第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の低迷が長期化しているものの、企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、新興国経済の減速、英国のEU離脱問題、米国の新政権による政策運営等、海外情勢の動向が依然として不透明な状況が続いております。

このような経営環境のなか、当社グループは、景気の波に左右されない企業を目指し、販売力の強化と製造コストの見直しを行い、引き続き経営の効率化および合理化を図ってまいりました。

結果、当連結会計年度における売上高は866億4百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益は原価率の低減と為替の影響により104億31百万円(前年同期比26.6%増)、経常利益は107億38百万円(前年同期比11.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前年の減損損失の計上がなかったため79億52百万円(前年同期比56.9%増)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

①  産業用製品

一般用フィルムは、新規の受注獲得により好調に推移し売上増となりました。工業用フィルムは、海外向けアイテムの在庫調整の影響を受け売上減となりました。建材フィルムは、車輌加飾フィルムの在庫調整が発生し売上減となりました。多層フィルムは、食品用が需要回復の兆しを見せ、また電池用が引き続き需要堅調により売上増となりました。農業用フィルムは、自然災害等の影響により需要は横這いでしたが、ポリオレフィンフィルムの販売が堅調で売上微増となりました。壁紙は、住宅着工件数の増加に伴い、集合住宅向けおよび新規物件への採用が好調で売上増となりました。フレキシブルコンテナは、市場における受注獲得時の販売価格が下落したため売上減となりました。自動車内装材は、円高の影響を受けたもののグローバル生産車の増産傾向により売上微増となりました。粘着テープは、建設資材および通信販売ルートの販売が好調で売上微増となりました。工業用テープは、電材用は低調だったものの、車輌用・住宅用の販売が好調で売上微増となりました。食品衛生関連は、価格競争の厳しいなか新規取引先の開拓および新製品の上市等で売上横這いとなりました。食品用脱水・吸水シートであるピチット製品は、産地加工向け需要の減少により売上減となりました。

以上により、当セグメントの売上高は545億44百万円(前年同期比2.5%増)、セグメント利益は64億36百万円(前年同期比22.6%増)となりました。

 

②  生活用品

コンドームは、インバウンド需要の勢いは緩やかになりつつも「オカモトゼロワン」を中心とする薄物製品の販促活動を積極的に行い売上増となりました。浣腸は、国内市場は縮小傾向にあるなか、幅広い年齢層への販促活動を行い売上微増となりました。除湿剤は、タンクタイプに加え、シートタイプの販売が好調で売上増となりました。カイロは、暖冬の影響により売上減となりました。手袋は、食品用・産業用が堅調に推移したものの、家庭用・医療用がそれぞれ低調で売上微減となりました。メディカル製品のうち滅菌器は、付加価値の高い製品の販売が好調で売上増となりました。雨衣は、例年に比べ降雨量が少なく売上減となりました。ブーツは、暖冬の影響と関東地方の降雪量が少なかったため売上減となりました。シューズは、消費の低迷により売上減となりました。

以上により、当セグメントの売上高は318億36百万円(前年同期比8.9%減)、セグメント利益は54億94百万円(前年同期比25.3%増)となりました。

 

③  その他

その他事業は、物流受託事業及び太陽光発電事業であります。

当セグメントの売上高(振替前)は34億93百万円(前年同期比2.4%減)、セグメント利益は1億84百万円(前年同期比4.2%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ66億4百万円(44.2%)増加し、215億31百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、108億33百万円(前年同期比16.5%増)となりました。

増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益107億13百万円、減価償却費22億17百万円であり、減少の主な内訳は、売上債権の増加額10億67百万円、法人税等の支払額29億41百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、26億25百万円(前年同期比44.3%減)となりました。

支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出32億95百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、13億87百万円(前年同期比14.3%増)となりました。

支出の主な内訳は、配当金の支払額による支出12億80百万円であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

産業用製品

45,235

6.9

生活用品

13,480

△4.8

合計

58,715

4.0

 

(注) 1  金額は、販売価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当グループは、見込生産の他、一部受注生産を行っております。

従って、当連結会計年度における受注生産に関する受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

産業用製品

32,614

1.0

2,831

△0.3

生活用品

3,811

47.2

252

30.5

合計

36,425

4.4

3,084

1.7

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

産業用製品

54,544

2.5

生活用品

31,836

△8.9

その他

222

△1.9

合計

86,604

△2.0

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は「創意あふれる技術を集結して、健康的で快適な人間生活に寄与する商品をつくり出し、当社に関係するすべての人々により大きな満足を与えることをめざす」ことを企業使命とし、

1 「オカモト」は法令(行政上の通達・指針等を含む)、就業規則及び企業倫理を遵守する。

2 独自の技術を基盤に人々の生活に役立つ商品を多面的、積極的に開発し提供していく。

3 高品質を徹底して追及することによってオリジナルブランド「オカモト」への信頼感を高め、国内・国際市場で強い競争力を維持していく。

4 可能なかぎりの合理化努力を続け、つねにユーザーやお客様に歓迎されるよい仕事を継続する。

5 社内においては、協調を旨とし、全員一丸となって生き甲斐と潤いのある職場環境を創造していく。

以上を経営理念として捉え、グループ企業ともども行動基準・活動領域を設定しております。結果としてお客様・株主様・社会よりの信頼を得、企業価値の増大を図り、経済・社会の発展に貢献してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社はROEを世間一般の水準とされている8%を目標としております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、原油価格や為替の変動、および海外発の不安が引き続きリスクとなっておりますが、上記の経営方針のもと更なる成長と事業基盤の拡大に努めるため、次の課題を重点的に取り組んでまいります。

①  近年において、生活用品事業並びに産業製品事業において、事業の継承や経営権の取得等を通じて事業の多角化を進めてまいりましたが、これらのグループ企業並びに事業における生産および販売で一層の相乗効果を出し、各社・各事業がグループ全体の売上および利益に貢献することです。

②  原油価格や為替の変動等の事業リスクにより国内の経済活動の混乱が懸念されますが、かかる状況下、売上が減少しても固定費の変動化・経費の圧縮等を更に進め確たる利益が計上できる体質に変えることです。

③  競争力のある高付加価値の新製品を市場に投入していくためには、研究開発力の維持・向上が欠かせません。当社グループでは、研究開発センターを中心に長年培ってきた技術を生かして製造コストの削減はもちろん製造期間の短縮・品質の向上等モノづくりの強化に努めてまいります。また、コスト構造の抜本的改善を図るため、海外での資材調達・製造・物流等事業体制の最適化を進めてまいります。

④  環境問題への取り組みの更なる強化です。ユーザーの環境対応商品の要望を的確に捉えた商品の上市による顧客満足度向上と、省資材の促進および廃棄物の削減による環境負荷低減を目的に、ISO14001認証の企業グループとして引き続き積極的な取り組みを行います。

 

 

(4)会社の対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、企業収益や雇用情勢が緩やかに回復を見せているものの、不安定な為替相場や原材料価格の上昇など、先行きは不透明なまま続くものと思われます。

このような情勢のなか当社グループは、持続的な成長を果たすために、コア事業のさらなる拡大のため「身近な暮らしを科学する」を掲げ、顧客ニーズを満たす品ぞろえの強化と販売地域の拡大に取り組んでまいります。

また、新たな需要の開拓を推進するため、静岡・茨城の両研究開発センターを中心とする研究開発投資に経営資源を集中的に投入し、環境負荷の低減に貢献する新製品の開発を行い、製品の付加機能を高めるとともに、さらなる品質の向上に努めてまいります。

一方、コストダウン等の身を削る経営にとどまらず、将来への成長をより加速・維持する経営を図るため、国内工場はもとより、米国や東南アジアの海外工場に至るまで収益の基盤を広げ、かつ強固なものにする設備投資を進めてまいります。

 

また、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

当社は、平成28年5月9日開催の取締役会において、「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「会社の支配に関する基本方針」といいます。)を決定するとともに、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する取組みとして「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)として継続することを決議し、平成28年6月29日に開催の当社第120回定時株主総会において承認を得ております。

 

Ⅰ. 会社の支配に関する基本方針

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中・長期的に確保・向上させる者が望ましいと考えます。また当社は、当社の株主の在り方は、当社株式は金融商品取引所に上場しておりますので、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えています。従って当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆様全員の意思に基づき決定されるべきものと考えています。

しかしながら大規模な買付行為や買付提案の中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、株主の皆様が買付の条件等を検討したり、当社取締役会が代替案を提案する為の十分な時間や情報を提供しないもの、明らかに濫用目的であるもの等、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのあるものもありえます。

このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、例外的に当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切と判断します。

 

Ⅱ. 会社支配に関する基本方針の実現に資する取組み

当社グループは「創意あふれる技術を結集して、健康的で快適な人間生活に寄与する製品をつくり出し、当社に関係する人々により大きな満足を与えることをめざす」ことを企業使命としております。

当社グループの事業領域は、大きく産業用製品事業と生活用品事業に分かれ、その代表的な製品は産業用製品ではフィルム、壁紙、フレキシブルコンテナ、自動車内装材、テープ、食品衛生用品、食品用脱水・吸水シート等、生活用品ではコンドーム、カイロ、除湿剤、メディカル製品、手袋、シューズ、雨衣等と多岐に亘りますが、これらの事業は昭和9年創業以来培ってきた素材の研究と高度な技術を追い求めたこと、並びに会社の統合・合併・事業の譲受等により吸収した製造技術・ノウハウが加味され現在の当社グループの事業創造に役立っています。これを基盤として当社グループは環境にやさしい製品を世に送り出し、株主、顧客、取引先、地域社会、従業員などの様々のステークホルダーとの友好な関係の維持、発展に努めてまいりました。これら有形・無形の資産を活用して中長期的な視野に立って企業価値と株主共同の利益の向上に努めてまいります。

当社は、国内の市場が伸び悩むなかで、グループ全社を挙げて「身近な暮らしを科学する」をキャッチフレーズに新製品の開発とグループ取扱商品の拡大に努めております。また利益体質を強化する意味で、本社・工場・支店・営業所・子会社を含めたグループ全体で、3S活動(整理・整頓・清掃)の徹底と継続を図り、品質向上と原価逓減に努めるとともに、省資源の促進および廃棄物の削減など、環境問題への取組み強化を実施しております。

当社は、企業理念体系(企業使命・経営理念・行動基準)を基本としてコンプライアンス規程を制定し、コーポレートガバナンス(企業統治)の充実に努めております。また会社法に定める内部統制システムに関する基本方針に基づき企業統治に関する組織、規程を充実させ、企業の透明性・効率性・健全性をより高めるとともに、各役員の役割の明確化に努めております。

当社では、多数の投資家の皆様に長期的に当社への投資をご継続頂くために、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして、以上のような施策を実施しています。これらの取組みは、上記Ⅰの会社の支配に関する基本方針の実現にも資するものと考えています。

Ⅲ. 本プランの内容(会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止する取組み)

1.  本プランの目的

本プランは、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして継続するものです。

当社は、当社株式に対する大規模な買付等が行われた場合でも、その目的等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えるものではありません。また、支配権の移転を伴う買収提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。

しかしながら、株式の大規模な買付等の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、取締役会や株主の皆様が株式の大規模な買付等の内容等について検討し、あるいは取締役会が代替案を提示するために合理的に必要十分な時間や情報を提供することのないもの、買付条件等が買付等の対象とされた会社の企業価値ひいては株主共同の利益に鑑み不十分または不適当であるもの、買付等の対象とされた会社の企業価値の維持・増大に必要不可欠なステークホルダーとの関係を破壊する意図のあるもの等、大規模な買付等の対象とされた会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

そこで、当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付行為等が行われた場合に、株主の皆様が適切なご判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、以下の内容の大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模な買付行為がなされた場合の対応方針を含めた買収防衛策としております。

 

2.  本プランの対象となる当社株式の買付

本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)とします。

注1:特定株主グループとは、

(ⅰ)  当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づく共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)または、

(ⅱ)  当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付等(同法第27条の2第1項に規定する買付等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。以下同じとします。)を意味します。

注2:議決権割合とは、

(ⅰ)  特定株主グループが、注1の(ⅰ)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同条項に規定する保有株券等の数をいいます。)も加算するものとします。以下同じとします。)または、

(ⅱ)  特定株主グループが、注1の(ⅱ)記載の場合は、当該大規模買付者および当該特別関係者の株券等保有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。以下同じとします。)の合計をいいます。各議決権割合の算出に当たっては、総議決権(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)および発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。

注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等または同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。

3.  独立委員会の設置

大規模買付ルールに従って一連の手続が進行されたか否か、あるいは大規模買付ルールが遵守された場合でも、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものであることを理由として対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、本プランを適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その合理性・公正性を担保するため、現プランと同様に独立委員会規程に基づき、独立委員会を設置いたします。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役または社外有識者(注)のいずれかに該当する者の中から選任し、社外取締役の相澤光江氏、深澤佳己氏、荒井瑞夫氏が独立委員会委員として就任しております。

当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から大規模買付行為について慎重に評価・検討のうえで当社取締役会に対し対抗措置を発動することができる状態にあるか否かについての勧告を行うものとします。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで対抗措置の発動について決定することとします。独立委員会の勧告内容については、その概要を適宜公表することといたします。

なお、独立委員会の判断が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するようになされることを確保するために、独立委員会は、当社の費用で、必要に応じて独立した第三者である専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)等の助言を得ることができるものとします。

注:社外有識者とは、

経営経験豊富な企業経営者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士、会社法等を主たる研究対象とする学識経験者、またはこれらに準ずる者をいいます。

 

4.  大規模買付ルールの概要

(1) 大規模買付者による当社に対する意向表明書の提出

大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、大規模買付行為または大規模買付行為の提案に先立ち、まず、大規模買付ルールに従う旨の誓約を含む以下の内容等を日本語で記載した意向表明書を、当社の定める書式により当社取締役会に提出していただきます。

①  大規模買付者の名称、住所

②  設立準拠法

③  代表者の氏名

④  国内連絡先

⑤  提案する大規模買付行為の概要

⑥  本プランに定められた大規模買付ルールに従う旨の誓約

当社取締役会が、大規模買付者から意向表明書を受領した場合は、速やかにその旨および必要に応じ、その内容について公表します。

(2) 大規模買付者による当社に対する評価必要情報の提供

当社取締役会は、上記(1)、①から⑥までの全てが記載された意向表明書を受領した日の翌日から10営業日以内に、大規模買付者に対して、大規模買付行為に関する情報として当社取締役会への提出を求める事項について記載した書面を交付し、大規模買付者には、当該書面に従い、大規模買付行為に関する情報(以下、「評価必要情報」といいます。)を、当社取締役会に書面にて提出していただきます。

評価必要情報の一般的な項目は以下のとおりです。その具体的内容は、大規模買付者の属性、大規模買付行為の目的および内容によって異なりますが、いずれの場合も株主の皆様のご判断および当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な範囲に限定するものとします。

①  大規模買付者およびそのグループ(共同保有者、特別関係者および組合員(ファンドの場合)その構成員を含みます。)の詳細(名称、事業内容、経歴または沿革、資本構成、当社および当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)

②  大規模買付行為の目的、方法および内容(大規模買付行為の対価の価額・種類、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、大規模買付行為の方法の適法性、大規模買付行為の実現可能性等を含みます。)

③  大規模買付行為の価格の算定根拠(算定の前提となる事実、算定方法、算定に用いた数値情報および大規模買付行為にかかる一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容を含みます。)

④  大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。)

⑤  当社および当社グループの経営に参画した後に想定している役員候補(当社および当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)、経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等

⑥  当社および当社グループの経営に参画した後に予定している取引先、顧客、従業員等のステークホルダーと当社および当社グループとの関係に関しての変更の有無およびその内容

当社取締役会は、大規模買付ルールの迅速な運用を図る観点から、必要に応じて、大規模買付者に対し情報提供の期限を設定することがあります。ただし、大規模買付者から合理的な理由に基づく延長要請があった場合は、その期限を延長することができるものとします。

上記に基づき提出された評価必要情報について当社取締役会が精査した結果、当該評価必要情報が大規模買付行為を評価・検討するための情報として必要十分でないと考えられる場合には、当社取締役会は、大規模買付者に対して、適宜合理的な期限を定めたうえで、評価必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めることがあります。

当社取締役会は、大規模買付行為を評価・検討するための必要十分な評価必要情報が大規模買付者から提出されたと判断した場合には、その旨の通知を大規模買付者に発送するとともに、その旨を公表いたします。

また、当社取締役会が評価必要情報の追加的な提供を要請したにもかかわらず、大規模買付者から当該情報の一部について提供が難しい旨の合理的な説明がある場合には、取締役会が求める評価必要情報が全て揃わなくても、大規模買付者との情報提供にかかる交渉等を打ち切り、その旨を公表するとともに、後記(3)の取締役会による評価・検討を開始する場合があります。

当社取締役会に提供された評価必要情報は、独立委員会に提出するとともに、株主の皆様のご判断のために必要であると認められる場合には、当社取締役会が適切と判断する時点で、その全部または一部を公表いたします。

 

(3) 当社取締役会による評価必要情報の評価・検討等

当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し評価必要情報の提供を完了した後、対価を現金(円貨)のみとする公開買付による当社全株式の買付の場合は最長60日間、その他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。取締役会評価期間中、当社取締役会は、必要に応じて独立した第三者である専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)等の助言を受けながら、提供された評価必要情報を十分に評価・検討し、独立委員会からの勧告を最大限尊重したうえで、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公表いたします。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として株主の皆様へ代替案を提示することもあります。

5.  大規模買付行為が実施された場合の対応方針

(1) 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を講じることにより大規模買付行為に対抗する場合があります。なお、大規模買付ルールを遵守したか否かを判断するにあたっては、大規模買付者側の事情をも合理的な範囲で十分勘案し、少なくとも評価必要情報の一部が提出されないことのみをもって大規模買付ルールを遵守しないと認定することはしないものとします。

具体的にいかなる手段を講じるかについては、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。当社取締役会が具体的対抗措置として、例えば新株予約権の無償割当を行う場合の概要は原則として「新株予約権無償割当の概要」(注1)に記載のとおりですが、実際に新株予約権の無償割当をする場合には、議決権割合が一定割合以上の特定株主グループに属さないことを新株予約権の行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間および行使条件を設けることがあります。

(2) 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案および当社が提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮のうえ、ご判断いただくことになります。

ただし、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が、例えば以下の①から⑨のいずれかに該当し、結果として会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会が判断する場合には、例外的に当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として必要かつ相当な範囲で、上記(1)で述べた対抗措置の発動を決定することができるものとします。

①  真に当社の経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を会社関係者に引取らせる目的で株式の買収を行っている場合(いわゆるグリーンメーラーである場合)

②  当社の経営を一時的に支配して当社または当社グループの事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該買収者やそのグループ会社等に移譲させるなど、いわゆる焦土化経営を行う目的で当社株式の買収を行っている場合

③  当社の経営を支配した後に、当社または当社グループの資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で当社株式の買収を行っている場合

④  当社の経営を一時的に支配して当社または当社グループの事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社株式の高値売り抜けをする目的で株式買収を行っている場合

⑤  大規模買付者の提案する当社株式の買付方法が、いわゆる強圧的二段階買収(最初の買付で当社の株式の全部の買付を勧誘することなく、二段階目の買収条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付等の株式の買付を行うことをいいます。)等の、株主の皆様の判断の機会または自由を制約し、事実上、株主の皆様に当社株式の売却を強要するおそれがあると判断された場合

⑥  大規模買付者の提案する当社の株券等の買付条件(買付対価の種類および金額、当該金額の算定根拠、その他の条件の具体的内容、違法性の有無、実現可能性等を含むがこれに限りません。)が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に照らして著しく不十分または不適切であると判断される場合

 

⑦  大規模買付者による支配権獲得により、当社株主の皆様はもとより、当社グループの持続的な企業価値増大の実現のために必要不可欠な、顧客、取引先、従業員、地域社会その他の利害関係者との関係を破壊する等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合

⑧  大規模買付者による買付後経営方針等が不十分または不適当であるため、当社事業の成長性・安定性が阻害され、中長期的な将来との企業価値の比較において、当該大規模買付者が支配権を取得しない場合の当社の企業価値と比べ著しく劣後すると判断される場合

⑨  大規模買付者の経営陣もしくは出資者に反社会的勢力と関係を有する者が含まれている等、大規模買付者が公序良俗の観点から当社の支配株主として著しく不適切であると判断される場合

(3) 取締役会の決議、および株主総会の開催

当社取締役会は、上記(1)または(2)において対抗措置の発動の是非について判断を行う場合は独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の必要性、相当性等を十分検討したうえで対抗措置発動または不発動等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。

また、当社取締役会は、独立委員会が対抗措置の発動について勧告を行い、発動の決議について株主総会の開催を要請する場合には、株主の皆様に本プランによる対抗措置を発動することの可否を十分にご検討いただくための期間(以下、「株主検討期間」といいます。)として最長60日間の期間を設定し、当該株主検討期間中に当社株主総会を開催することがあります。

当社取締役会において、株主総会の開催および基準日の決定を決議した場合は、取締役会評価期間はその日をもって終了し、ただちに、株主検討期間へ移行することとします。

当該株主総会の開催に際しては、当社取締役会は、大規模買付者が提供した必要情報、必要情報に対する当社取締役会の意見、当社取締役会の代替案その他当社取締役会が適切と判断する事項を記載した書面を、株主の皆様に対し、株主総会招集通知とともに送付し、適時・適切にその旨を開示します。

株主総会において対抗措置の発動または不発動について決議された場合、当社取締役会は、当該株主総会の決議に従うものとします。従って、当該株主総会が対抗措置を発動することを否決する決議をした場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。当該株主総会の終結をもって株主検討期間は終了することとし、当該株主総会の結果は、決議後適時・適切に開示いたします。

(4) 大規模買付行為待機期間

株主検討期間を設けない場合は取締役会評価期間を、また株主検討期間を設ける場合には取締役会評価期間と株主検討期間をあわせた期間を大規模買付行為待機期間とします。そして大規模買付行為待機期間においては、大規模買付行為は実施できないものとします。

従って、大規模買付行為は、大規模買付行為待機期間の経過後にのみ開始できるものとします。

(5) 対抗措置発動の停止等について

上記(3)において、当社取締役会または株主総会において具体的対抗措置を講じることを決定した後、当該大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行った場合など対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の意見または勧告を十分に尊重したうえで、対抗措置の発動の停止等を行うことがあります。

例えば、対抗措置として新株予約権の無償割当を行う場合、当社取締役会において、無償割当が決議され、または、無償割当が行われた後においても、大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行うなど対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の勧告を受けたうえで、新株予約権の効力発生日の前日までの間は、新株予約権無償割当の中止、または新株予約権無償割当後において、行使期間開始日の前日までの間は、当社による当該新株予約権の無償取得(当社が新株予約権を無償で取得することにより、株主の皆様の新株予約権は消滅いたします。)の方法により対抗措置の発動の停止等を行うことができるものとします。

このような対抗措置発動の停止等を行う場合は、独立委員会が必要と認める事項とともに、法令および当社が上場する金融商品取引所の規則等に従い、当該決定について適時・適切に開示いたします。

注1:「新株予約権無償割当の概要」とは、

(ⅰ)  新株予約権無償割当の対象となる株主およびその割当方法

当社取締役会で定める割当期日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有する当社普通株式(ただし、当社の所有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新たに払込みをさせないで新株予約権を割当てる。

(ⅱ)  新株予約権の目的となる株式の種類および数

新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は1株とする。ただし、当社が株式分割または株式併合を行う場合は、所要の調整を行うものとする。

 

(ⅲ)  株主に割当てる新株予約権の総数

当社取締役会が定める割当期日における当社発行可能株式総数から当社普通株式の発行済株式総数(ただし、当社の所有する当社普通株式を除く。)を減じた数を上限とする。当社取締役会は、複数回にわたり新株予約権の割当を行うことがある。

(ⅳ)  各新株予約権の行使に際して出資される財産およびその価額

各新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は1円以上で当社取締役会が定める額とする。なお、当社取締役会が新株予約権を取得することを決定した場合には、行使価額相当の金額を払い込むことなく、当社による新株予約権の取得の対価として、株主に新株を交付することがある。

(ⅴ)  新株予約権の譲渡制限

新株予約権の譲渡による当該新株予約権の取得については、当社取締役会の承認を要する。

(ⅵ)  新株予約権の行使条件

議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者(ただし、あらかじめ当社取締役会が同意した者を除く。)は、新株予約権を行使できないものとする。詳細については、当社取締役会が別途定めるものとする。

(ⅶ)  新株予約権の行使期間等

新株予約権の割当がその効力を生ずる日、行使期間、取得条項その他必要な事項については、当社取締役会が別途定めるものとする。なお、取得条項については、上記(ⅵ)の行使条件のため新株予約権の行使が認められない者以外の者が有する新株予約権を当社が取得し、新株予約権1個につき当社取締役会が別途定める株数の当社普通株式を交付することができる旨の条項を定めることがある。

6.  本プランによる株主の皆様に与える影響等

(1) 大規模買付ルールが株主の皆様に与える影響等

大規模買付ルールは、株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより株主の皆様は、十分な情報および提案のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切なご判断をすることが可能となり、そのことが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、大規模買付ルールの設定は、株主の皆様が適切なご判断を行ううえでの前提となるものであり、株主の皆様の利益に資するものであると考えております。

なお、上記5.において述べたとおり、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守するか否か等により大規模買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主の皆様におかれましては、大規模買付者の動向にご注意ください。

(2) 対抗措置発動時に株主の皆様に与える影響・株主の皆様に必要となる手続

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合または、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法律および当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組み上、株主の皆様(大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者および会社に回復し難い損害をもたらすなど当社株主全体の利益を損なうと認められるような大規模買付行為を行う大規模買付者を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。当社取締役会が具体的対抗措置を講じることを決定した場合には、法令および金融商品取引所規則等に従って適時・適切な開示を行います。

対抗措置の一つとして、例えば新株予約権の無償割当を実施する場合には、当社株主の皆様は引受けの申込みを要することなく新株予約権の割当を受け、また当社が新株予約権の取得の手続をとることにより、新株予約権の行使価額相当の金銭を払込むことなく当社による新株予約権の取得の対価として当社株式を受領することになるため、申込みや払込み等の手続は必要となりません。ただし、この場合当社は、新株予約権の割当を受ける株主の皆様に対し、別途ご自身が大規模買付者等でないこと等を誓約する当社所定の書式による書面のご提出を求めることがあります。

なお、当社は、新株予約権の割当期日や新株予約権の効力発生後においても、例えば、大規模買付者が大規模買付行為を撤回した等の事情により、新株予約権の行使期間開始日の前日までに、新株予約権の割当を中止し、または当社が新株予約権に当社株式を交付することなく無償にて新株予約権を取得することがあります。これらの場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売付等を行った株主の皆様は、株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。

 

7.  本プランの適用開始、有効期限、継続および廃止

本プランは、平成28年6月29日より発効し、有効期限は平成31年6月30日までに開催される当社第123回定時株主総会の終結の時までとします。ただし、発効後であっても、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。

また、本プランの有効期間中であっても、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から随時見直しを行い、株主総会の承認を得て本プランの変更を行うことがあります。このように、当社取締役会において本プランについて継続、変更、廃止等の決定を行った場合には、その内容を速やかに開示します。

なお、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、本プランに関する法令、金融商品取引所規則等の新設または改廃が行われ、かかる新設または改廃を反映するのが適切である場合、誤字脱字等の理由により字句の修正を行うのが適切な場合等、株主の皆様に不利益を与えない場合には、必要に応じて独立委員会の承認を得たうえで、本プランを修正し、または変更する場合があります。

Ⅳ.本プランの合理性について(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて)

1.  買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。

また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。

2.  株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

本プランは、上記Ⅲ.1「本プランの目的」にて記載したとおり、当社株式に対する大規模買付行為等がなされた際に、当該大規模買付行為等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるという目的をもって導入しております。

3.  株主意思を反映するものであること

本プランは、株主総会での承認により発効しており、株主の皆様のご意向が反映されております。

また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。

4.  独立性の高い社外者の判断の重視

本プランにおける対抗措置の発動は、上記Ⅲ.5「大規模買付行為が実施された場合の対応方針」にて記載したとおり、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの透明な運用を担保するための手続も確保されております。

5.  デッドハンド型買収防衛策ではないこと

上記Ⅲ.7「本プランの適用開始、有効期限、継続および廃止」にて記載したとおり、本プランは、当社の取締役会により廃止することができるものとされており、当社株式の大規模買付者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成されている取締役会により、本プランを廃止することが可能です。従って本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 海外展開に伴うリスク

当社グループでは事業をグローバルに展開していますが、昨今の国際情勢で景気の後退が顕著な地域や一部には政治的な緊迫感が高まっている地域があります。当社グループが活動している地域で、政治・経済・法改正等により、労働力不足、ストライキ、テロ、戦争などの発生が考えられます。これらが当社グループの経営成績や財政状況などに影響を及ぼす可能性があります。

(2) 大規模地震の発生

東海地震・東南海地震の可能性が高いと言われておりますが、当社の産業用製品事業の主力工場は静岡県吉田町に位置していることから、出来る限りの地震対策を講じると共に、最悪の事態を想定し、最大限の地震保険を付保する等の手を打っております。しかしながら、原材料の確保や一時的な生産中止、市場への製品の供給に支障をきたし、経営成績や財政状態に影響を及ぼすことが懸念されます。

(3) 製品管理のリスク

当社グループの製品を製造・販売する上で、使用する原材料や製造装置に対して、安全面・環境面から法的規制が設けられています。これらの規制に適合した製品の販売のためISO9001及びISO14001の認証を取得し、開発段階から安全面・環境面に配慮した試験研究を行い品質的に優れたものを発売しています。しかしながら、予想を超える品質トラブルが発生すれば、売上の減少等経営成績や財政状態に支障をきたす懸念があります。

(4) 原材料価格の高騰のリスク

当社グループの製品群の多くは、石油など1次産品をもとにした原材料を加工したものであり、ここ数年来の原材料価格の高騰に伴い、製品価格に転嫁が出来ないような景気動向が続く場合、営業利益への圧迫が懸念されます。

(5) 季節要因のリスク

当社グループの製品群であるカイロ、雨衣、除湿剤等については、季節的要因、特に冷夏・暖冬といった天候の影響を受けやすく、またシューズ、コンドーム等については、生活様式や人口動態などの影響を受けやすいものがあります。

これらの要因については、完全に予測することができず事前に十分な対策を打つことは困難であるため、これらの要因により、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 為替変動のリスク

当社グループは、海外への製品販売等の外貨建取引があるので、為替レート変動による影響を受けることがあります。為替予約等による相場変動のリスクヘッジを行っているものの、急激な為替レートの変動は、業績に影響を与える可能性があります。特に輸入商品については当然に短期的なリスクヘッジをしていますが、それを超える急激な円安は営業費用の上昇を招き、営業利益への圧迫が懸念されます。

(7) 情報漏洩のリスク

当社グループは、事業活動において顧客等の個人や信用に関する情報を入手し、他企業等の情報を受け取ることがあります。これらの情報の秘密保持には細心の注意を払い、情報の漏洩が生じないよう最大限の管理に努めていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。この場合には、損害賠償等の多額な費用負担が発生して、事業活動やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。また事業上の重要機密が第三者に不正流用される恐れもあり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) その他のリスク

当社は経営の基本方針として法令遵守を掲げていますが、昨今の電子技術の発達により思わぬ事態が発生するかも知れないことも一つのリスクといえます。

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、今まで独自の技術とノウハウを培い、高品質、高性能を追求することにより、「オカモトブランド」に対する消費者の信頼性を高める努力を続けてきました。

今後も、常に消費者に求められる「人々の生活に役立つ環境にやさしい製品」を積極的に開発し、提供したいと思います。

現在、産業用製品の研究開発は静岡研究開発センターを中心に、また生活用品については茨城研究開発センターを中心に行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は8億19百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(1) 産業用製品

当社が中心となり、プラスチックフィルム、農業用フィルム、自動車内装材、食品包装用フィルム、壁紙等の分野で、新素材、複合機能商品、非塩ビ商品、環境配慮商品等の消費者のニーズにあった商品開発を行っており、また粘着製品では包装用、工業用(電気・電子用テープ等)の新素材、新用途及び環境配慮商品の研究開発を行っております。

当セグメントに係る研究開発費の金額は5億71百万円であります。

(2) 生活用品

当社が中心となり、スキン、手袋、カイロ、除湿剤、介護用品、医療機器、レジャー用品、雨衣、シューズ、ブーツ等の分野にて多様化するニーズに応えるため研究開発を行っております。

当セグメントに係る研究開発費の金額は2億48百万円であります。

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5  経理の状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループの連結財務諸表の作成において、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付引当金等の計上について見積り計算を行っており、これらの見積りについては過去の実績等を勘案して合理的に判断をしておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。

(2) 財政状態の分析

①  資産

当連結会計年度末における総資産は949億72百万円で、前連結会計年度末と比べ86億88百万円増加しております。

流動資産は601億80百万円で、前連結会計年度末と比べ62億42百万円の増加となりました。これは主として、現金及び預金が60億9百万円増加したことによるものです。

固定資産は347億92百万円で、前連結会計年度末と比べ24億45百万円の増加となりました。これは主として、機械装置及び運搬具3億4百万円、投資有価証券18億68百万円が増加したことによるものです。

②  負債

当連結会計年度末における総負債は379億56百万円で、前連結会計年度末と比べ8億80百万円増加しております。

流動負債は292億65百万円で、前連結会計年度末と比べ10億24百万円の増加となりました。これは主として、短期借入金が8億24百万円増加したことによるものです。

固定負債は86億91百万円で、前連結会計年度末と比べ1億44百万円減少しております。これは主として、繰延税金負債6億35百万円、退職給付に係る負債2億14百万円が増加し、長期借入金が9億円減少したことによるものです。

③  純資産

当連結会計年度末における純資産は570億16百万円で、前連結会計年度末と比べ78億7百万円増加しております。これは主として、利益剰余金56億54百万円、その他有価証券評価差額金12億53百万円が増加し、自己株式10億5百万円が減少したことによるものです。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の概況については、「第2  事業の状況  1業績等の概要」に記載のとおりであります。

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

資金状況は、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローに依存しており、借入債務についても一定水準を維持し流動性を阻害しておりません。なお、設備投資計画も実施する予定でおりますが、手持ち資金で賄い、それに係る借入れの計画はありません。

また、資金の流動性については、「第2  事業の状況  1業績等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率

(%)

56.2

56.4

57.0

60.0

時価ベースの自己資本比率

(%)

44.3

54.3

108.5

123.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

0.7

0.6

0.4

0.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

184.1

181.9

299.6

452.6

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1  各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2  株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3  営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。

(5) 戦略的現状と見通し

当社グループは、欧米諸国や新興国の経済動向あるいは自然災害等の影響により今後事業環境が変化するリスクも想定されますが、上記の経営方針のもと更なる成長と事業基盤の拡大に努めるため、次の課題を重点的に取り組んでまいります。

①  近年、生活用品並びに産業用製品において、事業の継承や経営権の取得等を通じて事業の多角化を進めてまいりましたが、これらのグループ企業並びに事業における生産及び販売で一層の相乗効果を出し、各社・各事業がグループ全体の売上および利益に貢献することです。

②  原油価格や為替の変動等の事業リスクにより国内の経済活動の混乱が懸念されますが、かかる状況下、売上が減少しても固定費の変動化・経費の圧縮等を更に進め確たる利益が計上できる体質に変えることです。

③  競争力のある高付加価値の新製品を市場に投入していくためには、研究開発力の維持・向上が欠かせません。当社グループでは、研究開発センターを中心に長年培ってきた技術を生かして製造コストの削減はもちろん製造期間の短縮・品質の向上等モノづくりの強化に努めてまいります。また、コスト構造の抜本的改善を図るため、海外での資材調達・製造・物流等事業体制の最適化を進めてまいります。

④  環境問題への取り組みの更なる強化です。ユーザーの環境対応商品の要望を的確に捉えた商品の上市による顧客満足度向上と、省資材の促進及び廃棄物の削減による環境負荷低減を目的に、ISO14001認証の企業グループとして引き続き積極的な取り組みを行います。