第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は、次世代の産業分野のニーズに対応できる製品づくりの観点から「高機能、高精密、高品質な製品の提供を通して社会に貢献する」ことを「経営基本方針」とし、また、社員一人一人が「今日に誇りを持ち、明日に希望を託し行動する」を「社訓」とします。さらに、人にも地球にも優しい「人を想い、地球を想う」を「基本理念」と定め、当社グループ全体が社会の発展とともに共存共栄していくことを指針とします。

 

社訓

今日に誇りを持ち、明日に希望を託し行動する

基本理念

人を想い、地球を想う

経営基本方針

高機能、高精密、高品質な製品の提供を通して社会に貢献する

 

(2) 経営戦略等

グローバル化が一層進展する経済環境のもとで、当社は世界のトップメーカーを目指し、企業体質の強化を図るため計画的かつ着実に施策を推進してまいります。

①  世界に通用する財務体質づくりを目指すため、当社グループ全体の資産効率の向上を図り、今後もより一層の体質強化を図ります。

②  世界的な技術競争に対応するために、研究開発体制、技術力の強化を図り、基礎技術の蓄積と製品開発のスピード化を推進いたします。

③  次世代を見定め、よりユーザニーズに対応した高機能、高精密、高品質な製品を生産する製造ラインの実現に向け、生産システム並びに研究開発の機能充実を図り、独自の優位性を持った新しい考え方を採り入れた生産システムの確立に取り組んでまいります。

④  世界的なコスト競争に対応するために、世界最適生産体制の確立とコスト競争力のある体質づくりを目指して取り組んでまいります。

⑤  生産、販売及び物流体制の強化を図るため、立地面の優位性、効率性を重視し、国内外を問わず拠点の再整備を行い、引き続き一層の充実を図ります。

⑥  人材の確保と育成を図るため、新卒社員の採用並びに専門的知識と経験の豊富な人材の通年採用を積極的に進めてまいります。

⑦  環境との調和を目指した製品技術・生産技術などの開発により技術領域を広げていくとともに、地球規模の視野に立った環境保全活動を行い、社会に貢献する企業づくりを推進いたします。

 

(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、経済活動の停滞に伴う実体経済の悪化が顕在化しており、今後更に長期化することも見込まれるなど、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。

当社グループでは、原材料コストの高騰やアジア諸国での人件費の増加、為替変動の影響に加え、新型コロナウイルスの感染に伴う景気悪化により収益の圧迫が懸念されますが、このような状況に対応するため、当社グループ全体で一段と経営の効率化とコスト削減に取り組むとともに、柔軟な生産体制の確立と販売体制の強化並びに強固な財務体質づくりを推進いたします。また、次世代の産業分野のニーズに対応できる「高機能、高精密、高品質な製品づくり」を目指すため、引き続き研究開発体制の強化・充実を図り、業績の確保に努めてまいる所存であります。

 

(4) 目標とする経営指標

2017年4月3日に'17中期指針を開示いたしました。最終年度の2019年度には売上高700億円を目指し、また、営業利益率は11%以上を継続できるよう、取り組んでまいりました。

2017年度及び2018年度の業績は、'17中期指針の目標に対し、売上高、営業利益、営業利益率、経常利益ともに達成することができましたが、2019年度は、急激な世界経済の景気減速により、売上高は達成したものの、営業利益は達成することができませんでした。

 

'17中期指針(2017年度 ~ 2019年度業績目標)

 

 

2017年度

2018年度

2019年度

売上高

(億円)

670

685

700

営業利益

(億円)

74

76

78

営業利益率

 

11%以上

11%以上

11%以上

経常利益

(億円)

74

76

78

前提為替レート:  1米ドル=100円    1ユーロ=110円

 

2020年度からの経営目標となる'20中期指針は、作成段階で新型コロナウイルス感染拡大の影響により世界的な景気後退局面を迎えたことから、再度見直しを余儀なくされ、作業を進めているところであります。従って、本件については、3ヵ年の見直しが完了いたしましたら、速やかに開示させていただきたく存じます。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経済状況の変化について

当社グループは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業、建築産業等における機能部品を開発、製造し、提供する企業であり、日本、アジア、米国、欧州等を主要な市場としております。従って、各々の業界での需要の変化並びに各々の地域での需要や経済状況の変化によって影響を受ける場合があります。

主力製品である伝動ベルトは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業向けを中心として納入しており、その各々の業界での需要の低下や設備投資の減少により、結果として、ベルトや装置を提供する当社製品の需要が減少する場合があり、業績に影響を受ける場合があります。

また、当社グループが販売する伝動ベルトは、その約75%を海外で生産しており、今後も海外への依存度が高まることから、海外における経済の影響を受ける場合があります。

戦争やテロ、暴動、災害、伝染病等により、経済活動に急激な打撃を受けた場合、その間、需要が低迷することが想定されますが、材料の調達や顧客への製品の納入が困難となることも想定されます。従って、当社グループは、顧客への製品納入体制の充実を図るため、様々な対策を既に講じていますが、必ずしも全てのリスクを回避し得るとは限りません。

以上のようなことから、業界の動向や国内・海外の経済状況により、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 新型コロナウイルス感染症による異常事態について

当社グループは、様々な産業に向けて製品を製造し、提供する企業であり、日本、アジア、米国、欧州等を主要な市場としているため、新型コロナウイルス感染症のように世界全体に広がり影響が及ぶ状況の中では、世界全体の経済活動が停滞し、当社グループの財政状態や経営成績等に影響を受ける可能性があります。

このような状況の中、当社グループでは、勤務体制の見直しやテレワーク等を積極的に推進するとともに、BCPの策定により事業リスクの最小化を図るべく取り組んでまいります。また、取引先との情報交換の体制強化を図り、厳しい状況下にあってもより良い体制がとれるよう、事業活動を推進してまいります。

 

(3) 価格競争について

製品を納入する顧客の主たる産業である自動車、情報機器関連、建築などの業界における市場競争は極めて厳しい状況にあります。

顧客からは適正価格かつ高付加価値の要求が強くなっており、当社グループとしては、高機能、高精密、高品質な製品の提供を目指して、研究開発体制、技術力の強化・充実を図ってまいりました。また、全世界に向けて製品の供給を行うため生産・販売活動の強化を行っており、今後も継続して取り組んでまいります。

しかしながら、当社グループの活動にも拘わらず、市場競争により、業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 自動車産業から受ける影響について

当社グループの売上のうち、自動車産業への販売による依存度は約40%強に及んでいることから、特定の自動車メーカーの系列に属さないものの、自動車産業の景気低迷、顧客企業の業績不振、顧客の部品調達方針の変更あるいは大規模な自然災害による被災など、当社が管理できない要因により影響を受ける可能性があります。

自動車産業をはじめ全ての顧客に対し、顧客満足度を維持、向上させるための経営に取り組んでいますが、これらの状況の変化により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 材料の調達について

当社グループの生産拠点は、製品の製造に伴う主要原料であるゴム、帆布、ガラス繊維、樹脂など様々な材料を必要としており、これらの調達については、安定して調達できること、安価であること、品質上問題がないことなどを考慮し、仕入業者を分散して調達しております。

しかしながら、原油をはじめとする資源価格の高騰局面にあっては、主要原料の市況価格が上昇し、その調達コストが大きく押し上げられることによって、製造原価が大幅に上昇する可能性があります。また、海外からの原材料の調達や海外拠点への原材料供給において輸出入規制等の変更が安定的、効率的調達の阻害要因となる可能性もあります。

以上のことから、当社グループが柔軟に原材料の調達ができない場合や、調達コストが著しく上昇する場合には、業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 為替レートの変動について

当社グループは、日本、アジア、米国、欧州等を中心として製品の生産、販売活動を行っております。各地域の販売活動は輸出も含んでおり、通常取引の上での為替の変動リスクに加え、取引の結果として保有する外貨預金、売掛金及び貸付金等の外貨建資産が為替変動の影響を受ける可能性があります。

また、連結財務諸表作成の過程で全て円換算することから、換算時の為替レートにより現地通貨の価値に変動がなくても円換算後の価値に影響を受ける可能性があります。他の通貨に対する円高(特に影響の大きい米ドル及びユーロに対する円高)は、当社グループにとっても業績のうえで影響を受けることとなります。

当社グループは、為替リスクを軽減し、これらをできる限り回避するため様々な施策を講じていますが、短期的な影響には対応できないケースも少なくないことから、業績や資産価値の下落などに影響を与える可能性があります。

 

(7) 国内外の事業活動における公的規制について

当社グループは、事業を展開する各国において、輸出入に関する規制、関税に関する規制、事業や投資に関する規制等、様々な制限を受けており、また、独占禁止、特許、租税、廃棄物処理・リサイクルなど環境等の様々な法的な規制も受けております。従って、これらの経営環境に当社グループの事業活動が柔軟に対応できない場合には、コストの増加や海外進出をしている国からの事業の撤退を余儀なくされる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 製品の品質について

当社グループは製品品質の維持向上を図るため、顧客要求基準及び当社グループ基準に基づいた厳しい品質管理体制をとっておりますが、万一、欠陥品や顧客クレームが発生した場合に備え、当社グループの損失を最小限にとどめるための損害保険を付保しております。

しかしながら、保険の適用対象とならない事態に至った場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(9) 自然災害等のリスクについて

当社グループの生産拠点において地震・水害等の自然災害による壊滅的な損害を受けた場合には、顧客への製品の供給が困難となり、売上高の減少や修復に伴う一時的な巨額の費用負担が発生する可能性があります。このような災害に備えるため、海外の生産拠点に対するバックアップも含めた国内外の生産体制の整備を図るとともに、リスク管理委員会活動を通じて製品の納入等に対するリスク回避のための検討を行い、体制の強化・充実に取り組んでおります。

しかしながら、このような取り組みにも拘わらず、一時的な操業の中断や納入遅れの発生、修復に係る多大な費用の発生により、業績に影響を受ける可能性があります。

また、当社グループの生産拠点が損害を受けない場合でも、主要顧客が自然災害による壊滅的な損害を受けたり、サプライチェーンの寸断などで生産停止あるいは減産を余儀なくされる事態に至れば、売上の減少により業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半から世界経済の景気鈍化の影響を受け、国内企業の収益は製造業を中心に減少傾向に推移いたしました。海外においては、米中貿易摩擦の影響や中国経済の景気減速等により、世界経済全般に変調をきたし、さらに、年明けからは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、国内外の経済活動は急速に低下し、深刻な状況に陥りつつあります。

このような環境のもと、当社グループは販売活動並びに生産体制の強化を図るとともに、経営の効率化と一層のコスト削減に取り組んでまいりました。

その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

総資産は、前連結会計年度末比1,660百万円減少の101,154百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末比1,194百万円減少の29,201百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末比466百万円減少の71,953百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高71,051百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益7,299百万円(前連結会計年度比10.2%減)、経常利益7,659百万円(前連結会計年度比14.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,464百万円(前連結会計年度比11.2%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

国内ベルト事業の売上高は27,266百万円(前連結会計年度比4.0%減)、営業利益は6,486百万円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。

海外ベルト事業の売上高は32,495百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は3,446百万円(前連結会計年度比1.0%増)となりました。

建設資材事業の売上高は6,872百万円(前連結会計年度比15.0%増)、営業利益は261百万円(前連結会計年度比5.5%増)となりました。

その他の売上高は4,417百万円(前連結会計年度比6.2%減)、営業利益は55百万円(前連結会計年度比69.2%減)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して851百万円減少の7,914百万円の収入となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して売上債権の増減額が1,281百万円減少した反面、税金等調整前当期純利益が1,062百万円減少したことに加え、仕入債務の増減額が805百万円減少したことによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して7,527百万円増加の349百万円の支出となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して定期預金の払戻による収入が4,855百万円増加したことに加え、定期預金の預入による支出が2,246百万円減少したことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して7,592百万円減少の6,208百万円の支出となりました。主な要因は、前連結会計年度と比較して長期借入れによる収入が3,300百万円減少したことに加え、自己株式の取得による支出が2,462百万円増加したことによるものです。

営業、投資、財務の各活動によるキャッシュ・フローの合計額から為替換算差額864百万円を減算し、現金及び現金同等物の増加額が493百万円となり、これに期首残高30,650百万円を加算した結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は31,143百万円となりました。

 

③  生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

国内ベルト事業

21,909

△1.9

海外ベルト事業

25,625

△0.4

建設資材事業

3,250

21.2

その他

2,108

3.6

合計

52,892

0.2

(注)1  金額は、販売価格によっております。

2  上記の金額には、外注製品受入高は含まれておりません。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

国内ベルト事業

28,846

△4.4

2,255

△13.5

海外ベルト事業

31,022

△6.0

1,658

△47.0

建設資材事業

6,523

6.6

358

△34.3

その他

309

△4.7

17

△33.6

合計

66,701

△4.2

4,291

△32.0

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

国内ベルト事業

27,266

△4.0

海外ベルト事業

32,495

△1.3

建設資材事業

6,872

15.0

その他

4,417

△6.2

合計

71,051

△1.3

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)  財政状態

当連結会計年度末は、ソフトウエアの増加等により固定資産が1,561百万円増加したものの、現金及び預金の減少等により流動資産が3,221百万円減少したことから、総資産は前連結会計年度末比1,660百万円減少の101,154百万円となりました。

負債は、借入金の減少等により、前連結会計年度末比1,194百万円減少の29,201百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が3,559百万円増加したものの、自己株式の増加2,468百万円のほか、為替換算調整勘定が1,321百万円減少した結果、前連結会計年度末比466百万円減少の71,953百万円となりました。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の70.4%から71.1%に上昇しました。

 

前連結会計年度との比較は下記のとおりであります。

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

総資産額

(百万円)

102,814

101,154

△1,660

純資産額

(百万円)

72,419

71,953

△466

自己資本比率

(%)

70.4

71.1

0.7

1株当たり純資産額

(円)

2,393.66

2,474.56

80.90

 

2)  経営成績

イ  売上高

売上高は、前連結会計年度と比べ1.3%減少の71,051百万円となりました。

国内ベルト事業の売上高は、前連結会計年度と比べ4.0%減少の27,266百万円となりました。自動車用ベルトは、補修用の売上高は前連結会計年度並みで推移し、組み込みライン用は新製品の販売が増加したことや、新機種への採用などから売上高が増加し、全体では前連結会計年度と比較して微増となりました。一般産業用ベルトは、射出成形機や工作機械などの市場の落ち込みにより、売上高が大幅に減少しました。合成樹脂素材は製造業全体の設備投資の抑制により影響を受けたことから売上高が減少し、また、OA機器用ベルトはユーザの生産台数の減少の影響により売上高が減少しました。一方、搬送ベルトは、ゴムコンベヤベルトの販売が好調であったものの、樹脂ベルトは食品業界向けの売上高がわずかに減少したことから、全体では微減となりました。

海外ベルト事業の売上高は、現地通貨ベースでは前連結会計年度を上回る結果となりましたが、為替が円高に推移していることにより邦貨ベースでは減少し、前連結会計年度と比べ1.3%減少の32,495百万円となりました。自動車用ベルトは、欧州では四輪車用と二輪車用の売上高がいずれも減少しました。米国ではスノーモービルや多用途四輪者向け変速ベルトの販売が堅調に推移しましたが、四輪車向けの売上が減少したことから、前連結会計年度並みとなりました。一方、アジアでは東南アジアにおいて二輪車用の需要が好調に推移したことなどから売上高が増加し、全体でも前連結会計年度と比較して増加となりました。一般産業用ベルトは、米国は横ばい、欧州では補修用がわずかに増加しました。また、アジアでは農用機械向けが減少したものの、風力発電用の需要拡大により、全体では前連結会計年度並みとなりました。OA機器用ベルトは日系ユーザ向けの販売が低下したことから、売上高が減少しました。

建設資材事業の売上高は、前連結会計年度と比べ15.0%増加の6,872百万円となりました。建築部門は公共や民間の改修工事物件が増加したことから売上高が増加し、土木部門も廃棄物処分場などの大型工事物件を中心に売上高が伸長しました。

その他の売上高は、前連結会計年度と比べ6.2%減少の4,417百万円となりました。その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、金属ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品等が含まれております。

 

ロ  売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、前連結会計年度と比べ0.6%減少の49,206百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べ1.3%増加の14,545百万円となり、営業費用全体では前連結会計年度と比べ0.2%減少の63,751百万円となりました。

 

ハ  営業外損益

営業外損益は、前連結会計年度の817百万円の収益(純額)に対し、当連結会計年度は360百万円の収益(純額)となりました。

金融収支が、前連結会計年度の538百万円の収益(純額)に対し、当連結会計年度は535百万円の収益(純額)と均衡したものの、為替が差益から差損に転じたこと等により、その他営業外損益項目が前連結会計年度の279百万円の収益(純額)から当連結会計年度は174百万円の費用(純額)となりました。

この結果、経常利益は前連結会計年度と比べ14.4%減少の7,659百万円となりました。

 

ニ  特別損益

特別損益は、前連結会計年度の69百万円の損失(純額)に対し、当連結会計年度は154百万円の利益(純額)となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べ12.0%減少の7,814百万円となりました。

 

ホ  親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ11.2%減少の5,464百万円となりました。

これにより、1株当たり当期純利益は前連結会計年度の203円50銭に対し、当連結会計年度は183円61銭となりました。

 

3)  経営成績に重要な影響を与える要因等

当社グループは、自動車産業、一般産業、情報機器関連産業、建築・土木産業への売上高がグループ全体売上高に対する大きな割合を占めていることから、これらの産業は環境の変化も大きく、また、競争も激しいため常に厳しい経営環境と言えます。

当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、国内・海外の市場動向、為替動向、資材費の動向、諸外国の政策方針に伴う輸出入規制の動向などがあげられます。

こうした中でも、当社グループは、グローバル市場における競争に勝ち残っていくとともに、財務基盤を強化し、ユーザニーズに対応した高機能、高精密、高品質な製品を提供できるものづくりを目指し、「品質を作り、品質を売る」をモットーにグループ全体の強固な経営基盤を確立すべく、取り組んでいきます。

経営環境の変化に対応できるよう、常にムダを省き、合理化、生産性向上を推進し、厳しい環境下でも利益が確保できる体質を構築して行きます。

また、当社グループは海外との取引が約半分を占めることから、計画段階での想定レートを厳しく設定し、経営に大きな影響が及ばないよう配慮して取り組んでいます。さらに、海外との取引上の規制等の問題については、グループの現地法人との定期的な会合等を通じて、情報共有に努めています。

 

4)  経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (4) 目標とする経営指標」に記載している'17中期指針の3年目である2019年度の達成状況は以下のとおりです。

売上高は計画比1.4%増となりました。

営業利益は、急激な世界経済の景気減速等の影響を受け、計画比7.7%減となりました。また、営業利益率は10.3%と計画(11%以上)未達となりました。

経常利益も、計画比2.6%減となり、計画を下回りました。

 

2019年度

 

 

計画

実績

計画比

売上高

(億円)

700

710

1.4%

営業利益

(億円)

78

72

△7.7%

営業利益率

 

11%以上

10.3%

経常利益

(億円)

78

76

△2.6%

 

5)  セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

〔国内ベルト事業〕

自動車用ベルトは、補修用の売上高は前連結会計年度並みで推移し、組み込みライン用は新製品の販売が増加したことや、新機種への採用などから売上高が増加し、全体では前連結会計年度と比較して微増となりました。

一般産業用ベルトは、射出成形機や工作機械などの市場の落ち込みにより、売上高が大幅に減少しました。合成樹脂素材は製造業全体の設備投資の抑制により影響を受けたことから売上高が減少し、また、OA機器用ベルトはユーザの生産台数の減少の影響により売上高が減少しました。

一方、搬送ベルトは、ゴムコンベヤベルトの販売が好調であったものの、樹脂ベルトは食品業界向けの売上高がわずかに減少したことから、全体では微減となりました。

その結果、当事業の売上高は27,266百万円(前連結会計年度比4.0%減)、営業利益は6,486百万円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。

また、セグメント資産は、自動車用機能システム部品の製造設備やベルト製造設備の増設を行うとともに、試験設備の増強、老朽化設備の更新などにより、57,550百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。

 

〔海外ベルト事業〕

自動車用ベルトは、欧州では四輪車用と二輪車用の売上高がいずれも減少しました。米国ではスノーモービルや多用途四輪車向け変速ベルトの販売が堅調に推移しましたが、四輪車向けの売上が減少したことから、前連結会計年度並みとなりました。一方、アジアでは東南アジアにおいて二輪車用の需要が好調に推移したことなどから売上高が増加し、全体でも前連結会計年度と比較して増加となりました。

一般産業用ベルトは、米国は横ばい、欧州では補修用がわずかに増加しました。また、アジアでは農用機械向けが減少したものの、風力発電用の需要拡大により、全体では前連結会計年度並みとなりました。

OA機器用ベルトは日系ユーザ向けの販売が低下したことから、売上高が減少しました。

その結果、当事業の売上高は現地通貨ベースでは前連結会計年度を上回る結果となりましたが、為替が円高に推移していることにより邦貨ベースでは減少し、32,495百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は3,446百万円(前連結会計年度比1.0%増)となりました。

また、セグメント資産は、ベルト製造設備の増設を行うとともに、老朽化設備の更新などにより、40,606百万円(前連結会計年度比6.2%増)となりました。

 

〔建設資材事業〕

建築部門は公共や民間の改修工事物件が増加したことから売上高が増加し、土木部門も廃棄物処分場などの大型工事物件を中心に売上高が伸長しました。

その結果、当事業の売上高は6,872百万円(前連結会計年度比15.0%増)、営業利益は261百万円(前連結会計年度比5.5%増)となりました。

また、セグメント資産は3,324百万円(前連結会計年度比20.3%増)となりました。

 

〔その他〕

その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、金属ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品等が含まれております。

その他の売上高は4,417百万円(前連結会計年度比6.2%減)、営業利益は55百万円(前連結会計年度比69.2%減)となりました。

また、セグメント資産は5,124百万円(前連結会計年度比8.9%減)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

1)  キャッシュ・フローの状況

「第2  事業の状況  3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要  ②  キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

2)  資本の源及び資金の流動性

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金及び設備資金については、自己資金又は金融機関からの借入により資金調達することを基本とし、このうち、借入による資金調達に関しては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は長期借入金で調達しております。一方で、キャッシュ・マネジメント・システムの導入によりグループ内での余剰資金の有効活用を図っております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,192百万円であります。また、現金及び現金同等物の残高は31,143百万円となっております。

 

③  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は適正な連結財務諸表を作成する責任を有しており、以下の確認を行っております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (追加情報)」に記載のとおりであります。

 

a.有価証券

投資その他の資産に計上している有価証券は、当社の保有目的に基づき、子会社・関連会社株式及びその他有価証券に適切に分類し、会計処理しております。減損処理にあたっては、その他有価証券で時価のあるものについて、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理の対象とし、30%から50%までのものについては当該会社の資産状況、金額の重要性等を勘案して必要と認められる額を減損処理の対象としております。また、非上場株式については、純資産額が50%以上下落した場合に減損処理の対象としております。

 

b.たな卸資産

たな卸資産は、棚卸資産の評価に関する会計基準に基づき適切に評価しております。

 

c.営業債権

営業債権は、貸借対照表日以前の売上から生じた債務者に対する正当な債権であり、貸借対照表日後に出荷したもの、委託又は試用販売のために出荷したもの等に係る債権は含めておりません。また、貸借対照表日後に発生すると予想される貸倒損失に対して適正な引当金を計上しております。

 

d.繰延税金資産

適正な法人税等及び法人税等調整額を計上しております。繰延税金資産に関しては将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。

 

e.固定資産の減損

固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、回収可能価額に基づき減損の判定を行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は「高機能、高精密、高品質な製品の提供を通して社会に貢献する」を経営基本方針に掲げ、新規技術の開発、周辺技術の研究を通じ基盤技術の一層の充実を図り、流動解析・衝撃解析・応力解析などのシミュレーション技術を積極的に活用し、多様で変化の速いユーザニーズにタイムリーに対応するとともに、環境負荷低減、高生産性、さらには経営基本方針にうたわれた高機能、高精密、高品質な製品開発を目指して、材料、設備、工法、評価方法等を含めたトータルな研究開発活動を行っております。

現在、研究開発は当社の研究・製品開発部門、各事業部門の設計・開発部門並びに各グループ会社の開発部門との連携により推進されております。また、大学や研究機関との共同研究並びに他社との共同開発を密接な連携・協力のもとに推進し、先進技術の研究開発を効果的に進めております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2,814百万円であります。

なお、研究開発費については、研究・製品開発部門で行っている銀ナノペースト、ガラス用着色剤・表面処理剤、銅導体ペースト及び基板等、各事業部門に配分できない基礎研究費用791百万円が含まれております。

 

(1) 国内ベルト事業

主に当社及び三ツ星ベルト技研㈱が中心となって、これまで培ってきたベルトに関する技術をベースとして高機能を追及した伝動、搬送システムについて研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究開発成果としては、風力発電機用タイミングベルト、スノーモービル用変速ベルト、電動パワーステアリング用タイミングベルト、油中タイミングベルト、高性能傾斜ベルト、オルタダンパプーリ等をあげることができます。

当事業に係る研究開発費は1,458百万円であります。

 

(2) 海外ベルト事業

国内ベルト事業と同じく、主に当社及び三ツ星ベルト技研㈱が中心となって研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費は、国内ベルト事業に係る研究開発費に含まれております。

 

(3) 建設資材事業

当連結会計年度の主な研究開発成果としては、金属屋根防水改修工法、断熱セラミック塗料等をあげることができます。

当事業に係る研究開発費は108百万円であります。

 

(4) その他

当連結会計年度の主な研究開発成果としては、社内生産ラインの自動化装置をあげることができます。

当事業に係る研究開発費は456百万円であります。