第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは第1四半期連結累計期間より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前第3四半期連結会計期間、前第3四半期連結累計期間及び前連結会計年度の数値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っております。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間の世界経済については、雇用回復を背景に個人消費が順調に伸びる米国で景気拡大が継続したほか、個人消費が底堅く推移する欧州でも緩やかな回復が続きました。一方、中国では経済の減速が鮮明となり、先行きがさらに不透明感を増したほか、タイやインドネシアなどのアジア新興国においても、政情不安や世界経済の不調に伴う輸出減少などを背景として、低成長が継続しました。また、ブラジルをはじめとする南米では経済活動が低迷し、景気後退が続きました。

国内経済については、世界経済の減速への懸念があったものの、政府の景気対策などによる雇用や所得の改善を背景に個人消費が堅調に推移したほか、訪日外国人(インバウンド)の増加などもあり、全体として緩やかな回復基調にありました。

当社グループを取り巻く経営環境は、主な市場とする自動車業界において、米国では低金利・ガソリン安を受けて高級車や大型車を中心に販売が好調に推移しました。中国では景気減速などの影響はあるものの、昨年10月に開始された小型車優遇税制の効果もあり販売が好転しました。一方、経済情勢の悪化するブラジル、市場回復の遅れるタイ・インドネシアでは自動車販売の不振が続き、国内市場においても軽自動車の増税影響などにより販売低迷が続きました。また、一般産業用品の主要市場である建機市場においては、国内外でインフラ需要が低迷し、建設・土木機械の販売が落ち込みました。

このような中、当社グループは、グローバルでの開発・生産・販売網を拡充・強化するとともに、原材料調達や生産体制の見直しなどのコスト削減活動「Global Cost Innovation(GCI)」や、資金効率の改善を目指した活動「Cash Conversion Cycle(CCC)」を推進し、収益力の高い経営体質の構築に注力しました。さらに今年1月には「経営管理の高度化」を主な狙いとして名古屋市中心部にグローバル本社を新設しました。世界23ヶ国に広がる事業基盤を最大限活用して、厳しい事業環境の中でも収益を確保できる経営体質の強化を図るとともに、新たな事業展開の加速に向けて経営資源の配分の最適化に取り組んでいます。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は北米での販売が堅調に推移したこと、また、円安による為替影響もあり、316,396百万円(前年同期比7.6%増)となりました。営業利益は、前第3四半期連結累計期間にAnvis社(ドイツ)における事業構造改善費用を計上したこともあり、前年同期比で増益となる8,700百万円(前年同期比75.0%増)となりました。また、税引前四半期利益は、8,283百万円(前年同期比153.9%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、1,069百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失323百万円)となりました。

 

各セグメントの業績は、次のとおりです。

<自動車用品>

売上高は、国内市場において自動車販売台数が低迷したものの、昨年より量産を開始した燃料電池(FC)自動車のFCスタック向けゴム製シール部材の販売などもあり、前年の実績を上回りました。海外市場においては、自動車販売が好調に推移した北米、小型車優遇税制により販売が好転した中国で業績が伸長しました。

以上の結果、外部顧客への売上高は274,917百万円(前年同期比9.0%増)となりました。営業利益は、北米での増収効果、また、前第3四半期連結累計期間にAnvis社(ドイツ)における事業構造改善費用を計上したこともあり、前年同期比で増益となる7,777百万円(前年同期比150.5%増)となりました。

 

 

<一般産業用品>

産業資材関連製品のうち、建設・土木機械向け高圧ホースは、中国の景気減速を受けてインフラ需要が大きく落ち込み、前年同期の実績を下回ったほか、プリンター向け機能部品など事務機器向け精密部品分野は、中国や新興国市場でプリンター消耗部品の販売が落ち込み、低調に推移しました。一方、鉄道車両用防振ゴムは国内外で堅調だったほか、地震対策用制震ダンパーや集合住宅向け制震装置の販売も国内市場で底堅く推移しました。

以上の結果、外部顧客への売上高は41,479百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益は中国市場低迷による稼働率低下、新設会社の立上げコスト増加などが収益を圧迫し、923百万円(前年同期比50.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

<資産>

資産合計は、391,170百万円(前連結会計年度末比8,271百万円減)となりました。

この内、流動資産は営業債権及びその他の債権の減少などにより177,440百万円(前連結会計年度末比9,500百万円減)となり、非流動資産は有形固定資産及び無形資産の増加などにより213,730百万円(前連結会計年度末比1,229百万円増)となりました。

 

<負債>

負債合計は、205,482百万円(前連結会計年度末比386百万円増)となりました。

これは、売上の増加に伴い流動負債の営業債務及びその他の債務が増加したことなどによるものです。

 

<資本>

資本合計は、在外営業活動体の為替換算差額の減少などにより、185,688百万円(前連結会計年度末比8,657百万円減)となり、親会社所有者帰属持分比率は42.6%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における連結キャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは24,401百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは当社、国内及び海外子会社の設備投資などにより25,995百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは2,407百万円のマイナス、その結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結累計期間末残高は33,463百万円と前連結会計年度末に比べ4,844百万円減少しております。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、10,632百万円であります。

当社はこれまで、九州大学と高齢者の介護予防などを目的として共同研究を進めてきました。また、この実証実験に当たって、糸島市(福岡県)からフィールドの提供や被験者の紹介などで協力を得てきました。このような経緯の下、産官学の3者の資源を生かし、地域包括ケアシステムをはじめとする「健康」「医療」「介護」事業における連携協力を目的に、2015年12月に3者間で協定を締結いたしました。また、実証研究、実用化を促進するために、糸島市の公共施設に九州大学や住友理工の研究者が常駐するオープンラボを設置し、2016年4月の開所を予定しております。