
この結果、売上高は49億68百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は16億65百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
プラスチック製品事業
プラスチック製品事業は、自然災害によるマーケットへの影響はあったものの、原油価格が安定し、食料品向け包装フィルムを中心に需要増や生産性の向上により、売上及び利益とも堅調に推移いたしました。
この結果、売上高は13億32百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益は80百万円(前年同期比165.4%増)となりました。
その他
入浴・介護サービス及びその他の事業の売上高は2億62百万円(前年同期比3.5%減)、営業損失は1億6百万円(前年同期は営業損失94百万円)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億68百万円増加し、15億65百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、12億29百万円(前年同期比25.2%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が13億26百万円、減価償却費が4億50百万円、たな卸資産の増加が1億73百万円、法人税等の支払額が3億43百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、6億8百万円(前年同期比79.5%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が6億11百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、85百万円(前年同期は1億65百万円の獲得)となりました。これは主に、長・短期借入金の増加が24百万円、配当金の支払が1億7百万円あったことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの製品は代理店等を通じて一般市場に販売しており、大部分が見込生産であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ3億5百万円増加し65億63百万円(前年同期比4.9%増)となりました。これは主にヘルスケア事業におけるポリウレタン製コンドーム、サガミオリジナルの売上増加によるものであります。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、ヘルスケア事業が75.7%、プラスチック製品事業が20.3%、その他が4.0%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ1億38百万円増加し27億75百万円(前年同期比5.2%増)となりました。売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.2ポイント増加し、42.3%となりました。これは主にヘルスケア事業の売上増加と、プラスチック製品事業における原油価格の安定や生産性の向上によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1億74百万円増加し12億95百万円(前年同期比15.6%増)となりました。営業利益率は前連結会計年度に比べ1.8ポイント増加し、19.7%となりました。これは主に広告宣伝費の減少等により販売費及び一般管理費が36百万円減少したことによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、為替差益68百万円の計上等があり前連結会計年度に比べ4億21百万円増加し13億37百万円(前年同期比45.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ4億9百万円増加し13億26百万円(前年同期比44.6%増)となりました。また法人税等合計4億24百万円を計上した親会社株主に帰属する当期純利益は3億49百万円増加し9億2百万円(前年同期比63.1%増)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における資産の残高は161億39百万円となり、前連結会計年度末と比較し19億90百万円増加しました。現金及び預金が4億68百万円、たな卸資産が1億70百万円、有形固定資産が15億円増加し、受取手形及び売掛金が2億66百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は89億34百万円となり、前連結会計年度末と比較し13億4百万円増加しました。当連結会計年度末から「でんさい」による支払を行ったことによる電子記録債務及び設備関係電子記録債務が合わせて13億61百万円増加し、支払手形及び買掛金が2億86百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は72億5百万円となり、前連結会計年度末と比較し6億86百万円増加しました。利益剰余金が7億93百万円増加し、その他有価証券評価差額金が67百万円、為替換算調整勘定が38百万円減少しました。純資産比率は、前連結会計年度末に比べ1.5ポイント減少し44.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
主な経営指標は、次のとおりであります。
当社グループの2020年3月期の計画は、売上高6,600百万円、営業利益1,200百万円、経常利益1,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益800百万円でした。これに対し実績は、売上高6,563百万円(達成率99.4%)、営業利益1,295百万円(達成率108.0%)、経常利益1,337百万円(達成率121.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益902百万円(達成率112.8%)となりました。
売上高は36百万円の減少となりましたが、ほぼ計画通りに推移いたしました。また、営業利益が計画を上回る実績となったのは、ポリウレタン製コンドームの売上伸長や原油価格の安定によるコストの減少があったためであります。さらに営業外で為替差益を68百万円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は計画に対し102百万円の増加となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
(a) 繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(b) 固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(c) 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算されております。割引率は、従業員の平均残存期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しております。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、日常生活に密着した生活産業製品の品質の向上、新製品の開発研究と、新たに豊かな社会作りに貢献できる商品企画に取り組み、たゆまぬ技術改良と積極的な研究開発活動を行っております。
なお、当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は
当連結会計年度の主な研究開発活動の内容は次のとおりであります。
(1) ヘルスケア事業
医療機器においては、避妊具として、さらに唯一の性感染の予防具としてのコンドームの品質の向上とコストダウンのために、原材料の研究及び製造工程の改良を行っており、時代のニーズに即応した新製品の開発を進め斬新な包装形態の研究にも取り組んでおります。
また、機器販売においては、健康・介護予防関連機器の開発に取り組んでおります。
(2) プラスチック製品事業
プラスチック製品事業においては、機能やコストはもちろん環境問題への意識が次第に高まる市場のエコロジーニーズに対応すべく研究開発に積極的に取り組んでおります。