(1) 業績
当連結会計年度のわが国経済は、円安基調、原油安の影響もあり、期間前半は緩やかな回復基調で推移しましたが、年明け以降は、中国経済の急激な減速により、円高、株安など金融市場の不安定な動きから先行き不透明感を強めながら推移してきました。設備投資は、企業業績を背景に緩やかに増加したものの、その後の景気後退に伴い、投資を先送りする懸念が強まっています。海外経済においては、米国では雇用情勢の改善を背景に景気は順調に推移しましたが、中国では株価急落、人民元の切り下げなど景気減速により世界経済にも大きな影響を与えました。
このような環境のもと、当社グループはアジア圏を中心とした成長市場における販売活動を強化するとともに生産体制の再構築を推進し、経営の効率化と一層のコスト削減に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高670億62百万円(前連結会計年度比1.2%増)、営業利益76億30百万円(前連結会計年度比7.0%増)、経常利益77億88百万円(前連結会計年度比5.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億91百万円(前連結会計年度比7.4%減)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
〔国内ベルト事業〕
自動車用ベルトは、軽自動車税引き上げの影響やベルト非装着車種の影響があったものの、メーカーの新型車種投入効果により、組み込みライン用の売上高は前連結会計年度並みとなりました。また、補修用ベルトは国内の車検交換需要の減少に加え、ユーザの中東向けや資源国等への輸出の落ち込みなどから、売上高が減少しました。
一般産業用ベルトは、夏場の天候不順の影響により農業機械用の補修需要が落ち込みましたが、射出成型機向けの売上高が増加したことなどから、全体では微減にとどまりました。
また、OA機器用ベルトは、海外現地調達化の流れが継続していることから、国内の売上高は減少しました。
一方、搬送ベルトは積極的な新製品の投入効果により食品業界向けを中心に売上高が増加し、合成樹脂素材も拡販活動に加え、企業の設備投資の回復に伴って増加しました。
その結果、当事業の売上高は265億36百万円(前連結会計年度比2.7%減)、営業利益は68億17百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。
〔海外ベルト事業〕
欧州では、ロシア経済の減速や欧州通貨安の影響を受けましたが、一般産業用ベルトの拡販などから、全体では前連結会計年度並みとなりました。
米国では、一般産業用ベルトは拡販活動によりタイミングベルトの売上高が伸長しました。一方、自動車用ベルトは自動車やスノーモービル向け補修需要の落ち込みにより売上高は減少しましたが、円安の影響により邦貨では増加しました。
アジアでは、自動車用ベルトは東南アジア諸国において自動車販売が低調な中、新規物件の立ち上げに加え、円安効果もあったことから売上高は増加しました。
また、一般産業用ベルトは、中国で農業機械向けや金融端末向けの売上高が増加しました。
一方、OA機器用ベルトは期間の後半にかけて、日系ユーザの生産が伸び悩んだことから、前連結会計年度並みとなりました。
その結果、当事業の売上高は308億76百万円(前連結会計年度比5.2%増)、営業利益は28億20百万円(前連結会計年度比26.5%増)となりました。
〔建設資材事業〕
建築部門は民間及び公共の建設投資が堅調に推移したことから、改修工事物件の売上高が増加しました。一方、土木部門では前連結会計年度と比べ大型物件が少なかったことから売上高が減少しました。
その結果、当事業の売上高は51億62百万円(前連結会計年度比4.7%減)、営業利益は2億3百万円(前連結会計年度比21.7%減)となりました。
〔その他〕
その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品等が含まれております。
その他の売上高は44億86百万円(前連結会計年度比6.6%増)、営業利益は1億42百万円(前連結会計年度比130.9%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して5億74百万円減少の87億11百万円の収入となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して税金等調整前当期純利益が5億56百万円減少したことに加え、売上債権の増減額が14億31百万円増加した反面、仕入債務の増減額が13億29百万円増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して2億53百万円減少の24億36百万円の支出となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して投資有価証券の売却による収入が3億30百万円減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して54億21百万円増加の5億61百万円の収入となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して長期借入金による収入が45億円増加したことによるものです。
営業、投資、財務の各活動によるキャッシュ・フローの合計額から為替換算差額8億4百万円を減算し、現金及び現金同等物の増加額が60億32百万円となり、これに期首残高179億79百万円を加算した結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は240億11百万円となりました。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内ベルト事業 |
20,550 |
△1.6 |
|
海外ベルト事業 |
24,750 |
4.6 |
|
建設資材事業 |
2,366 |
△9.0 |
|
その他 |
1,480 |
16.4 |
|
合計 |
49,149 |
1.5 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、外注製品受入高は含まれておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内ベルト事業 |
27,652 |
△2.1 |
2,394 |
△2.4 |
|
海外ベルト事業 |
30,917 |
4.9 |
2,653 |
1.6 |
|
建設資材事業 |
5,001 |
△4.7 |
250 |
△8.5 |
|
その他 |
422 |
15.2 |
32 |
△9.0 |
|
合計 |
63,994 |
1.0 |
5,330 |
△0.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内ベルト事業 |
26,536 |
△2.7 |
|
海外ベルト事業 |
30,876 |
5.2 |
|
建設資材事業 |
5,162 |
△4.7 |
|
その他 |
4,486 |
6.6 |
|
合計 |
67,062 |
1.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループでは、アジア諸国での人件費高騰やユーザの生産拠点の海外移管に伴う国内需要の減少による収益の圧迫が懸念されますが、このような状況に対応するため、当社グループ全体で一段と経営の効率化とコスト削減に取り組むとともに、柔軟な生産体制の確立と販売体制の強化並びに強固な財務体質づくりを推進いたします。また、次世代の産業分野のニーズに対応できる「高機能、高精密、高品質な製品づくり」を目指すため、引き続き研究開発体制の強化・充実を図り、業績の確保に努めてまいる所存であります。
グローバル化が一層進展する経済環境のもとで、当社は世界のトップメーカーを目指し、企業体質の強化を図るため計画的かつ着実に施策を推進してまいります。
(1) 世界に通用する財務体質づくりを目指すため、当社グループ全体の資産効率の向上を図り、今後もより一層の体質強化を図ります。
(2) 世界的な技術競争に対応するために、研究開発体制、技術力の強化を図り、基礎技術の蓄積と製品開発のスピード化を推進いたします。
(3) 次世代を見定め、よりユーザニーズに対応した高機能、高精密、高品質な製品を生産する製造ラインの実現に向け、生産システム並びに研究開発の機能充実を図り、独自の優位性を持った新しい考え方を採り入れた生産システムの確立に取り組んでまいります。
(4) 世界的なコスト競争に対応するために、世界最適生産体制の確立とコスト競争力のある体質づくりを目指して取り組んでまいります。
(5) 生産、販売及び物流体制の強化を図るため、立地面の優位性、効率性を重視し、国内外を問わず拠点の統廃合、再整備を行い、引き続き一層の充実を図ります。
(6) 人材の確保と育成を図るため、新卒社員の採用並びに専門的知識と経験の豊富な人材の通年採用を積極的にすすめてまいります。
(7) 環境との調和をめざした製品技術・生産技術などの開発により技術領域を広げていくとともに、地球規模の視野に立った環境保全活動を行い、社会に貢献する企業づくりを推進いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
(1) 経済状況の変化について
当社グループは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業、建築産業等における機能部品を開発、製造し、提供する企業であり、日本、アジア、米国、欧州等を主要な市場としております。従って、各々の業界での需要の変化並びに各々の地域での需要や経済状況の変化によって影響を受ける場合があります。
当社グループの主力製品である伝動ベルトは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業向けを中心として納入しており、その各々の業界での需要の低下や設備投資の減少により、結果として、ベルトや装置を提供する当社製品の需要が減少する場合があり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす場合があります。
また、当社グループが販売する伝動ベルトは、その約75%を海外で生産しており、今後も海外への依存度が高まることから、海外における経済の悪影響を受ける場合があります。
戦争やテロ、暴動、災害、伝染病等により、経済活動に急激な打撃を受け、その間、需要が低迷することが想定されますが、当社グループの問題として材料の調達や顧客への製品の納入が困難となる場合も想定されます。当社グループは、顧客への製品納入体制の充実を図るため、様々な対策を既に講じていますが、必ずしも全てのリスクを回避し得るとは限りません。
以上のようなことから、業界の動向や国内・海外の経済状況により、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 価格競争について
当社グループの製品を納入する顧客の主たる産業である自動車、情報機器関連、建築などの業界における市場競争は極めて厳しい状況にあり、部品メーカーに対する顧客からの要求も厳しい状況であります。
顧客からは適正価格かつ高付加価値の要求が強くなっており、当社グループとしては、高機能、高精密、高品質な製品の提供を目指して、研究開発体制、技術力の強化・充実を図ってまいりました。また、全世界に向けて製品の供給を行うため生産・販売活動の強化を行っており、今後も継続して取り組んでまいります。
しかしながら、当社グループの活動にも拘わらず、競争力の低下により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 自動車産業から受ける影響について
当社グループの売上のうち、自動車産業への販売による依存度は約40%強に及んでいることから、特定の自動車メーカーの系列に属さないものの、自動車産業の景気低迷、顧客企業の業績不振、顧客の部品調達方針の変更あるいは大規模な自然災害による被災など、当社が管理できない要因により影響を受ける可能性があります。
自動車産業をはじめ全ての顧客に対し、顧客満足度を維持、向上させるため企業として経営に取り組んでいますが、これらの状況の変化により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 材料の調達について
当社グループの生産拠点は、製品の製造に伴う主要原料であるゴム、帆布、ガラス繊維、樹脂など様々な材料を必要としており、これらの調達については、安定して調達できること、安価であること、品質上問題がないことなどを考慮し、仕入業者を分散して調達しております。
しかしながら、原油をはじめとする資源価格の高騰局面にあっては、主要原料の市況価格が上昇し、その調達コストが大きく押し上げられることによって、製造原価が大幅に上昇する可能性があります。また、海外からの原材料の調達や海外拠点への原材料供給において輸出入の規制等が安定的、効率的調達の阻害要因となる可能性もあります。
以上のことから、当社グループが柔軟に原材料の調達ができない場合や、調達コストが著しく上昇する場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 為替レートの変動について
当社グループは、日本、アジア、米国、欧州等を中心として製品の生産、販売活動を行っております。各地域の販売活動は輸出も含んでおり、通常取引の上での為替の変動リスクに加え、取引の結果として保有する外貨預金、売掛金及び貸付金等の外貨建資産が為替変動の影響を受ける可能性があります。
また、連結財務諸表作成のうえで全て円換算することから、換算時の為替レートにより現地通貨の価値に変動がなくても円換算後の価値に影響を受ける可能性があります。他の通貨に対する円高(特に当社グループの影響の大きい米ドル及びユーロに対する円高)は、当社グループにとっても業績のうえで悪影響を及ぼすこととなります。
当社グループは、為替リスクを軽減し、これらをできる限り回避するため様々な施策を講じていますが、短期的な影響には対応できないケースも少なくないことから、業績への悪影響、資産価値の下落などの影響を及ぼす可能性があります。
(6) 国内外の事業活動における公的規制について
当社グループは、事業を展開する各国において、輸出入に関する規制、関税に関する規制、事業や投資に関する規制等、様々な制限を受けており、また、独占禁止、特許、租税、廃棄物処理・リサイクルなど環境等の様々な法的な規制も受けております。従って、これらの経営環境に当社グループの事業活動が柔軟に対応できない場合には、コストの増加や海外進出をしている国からの事業の撤退を余儀なくされる可能性があり、当社グループへの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 製品の品質について
当社グループは製品品質の維持向上を図るため、顧客要求基準及び当社グループ基準に基づいた厳しい品質管理体制をとっておりますが、万一、欠陥品や顧客クレームが発生した場合に備え、当社グループの損失を最小限にとどめるための損害保険を付保しております。
しかしながら、保険の適用対象とならない費用が発生するような事態に至った場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害等のリスクについて
当社グループの生産拠点において地震・水害等の自然災害による壊滅的な損害を受けた場合には、顧客への製品の供給が困難となり、売上高の減少や修復に伴う一時的な巨額の費用負担が発生する可能性があります。このような災害に備えるため、海外の生産拠点に対するバックアップも含めた国内外の生産体制の整備を図り、製品の納入体制の充実に取り組んでまいりました。
しかしながら、このような取り組みにも拘わらず、一時的な操業の中断や納入遅れの発生、修復に係る多大な費用の発生により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの生産拠点が損害を受けない場合でも、主要顧客が自然災害による壊滅的な損害を受けたり、サプライチェーンの寸断などで生産停止あるいは減産を余儀なくされる事態に至れば、売上の減少により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは「高機能、高精密、高品質な製品の提供を通して社会に貢献する」を経営基本方針に掲げ、新規技術の開発、周辺技術の研究を通じ基盤技術の一層の充実を図り、流動解析・衝撃解析・応力解析などのシミュレーション技術を積極的に活用し、多様で変化の速いユーザニーズにタイムリーに対応するとともに、環境負荷低減、高生産性、さらには経営基本方針にうたわれた高機能、高精密、高品質な製品開発を目指して、材料、設備、工法、評価方法等を含めたトータルな研究開発活動を行っております。
現在、研究開発は当社の研究開発本部、各事業部門の設計・開発部門並びに各グループ会社の開発部門との連携により推進されております。また、大学や研究機関との共同研究並びに他社との共同開発を密接な連携・協力のもとに推進し、先進技術の研究開発を効果的に進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は25億25百万円であります。
なお、研究開発費については、研究開発本部で行っている銀ナノペースト、ガラス用着色剤・表面処理剤、銅導体ペースト及び基板等、各事業部門に配分できない基礎研究費用7億3百万円が含まれております。
(1) 国内ベルト事業
主に当社及び三ツ星ベルト技研㈱が中心となって、これまで培ってきたベルトに関する技術をベースとして高機能を追及した伝動、搬送システムについて研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究開発成果としては、自転車駆動用新仕様タイミングベルト、帆布付低フリクションロスベルト、パワースライドドアユニット用タイミングベルト、耐熱性や離型性に優れた食品用コンベヤベルト等をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は12億89百万円であります。
(2) 海外ベルト事業
国内ベルト事業と同じく、主に当社及び三ツ星ベルト技研㈱が中心となって研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費は、国内ベルト事業に係る研究開発費に含まれております。
(3) 建設資材事業
当連結会計年度の主な研究開発成果としては、フィルム無しの糊付き防水シート、ネオ・ハードフォーム防水工法等をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は93百万円であります。
(4) その他
当連結会計年度の主な研究開発成果としては、社内生産ラインの自動化装置や特殊成形品等をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は4億39百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は適正な連結財務諸表を作成する責任を有しており、以下の確認を行っております。
① 有価証券
投資その他の資産に計上している有価証券は、当社の保有目的に基づき、子会社・関連会社株式及びその他有価証券に適切に分類し、会計処理しております。減損処理にあたっては、その他有価証券で時価のあるものについて、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理の対象とし、30%から50%までのものについては当該会社の資産状況、金額の重要性等を勘案して必要と認められる額を減損処理の対象としております。また、非上場株式については、純資産額が50%以上下落した場合に減損処理の対象としております。
② たな卸資産
たな卸資産は、棚卸資産の評価に関する会計基準に基づき適切に評価しております。
③ 営業債権
営業債権は、貸借対照表日以前の売上から生じた債務者に対する正当な債権であり、貸借対照表日後に出荷したもの、委託又は試用販売のために出荷したもの等に係る債権は含めておりません。また、貸借対照表日後に発生すると予想される貸倒損失に対して適正な引当金を計上しております。
④ 繰延税金資産
適正な法人税等及び法人税等調整額を計上しております。繰延税金資産に関しては将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末は、株価の下落に伴う投資有価証券の減少等により固定資産が38億10百万円減少したものの、現金及び預金の増加等により流動資産が50億14百万円増加したことから、総資産は前連結会計年度末比12億5百万円増加の872億78百万円となりました。
また、負債も、借入金の増加等により、前連結会計年度末比18億68百万円増加の275億27百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が43億35百万円増加したものの、株価の下落及び為替の影響等によりその他の包括利益累計額が36億99百万円減少した結果、前連結会計年度末比6億64百万円減少の597億50百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の70.2%から68.5%に低下しました。
前連結会計年度との比較は下記のとおりであります。
|
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
総資産額 |
(百万円) |
86,073 |
87,278 |
1,205 |
|
純資産額 |
(百万円) |
60,414 |
59,750 |
△664 |
|
自己資本比率 |
(%) |
70.2 |
68.5 |
△1.7 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
935.17 |
946.53 |
11.36 |
(3) 経営成績の分析
① 売上高
売上高は、前連結会計年度と比べ1.2%増加の670億62百万円となりました。
国内ベルト事業の売上高は、前連結会計年度と比べ2.7%減少の265億36百万円となりました。自動車用ベルトは、軽自動車税引き上げの影響やベルト非装着車種の影響があったものの、メーカーの新型車種投入効果により、組み込みライン用の売上高は前連結会計年度並みとなりました。また、補修用ベルトは国内の車検交換需要の減少に加え、ユーザの中東向けや資源国等への輸出の落ち込みなどから、売上高が減少しました。一般産業用ベルトは、夏場の天候不順の影響により農業機械用の補修需要が落ち込みましたが、射出成型機向けの売上高が増加したことなどから、全体では微減にとどまりました。また、OA機器用ベルトは、海外現地調達化の流れが継続していることから、国内の売上高は減少しました。一方、搬送ベルトは積極的な新製品の投入効果により食品業界向けを中心に売上高が増加し、合成樹脂素材も拡販活動に加え、企業の設備投資の回復に伴って増加しました。
海外ベルト事業の売上高は、前連結会計年度と比べ5.2%増加の308億76百万円となりました。欧州では、ロシア経済の減速や欧州通貨安の影響を受けましたが、一般産業用ベルトの拡販などから、全体では前連結会計年度並みとなりました。米国では、一般産業用ベルトは拡販活動によりタイミングベルトの売上高が伸長しました。一方、自動車用ベルトは自動車やスノーモービル向け補修需要の落ち込みにより売上高は減少しましたが、円安の影響により邦貨では増加しました。アジアでは、自動車用ベルトは東南アジア諸国において自動車販売が低調な中、新規物件の立ち上げに加え、円安効果もあったことから売上高は増加しました。また、一般産業用ベルトは、中国で農業機械向けや金融端末向けの売上高が増加しました。一方、OA機器用ベルトは期間の後半にかけて、日系ユーザの生産が伸び悩んだことから、前連結会計年度並みとなりました。
建設資材事業の売上高は、前連結会計年度と比べ4.7%減少の51億62百万円となりました。建築部門は民間及び公共の建設投資が堅調に推移したことから、改修工事物件の売上高が増加しました。一方、土木部門では前連結会計年度と比べ大型物件が少なかったことから売上高が減少しました。
その他の売上高は、前連結会計年度と比べ6.6%増加の44億86百万円となりました。その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品等が含まれております。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度と比べ0.1%増加の458億59百万円となりました。また、販売費及び一般管理費も前連結会計年度と比べ2.1%増加の135億72百万円となり、営業費用全体では前連結会計年度と比べ0.5%増加の594億31百万円となりました。
③ 営業外損益
営業外損益は、前連結会計年度の10億84百万円の収益(純額)に対し、当連結会計年度は1億57百万円の収益(純額)となりました。
金融収支が、前連結会計年度の3億6百万円の収益(純額)に対し、当連結会計年度は3億84百万円の収益(純額)と改善した反面、為替差損の増加等により、その他営業外損益項目が前連結会計年度の7億77百万円の収益(純額)から当連結会計年度は2億26百万円の損失(純額)となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度と比べ5.2%減少の77億88百万円となりました。
④ 特別損益
特別損益は、前連結会計年度の1億26百万円の利益に対し、当連結会計年度は発生がありませんでした。
この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べ6.7%減少の77億88百万円となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ7.4%減少の56億91百万円となりました。
これにより、1株当たり当期純利益金額は前連結会計年度の95円14銭に対し、当連結会計年度は88円35銭となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業への機能部品の売上高がグループ全体売上高に対する大きな割合を占めていることから、これらの産業の景気が著しく変動し、また、これを背景に企業の設備投資が大きく変動するなどの経営環境の著しい変化が、当社グループの製品の需要量に大きく影響を及ぼすため、業績への重要な要因としてあげられます。