第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における経済情勢は、国内では雇用と所得環境の改善は続きましたが、将来の不透明感により個人消費支出の回復が進まないことから消費者物価は横ばいで推移し、また企業の設備投資も低調となりました。海外では米国経済が好調を維持し、中国をはじめとするアジア新興国や資源国の景気に持ち直しの動きも見られましたが、英国の欧州連合からの離脱決定や米国大統領選挙の結果などによる先行き不透明感の高まりは、世界中の経済に大きなインパクトを与えることとなりました。これらの影響もあり為替相場は不安定な状況が続き、原油をはじめとする原材料価格も上昇へ転じるなど不確実な事業環境が継続しました。

このような事業環境のもと、当社グループは企業価値の増大を目指して、お客様が求める商品・ブランド力のある商品創りに注力してまいりました。具体的には省エネルギー関連製品、環境対応製品、生活関連製品など成長分野とインフラ整備関連分野、およびグローバル化へと積極的な事業展開を推進するとともに徹底したコストダウンに取り組んでまいりました。

その結果、当期連結業績は売上高86,937百万円(前連結会計年度比1.6%減)、営業利益2,535百万円(前連結会計年度比35.9%増)、経常利益3,004百万円(前連結会計年度比25.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,974百万円(前連結会計年度比22.4%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

〈シューズ事業〉

ジュニアスポーツシューズブランド「瞬足」は、「SYUNSOKU V8」を新たに投入し拡販に注力しましたが、海外ブランドの台頭などにより前年売上を下回りました。一方、「ソルボセイン」搭載のコンフォートシューズ「アキレス・ソルボ」は、主軸の婦人向け製品を全国の有名百貨店へ拡販し、前年売上を上回りましたが、シューズ事業全体では前年売上を下回りました。

当事業の連結業績は売上高17,740百万円(前連結会計年度比8.7%減)、セグメント利益(営業利益)は△1,277百万円(前連結会計年度は△730百万円)となりました。

 

〈プラスチック事業〉

車輌内装用資材は、中国マーケットは伸び悩みましたが、国内・北米向けは採用車種の増産により伸長し、全体では前年並みの売上となりました。

フイルムの国内事業は、内需関連が電材用で好調に推移し、前年売上を上回りました。輸出は、産業用および欧州向け窓用が好調に推移し、前年売上を上回りました。北米事業は、医療用は好調でしたが、文具用・産業用・グラフィック用が低迷し、前年売上を下回りました。農業分野は、生分解用が好調に推移し、前年売上を上回りました。

建装資材の床材・壁材は、大型物件での受注獲得や、新柄投入拡大の成果により、前年売上を上回りました。

引布商品は、内需向けのエアーテントおよび引布原反が好調に推移し、前年売上を上回りました。

当事業の連結業績は売上高39,631百万円(前連結会計年度比1.5%増)、セグメント利益(営業利益)は3,532百万円(前連結会計年度比38.3%増)となりました。

 

〈産業資材事業〉

ウレタンは、寝具・雑貨・車輌用など主力商品が好調に推移し、前年売上を上回りました。

断熱資材は、住宅市場の回復、畜産市場の好調を受けボード製品、パネル製品は前年売上を上回りましたが、システム製品、スチレン製品は市場の低迷により苦戦し、全体では前年売上を下回りました。

工業資材は、国内では製造業の国内回帰を受けて、静電気対策品の回復と新規分野の開拓が進みましたが、海外は中国・東南アジア市場で減少し、前年売上を下回りました。

当事業の連結業績は売上高29,565百万円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント利益(営業利益)は2,527百万円(前連結会計年度比18.7%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。) は9,949百万円(前連結会計年度末比1,993百万円増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果、増加した資金は6,296百万円(前連結会計年度比3,412百万円収入増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,920百万円、減価償却費2,605百万円、仕入債務の増加額1,239百万円等の増加要因と、法人税等の支払額567百万円等の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 
 投資活動の結果、減少した資金は2,271百万円(前連結会計年度比1,420百万円支出増)となりました。これは主に固定資産の取得による支出3,111百万円と、固定資産の売却による収入824百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 
 財務活動の結果、減少した資金は1,884百万円(前連結会計年度比801百万円支出増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出1,072百万円と、配当金の支払額732百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

シューズ事業

6,611

△9.7

プラスチック事業

30,573

+0.9

産業資材事業

21,178

+1.4

合計

58,363

△0.2

 

(注) 1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

シューズ事業

17,285

△11.3

1,376

△24.8

プラスチック事業

39,299

△1.1

2,261

△12.8

産業資材事業

29,663

△1.0

823

+13.4

合計

86,248

△3.3

4,460

△13.4

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

シューズ事業

17,740

△8.7

プラスチック事業

39,631

+1.5

産業資材事業

29,565

△1.1

合計

86,937

△1.6

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループの基本方針は、「社会との共生」=「顧客起点」という企業理念のもと、お客様の真の満足と感動を戴ける製品の創造とサービスの提供を通して、豊かな社会の実現に貢献するために、持続的に企業価値を高めていくことにあり、企業倫理と遵法の精神に基づき透明度の高い経営を行い、社会の信頼を得ていくことが重要であると考えております。企業価値の向上を図るため、安定的な利益が確保できる事業基盤を確立する一方、成長分野への積極的な投資を行い事業の強化を図り、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーに存在意義を示し、お応えしていく会社になることを目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

会社の基本方針である企業価値の向上を図るため、資本効率と収益性を重視し、自己資本利益率(ROE)と総資産利益率(ROA)の向上を目指してまいります。

 

(3) 経営環境及び対処すべき課題

今後わが国の経済は、雇用と所得環境の改善が継続することで個人消費も回復に向かうものと期待されますが、中長期的には少子高齢化がさらに進み人口減少と年齢構成の変化が生産活動や消費行動に大きく影響を与えることが確実視されます。世界的には、新興国の台頭に伴う消費活動の促進の一方で、地球環境の保護や省エネルギーの重要性がますます叫ばれるようになると思われます。また、IoTやAI技術の発達は新たな事業を創出する一方で、既存事業の変革が求められることが予想されます。

世界・日本における生産活動や消費行動の大きな変化に対応し、持続的な成長を遂げるため、当社グループが保有する技術と経営資源を最大限に活かし、積極的な展開を図ることにより「企業に社会に未来に、新たな価値を創り続けていくこと」を目指します。この目標を実現するために当社が対処すべき課題として以下のとおりの重要課題に取り組んでまいります。

<事業戦略>

① 最終消費財の拡大によるブランド力の向上

② 生産財の品質と性能アップによるシェア拡大

③ 海外生産・販売各拠点の再構築

<経営基盤の強化>

① シューズ事業の再構築

② 商品力および生産性の向上(当社固有技術の活用と強化、新規設備の導入)

③ 国内外の物流改革

④ 迅速な新商品開発

⑤ 人事組織改革

⑥ 基幹情報システム更新

持続的成長を遂げ企業価値を高めることを目的としてグループ全員が情熱と論理をもって、国際的に逞しい会社を目指し、より大きな企業価値を創造する集団を構築すべく施策を推進いたします。

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針 

①基本方針の内容

当社は、経営の効率性や収益性を高める観点から、専門性の高い業務知識や営業ノウハウを備えた者が取締役に就任して、法令および定款の定めを遵守しつつ当社の財務および事業の方針の決定につき重要な職務を担当することが、会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものと考えております。また、当社は株式の大量取得を目的とする買付が行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の移動を通じた企業活動の活性化の意義や効果についても、何らこれを否定するものではありません。

しかしながら資本市場では、対象となる企業の経営陣との十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、一方的に大規模な買付提案またはこれに類似する行為を強行するという動きがあります。これら大規模買付や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要し株主に不利益を与える恐れのあるもの、買収の提案理由が不明確なもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、明らかに濫用目的であるもの等々、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのあるものも少なくありません。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模な買付行為や買付提案を行う者は不適切であり、このような者に対しては必要かつ相当な対抗措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

②基本方針の実現に資する取組み

イ.当社は、前記(3)の重要課題に取り組み、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上を図っております。

また、創業以来、プラスチック加工技術力を継続して高め、配合技術・製膜技術・発泡技術・断熱技術・導電化技術など特徴ある技術を開発し、これらを融合・複合化させ、お客様により身近な製品、独創性のある商品を提供してまいりました。具体的には、省エネルギー関連製品、環境対応製品、生活関連製品など成長分野とインフラ整備関連分野へ積極的な事業展開を推進し、企業価値の向上を図ってまいりました。

ロ.当社は、企業理念として「社会との共生」=「顧客起点」を基本に企業行動憲章、行動規範を制定し、コーポレートガバナンス(企業統治)の充実に努めております。

また、会社法に定める内部統制構築に関する基本方針により企業統治に関する組織、規定を充実させ企業の透明性・効率性・健全性をより高めるとともに、取締役、監査役の役割の明確化に努め「経営の効率化」、「経営意思決定の迅速化」に注力しております。

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社の企業価値向上に向けた取組みを進めるとともに、当社株式について大規模買付行為を行いまたは行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、法令および定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

<ご参考>

当社は、平成20年6月27日開催の定時株主総会の決議により「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)を導入し、継続してまいりました。しかし、平成29年4月25日開催の取締役会において本プランを継続しないことを決議したため、本プランは平成29年6月29日開催の定時株主総会の終結の時をもって、有効期限満了により終了しております。

 

④取組みに対する取締役会の判断及びその理由

当社取締役会は、前記③の取組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開について影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 
(1) 為替の変動リスクについて
  当社グループは、為替変動リスクを回避するために、「為替取引に関するリスク管理方針」に基づき、為替予約等の対策を行っておりますが、為替レートの急激な変動が発生した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
 
(2) 原材料の調達について
 当社グループは、原材料として石油化学品、繊維、紙・鉄加工部材等を使用しておりますが、今後原油価格の急激な変化によって、これらの原材料コストの上下動が当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。また、災害等により原材料供給元の操業が停止した場合や物流網が寸断された場合、原材料の調達が滞り当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
 
(3) ブランド契約の継続性について
 当社グループは、技術開発並びに営業戦略の一環として、各種の契約を締結し企業活動を行っております。
 当社グループは、引き続きこのような機会を前向きに活用する予定であります。しかし、経営・財務、またはその他の理由により当事者間で不一致が生じた場合、契約の変更または継続しない場合もあり、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4) 災害・火災・地震による影響について

当社グループは、製造ラインの中断による影響を最小化するために全ての設備における定期的な災害予防検査と設備点検を行っております。
 また、生産拠点を分散することで効率的な配送はもとより、取引先への早期納入、安定供給を心掛けております。しかしながら、生産設備で発生する災害・火災、停電等による中断事象の影響を完全に防止できる保証はありません。
 火災保険は全ての生産拠点に付保されていますが、災害の規模によっては損害の全てを保険で賄うことができない場合もあります。
  

(5) 法的規制(環境規制)について  

当社グループは、国内外の地域において事業を展開しております。地域によっては予想外の規制変更、法令の適用等多様なリスクにさらされております。
 当社グループが事業を展開する地域における規制または法令の変更は、その内容によっては当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
 また、当社グループの事業は大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理、指定化学物質の使用および取扱い等様々な環境法令の適用を受けており、生産活動に関し環境リスクを抱えております。
 将来、環境に係る法改正の内容によっては、法令遵守を第一義としてとらえ、多額の環境投資費用が見込まれ、これらにかかる費用が当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
 

 

(6) 国際活動および海外進出に潜在するリスクについて  

当社グループの海外市場への事業展開には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しております。
  ① 予期しない法律または規制の変更
  ② 不利な政治または経済要因
  ③ 人材の採用と確保の難しさ
  ④ 未整備の技術インフラが当社グループの活動に悪影響を及ぼすまたは当社グループの製品
        やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性
  ⑤ 潜在的に不利な税の影響
  ⑥ テロ、戦争またはその他の要因による社会的混乱
 当社グループは、競争力のある製品の製造とコスト削減のために、海外において生産並びに委託生産の規模拡大を続けてまいりました。しかし、現地における政治または法環境の変化、労働力の不足、ストライキ、経済・社会状況の変化など、予測せぬ事象により生産設備の管理やその他事業の遂行に問題が生じる可能性があります。従って、これらの事象は当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
  

(7) 訴訟に関するリスク

当社グループは、事業を展開するにあたって、製造、加工または輸出入し販売する製品の製造物責任関連、労務関連、知的財産関連その他に関して、訴訟を提起された場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(8) 品質管理について

当社グループは、顧客に信頼される品質の製品を提供するため「品質基本方針」に基づき、品質管理体制に万全を期し、製品の製造を行っております。
 しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルが発生した場合には、多額のコストを要するほか、ブランドイメージや社会的評価が低下し、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(提出会社)

(1) 当社が技術援助等を受けている契約

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

ベネトンジャパン㈱

日本国

シューズ

商標UNITED COLORS OF
BENETTON.の履物への使用

平成29年1月1日より
平成29年12月31日まで

A.S.Création Tapeten AG

ドイツ国

壁紙

壁紙デザイン製造技術
及び販売

平成28年5月31日より
平成31年5月30日まで

スポルディングジャパン㈱

日本国

シューズ

商標スポルディングの履物への使用

平成28年1月1日より
平成30年12月31日まで

 

(注) 上記の契約においては、それぞれロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。

 

(2) 当社が技術援助等を与えている契約

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

伊藤忠商事㈱

日本国

ウェア、文房具類、自転車等、履物以外の商品

商標瞬足の履物以外の商品への使用

平成29年1月1日より
平成31年12月31日まで

 

(注) 上記の契約においては、ロイヤリティとして売上高の一定率を受け取っております。

 

(3) 技術援助契約等による合弁会社

契約締結先

内容

出資割合

合弁会社名

設立年月

昆山協孚人造皮
有限公司
(中華人民共和国)

中級・高級塩ビレザー及びその完成品の製造及び販売

当社
 50% 3,325千米ドル
昆山協孚人造皮有限公司
 50% 3,325千米ドル

昆山阿基里斯人造皮有限公司
(資本金6,650千米ドル)

平成5年12月

 

 

(4) 当社のその他の契約

当社は運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行3行と総額3,000百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しております。

 

(5) 当社の解約した契約

該当事項はありません。

 

(関係会社)

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

 省エネ、環境、健康、をキーワードに、これまでの技術を向上・進化させ、独創性のある製品を提案し続けるために、当社のコア技術であるプラスチック加工(成型・製膜・発泡)を軸に研究開発活動を行ってまいりました。
 省エネ商品としては、新規発泡剤を用いて優れた断熱性能が保持できる断熱材の開発、環境配慮型の商品としては、機能性を持った生分解性マルチフィルムの開発、健康を促進する商品としては、快適な睡眠をサポートする温度調節機能を持ったウレタンフォームの開発等、市場が最も求めていることに貢献可能な商品を開発しております。
 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は、1,513百万円であり、各事業の研究開発の目的、主要課題、成果および研究開発費は以下のとおりであります。
 なお、研究開発費には各事業に配分できない基礎研究費378百万円が含まれております。

 

(1)シューズ事業
 ジュニア、チャイルド用スポーツシューズのトップブランドである「瞬足」は、主力のランニングカテゴリーに「SYUNSOKU V8」を投入し、好評を得ております。小学校高学年以上に向けた陸上トレーニングモデル「瞬足JAPAN」は軽量でソフト感をアップした新ソールを採用し充実を図りました。スポーツ・ランニング障害で悩んでいる市民ランナー向けとして、衝撃吸収性、反発弾性、耐久性に優れた自社開発素材を使用した「MEDIFOAM」を発売し好評を得ております。衝撃吸収、圧力分散素材「ソルボセイン」を搭載した「アキレス・ソルボ」では、レディース向けにソフト感のあるシープレザーを採用して履き心地を向上し、4E設計ラストを採用することで足入れ感も向上しました。また履くシーンを選ばない“大人のスニーカー”新シリーズを加え商品の充実を図りました。「スポルディング」では、低反発ウレタンを使用したインソールとやわらか特殊配合ソールを採用した“ふわふわインソールシリーズ”が好評を得ております。
 当事業に係わる研究開発費は446百万円であります。

 

(2)プラスチック事業 
 合成皮革関係は、北米向けにハンドル用合成皮革と車輌用内装材としてPVCレザーの受注を獲得しました。また、高耐久PVCレザーの仕様確立と防汚タイプを開発し上市しました。
 フィルム関係では、ウイルス性感染症対策としての抗ウイルスフィルム、屋外間仕切り用難燃フィルム「スカイクリア」等の高機能性フィルムの開発に注力し、上市しました。
 建装関係は、海外輸出用コントラクトユース壁紙を開発し、発表しました。
 引布関連商品では、不燃認定を取得したステンレスジョイントのAタイプ、原発災害避難用送風型大型エアーテントおよび大型RIBボート「ARD-730」を開発し上市しました。

 当事業に係わる研究開発費は480百万円であります。

 

(3)産業資材事業
 軟質ウレタン関係は、硬さの異なる3タイプの高い通気性を有した医療用低反発弾性フォームを開発しました。
 硬質ウレタン関係は、ボード製品では住宅用断熱材として熱伝導率0.018[W/(m・K)]という優れた断熱性を有する「ジーワンボード」(Z1ボード)を開発しました。現場発泡システム原液では、新発泡剤HFOを用いた「アキレスエアロンFR-FO」をお客様の好みに応じてご使用いただける様、反応性の異なる原液を開発し商品の充実を図りました。
 工業資材関係は、進化するシリコンウエハーをより安全に搬送サポートする部材として、ウエハー搬送用スペーサー「リングスペーサーCPS(Z1)タイプ」を開発し上市しました。
 当事業に係わる研究開発費は207百万円であります。

 

(4)独自技術による成長分野への新商品開発を担う研究開発本部では、ウレタン弾性体の独自配合技術により、高い反発弾性と衝撃吸収特性を兼ね備え、耐久性にも優れた新素材(MEDIFOAM)を開発し、シューズをはじめ床材、寝具等に新たな機能を付加する新素材として展開しております。
 また、耐久性に優れた防汚処理剤を開発しており、車輌分野を中心とした合成皮革への応用に取り組んでおります。さらに、導電性ポリマーを用いた新しい無電解めっきシステムでは、電磁波シールドシート、タッチパネル用の透明電極等に関して、共同開発を進めており、高い注目度が得られました。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績

① 当連結会計年度の業績

当連結会計年度は、売上高86,937百万円となり前連結会計年度比1.6%の減となりました。当連結会計年度における経済情勢は、国内では雇用と所得環境の改善は続きましたが、将来の不透明感により個人消費支出の回復が進まないことから消費者物価は横ばいで推移し、また企業の設備投資も低調となりました。海外では米国経済が好調を維持し、中国をはじめとするアジア新興国や資源国の景気に持ち直しの動きも見られましたが、英国の欧州連合からの離脱決定や米国大統領選挙の結果などによる先行き不透明感の高まりは、世界中の経済に大きなインパクトを与えることとなりました。これらの影響もあり為替相場は不安定な状況が続き、原油をはじめとする原材料価格も上昇へ転じるなど不確実な事業環境が継続しました。

このような事業環境のもと、当社グループは企業価値の増大を目指して、お客様が求める商品・ブランド力のある商品創りに注力してまいりました。具体的には省エネルギー関連製品、環境対応製品、生活関連製品など成長分野とインフラ整備関連分野、およびグローバル化へと積極的な事業展開を推進するとともに徹底したコストダウンに取り組んだ結果、売上総利益率は前連結会計年度比1.2%好転し、売上総利益も前連結会計年度から793百万円増加して18,193百万円(前連結会計年度比4.6%増)となりました。

販売費及び一般管理費については、前連結会計年度から123百万円増加し(前連結会計年度比0.8%増)、これにより営業利益は前連結会計年度から669百万円増加の2,535百万円(前連結会計年度比35.9%増)となりました。

営業外損益については、前連結会計年度比59百万円減の469百万円の収益となり、経常利益は前連結会計年度から609百万円増加し3,004百万円(前連結会計年度比25.5%増)となりました。

特別損益については、特別利益として固定資産売却益513百万円の計上と、特別損失として固定資産除却損314百万円、減損損失182百万円、特別退職金178百万円の計上等により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度から1,133百万円減少し2,920百万円(前連結会計年度比28.0%減)となりました。
 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度から569百万円減少し1,974百万円(前連結会計年度比22.4%減)となりました。

 

② セグメントの概況

(イ) シューズ事業

ジュニアスポーツシューズブランド「瞬足」は、「SYUNSOKU V8」を新たに投入し拡販に注力しましたが、海外ブランドの台頭などにより前年売上を下回りました。一方、「ソルボセイン」搭載のコンフォートシューズ「アキレス・ソルボ」は、主軸の婦人向け製品を全国の有名百貨店へ拡販し、前年売上を上回りましたが、シューズ事業全体では前年売上を下回りました。

当事業の連結業績は売上高17,740百万円(前連結会計年度比8.7%減)、セグメント利益(営業利益)は△1,277百万円(前連結会計年度は△730百万円)となりました。

 

(ロ) プラスチック事業

車輌内装用資材は、中国マーケットは伸び悩みましたが、国内・北米向けは採用車種の増産により伸長し、全体では前年並みの売上となりました。

フイルムの国内事業は、内需関連が電材用で好調に推移し、前年売上を上回りました。輸出は、産業用および欧州向け窓用が好調に推移し、前年売上を上回りました。北米事業は、医療用は好調でしたが、文具用・産業用・グラフィック用が低迷し、前年売上を下回りました。農業分野は、生分解用が好調に推移し、前年売上を上回りました。

建装資材の床材・壁材は、大型物件での受注獲得や、新柄投入拡大の成果により、前年売上を上回りました。

引布商品は、内需向けのエアーテントおよび引布原反が好調に推移し、前年売上を上回りました。

当事業の連結業績は売上高39,631百万円(前連結会計年度比1.5%増)、セグメント利益(営業利益)は3,532百万円(前連結会計年度比38.3%増)となりました。

 

 

(ハ) 産業資材事業

ウレタンは、寝具・雑貨・車輌用など主力商品が好調に推移し、前年売上を上回りました。

断熱資材は、住宅市場の回復、畜産市場の好調を受けボード製品、パネル製品は前年売上を上回りましたが、システム製品、スチレン製品は市場の低迷により苦戦し、全体では前年売上を下回りました。

工業資材は、国内では製造業の国内回帰を受けて、静電気対策品の回復と新規分野の開拓が進みましたが、海外は中国・東南アジア市場で減少し、前年売上を下回りました。

当事業の連結業績は売上高29,565百万円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント利益(営業利益)は2,527百万円(前連結会計年度比18.7%増)となりました。

 

(2) 財政状態

① 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は79,720百万円となり、前連結会計年度末比1,712百万円の増加となりました。

流動資産については、主要項目である売上債権、たな卸資産の当連結会計年度末の金額はそれぞれ27,762百万円、11,928百万円となりました。売上債権は前連結会計年度末より191百万円減少し、たな卸資産は前連結会計年度末より763百万円減少しました。また、現金及び預金については、前連結会計年度末比1,993百万円増加の9,951百万円となりました。

固定資産については、有形固定資産は当連結会計年度末18,415百万円で、前連結会計年度末比22百万円増加となりました。無形固定資産は前連結会計年度末比104百万円減少の434百万円となりました。投資その他の資産は前連結会計年度末比907百万円増加の9,508百万円となりました。

負債については、当連結会計年度末の負債合計は34,883百万円となり、前連結会計年度末比416百万円増加となりました。支払手形及び買掛金については当連結会計年度末13,631百万円で前連結会計年度末比957百万円減少となりました。未払金は当連結会計年度末2,743百万円で前連結会計年度末比1,132百万円減少となりました。借入金は当連結会計年度末5,233百万円となり、前連結会計年度末比81百万円減少となりました。その他流動負債は当連結会計年度末4,734百万円で前連結会計年度末比304百万円増加となりました。退職給付に係る負債は当連結会計年度末4,830百万円で前連結会計年度末比243百万円減少しております。

純資産については、当連結会計年度末44,837百万円となり前連結会計年度末より1,296百万円増加となりました。これは主に利益剰余金が1,242百万円、退職給付に係る調整累計額が1,054百万円増加しましたが、自己株式の取得により1,072百万円減少したことによるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは6,296百万円(前連結会計年度比3,412百万円収入増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,920百万円、減価償却費2,605百万円、仕入債務の増加額1,239百万円等の増加要因と、法人税等の支払額567百万円等の減少要因によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは2,271百万円の支出(前連結会計年度比1,420百万円支出増)となりました。これは主に固定資産の取得による支出3,111百万円と、固定資産の売却による収入824百万円によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは1,884百万円の支出(前連結会計年度比801百万円支出増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出1,072百万円と、配当金の支払額732百万円によるものであります。

これらのキャッシュ・フローの状況により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、9,949百万円(前連結会計年度末比1,993百万円増加)となりました。